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Surf’s-Up

音楽の話を中心に。時にノスタルジックに

人間関係をさぼっていたためか、


最近めっきり「一人ライブ」が増えた。


自分がもう40代になり、昔一緒にライブに行っていた人たちは、散り散りになったり


音楽に興味を無くしたりして・・・歳をとるとだんだん音楽から疎遠になっていくものなのだろうか?




近年、仲良く一緒に行かせてもらっていた人も


結婚し、仕事も忙しくなり、そういう機会が無くなった。


変わらないだろうなぁと思っていることが変わってしまうと、かなり凹む。


が、そんなことも言ってられんよ。


と、自分に言い聞かせ。




山下達郎は、久しぶりに一人じゃなかったんだけど、


終わった後にライブのこと話すのは、すんごい楽しいんだよなぁ。


共通の音楽趣味の友達が居る人は、とことん大事にしてください。


んー、まだまだリハビリのような文章・・・










すっかりご無沙汰の更新です。


大袈裟な言い方かもしれないけど、ここ最近の僕は、語る「言葉」を失っていた。


理由は様々あるんだけど、まず一つの要因は、人間関係の変化にある。


例えば、「友達ができた」「彼女に振られた」「妻とけんかした」「同僚と音楽のことで、意気投合し、仲良くなった」などなど、人間関係に変化が生じるのは、万人に起こりうる事だ。


今挙げた例の中のいくつかは、自分に当てはまることなんだけど、こういうことを上手く飲み込んでいくことがとても苦手だ。世で言う「めんどくさいやつ」とは僕のことだ、きっと。


不必要であろうと思われたところで必要とされたり、今まで必要とされていた人にとって不必要な存在になりつつあったりと、そんなことがしょっちゅう起きる。正直疲れている。


今はとにかく、必要とされる場所で、ささやかにでも報いることのできるよう、精一杯やるだけだ。求められていないところで、追いかけるのはもうやめよう。


そんな中11月は素晴らしいライブをいくつも観た。


中川敬&リクオ、ポール・マッカートニー、泉谷しげる、そして山下達郎。そのどれもが、アーティストのオリジナリティーが強烈に感じられるライブだった。


こういう素晴らしいライブに出会わなければ、どうにかなっていたかもしれない。本当にそんな状況でした。でも、だいぶ前向きです。





9月もすっかり半分終わってしまった。


早い。



クラムボンを旭川・江丹別にある「島田音楽堂」というところで観た。


この「島田音楽堂」。酪農地域の中にぽつんと存在する、音楽ホールである。


なぜ酪農地域にそんなところが・・・というのは、この音楽堂は牛舎を改装した建物だから。


外見は、もろ牛舎。


しかし、中は一面、白い壁で、ピュアな空気感がある。


100人も入れば満員になるだろうか。しかも土足厳禁で、靴を脱いでスリッパに履き替える。


スリッパで参加するライブ、もちろん初めてだ。



メンバーがしきりに賞賛していたが、この音楽堂、実に音がいい。


エコーのかかり具合が絶妙にナチュラルなのだ。


その「鳴り」をみんなで体感するために、I'm Getting Readyでは


みんなでコーラスもしました。


貴重な時間を過ごせました。


↓ミトさんのツイッターより


https://twitter.com/micromicrophone/status/378392342895398912/photo/1


https://twitter.com/micromicrophone/status/378501477628522496/photo/1



先週の3連休中に


佐野元春「Film No Damage」を観てきました。


たまたまFMを聴いていた時に、映画のチケットプレゼントをやっていて


何となく申し込んでみたら、見事に当たったのでした。



映画自体は70分ちょっとと短かったのですが、


元春、ハートランド、そして観客のロックンロールへの熱情がもうすごい。


「悲しきRadio」は当時はあっさりしたアレンジなのかなと思ったら、全然違った。


今よりもずっとこってりしてた。そこがまず衝撃。


でも、トランクス一枚で登場した元春にも、もちろん衝撃(笑)


