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6/23 miao今垣李華生誕祭&新入生歓迎会

今回は6/23に行われたmiao今垣李華生誕祭&新入生歓迎会♥️ ♡~Love miao Life Live with it!!~♡. TOKYO@渋谷ONE5について、レポートしていきたいと思います。

 

 

 

 

 

○イベント概要

今回の主役である今垣李華ちゃんはアイドルグループmiaoのメンバーです。そのmiaoは2021年より活動されており、李華ちゃんは初期メンバー、グループは当初13人でスタートしていましたが、このイベント前時点で李華ちゃんを含め4人となっていました。これまでもメンバー追加はありましたがこの度久々にメンバーが3人追加され7人となりました。その初お披露目が李華ちゃんの生誕に併せて行われました。会場となったのは渋谷ONE5。席種はSとAに分かれており、私は今回前方のSで見させていただきました。フロア後方に若干段差があるものの幅はなく、ほぼフラットな会場でした。開演予定は12:30でした。撮影は指定曲、3曲目までと星空バースデー、カバー曲コーナーとMC中のみ可となっていました。

◯ライブの流れ

ライブは予定より若干遅れ12:35にスタートしました。オーバーチュアがこれまでとは異なっており、李華ちゃんの生誕イベントなのでスペシャルバージョンなのかとも思いましたが、これが今後使用される新オーバーチュアのようです。さらに事前に発表されていた新衣装、何から何までフレッシュ感のあるオープニングでした。そんな雰囲気の中での1曲目は「エゴイスティックdeケット・シー」でした。開演前、知り合いと果たして最初から7人なのか、途中でお披露目コーナーがあるのか予想していたのですが最初からの登場となりました。これはちょっと驚きでした。実際のパフォーマンスとしては途中マイクを落とす場面もあり、まだ慣れていないかなという部分もありましたが、おおむねきちっとした内容だったと思います。そのまま7人での2曲目は「初恋UFO」、その後MC・自己紹介と続きます。ここでのMCは新メンバーのコメントと衣装の説明がメイン。新衣装のポイントとしてはデニム地、セーラー襟、そしてしっぽが付いたこと、そしてリボンと猫耳もしっかり付いているので、まだ見たことないよという方はこの辺りをぜひ注目してみてください。ただし李華ちゃんのみ今回だけの特別な衣装だったそうです。


MC終えての3曲目は「トゥインクル to winkる?」。渋谷ONE5は比較的小規模なライブハウスなため、ステージの広さはあまりなく7人でのパフォーマンスは窮屈め。特に前後2列でのフォーメーションの際、前後列の入れ替わりはぶつかりそうになるなど若干難があったように思います。しかしやはり7人のステージは華やか、そして迫力があります。特にこの「トゥインクル to winkる?」の2番のサビで、ステージを斜めに使いメンバーが1列になるフォーメーションは大変見ごたえがありました。そして落ちサビでは奥に向かって頂点を置く三角形のフォーメーション。センターに収まるのは今回の主役である李華ちゃん。改めて奇数になる7人になって良かったなと思いました。3曲目を終えると一旦全員退場。ステージ背面にVTRが流れます。内容は新メンバー一人一人のインタービュー。恐らくオーディション合格後に撮影されたものだと思いますが、それぞれの志望動機、これからの意気込みが語られていました。VTRが終わるとメンバーが再登場、4曲目「miao!」となります。李華ちゃんがヘッドセットマイクを付けている以外は大きな変更点はなかったように思います。この「miao!」でも改めて思ったのは7人のパフォーマンスの華やかさ。特にこの曲ではBメロ、先ほどとは逆に桃子ちゃんをセンターに手前を頂点とした三角形のフォーメーション。さらにここからメンバーが順に座っていく振りは見ごたえがありました。歌唱面ではユニゾンにばらつきを感じるものの、やはり7人になって良かったなと思いました。

