白紙革命 立ち上がる女性たち
「今声を上げなければ、一生後悔する」
日本のメディアや中国通と称する中には、
「毛沢東は天の半分は女性が支える、と言って男女平等を説いた
だから中国は男女平等の国だ」と言う人がいる。
もし本当なら、毛沢東はなぜ3人の女性を妾としていたのか。
毛沢東が”天の半分は女性が支える”と言ったのは、
日中戦争や国共内戦、そして大飢饉などで、男の労働力が激減したため、
それを補うために、女性を工場や公務員として働く道筋を示しただけで、
女性を平等に扱うなどという意識は皆無だった。
男女平等というのなら、一人っ子政策の時、
胎児が女性と分かると中絶したり、
産んだ母親に避妊リングの装着を強制した事実をどう説明するのか。
中国では、先日全国規模で白紙革命が起きたが、
現場では女性たちが抗議を主導したことがわかった。
南京メディア大学では、いち早く抗議の声を上げて、2000人の学生を集めた
李康さんが抗議集会後に行方不明となった。
同級生らは、警察が李さんの住所を割り出し自宅から連行した、とツィートした。
南京メディア大学の学長(共産党員)は集会の参加者に対して、
「行動の責任はすべて、皆が負うことになる」と警告していた。
ニューヨークタイムズは、
今回の抗議デモでは、若い女性の姿が多かった。彼女たちは母親の世代とは
全く違う価値観を持っていて、それは今世界で起きている女性の権利回復に
通じるものがある」と報じている。
習近平の母校の北京の精華大学で、抗議の演説をしたのも
複数の女子学生だった。
その一人は、
「逮捕を恐れて、今声を上げなければ、私たちは国民を失望させることでしょう、
私は精華大学の学生として、一生後悔します」と訴えて、
「習近平下台」「共産党下台」と叫んだ。
この時の声を聞いたが、習近平と共産党に対する怒りからなのか、
それとも逮捕されるかも知れない恐怖なのか、声は終始震えていた。
独裁政権に素手で立ち向かうのは勇気のいることだ。
共産党を追い詰め、独裁を終わらせるのは女性の力かも知れない、
白紙革命は、そのことを予言している。