ヤマトタケルさんとランさんの物語 | 神様達と共に

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このブログではそんな神様達のメッセージを・・・
チャネリングでお届けさせて頂きます

先月から、新シリーズの【神様達との物語】が始まりました。


第1話は「天照さんとタケシさんの物語」をお届けしましたね(^^)

 

第2話の今回は、ヤマトタケルさんからインスピレーションを頂きまして・・・およそ300年前の日本に住んでいた、ランさんという女性の物語です。

 

チャネリングをさせて頂きながら・・・古きよき日本の澄んだ空気が感じられ・・・また、物語にはやはり深い感動もありました。


僕自身、心が洗われるように感じました(^^)


ということで、第2話・・・ヤマトタケルさんとランさんの物語をお届けさせて頂きます。

 

よかったら・・・じっくり味わってみて下さいね。

 

 

 

 

 


時は300年前。

 

美しい山並みが・・・遠くまで連なり・・・鳥達は悠々と羽ばたき・・・深い緑が広がり・・・空気はどこまでも澄んでいました。


そんな穏やかな丘陵地の小さな村に・・・ランさんは一人で暮らしていました。


若くして両親に先立たれたのですが・・・小道具作りの仕事を引き継いで、徐々に生活は安定していきました。


彼女は、ずっと一人でしたが・・・不思議なことに、ほとんど寂しいと感じたことはありませんでした。

生きることに精一杯だったということもありますが・・・心の中で「お天道様」を深く信じており、そのことが心の支えになっていたのです。

 

 

彼前は毎朝、少し離れた神社まで行き・・・そこで参拝をしてから仕事を始めます。

この神社には、ヤマトタケルさんが祀られていましたが・・・彼女は両親の言い方を引き継いで「お天道様」と呼んでいました。

彼女は、そこでいつも手を合わせて・・・働けていること・・・食べられていること・・・生きていられることを、心から感謝するのでした。



ある日・・・彼女はいつものように、神社の本尊に一つのおにぎりを供えてから・・・手を合わせて、神様に感謝を伝えました。

 

そして、一礼をしてから振り向くと・・・草むらから痩せたタヌキが顔を出しているのが見えました。

その様子から、どうやらおにぎりを狙っているようでしたので・・・ランさんはタヌキに声をかけました。

「お天道様への捧げ物だから、ちゃんとお天道様に聞いてから貰うんだよ」

タヌキはジッとランさんを見つめ・・・黙っていましたが、何かを察した様子でした。

ランさんはそんなタヌキを尻目に・・・いつものようにゴザを敷いて、自分のおにぎりを食べ始めました。

タヌキはしばらくランさんを見ていましたが・・・その後、草むらの中へと帰っていきました。


ランさんはこの日もニコニコと・・・お天道様と一緒に、おにぎりを食べられる幸せを噛み締めたのでした。



翌日の朝・・・ランさんがいつも通りに神社へ行くと、神主さんが声をかけてきました。

 

神主さんが言うには・・・「不思議なことが起きた」・・・ということで・・・。

昨日のお昼過ぎに、本尊になぜかおにぎりが二つ奉られており・・・そのうちの一つを、タヌキが持っていったのだそうです。

いつもは、ランさんのおにぎりが一つだけが奉られているのですが・・・昨日はなぜか二つ奉られており・・・しかも、ランさん以外の人が参拝した気配はなかったということです。


神主さんは不思議がっていましたが・・・ランさんはすぐに「お天道様がなさったことだ」と理解しました。

実は昨日・・・ランさんは帰り道で、痩せたタヌキを不憫に想い・・・「お天道様、あのタヌキにも福がありますように」と願っていたのでした。



それからというもの・・・ランさんはおにぎりを二つ持参し、一つは本尊に供え、もう一つは痩せたタヌキが出てきた辺りに置いておくことにしました。

すると・・・参拝後、ランさんがゴザの上でおにぎりを食べていると・・・タヌキがスッと出てきて・・・少しランさんを見てから、そのおにぎりを貰って去っていきました。

ランさんはその様子を見て・・・いつもと同じようにニコニコしながら、自分のおにぎりを食べました。

こうしてランさんは毎朝、二つのおにぎりを作って・・・一つは神様へ奉り、もう一つはタヌキにあげるようになり・・・タヌキも毎日、草むらから出てきて・・・そのおにぎりを食べるようになりました。



しかし・・・2年ぐらい経ったある日、突然タヌキは出てこなくなりました。

原因はわからなかったのですが・・・ランさんはまた、一つだけおにぎりを作って神様に供えることにしました。

ランさんは少しタヌキのことを心配しましたが・・・同時に、心の中でタヌキの幸せを願っていました。



ある日・・・ランさんは夢を見ました。

夢の中で、ランさんが空を見上げていると・・・光輝く金色の空を・・・あのタヌキが元気に駆け上がるように飛んでいったのです。

タヌキが駆け上がっていくその先には・・・美しく光輝く男性の神様・・・ヤマトタケルさんがいらっしゃいました。

 