4曲目が終わりますと李華ちゃんが一人残りMC、ここからが李華ちゃんが生誕祭パートになるようです。ここではカバー曲について、どうしてこの曲を選んだかということについてコメントされていました。短めにMCは切り上げられ5曲目は「星間飛行」、こちらのオリジナルは中島愛で、アニメ「マクロスF」の挿入歌。作詞は松本隆、本当に歌詞が綺麗ですね。2番に「憎らしくて~」というこの曲唯一ネガティブな感情があらわになる部分があるのですが、そこも綺麗な言葉で表現されていて上品さが保たれているあたりがとても良いですね。これを李華ちゃんがフルコーラス、ソロで歌われました。元々高い声がしっかり出る李華ちゃんですが、少しあどけなさも感じる、とても可愛い仕上がり。若干歌詞に不安もあったのか、そういった点も加味されていたのかもしれませんが、大変良かったですね。こういうカバー曲を歌うとなりますとオリジナルの歌い方に寄せていってしまいがちで、それだとモノマネになってしまいます。そうではない李華ちゃんならではの部分がよく出ていて、カバーの面白さが凝縮された一曲でした。続く6曲目もカバー曲「夏色笑顔でワンツージャンプ」、こちらは李華ちゃんがラブライブ好きすぎて選曲した1曲。こちらは既存メンバー4人でのパフォーマンス。生誕Tシャツ衣装にチェンジし、さらに全員ヘッドセットでのパフォーマンス。ということで両手が自由になり、歌とダンスが堪能できました。

6曲目が終わりますとMC、李華ちゃんも退場し、新メンバーが入れ替わりに登場、新メンバーだけでのグッズ紹介が行われました。が、当然しどろもどろ、途中でギブアップしてしまいます。なかなか厳しい先輩ですね。そんな後輩に促されるように李華ちゃんが登場、次いでオリジナルメンバーが花束、ケーキ、プレゼントをもって登場。その後お手紙朗読と行きたいところでしたが、原稿が見当たらないというバタバタがありました。そのため急遽フォトセッションを挟むなんてこともありましたが、無事原稿も見つかり、アイドルへの熱い思いを語られました。続く7曲目miaoでは定番のバースデーソング「星空バースデー」は4人でのパフォーマンス。最後の「おやすみ」のセリフは李華ちゃんが担当されました。8曲目「夢の途中」こちらも4人でのパフォーマンスでした。李華ちゃんの生誕祭パートなので4人でしたが、今後は7人で行われることでしょう。それも楽しみですね。MCを挟んで9曲目、再びカバー曲となり「Happy大作戦」。こちらはモーニング娘。2013年の作品です。推しメンが卒業したときの曲で聞くと今でも泣けてくるとは李華ちゃんの弁。田中れいなちゃんの卒業のことかなと思いました。この曲では途中、新メンバーも参加してのパフォーマンスでした。最後10曲目は「スマホ魔法」。アンコールは無く、メンバー退場後に再びVTRが流れライブは終了となりました。13:43まで、公演時間はおよそ1時間40分でした。

 

6/23 miao今垣李華生誕祭&新入生歓迎会♥️ ♡~Love miao Life Live with it!!~♡. TOKYO

@渋谷ONE5

01.エゴイスティックdeケット・シー

02.初恋UFO

MC

03.トゥインクル to winkる?

VTR
04.miao!

MC

05.星間飛行

06.夏色笑顔でワンツージャンプ
MC

07.星空バースデー
08.夢の途中
MC

09.HAPPY大作戦

10.スマホ魔法

○まとめ

今回は今垣李華ちゃんの生誕祭と新メンバーお披露目という2つの企画が相乗りしたライブとなっておりました。経緯としては先に今垣李華ちゃんの生誕祭が決定しており、後に新メンバーお披露目が追加された形になっています。本来自分のためのイベントだったのに半分になった、衣装も一部アレンジが特別なものになったものの、豪華なドレスのようなものはなかったとなれば、心情としては不満を感じてもおかしくはないはず。ところがライブ中そんなことはみじんも感じさせず、どっちもめでたい雰囲気に終始したのは李華ちゃんのパーソナリティに拠るところが大きいかなと思います。おかげでとても楽しいイベントとなりました。

