飲めよ 歌えよ 若者よ
今宵限りの酒盛りだ
互いにグラスを傾けて
酔いつぶれるまで飲み明かそう
飲めよ 歌えよ 若者よ
心の憂さを吹き飛ばせ
たまらず涙が溢れても
今夜だけは許してやろう
飲めよ 歌えよ 若者よ
昔の恋の武勇伝
おまえたちにも聞かせてやろう
やがて朝日が昇ったら
街に中へ
胸を張って歩き出せ
晴れでも
雨でも
明日は明日の風が吹く
飲めよ 歌えよ 若者よ
今宵限りの酒盛りだ
互いにグラスを傾けて
酔いつぶれるまで飲み明かそう
飲めよ 歌えよ 若者よ
心の憂さを吹き飛ばせ
たまらず涙が溢れても
今夜だけは許してやろう
飲めよ 歌えよ 若者よ
昔の恋の武勇伝
おまえたちにも聞かせてやろう
やがて朝日が昇ったら
街に中へ
胸を張って歩き出せ
晴れでも
雨でも
明日は明日の風が吹く
命半ばの兵どもが
逝く屍を乗り越えて
彼の地の果てに散っていく
異国に果てる者たちの
幾山を埋める墓標の列に
今日は貴方が居並んで
異国の土となりはてるのか
心をいずこに馳せようか
帰りを誰が待っていようが
野辺の送りは1人きり
野辺の送りは藪の中
人生はなかったことにはできない
何人たりとも
一秒たりとも
な かったことにはできない
たとえ他人が忘れているとしても
自分自身は覚えている
おのが身に刻まれている
せいぜいできることといえば
忘れたふりをするのが関の山
何をしたとしても
何をしなかったとしても
一秒後の自分に降りかかる
明日の自分に降りかかる
来週の自分に降りかかる
来月の自分に降りかかる
1年後の自分に降りかかる
10年後の自分に降りかかる
死ぬ間際まで降りかかる
報いはあっても
救いはない
そうであっても
人生はなかったことにはできない
欲しいのは鳴かない花
自由に飛び回る鳥も
さえずりを止めない鳥などいらない
いつも吠えてばかりの犬も
飼い慣らすのも手間がかかる犬などいらない
うるさく飛び回る虫も
鳴き続ける蝉もいらない
気ままな猫などいらぬ
何でも囓るネズミもいらぬ
いつも牙をむく野獣などもってのほか
あっていいのは鳴かない花
ただ美しく黙って咲く花
何色の花でもいい
静かに咲く花であればいい
目障りならば切ってしまえばいい
邪魔なら根こそぎ刈ってしまえば消してしまえる
花が散り実がなればもげばいい
どんな水でも花は咲く
甘い水であろうと
苦い水であろうと
腐った水であろうと
花は咲く
どんな陽が照らそうが
花は咲く
都合のいいときに種をまき
適当に水を与えておけば
咲く花であればいい
季節が来れば
また静かに咲く花でいい
自由に操れる花であれば
それで十分だ
都合がいい花ばらば
この国一面
鳴かない花で覆い尽くせ
生まれたばかりの心が
足を取られて動けずにいる
囚われの身
篭の鳥
もう何かに縛られている
恨む心
妬む心
怯えた心
白い影に潜んでいる
震える声が木霊する
血に染まった風の香りが流れてくる
旅に出たその足が
知らずのうちに
どこかに向かおうとしている
昔 死ぬ前に燃やした恋
昔 死ぬ前の罪を償うため
昔 死ぬ前の恨みを晴らすため
いずれにしても
生まれる前から
囚われの身
身をよじり
傷ついても
囚われの身
折れそうな三日月が
見透かすように
傾いている
見えることだけが
真実じゃない
真実だけが
見えるわけじゃない
聞こえたことだけが
言いたいことじゃない
言いたいことだけが
聞こえるわけじゃない
書いてあることだけが
真実じゃない
真実だけが
書かれているわけじゃない
カノンの店でパンを買い
クレディのところでトマトを買おう
明日も晴れそうだとか
今年の冬は雪が多かったねと
言い合って
買い物を済ませて
毎日のハナたちの軒下会議は
もう今日は終わったようで
仲良く並んでイスに座ったまま
うたた寝している
うららかな日差しを足下に受けて
最近見ないと思ったら
ジュディは体調が良くないと
サトラのところで聞いたけど
心配したところで仕方がないのはわかっている
かといって
知らん顔もできないし
この前
花を持ってソワソワしたニコルを見かけたけど
アンドレはどうせ振られるさって
笑ってたけど
もしそういうことなら
上手くいって欲しいし
気になるなぁ
少し風が出てきた
今日は天気が良かったから
あの洗濯物飛ばないといいけど
ツバメは風に乗って気持ちよさそうに飛んでいる
今日はどこまで飛んでいくんだろう
そういえば
イザリは帰ったのだろうか
最近とんと噂は聞かなくなったし
便りくらいはあるとも聞かない
寂しい思いをしていないといいけど
はい、お帰り
いつも元気に挨拶ありがとう
今日はどんなことを学校で教わった?
寄り道しないで
ちゃんと家に帰るんだよ
そうそう
クインシーのところに待望の赤ん坊が生まれたって
ワンダーの喜びようったら
あぁお祝い
何がいいだろう
考えとかなきゃ
ささやかなそんな暮らしを
たわいもないそんな日常を
一瞬の爆風が引き裂いていった
燃える煙に巻かれて
微塵にも吹き飛んで
いってしまった
すべてを瓦礫にだけして
(再掲)
涙につつまれた教会
悲しみにくれるミサ
その悲しみがどんなにつらいものかは
知っているはずなのに
同じ思いをさせるために
送り出される人々
失われた者のために祈りを捧げたとき
彼は何と諭したのか
彼はどこへ導いたのか
誰しもの頭の中には
左の頬を差し出すことはなく
血祭りにあげる者の顔
懐の拳を問わないことが彼の教えか
知らぬ振りは彼の慈悲か
ためされているのも知らず
怒りに血迷う人たちは
振り上げた拳の行き場がなくなろうと
やめることも忘れてしまっている
すべての人が傷ついて終わる
その過ちに
その繰り返しに気が付くために
まだ何が足りないのか
まだ幾人の生命が必要だというのか
この時のために二度とするまいとの誓いは
どこで失ってしまったのか
彼がそう教えたのか
そう導いたのか
忘れないでおくれ
この唄は
いつか会える日のため
忘れないで、わが子よ
おまえを見つけるため
忘れないでおくれよ
子守唄があれば
見つけられるから
必ずや見つけだせるから
ねぇ、わが子よ
覚えておいで
この唄を
お前が大きくなって
見分けが付かなくなっていても
たとえ
この温もりを忘れてしまっていても
子守唄が覚えておいてくれる
だから
ちゃんと聴いておくれ
よく耳を澄まして
この唄を聴いておくれ
また会える日は
いつとは約束はできない
でも
この唄だけは
肌身離さず
身に付けておいで
子守唄は
お前とつなぐ糸なれば
たとえ遠く離れていても
空を超えて
会わせてくれる
どんな深い海が隔てても
切れることはない
子守唄があれば
この唄さえあれば
お前とつながっていると信じて生きてゆける
さぁ、もう一度唄ってあげるから
よくお聞き
もう一度聴かせてあげるから
どうか忘れないでおくれ
どうか、わが子よ
よく耳を澄まして
この唄を聴いておくれ