接客が素敵な観光列車・ベスト12 | 車内販売でございます。

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車内販売を15年半で11000回を利用してきた「車内販売大好きな乗客」が書くブログです。 多数の観光列車に乗り鉄しています。

観光列車の「接客」ベスト12を考えた話です

 

◆多くの観光列車に乗車

全国には多数の観光列車が運転されています。

私はその9割近くに乗車してきました。

まだ乗っていないのは、「東北エモーション」「WEST EXPRESS 銀河」、運行開始直後の「ふたつ星」、そして超高額のクルーズトレイン3種類(四季島、トワイライト瑞風、ななつ星)くらいです。

多数の観光列車に乗ってきましたが、そのうち

「接客が素敵な観光列車」を1位から12位までまとめました。

 

◆観光列車の評価の基準

どんな観光列車が好きかは、基準がいろいろです。

《車両》どんな車両で運行されるか

《景色》どんな景色が楽しめるか

《食事》どんな食事が食べられるか

《接客》どんな接客応対をしてくれるか

この4つのうち、私が最も重視するのは《接客》です。

アテンダントさんが、どれだけ素敵な応対をしてくれるかが最大の魅力だと思います。

そこで、「接客が素敵な観光列車」のランキングを作ってみました

《車両》《景色》《食事》など他はもっと詳しい方がいると思いますので、《接客》基準です。

※各鉄道会社で1列車としました。

「JR九州」なら「36ぷらす3」を入れましたので、「指宿のたまて箱」や「ゆふいんの森」は除外しました。

「JR四国」なら「伊予灘ものがたり」がエントリーしましたので「四国まんなか千年ものがたり」などは除きました。

まあ、ひとりの鉄道マニアの主観でつけたランキングですので、気軽にお読みください。

 

 

このベスト12は、全国で100以上ある観光列車の中でも、素敵な接客の観光列車ばかりです。

【第1位】ザロイヤルエクスプレス

(伊豆急行・東急 横浜~伊豆急下田)《乗車1回》

プラチナクラス食事込み39000円

普段は伊豆を走り、今年の夏には北海道を走った「ザロイヤルエクスプレス」です。

伊豆の高級旅館での宿泊・観光とセットで、総額1人20万円前後です。

ただし、「ザロイヤルエクスプレス」の乗車だけでも可能で、39000円(プラチナクラス)です。

抽選がある上に、4ヶ月先の予約が求められますから、予約が取りにくいです。

このため、今まで一回しか乗る機会がありませんでした

でもしかし、内装に加えて、感動的な接客応対は、まさにプロフェッショナルでした。スタッフ全員が、自分は何をすべきか十分に理解して動いてくれましたので、「次に乗ったらガッカリ」というのは全く想像できません。

落ち着きある内装、繊細な料理も大きな魅力です。

ですが、他の観光列車を乗りまくった者としては、すべての客室乗務員が意志統一して、高水準の安定した応対が、最大の魅力だと感じました。

★ザロイヤルエクスプレスの接客の話はこちら↓

 

 

 

2位と3位は激しく悩みました。

【第2位】36ぷらす3

(JR九州 博多~鹿児島中央ほか)《乗車3回》

鹿児島中央~宮崎(食事ナシ)で7630円、博多~鹿児島中央(食事付き個室)で27700円

曜日によって走る区間が変わる「36ぷらす3」は、個室もついた全車グリーン車です。

一般のグリーン車よりもさらに高い料金が必要なだけあって、主に経験豊富な客室乗務員(アテンダント)が乗務します。

接客レベルが高いのは当然ですが、仲間のアテンダントの仕事っぷりを目の前で見ることになりますので、吸収して接客レベルがますます上がります。

JR九州のアテンダントさんは、JR四国など他のアテンダントさんと比べて、動きがシャープで「カッコイイ」と感じます。体育系に近いという印象です。

食事のついた個室↑は値段が高く、人数がまとまらないと乗れません。

アテンダントさんと接する機会が多い「食事付き個室」に乗れば、更に感動して、評価が上がる可能性があります。

 

 

 

 

【第3位】伊予灘ものがたり

(JR四国 松山~八幡浜)《乗車90回》

3670円(食事ナシ)~9500円(食事付き)

JR四国の人気観光列車「伊予灘ものがたり」は、今年2022年4月から新しい2代目の車両にリニューアルされました。

2014年に運行開始した際は、車掌や駅員をしていた若手女性社員を研修して、アテンダントにしました。だから、まだ荒削りで至らない点はありました。

ですが、自分たちで考えて一生懸命取り組む姿勢に強く共感しました。

そして、いつのまにか90回も乗車するファンとなりました。

現在は、初期のアテンダントさんは他の部署に異動して、新しいアテンダントさんになっています。

初期の頃と異なり、現在はスマートな上質で安定した接客になってきています。

悩みましたが、5年10年と乗務しているアテンダントが多いJR九州と比較すると、個々の経験値が違ってきます。そのため2位「36ぷらす3」、3位「伊予灘ものがたり」としました。(下灘・上灘・五郎などの沿線の方々からの「おもいなし」は、ボランティアですから接客扱いしませんでした)