 

期待の新メンバーですが上にも書いた通り、お披露目すぐに先輩と並んですぐに溶け込めていたのはさすがだなと思いました。7人になった効果はとても大きく、特にダンスでは多人数を活かした華やかさと迫力は格段に増しました。今後様々な曲でもどう変化していくのかとても楽しみです。一方で歌に関していえばユニゾンでも足並みにばらつきがあり、多人数を活かしているとは現状言い難いです。しかし、良いなと思ったのはそこでうわべの綺麗さにこだわり、変に取り繕うことをしなかったことです。オーディションを経てステージに立ったメンバーですから、やはりそのままがいいですね。音程やリズムを合わせること以上に大切な今だけしか見られない個性のぶつかりが見られてとても良かったです。またここから描かれる成長物語も大変楽しみになリました。魅力的なメンバーが揃っているということもですが、グループとしてのこういう姿勢が素晴らしいですね。皆さんも是非今後のmiaoの進化に期待していただきたいなと思います。以上です。

6/22 ukka The Journey Begins Tour 2024Spring@横浜2

今回はThe Journey Begins Tour 2024 Spring ~HOP・STEP・JUMP!!~@横浜ベイホールの続きをレポートしたいと思います。前回は第二ブロック9曲目まで書きました。今回は10曲目以降から最後まで書いていきたいと思います。




◯第3ブロック

8曲目までが終わりますと再びMCとなります。ここでは先ほどのユニットコーナーについてメンバー一組ずつ感想をコメントされていきましたが、なんとソロを担当した結城りなちゃんのコメント取りを忘れて次のブロックに行きかけてしまうということがありました。今回のライブはこういう観客席が笑いに包まれる場面がちょこちょこありました。圧倒的なパフォーマンス力で凄いと思わせるだけでなく、ukkaなコミカルな一面も見せてくれました。そんな場面の主役となったのは宮沢友ちゃんと若菜こはるちゃん。二人をある程度自由にさせ、その面白さを引き出せる、グループの良さを感じました。一方コメントを飛ばされそうになったりなちゃん、ソロで「カノープス」を歌ったのですが特に緊張しなかったとのこと。安定感あるパフォーマンスはこの精神的な強さがあってのことかなと思います。MCが終わると第3ブロック、通算10曲目は「don't say love」でした。ukkaには珍しい歌謡曲っぽさもある大人な曲。照明を赤系統の色で統一し、情熱的な雰囲気も楽曲にぴったりでした。ここもりなちゃんは曲の世界観をしっかり表現、大人な女性らしさを感じる仕上がり、本当に器用だなと思いました。もう一人、りじゅちゃんの歌も曲の雰囲気に合っていたように思います。彼女の得意な音域にあっているのか無理がなく自然で、上手く感情をのせて歌われていたと思います。ユニットコーナーで担当した「WINGS」もこの「don't say love」もそうですが、「私」という主人公が前面にでた曲にはりじゅちゃんのボーカルがとても良く合いますね。ちなみにこの「don't say love」は間奏が長めに再構成されてダンスも変更されていたそうですが、私はまったく気が付きませんでした。

 

続く11曲目は「スーパーガール★センセーション」。歌い出しが「無重力にRide on」ですから、大人の事情にがんじがらめな

10曲目「don't say love」とはまるで正反対な世界観。がらっと変わる雰囲気をより強く印象付けたのはここもやはり照明。イントロ部分は全曲の赤と対照的な青で、洗練、超越したイメージ。今からまるで違うことを始めますよ、と言わんばかり。この繋ぎの妙によって2つの曲が対照的でとてもよく活きていたように思います。これがもし2曲が離れていたら、両曲とも強く印象に残らなかったかなと思います。この「スーパーガール★センセーション」の流れを引き継ぎ、12曲目「Viva La Vida」、13

