この世は闇である
 
闇は光を呑み込んでいく
 
夜は闇に光を引きずり込んでいく
 
 
明けない夜はないと人は言うが
 
明けない夜を知らないだけ
 
明ける闇を夜と名付け
 
明けるはずだと思うのか
 
閉ざされた闇をただ知らないだけではないのか
 
誰も知らないだけ
 
いずれにしても気休めでしかない
 
 
今を覆うこの暗闇がやがて日が差すのか
 
本当は誰も知らない
 
本当に誰にも分からない
 
 
止まない雨はないと例えられても
 
すべてを呑み込んで
 
雨が止んでも
 
あなたはそう言えるのか
 
人はまだ本当にそう思えるのか
 
 
 
あせります
 
あせります
 
まるで自分の心ではないかのように
 
あせります
 
それが自分でまいた種にしろ
 
それが運命のいたずらにしろ
 
いつもの自分を見失い
 
とまどい
 
まどい
 
苦しんで
 
時間だけがただ静かに過ぎていく

 
 
あせります
 
あせります
 
どうにかしようと思っていても
 
あせります
 
考えあぐねて
 
その果てに
 
通り過ぎる時間をやり過ごすしかないのだろうか
 
鬼が向こうへ行くのを
 
息を潜めて隠れるように
 
 
 

 

空の下で人たちが何をしていようが
 

空の下で人たちが何が起きていようが
 

空の下で人たちがどうなっていようが
 

空の下で人たちがどんな思いでいようが
 

空の下で人たちが何を見ていようが
 

空の下で人たちが何も見ていなくても
 

空の下で人たちがどうしようもなくても
 

空の下で人たちがたとえいなくても
 

空には関係がない
 

空は空の都合で
 

日を照らし
 

空は空の都合で
 

雲が往き
 

空は空の都合で
 

雨を降らし
 

空は空の都合で
 

雪を散らすだけのこと
 

空は人のことなど思ってはいない
 

いっさい考えてなどいない

 

 

 

日1日と暮れていき

 

 

その積み重ねの1年が暮れていく

 

 

わが甲斐性のなさに途方に暮れても

 

 

1日たりとも立ち止まることなく

 

 

暮れていく

 

 

情け容赦なく暮れていく

 

 

 

一陣の風を受けて胸が騒ぎ


雲は肩越しに連れられて

 

月をやり過ごす

 

 

散っていく枯れ葉が後を追い

 

手招く水面は波立つことを繰り返し

 

凍えた殺気に怯え出す

 

 

叫びにも似た鳴き声は

 

怒りを叩き起こして

 

臆病な羽音だけが逃げていく

 

 

黒い雲は影を嫌い

 

月明かりを盗んでいく

 

研ぎ澄まされた刃だけが照らし出され

 

奴の居場所を指し示す

 

 

宵闇に紛れ

 

漕ぎ出す波が導く通り

 

奴の喉を掻き切れ

 

 

夜陰に乗じ

 

足音を沈め

 

奴の寝首を掻け

 

 

悲鳴は雷鳴が掻き消すだろう

 

血は波が隠してくれる

 

寝言はいずれ地獄で聞いてやれ

 

 

 

 

孤独に身を落としてしまえば

 

誰の目にも止まらないでいられる

 

ただ孤独でありさえすれば

 

誰も傷つけないでいられる

 

そう自分に言い聞かせて

 

明日の風に立ち向かおう

 

 

 

誰ともかかわらなければ

 

誰からも自由でいられる

 

もう誰ともかかわらなければ

 

心にしまってあるナイフを出さずに済む

 

いや、そんなナイフさえいらなくなる

 

ムリにでも

 

自分の心にフタをしよう

 

 

 

生まれついた習い性のように

 

孤独の仮面をつけていればいい

 

口を閉ざし

 

心を閉ざしていれば

 

偽りでも

 

嫌でもやがて板に付いてくる

 

 

 

お前など誰も見ていない

 

いないのも同然なんだよ

 

でも嘆くなかれ

 

だから自由でいられる

 

悲しむなかれ

 

だからこそ誰の目を気にすることなく生きられる

 

誰の評価に怯えることなく

 

生きていくことができる

 

 

 

 

泣いて

 

泣いて

 

狂ったように泣いて

 

それでも明日は

 

もっと大きな夢を見ろ

 

 

 

泣いて

 

泣いて

 

血を吐くように泣いて

 

それでも明日は

 

少し大きく胸を張れ

 

 

 

 

生まれても

 

掃除って何かわからないうちに

 

母さんが掃除をしてくれたし

 

 

学校に行っても

 

掃除の仕方を教えてくれなかったし

 

母さんは先生がするものだって

 

 

就職しても

 

掃除は入っている業者がするし

 

そんなこと俺の仕事じゃないし

 

 

結婚しても

 

家事が嫁さんがするもんだって母さんが言うし

 

そんなこと俺の役目じゃないし

 

 

歳を取ったら身体がいうことをきかなくなってきたし

 

ヘルパーさんに頼めばいいって勧められたし

 

 

とうとう死んでしまっても

 

家財一切

 

家族がどうにかするだろうし

 

骨も家族が拾うだろうし

 

 

 

 

現在は偶然が織りなし

 

 

過去は罪が燃え

 

 

未来ははかなく

 

 

三次元とは

 

 

不可思議で

 

 

一番悲しく

 

 

歪んで見える

 

 

 

 

もっと大きな声で

 

 

君の罪と絶望を叫びあげろ

 

 

この荒野のただ中で

 

 


少し小さな声で

 

 

君の想いと夢を語り出せ

 

 

この夜が明けるまで