フィルムの中で、彼が語りかけてくる部分はほとんどない。


当時のライブ映像と、CMの撮影風景、少しのオフステージと、ベッドインのパロディ。


しかし、それらが、27歳の元春を雄弁に現している。


当時の彼は、自分でも抑えられないほどの表現衝動に充ち満ちている。


途轍もないエネルギーの持ち主で、それが見事にロックの過渡期とリンクし、


奇跡のような作品が生まれ、僕らはそれをダイレクトに聴くことが出来た。


それだけで、生まれてきた価値があったもんだと思う。

Invisible Way/Low



¥1,454

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 Low、通算10作目のアルバム。


 前作C'monは凛とした大傑作アルバムとして、2011のベストアルバムにも選んだ。それから2年のスパンでのリリースとなる。ウィルコのジェフ・トゥイーディがプロデュースしているが、まさに彼でなければならなかったというのが、はっきりとわかる作品になっている。


 アコギのカッティングと、ピアノ、そしてアランとミミの歌だけで構成されるオープニング、Plastic Cup。心に安らかさを与えてくれる穏やかなナンバーであるが、これだけフォーキーであっても、親しみやすさはなく、むしろより静謐さを増した印象だ。続くAmethystで、その静謐さがさらに深くなっていく。真っ暗なのに、その漆黒さがさらに増していく。しかしながら、そこにネガティヴな要素はない。むしろ、シンプルなものへの固定観念を揺り動かすように、その世界はとても豊穣なのだ。


 3曲目So Blueでは一転して、ミミのヴォーカルとピアノがエモーショナルに絡み合う。4曲目Holy Ghostもミミがヴォーカルを取っているが、彼女単独だと普遍的な質感が出てくる。Lowの中でも、比較的柔らかさを感じるのはこういうナンバーだ。


 今作は、前作と比べるとピアノやアコギなど生音中心のサウンドになっており、より削ぎ落とされた印象がある。しかし、音の一つ一つが非常にクリアで、生々しい響きを持っている。鍵盤や弦を弾く時に生まれるヴァイヴレーションまで伝えようとしているような、そんな意志を感じる。そして、あくまで個人的感想であるが、スタジオでアコースティック・ライブを観ているような、そんな臨場感もある。


 実際、サウンド面での知識が豊富なジェフのおかげで、サウンド面での負担はかなり軽減されたらしい。ウィルコで見せる音の美しさと見事なマッチング、その才をここでも遺憾なく発揮している。


 このアルバムのハイライトは、10曲目On My Own。穏やかなメロディーと流麗なアコギ、ピアノが続くが、中盤になり突如エレクトリックギターが咆吼し、重厚なサウンドへと転じる。そして、最後はhappy birthday,と連呼される。ひとりぽっちの自分自身に向けた、祈りのような「おめでとう」。日常がスイッチ一つで、孤独で絶望的なものに変わってしまうような、不条理さがこのナンバーには宿っている。


 彼らの十八番であるスローでリフレインを多用したメロディーはもちろん健在。シンプルなリフレインが、なぜこんなに心を揺さぶるのか?それは「単調」からではなく、「ストイック」さから生まれてくるものだからだ。ゆえにどんなスタイルになろうとも、本質的なものは変わらない。


 相変わらず救われるのかどうなのかわからない、日々繰り返されるような悲しみや痛みが、そこにはある。背けたくなるようなものを、彼らは受け止めた上で、「美」へと昇華させることが出来る。とても高次的な表現の出来る、僕にとって本当に大切なバンドだ。