曲目「コズミック・フロート」と続きます。この2曲は大変盛り上がりましたね。客席からのコールもとびきり大きかったです。2曲ともにそもそも盛り上がる曲ではありますが、自然にこの流れへと向かっていったのは、「スーパーガール★センセーション」があったからだと思います。そしてその前に対照的な「don't say love」が入っていたことも無関係ではないでしょう。この第3ブロックはこれらセットリストの妙がつまった構成だったと思います。個別に見ていくと「コズミック・フロート」はマイクがぶつかる音やハウリングもあり、らしくない場面もありましたが、会場の熱気や勢いには合っていたと思います。

○第4ブロック

13曲目まで終わりますとMC、ここでは企画コーナーがありました。主に進行を務めたのは友ちゃん。今回行われたミニゲームはジェスチャーゲームでした。スケッチブックさんが登場しお題を掲出、メンバー一人がそれに応じてジェスチャーを行い、残るメンバーがお題を当てるという内容。時間内にいくつ出来るかを競ったわけですが、残念ながら6人正解で終了。友ちゃんはジェスチャーできませんでした。ゲームとしては失敗でしたが、試された絆は大丈夫という友ちゃんの総評でコーナーは終了しました。この企画コーナーも面白かったですね。MCが終了しますと14曲目は「AM0805の交差点」。通常ですと信号機の音が入るのですが、今回は省略されていたように思いました。焦りや切なさを含んだ歌詞となっていますが、その時々によって変えるりなちゃんの表情をこの曲の注目ポイントの一つだと思います。歌もそうですが、こういう部分を含めて彼女は本当に器用だなと思います。15曲目は「ティーンスピリット」。この曲の目玉はサインボール投げが行われたこと。茜空ちゃんは相変わらずリリースポイントがめちゃくちゃで、誰もいないステージ背面に投げつけていました。曲の後半でもう一度客席に投げようとしましたが、それもやはりとんでもないところに投げつけ、結局ステージ脇に控えていたスタッフさんの足元に転がり、客席に戻していました。ファイナルとなる神田ではどうなるのでしょうか。またこはるちゃんはサインボールにネコを書いたとのこと。理由は書きやすかったとのことで、見た目の可憐さとはうらはらに意外とアレな性格されていますね。

 

続く16曲目は「リンドバーグ」ああこれで本編終了かなと思いきや、もう一曲17曲目が「マーマレード・フレイバー」でした。こちらは秘めた恋心を歌ったとても可愛らしい、いわゆる恋愛ソング。島倉千代子の「からたち日記」から、令和の「マーマレード・フレイバー」と時代はこえても、素直に口に出来ないのは変わらないものなんですね。さてこの「マーマレード・フレイバー」なんですが、私はこの曲の山場は、好きとは素直に言えない、つまり正直な気持ちを隠している曲世界の主人公の本当の気持ちに一番肉薄している「会えないほろ苦さ」の部分にあると思っています。このパートを担当するのが宮沢友ちゃん。ここを今回、彼女はしっかりとした強さをもって歌い上げていました。その後もあちゃんのパートを挟み落ちサビとなり、そちらに注目がいきがちになりますが、とても重要な仕事をこなされていると思います。マーマレード、柑橘類の皮までを使い、甘さと苦さを含んでいるのが特徴ですが、歌詞を眺めてみてもほとんどが甘さで包まれています。甘いだけなら、別にピーナッツバターでも良いですし、甘酸っぱさならストロベリーでもブルーベリーでも良いわけです。そこをあえてマーマレードにしている、ということはやはり苦さも重要なはず。しかし、会えない、辛いという苦みがストレートに出ているのは友ちゃんのパートだけだと私は思います。この唯一の場面で全体の甘さとの調和を図る、そんな役回りを友ちゃんは任されている。そして実際それが出来ているのか、ぜひ注目してみて欲しい場面かなと思います。私は見事にその役割を果たしていたと思います。

 

