胸にかかげたものは
他人からすれば
お笑い草かもしれない
生きていることを
確かめる術だったのかもしれない
それでも
止まらぬ足取りは
内にあふれ出す力と信じて
少しでも前に
少しでも上に
そこから頂を捉えて
あの日友輩と目指した今日がここに輝いしている
いま目の前に輝いている
胸にかかげたものは
他人からすれば
お笑い草かもしれない
生きていることを
確かめる術だったのかもしれない
それでも
止まらぬ足取りは
内にあふれ出す力と信じて
少しでも前に
少しでも上に
そこから頂を捉えて
あの日友輩と目指した今日がここに輝いしている
いま目の前に輝いている
取るに足らない理由をかざし
自分たちの正統を声高にふれ回らないと崩れそうな論理
他者と比較しないと見えなくなる理論
百歩譲って
異端の誹りは甘んじるとして
ただ
果たして自分だけで自分たり得ているのか
そのことをわかった上での理屈なのか
自分たちの中に
その忌み嫌う異端がないと
本当に問うたことがあるのか
ただ信じようと
自分にしがみついているだけではないのか
ないと信じようとして
他者を異端と糾弾して
誤魔化しているだけではないのか
ましてや
指弾に夢中で自分が見えているのか
本当に
本当に己が性根の中に芽がないと言えるのか
まぁどっちでもいい
どんな恥辱の言葉で罵倒されようとも
俺たちは
私たちは
変わることはない
そんなことで
俺たちの
私たちの
根元は変わらない
変えられない
俺たちは俺たちだけで自分たり得ている
私たちは私たちだけで自身でいられる
そんな
俺たちを
私たちを
変えるより
お前たちが変わる方が早い気がするが、
そんなに自分たちが変わるのか怖いのか
この臆病者めが
梅雨明けの青い空
照りつけるグラウンド
泥まみれの姿に
クラリネットの練習をバックに
校庭の木陰でスケッチ
夢を追いかければ遠ざかり
ひとつ覚えの帰り道
風は秋を連れてきて
叶わなかった夢は駆け抜けた後
グラウンドにその姿はなくなっても
コンクールに向けてのデッサン
キャンバスに描くのはあの姿
流せるだけの汗
誰もが通り抜ける熱い季節
明日も晴れるといいね
私の眼にはあなたが映っていても
あなたの瞳には私は映らない
私はあなたの声は聞き分けることができるけど
あなたの耳には私の声は届かない
私なら遠くにいてもあなたに気付くけど
あなたは私とすれ違っても気付きもしない
私の人生にあなたはいても
あなたの人生に私はいない
私にとってあなたはこの世のすべてでも
あなたにとって私はこの世にはいないのも同じこと
それでもあなたが幸せなら
あなたが笑っていられるのなら
何も言うことはない
私は他に望むことはない
この手にふれて
どんなときでも
何が起こっても
この手にふれていて
どんな災いが降りかかろうと
どんな不幸がおきようと
この手にふれて
この手を離さないで
この手のぬくもりを
ずっと感じていて
(再掲)
降る雨は変わらずとも
同じ雨粒はない
降る雨は揺れ動き
雨筋は風次第
風が惑わす雨足を
避ける術を持ってしても濡れ鼠
かのように
人の愚かさも変わらず仕舞い
されど
雨はやがてあがってしまう
照る月は変わらずとも
眺める人の心を写し
邪な影を映し取る
僅かな隙を狙って忍び込み
寝首を掻くか
足下すくい
裏切り顔が仮面の下でほくそ笑む
かのように
人の狡さも変わらず仕舞い
月は満ち欠けを繰り返す
上る陽は変わらずとも
隠されていた影が姿を現し
己が身を形作る
躊躇うことがない光の線は帯となり
屈折は連なりとなる
見誤らせることなく
密かな嘘さえ露わにし
誰のでもない
自分の心は誤魔化せず
かのように
人の醜さも変わらず仕舞い
闇は足元から忍び寄る
沈む夕日は変わらずとも
昨日と変わらぬ日を憂い
足踏みの音は耳鳴りとなり
頭の奥で谺する
明日へ漕ぎ出す船はなく
暮れる途方に身をよじる
かのように
人の悲しみも変わらず仕舞い
されど
沈んだ太陽はやがて上り始める
肌寒い名のみの風が
運び来る
はじめの一歩の陽光は
遙か霞の花盛り
一雨ごとの蒸し暑さも
怯むことない太陽の
日差しも容赦を知らずして
ひとを丸ごと貫いて
ふと
振り返っても
深い緑も褪せていく
降る如く
振りまく如く枯れ葉舞い
平気な顔した雪雲たちが
平三(へいざ)の顔で
ひた走り
兵もろともに冬の将軍が
平定されず居座りて
星巡りの季節後(ご)の
仄(ほ)の言う言葉の徒然に
ほんのり漂う
頬うつ香り
穂の香り