11月18日(月)のポール・マッカートニー来日公演に行くことになりました。


昔は貧乏根性で、フェスじゃなきゃ道外行かないって思っていたんだけど、


どうしても観られないものがありますからね。




で、当然一泊するわけですが、土地勘がないものだから


ホテルをどの辺に予約するとか、アクセスの方法だとか


そんなことを調べるのにも一苦労です。




せっかくの遠出ですから、


ライブはもちろんのこと、おいしいものくらい食べたいじゃないですか。




そうなると、歓楽街から近いホテルがいいということになりそうだけど、


ドームからあんまり遠いのも不便ですよね。




僕は短絡的だから、単純に「浅草」が情緒があって良さそうとか思うんですけどね。


そんな安易な判断しかできない。




東京何度か行ってるのに、いつも「おのぼりさん」です。



ライジングサンのことを書こうと思ったら、すっかり1週間たってしまいました。


乱立する国内フェスの中でも、ライジングサンは「別格」に扱われている感があります。


それはフジに続く、フェス黎明期に誕生したオールナイトフェスであるという


パイオニアに対する畏敬の念もあるとは思うんだけど、


今となっては、これだけ魅力に富んだものを、毎年やり続けているという、主催者Wessの努力


そして、参加する側のピースフルな空気が素晴らしいことに尽きるんじゃないかと思います。


サマソニと比べると、そこが顕著に見えてくるんですよね。




ラインナップにしても、ステージごとにコンセプトが明確になっているし、


僕のような40代以上のロックファンにも楽しめるアーティストがたくさん来る。


タイムテーブル上にないアクトが思わず飛び出すこともあるし、


共演、飛び入りがここまで多いのもライジングだけだと思う。




何度か言ってるんだけど、北海道民であることを幸せに感じる瞬間です。




初日は、Bo Ningen,奥田民生、チャボバンド、The Collectorsなどを観ました。


この日のベストアクトはThe Collectors。やっぱりコータローかっこいいっすよ。


ジョニー・マーとは違うけど、ギター・ヒーローですね。


個人的にはToughやってくれたのが嬉しかったなぁ。


あと、ひさしさんが、やたらBlurを引き合いに出していたのが、おかしかったなぁ。


あなた方は、十分Blur以上なんですよ、僕にとっては。




2日目は、白A、レキシ、細野晴臣、ハナレグミ、The Birthday,くるり、ソウルフラワーユニオンなどを。


ロックとは違うけど、白A盛り上がっていました。初めて見る人はみんなびっくりしていましたね。


レキシは昨年はボヘミアン・ガーデンという小さなステージだったのに、今年はレッドスターが満杯になっていました。でもやったの4曲。らしさだけは、変わりません。


細野さんは、良い意味でとっても「おじいさん」でした。


「アゲアゲでも、サゲサゲでもなく、ちゅうぶらりんで」なんて言いながら、


「夏なんです」「スマイル」「悲しみのラッキースター」などを披露していました。


高田連、伊賀航、伊藤大地、ゲストで青葉市子、もう完璧なバンドメンバーですね。




でも、この日のベストアクトはハナレグミ。


一人でアコギのみだったんですが、本当に素晴らしかった。


単純に「うたのちから」なるものを感じました。


こういうのはCDにはないものなんですよね。その場での空気の震えというか、間というか。


全てが音楽になり得るんだなと。





ジョニーですっかり満足していたのですが、やはりMuseを観に、足早にマリンへ。


ちょうどTime Is Running Outをプレイしているところで到着しました。


おそらくミスチルよりは少ないだろうけど、それでもスタンドかなり埋まっていました。


遠くからだったけど、マリンが前々大きく感じないほど、今のMuseのスケール感は途方もないものになっている。


ただ、ステージ上にでかいロボットが現れたときは、正直!?と思いました。


でかいんだけど・・・なんかチープ。そういう想像を常に超えていく感じが彼ららしいのですが。


1月のワンマンと比べなければ、素晴らしかったかなぁ。





予想通り、帰りは大混雑。でも、思ってたほどではない。


歩道橋でも、わりとみんなペースを守り慎重に歩いていた。


そして、なんだかんだで1時間以内にホテルに着いてしまう。大都会の交通網の実力に敬服します。


フジだったらあり得ないですからね。





ただ、やっぱりげんなりしたのは、ゴミ。


分別されていないゴミ箱が多く、あふれかえっている光景が、あちこちで見られました。


人が多くなると、どうしてもそうなるのでしょうが、メッセのような近代的な空間が不潔に感じられました。


そして、なんか違うんじゃない?っていうアトラクションがちらほらと。


パチンコとか、いりますか?