17曲目が終わると最後のMCとなります。ここでは友ちゃん、るりちゃん、空ちゃんによるコメントがありました。友ちゃんは家族から歌が上手くなったと言われるようになったそうで、成長を実感されているそうです。また嬉し泣きをした経験がないため、ukkaで嬉し泣きするのが夢だそうです。考え方がとてもユニークですね。友ちゃんが嬉し泣きする場面に立ち会えると良いなと思いました。るりちゃんは10代ラスト「踏みしめながら」といったところで、りなちゃんから「噛みしめながら」とツッコミを入れられましたが、まだまだ成長段階にある旨のことを前段で話されていたので、一歩ずつ階段を上がっていくイメージであれば、それほどおかしな表現ではないかなと思いました。空ちゃんはukkaのライブの良さを列挙、ファンの皆さんも共感されたのではないかなと思います。MCが終わりますと18曲目「エビ・バディ・ワナ・ビー」で、本編は終了となりました。本編終了は17:40でした。ファーストアルバム「sakuraebis」収録曲で今回セットリストに入ったのは、この曲だけでした。オリジナル曲をたくさん抱えているだけに、セットリストから漏れる曲もかなり多くなりましたね。

○アンコール

5分ほどでメンバーが再登場、今回は特に衣装の変更はありませんでした。アンコール1曲目は「キラキラ」でした。私も大好きな曲ですが、途中かなりひどい音響トラブルがありました。そのまま最後までパフォーマンスは続けられましたが、ここは一旦中断し最初からやり直して欲しかったなと思いました。続く2曲目は「wonder little love」。あたりが柔らかな茜空ちゃんのボーカルがとても映える曲ですね。今回のライブ、茜空ちゃんは全般的に丁寧に歌われていて質が高かった印象です。ほぼほぼ完ぺきな内容だったのではないかなと思います。途中こはるちゃんにちょっかいをかけたりする場面もあったりと遊び心もあって、空ちゃんを見ているだけでも楽しかったと思います。アンコール2曲が終わりますと最後のMCになります。ここでは本編ラストのMCでコメントがなかった4人があらためて感想を述べられていました。そして最後が「Rising dream」で締め。このとき17:57でしたのでアンコールを含め、およそ2時間の公演時間でした。

 

6/22 The Journey Begins Tour 2024 Spring ~HOP・STEP・JUMP!!~

@横浜ベイホール セットリスト

01.ファンファーレ

02.Glow-up-Days

03.時間。光り輝く螺旋の球。

04.ラブパレード

MC

05.WINGS(りじゅちゃん・るりちゃん)

06.つなぐ(もあちゃん・こはるちゃん)

07.Magik Melody(空ちゃん・友ちゃん)

08.カノープス

09.透明

MC

10.don’t say Love

11.スーパーガール★センセーション

12.Viva La Vida

13.コズミック・フロート

MC・企画コーナー

14.AM0805の交差点

15.ティーンスピリット

16.リンドバーグ

17.マーマレード・フレイバー

MC

18.エビ・バディ・ワナ・ビー

アンコール

en1.キラキラ

en2.wonder little love

MC

en3.Rising dream

○まとめの感想

アンコールも含め2時間で21曲での構成でしたが、全体的にテンポがよく、あっという間でした。テンポよく感じたのは色々理由があるかと思いますが、一つは一つのブロックが4~5曲での構成になっていためかなと思います。例えばこれが2024年1月に行われた新体制お披露目ライブ『New Chapter"7"』はどうだったかと言うと、第二ブロックが6曲でしたが、それ以外は全て3曲歌ってMCという構成になっていました。それぞれに良さはあるかと思いますが、やはり3曲でMCとなると各駅停車のようで、今回のような4~5曲での構成の方が勢いが出てくるような気がします。ではなぜ今回4~5曲での構成を取ったのかを推察すると、それは新メンバーの宮沢友ちゃんと若菜こはるちゃんの成長があったからじゃないでしょうか。二人の成長があり、4~5曲連続させても安定したパフォーマンスが出来るからこそ取られた構成だと思います。実際見ていてもライブ後半で乱れるような場面は無かったですし、とても安定していました。恐らくライブ製作者の思惑通りにことは進んだと思いますし、二人は成長の見事に証明したんだと思います。