 

 

 

 

 

【第4位】ろくもん

(しなの鉄道 軽井沢~長野ほか)《乗車30回》

洋食・和食15800円、乗車のみの指定席プラン2690円

「ろくもん」は、3両編成の観光列車。

そのうち1両だけは、乗車券プラス指定券1020円で乗車できる指定席プランです。

ただ、「ろくもん」の接客レベルの高さは、食事付きプラン15800円で実感できます。

「ろくもん」のアテンダントは、様々な人がいます。

20歳代前半の若手から40歳代以上まで、女性だけでなく男性アテンダントも2人います。

丁寧な人もいれば、比較的ざっくばらんな人もいます。

様々な人がアテンダントをしていて、高い接客レベルを保っています。

若手アテンダントが、安定した仕事っぷりになってきましたので、自信をもって上位に挙げられます。

 

 

 

【第5位】しまかぜ

(近鉄 大阪・京都・名古屋~賢島)《乗車約12回》

大阪から賢島乗車で5040円(カフェでの食事は別料金)

近鉄「しまかぜ」は、JRのグリーン車よりも豪華な座席が、高い評価を得ています。

個室もあり、人気の特急電車です。

そして、接客水準が高いのも魅力です。今まで10回以上乗車しましたが、毎回親切な応対をしていただきました。

なかでも、カフェ車両を利用すると、接客水準の高さを実感できます。

予約無しで利用できるカフェ車両は、現在では非常に貴重な「食堂車」という位置づけとも言えます。

↑現在は1200円のケーキセットが、大人気です。

↓食事は、1500円の「海の幸ピラフ」などが楽しめます。

 

 

 

 

 

【第6位】おれんじ食堂

(肥薩おれんじ鉄道 川内~新八代)《乗車4回》

食事込み料金・朝食4000円、スペシャルランチ22000円、サンセット10000円

「おれんじ食堂」には、4回乗車してきました。

関東在住者にとって、南九州は簡単には行けないのが残念です。

(安いLCCジェットスターは、松山なら安くて本数多いのですが、鹿児島は高くて空港から離れてる)

アテンダントさんは、普通の職員が意識を高めて素敵な応対ができるようになったという印象です。

何をしたら乗客は喜んでくれるか、よく考えられた応対をしています。

スペシャルランチは22000円と高いのですが、そのレベルの料理にふさわしい接客をしていると言えます。

↑サンセットの料理の一部。

 

 

 

【第7位】ことこと列車

(平成筑豊鉄道 直方~行橋)《乗車3回》

食事込み料金17800円

豪華な水戸岡車両で、地元産の食材をふんだんに使用した料理が食べられる「ことこと列車」です。

車両と食事が人気ですが、接客も素晴らしいです。

男性チーフの姿勢と性格が素敵で、周りの女性アテンダントの意欲を高めているのは見事です。

経験が長くはない若いアテンダントさんが、立派な応対で乗客を楽しませてくれます。

 

 

 

 

【第8位】サフィール踊り子

(JR東日本 東京・新宿~伊豆急下田)《乗車約10回》

全区間グリーン車乗車5680円、食事別

サフィール踊り子は、全車グリーン車にふさわしい接客レベルが高い特急です。

車内販売に加えて、乗車時の案内、下車時の挨拶も非常に印象良いです。

このアテンダントさん凄い!という人が、4人は乗務しています。

初期の頃は改善点がありましたが、現在は全く不安が無く、立派な応対をしてくれます。

 

 

 

 

【第9位】富士山ビュー特急

(富士急行 大月~河口湖)《乗車約30回》

スイーツプラン4500円、平日2470円

富士山の近くの景色が良い地域を走るのが「富士山ビュー特急」です。

東京から近く、全区間乗っても約50分ということもあり、手軽に乗り鉄できるのが有難いです。

土曜休日には、素敵な指定席乗車に加えてスイーツが出る「スイーツプラン」4500円が利用できます。

平日には「スイーツプラン」はありませんが、コーヒーやジュースが無料の指定席(乗車券特急券類込みで2470円)があります。

全国でもトップクラスのアテンダントさんの仕事っぷりを、若手アテンダントさんが吸収して、どんどん伸びてきています。安心して乗車できる観光列車と言えます。

鉄道マニアなら片道50分で「もう着いちゃったの?」という物足りなさを感じますので、私は最低1往復、日によっては1日券を利用して2往復して満喫します。

9位までは、接客レベルの差は、少ししかありません。

料金も大きく違いますし、料理がセットの列車もあれば料理無しで乗れる列車もあり、一律に比較するのは本来でしたら乱暴とも言えます。

知っているアテンダントさんから、次に乗りに行った時に「ウチの列車、低すぎるんじゃない?」なんて言われそうで怖いなあ。

 

