都営新宿線の浜町駅からすぐ、中央区浜町公園の前のとても分かりやすい場所にに「高虎」はあります。
店に入ると雑誌で見たことのある男性が座っていて、窓際にあった袋ものを見ていた私に「そこにあるのは干支の合財袋(がっさいぶくろ)。」と声をかけてくださいました。
高虎のご主人です。
表面にはそれぞれの干支の絵が、裏面には別の絵が描かれた渋い茶色の袋もの。
合財袋とは、財布や携帯など身の回りの物を入れる袋で、巾着といったほうが私たちにはなじみがあるのですが、巾着は関西発祥の底にマチがあるもの、合財袋は江戸のものでマチがないのだそうです。
「馬の後ろには桜の絵。(桜肉??と思う私。。。)桜は花が先に咲く。桜は花が先。ハナが先。ハナが先といえば馬も鼻が先。」
ご主人が江戸の洒落を流れるように小気味よく語ってくださいます
。つい引き込まれて長居してしまいました。
ほかに、てぬぐい、半纏、トートバッグなどが飾られていました。
最近、てぬぐいはちょっとしたギフトなどで見直されていますね。
私も、家を片付けていたらたくさん使っていないてぬぐいが出てきたのをきっかけに、よく使うようになりました。
さすがにハチマキはしませんが、ちょっとしたほこりよけや、食器を拭くときに使っています。
タオルや分厚いふきんよりも、さっと洗ってさっと乾くのが何より重宝なんです。
「高虎」さんでは、江戸の頃からの粋な柄を多く継承していらっしゃいました。
普段なじみがない柄なので迷いましたが、ご主人の粋な語り口が楽しくて
一つ買ってしまいました。
鶏の絵。
ぎょろりとした目が八方をにらんでいます。
古い貨幣は丸くて真ん中に四角い穴が開いていて鳥の目に似ていることから、お金のことを古くは鳥目(ちょうもく)といいました。
よってこの絵は「八方からお金が入ってくる」ことを暗示しています。
金に目がくらんで、この手ぬぐいを・・・なんて・・・
。
棚にはたくさんの手拭いが陳列してあり、中には、現代的なかわいいものがたくさん出ています。
マーガレットの花が一面に広がったような柄は、BOOSUKAさんとのコラボの手拭い。
そのココロは菊だけ・・・・「聞くだけ野暮」。
江戸らしいデザインのほうには大輪の菊が一輪、キリッと描かれているのですが、あまり江戸っ子柄すぎてもあまり私のキャラでもないので、かわいいほうを買っちゃいました。
江戸の文化を知れば知るほど、江戸小物も楽しくなる。もっと勉強しよう
、と思わせてくれるお店でした。