春からいよいよ最終学年となる12期生。
3年生最後のレメディ学習は、Petr.ペトロレウム 、石油を原料とするレメディを学びました。
まずは、現物質情報から。
生徒さんたちに、「石油」について調べてきたこと、知っていることを言ってもらいました。
石油って?
・炭化水素と硫黄、酸素、窒素その他のものを含む液状の油。(元素的には、C H S N O)
・蒸発させると、ガソリン、灯油、軽油、重油、タール、アスファルトの順で蒸発していく。
・燃料、繊維、プラスチック、ラップ、食品添加物、洗剤、シャンプー、ワセリン、チューインガムのベース、ビニルハウス、冷暖房・・・。
・ありとあらゆるものの原料。
・知らぬ間に、ありとあらゆるところに使われている。
・石油なしでは、私たちは、生きていけない。
・近代以降、大活躍。
・ロックフェラー。
・水と油:絶対にまじりあわない。
・火となって燃えるもの、熱をだす。
・水と火という対局にある存在のもの、どちらとも、深い関係性を持つ。火が付けば燃え上がり、水を遮断する。
では、こういったものからできたレメディを必要とするのは、どんな人?
想像して話し合ってもらいました。
・炭素は、有機物の中心にいるので、この世的な人。
・会長とかで、地味にお金持ちだったりして・・・。
・目立たないけど、人脈は広いかな。
・燃えるものなので、短気で、感情爆発しやすいかな。
・水とは、まじりあわないから、人と会うあわないはっきりしている人かも。
・地味で、素朴で強い人。
・身体面では、血液循環や膜に関係がありそう。
などなどでした。
このレメディの症状を四大元素・マッパムンデイ(火:熱、空気:冷、水:湿、土:乾)で見てみると、
精神症状は、
FIRE・熱 の位置:かっとなる。激しやすく短気。短気。喧嘩腰。
AIR・冷 の位置:記憶力の弱さ。忘れっぽさ。優柔不断。考える力が混乱。
FIREとAIRを貫く縦軸を持ちます。
身体症状は、
WATER・湿 の位置:不快な発汗。粘液分泌の増加。下痢と嘔吐。
EARTH・乾 の位置:乾燥。ひび割れ。ざらざらと粗く熱い皮膚。空っぽな感じ。
WATERとEARTHを貫く横軸を持ちます。
レパートリーを引いてみると。
以下のようなレブリックスが有名です。
MIND; QUARRELSOMENESS, scolding 喧嘩腰
MIND; IRRITABILITY 短気
MIND; ANGER, irascibility; tendency 怒る傾向
これらは、火の要素。熱く燃えるようなイメージ。
そして、
MIND; MEMORY; weakness, loss of 記憶力の弱さ
MIND; FORGETFULNESS 忘れっぽい
MIND; IRRESOLUTION, indecision 優柔不断
MIND; CONFUSION of mind; loses his way in well-known streets
精神の混乱:見慣れた道で迷う。
これらは、空気の要素。頼りなく、虚ろなイメージ。
精神症状は、怒り・短気・喧嘩腰など、燃え上がる「火」の要素と対局の、記憶がとどめられなく、決められない虚ろな「空気」要素を持つといえます。
一番の身体的な特徴は、寒がりな人。燃え上がる火なのに、なぜか寒がり。
乗り物酔いのレメディとしても、有名です。
このレメディの原料である、石油は、膜を作って、水を遮断しますが、このレメディは、人間の体において、外界と内部を遮断する部位~皮膚に症状を持ちやすい人に良く使われます。
皮膚が乾燥して、ひび割れ、ざらついて傷が治りにくく裂けて血が出たりします。
油を原料とするレメディにもかかわらず、このレメディにマッチする人は、肉や脂っこいものが嫌いです。
炭素を原料とするレメディは、他にもCarb-v.(木炭)やGraph.(黒鉛)、Adams(ダイヤモンド)があります。
特にGraph.は、優柔不断で興奮しやすい精神面や、皮膚の不調(特に乾燥・ひび割れ)・寒がりな身体症状をもつ、よく似たレメディといえます。
授業では、現物質から、レメディ像を想像してみたり、それをマテリアメディカで確認したり。
症状の全体像を四大元素的な視点から、眺めてみたり。
3年目の終わりらしい、充実した時間を持つことができました。