 

 

【第10位】雪月花

(えちごトキめき鉄道 上越妙高~糸魚川)《乗車3回》

10月より食事付き24800円

10月から食事がリニューアルされて、ほとんどの日は24800円になります。

私が乗ったのは14800円の時期などですが、ちと痛いと感じます。

今回の1位から4位は、すでに走っている車両を改造して観光列車にしました。

でも雪月花は、新しく造られた車両で、窓が大きく新しいのも大きな魅力です。

車両と食事の魅力が素晴らしいですが、接客もなかなかのものです。

 

 


 

【第11位】THE RAIL KITCHEN CHIKUGO

(西鉄 福岡天神~大牟田など)《乗車3回》

食事つき8800円

西鉄レールキッチンは、朝と夜の運行もありましたが、昼のランチが人気でした。

そこで2022年10月からは、昼間のランチ帯に2本の運行となります。

落ち着いた内装は感激します。

車内で焼くピザが目玉でしたが、しばらくはメニューから外れるという話を聞きました。

注目するのは料理と乗車で何と8800円!

東京周辺でしたら12000円でも連日満席になりそうなコスパの良さも魅力です。

ですが、接客レベルは高いのです。

3回乗りましたが、アテンダントさんに加えて、車掌さん、駅員さん、全員レールキッチンを盛り上げようという意欲が溢れていて、気分良く乗ることができました。

 

 

 

 

【第12位】一万三千尺物語

(あいの風とやま鉄道 富山~富山)《乗車2回》

食事付き13000円

本当は「ベスト10」にまとめようかと考えていましたが、「ベスト12」になりました。

外せなかったのが「一万三千尺物語」です。

研修して良い接客に努めようと頑張っているのが、よく伝わります。

そして良い意味で、裏表がない接客と感じました。

客の前ではアテンダントさんは、困ることがあっても表情を変えないのが一般的です。

でも、こちらのアテンダントさんの多くは、少し困ったなという表情が感じられますので、かえって私は安心できるのです。(私はアマノジャクですからね)

アテンダント間の協力も素敵です。

他の仕事中に客から話しかけられたら、手の空いている別のアテンダントが迅速に動く光景を何度も見ることができました。

 

 

 

◆この他にも素敵な観光列車が

ベスト12をまとめましたが、この他にも素敵な接客の観光列車があります。

《くろまつ》京都丹後鉄道

アテンダントさん、地道に頑張ってます。

でも、攻めの応対ができる凄腕アテンダントさん、復帰はしないのかなあ。

 

《カフェトレイン》島原鉄道

手ごろな料金で素敵な景色が楽しめます。

 

《花嫁のれん》JR西日本

前回の乗車のような「熱いおもてなし」なら、ベスト12入りします。

 

《おかでんチャギントン》両備

案内する「おねえさん」凄いです。

 

《ながまれ海峡》道南いさりび鉄道

中心となる乗務員さんが、大活躍です。

(この他、観光列車とは言いませんが、特に山陽新幹線のアテンダントさんは立派ですし、総武快速のグリーンアテンダントさんは他の路線より凄腕の人が3倍くらい乗務しています。でも今回の趣旨から外れるので除外です。)

 

 

◆年々レベルアップ

観光列車が各地に増えて、競争が激化してきました。

車両は簡単に改造できませんが、接客レベルは年々向上してきました。

 6年前・7年前でしたら、「この列車の接客応対、素晴らしい!」と感激したのに、

現在でしたら、「この列車も、すてきな接客だね、うん」で、あまり驚きがなくなる傾向にあります。

鉄道会社にとっては競争激化で大変ですが、利用する乗客にとっては歓迎したいです。

 

 

【参考】現在は9割近くに乗車

どこまでが観光列車と扱うかは難しいですが、イカロス出版の「日本観光列車ガイド」をもとに数えました。

↑2021年1月には、94列車のうち76本に乗車して『80.8%の乗車』でした。

今は、更に7本乗って83本になりましたので『88.3%の乗車』です。

※「流氷物語号」「SL冬の湿原号」「SL大樹ふたら」「SLぐんまよこかわ」「エトセトラ」「藍よしのがわトロッコ」「36ぷらす3」の7本に乗りました。

仕事で乗っている鉄道ジャーナリストでしたら別ですが、一般の鉄道ファンでしたら最多に近いのではと思います。

今回まとめたベスト12は、83本の中の「上位12列車」とも言えるのです。