あと、都市型のせいか、きっと参加することが「ファッション」化してるんでしょうね。


たしか、Mew観てるときに、大声でしゃべってる若い男女のグループがいたり。


明らかに、ロック好きじゃないでしょ?って感じの人が多いと、そういうあり得ない状況が起きます。




マリンには「ミスチル地蔵」ってのもいたらしいですが、


参加する側の成長も大事ですね、きっと。


スマパン終了後、怒濤のようにマリンスタジアムに突入してくるミスチルファンを


かき分けるように脱出。一路メッセへと向かう。




ジョニー・マーを観るために来たわけだけど、先ほどまで人であふれかえっていたメッセが




閑散としている・・・




すごい、ミスチル。




レインボウ・ステージでDJダイノジ観たり、軽食を食べるのも実に楽。ちょっとくつろげました。




そんなものだから想像できたけど、ジョニー出演前のソニック・ステージもガラガラ。余裕で3列目に行けました。




会場で売っていたジョニーT。先日話題になっていたものですが、これはプライベートで着ることあるだろうかと、若干迷いました。でも、着替えたかったので購入。さすがに飛行機に乗る勇気はありませんでしたが、旭川空港に白バージョン着てた人いました。やるなぁ。




で、肝心のジョニーですが、これが圧巻でした。




何が圧巻って、彼のギター・ヒーローっぷりが半端ないのです。




とにかくアクション一つ一つをビシビシ決めてくる。スミス時代ではありえないし、クリブス、モデスト・マウスで観たときもそんなんじゃなかった。




ソロアルバムと同じ、The Right Thing Rightでスタート。しかし、やはり期待してしまうのがどのスミスナンバーをやるのかということ。




その瞬間はいきなりやってくる。2曲目、Stop Meのイントロが流れた瞬間、「うぉー」と盛り上がる客席。きっと、前から5列目までの人は、この曲全員知っていたでしょうね。




ソロ曲は、アップテンポ一辺倒ではなく、The Messenger,New Town Velocityなどヨーロピアンテイストの憂いを持った曲もプレイしていた。この辺は新たな魅力を開花させたという感じで、すごく良かった。






でも、やっぱり申し訳ないけど、一番盛り上がったのはやはりスミスナンバー。2曲目はBigmouth Strikes Again!!!。高校生の時、何度このリフを練習したことか。この曲もまさにジョニーのギタープレイが堪能できますね。





ラスト2曲もきっちりスミス。How Soon Is Now?わりとジョニーの声質とマッチしてるんですよね。所々、モリッシーのように聞こえなくもない。このリフも練習したよ・・・カムバック青春と独りごちていた最後に披露したのが




There Is A Light That Never Goes Out




どわー!!!




これはここにいた人たち、全員が知ってるでしょう。周りはみんな歌ってる。さすがにこの曲だとジョニーのヴォーカルは弱いんだけど、そんなことは問題じゃない。




それよりも、この曲をプレイしている本人が、再び弾いているという事実の大きさ。もっと上手に弾ける人はいるだろう。でも、本人だけが出せる「音」がここで鳴っているんですよね。音の粒子というかオーラというか、それがもうスペシャルなものなんです。うーん、説明が難しい。




And if a double-decker bus

Crashes into us

To die by your side

Is such a heavenly way to die

And if a ten ton truck

Kills the both of us

To die by your side

Well the pleasure, the privilege is mine




There is a light that never goes out


あまりにも有名なこの歌詞。


ジョニーは曲の終わりの方で、オーディエンスと確かめるように、訴えかけるように、この部分を歌っていた。


何度も何度も。