ランさんは思わず・・・「お天道様!」と声を上げました。


その声に気付いたタヌキは・・・空中で立止まって、ランさんの方を見ました。

タヌキはランさんに・・・「ありがとう」と言っているようでした。

ヤマトタケルさんは、その様子を微笑みながら見守り・・・ランさんの心に直接届く声で・・・「小さな善が世を潤す」と伝えてくれました。

それを聞いたランさんは、自然と涙が出てきて・・・「ありがとうごさいます」と手を合わせ・・・そしてタヌキにも「こちらこそありがとう」と伝えました。

ヤマトタケルさんは最後に・・・静かに手を振ってから、タヌキと一緒に天へ帰っていきました。



翌日・・・ランさんは神主さんにこのことを伝えると・・・神主さんはとても驚いて、こう言いました。

「実は以前から・・・ランさんが本尊に供える一つのおにぎりを、タヌキが持っていくのを見ることがあって・・・私はそれを見るたびに怒って、タヌキを追い払っていたんだ。

しかしある日・・・夢の中で、寂しそうにこちらを見ているタヌキが出てきたので
・・・自分の態度がよくなかったかなと思った。


それでタヌキに、もう少し優しく接しようと思っていた。

するとその翌日・・・例の、二つおにぎりが現れるという不思議な出来事が起こった。


しかも、タヌキはちゃんと、もう一つのおにぎりだけを持っていった。

ランさんがもう一つおにぎりを作るようになって・・・私は『神様が私にお手本を示して下さっているのだ。神に仕える者として、生き物にも優しくしなければ。』
・・・と思ったんだ。」


ランさんはその話を聞いて・・・「お天道様は全てをわかっていらっしゃるんだね」・・・と神主さんに伝えました。

神主さんは深く頷き・・・「これからも、この神社を大切に守ろうと思う」・・・とランさんに伝えました。



ランさんはその後も・・・毎朝の参拝を続け、一つのおにぎりを供え続けました。

そんなある日・・・薬売りの男性が、ランさんの家にやって来て、薬を買ってほしいと言ってきました。

ランさんはちょうど薬がほしいと思っていたので、薬を買ってあげたのですが・・・ふと見ると、薬売りの男性は赤ん坊を背負っていました。

「へぇ、お子さんと一緒に旅してるの?

頑張るね。」

そう言われた男性は・・・少し困った表情で、こう言いました。

「いや・・・俺の子じゃないんだよ。

上の山の草むらで泣いててね。


捨て子みたいだったんで、可愛そうだと思って拾ってあげたんだが・・・実は困ってるんだ。」

その時・・・赤ん坊は、ジッとランさんの顔を見ていました。

その瞬間・・・ランさんの中で、かつて神社でジッと見ていたタヌキのことが思い出され・・・実はこの赤ん坊は、あのタヌキの生まれ変わりだと気付きました。

「あら・・・。

どうも、その子と私は縁があるようだわ。


おじさん・・・よかったらその子の面倒を、私が見ましょうか?」


薬売りはその言葉にとても喜びました。

「そいつはありがたい。
ぜひ、大事に育ててやって下さい」


ランさんはニコニコと、薬売りから赤ん坊を受け取りました。



赤ん坊は男の子で・・・ランさんの愛情を受けながら、すくすくと育っていきました。


ランさんの言うことをよく聞き・・・徐々に家業を手伝うようになっていきます。

ある日・・・ランさんは神社でタヌキを見た時のことを、男の子に教えました。

 

そして・・・「もしかしたら・・・あなたはあの時、タヌキだったんじゃないかと思うの。」・・・と言いました。

男の子は、すぐにこう応えました。

「そうだよ。

なんか覚えてる。


僕はね、お母さんに会うために・・・恩返しをするために生まれてきたんだ。


神様が僕の手を引いて・・・
『途中・・・迷って一人になるけれど・・・心配いらないからね』って言ってくれたんだよ。」


それを聞いたランさんは驚き・・・そして涙が出てきました。


手を合わせて・・・「お天道様、ありがとうございます。」・・・と感謝を伝えると・・・。

 

男の子も手を合わせて・・・「お天道様、ありがとう!僕はお母さんに会えたよ!」・・・と、一緒に感謝を伝えたのでした。



その様子を・・・上の次元で、ヤマトタケルさんは微笑んで見守っていました。

「あなたの愛・・・神を敬う心が・・・奇跡を生んだよね。
私はただ・・・その心に合わせて・・・少し手を差しのべただけだよ。」


ランさんの心に・・・この言葉がフワリと入ってくると、心があたたかくなり・・・また涙がこぼれるのでした。



それから、男の子は立派な成人に成長し・・・ついに、お嫁さんを貰ってランさんの家業を継いでくれました。

 

年老いたランさんは・・・その様子をニコニコと見守っていましたが・・・少しずつ体は衰えていきました。

 

ある夜、寝ていると・・・ランさんの心に天から光が射し込み・・・。


魂は導かれるように天に昇り・・・肉体は静かに息を引き取りました・・・。


その晩、息子さんも夢の中でランさんを見かけました。


ランさんは、光輝く金色の空を駆け上がっていき・・・ヤマトタケルさんの元へと帰っていくのでした。

 

 

 

おわり

 

 

 

晴れ関連記事晴れ

 

・2022年2月の記事・・・天照さんより「人と神との正統な関係

 

・2022年10月の記事・・・ピースより「神様とは

 

・2023年1月の記事・・・マロ様より「神は家族

 

・2023年5月の記事・・・天照さんより「天照さんとタケシさんの物語

 

 

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