 

細かいことを言ってしまうと、これまで書いたことを繰り返すことになるので省略しますが、端的に言ってしまうと素晴らしいライブだったと思います。宮沢友ちゃんがネタバレOKだとつぶやかれていたので即レポートを書いたのですが、すぐに書きたくなる内容の濃さ奥行きの深さがあったライブでした。そんなライブツアーも残すところ1公演。普段ならぜひお出かけされることをお勧めするのですが、残念ながらソールドアウトとなってしまいました。チケット販売が再開されるかもしれないので、それを見逃されませんことを代わりにお勧めしたいと思います。以上です。

6/22 ukka The Journey Begins Tour 2024Spring@横浜1

今回はThe Journey Begins Tour 2024 Spring ~HOP・STEP・JUMP!!~@横浜ベイホールをレポートしたいと思います。

 

 

○ライブ概要

今回ライブを開催したukkaはスターダストプロモーション所属のアイドルグループで、ももいろクローバーZを筆頭としたスターダストプラネットの一翼を担っています。グループ結成は2015年で当初は桜エビ〜ずというグループ名でしたが、2019年よりukkaに改名されました。ukkaになってからもう5年経つんですね。現在のメンバーは7人ですが、直近では2023年11月に宮沢友ちゃん、若菜こはるちゃんが加入、同じく2023年12月に川瀬あやめちゃんが卒業して現在の体制に落ち着いています。そしてこの新体制初となるツアーが今回のThe Journey Begins Tour 2024 Spring ~HOP・STEP・JUMP!!~です。初日は3/10柏PALOOZAで開催され、以降名古屋、さいたま、福岡、大阪、川崎と行われ、残すところ今回を含めあと2回。横浜はセミファイナルとなります。またツアーはHOP、STEP、JUMPと3段階に分かれており、今回からJUMPとなります。会場となったのは横浜ベイホール、ukkaではよく使われる印象がありますね。大きな柱があるものの後方に段差があり、比較的どこからでもみやすい会場ではないかなと思います。最大収容人数は1100人ですが、そこまでは詰め込まれていない感じでした。ライブは16時開演のみの1回公演。ライブ終了後は特典会も行われました。

○オープニング~第一ブロック

ライブは予定時刻通りにスタートしました。衣装は青をベースに赤が入ったツアー衣装ですが、HOP、STEP、JUMPと細かく変更が加えられており、JUMPとなる今回の衣装が最終形態となっているそうです。もあちゃん解説によると、これまでは袖にシースルー生地が使われていましたが今回からは無くなり、よりすっきり夏向きな印象、見どころは肩だそうです。オーバーチュアはこれまで使われていたものと同じ、このオーバーチュアにのって一人ずつ登場したのですが、今回から茜空ちゃんの髪色がミルクティー色にチェンジ。初めてブリーチしてみたそうです。最初に見たときは先に髪色を変えていた芹澤もあちゃんが二人いるのかなと思いました。最後は葵るりちゃん、手にはフラッグを持っての登場、そしてこのまま1曲目「ファンファーレ」に入っていきます。この「ファンファーレ」は去年までメンバーだった川瀬あやめちゃんのフィーチャー曲。これを7人での新体制ツアーの総まとめの1曲目に持ってきました。全体的に各メンバー気合のりが十分といった感じで、もあちゃんやふわっとした印象のこはるちゃんまでもかなり強めに声を出している印象を受けました。空ちゃんは少し音程があやしい感じもありましたが、細かいことにこだわらず、強く大きく押し出していく姿勢が感じられて、スタートとしては上々だったかなと思います。

 

続く2曲目は「Glow-up-Days」。ところどころに裏声が入ることでとても軽快な印象の曲ですが、空ちゃんやもあちゃんのそれはとても綺麗でした。また友ちゃんは大サビ、その後に控える落ちサビへとつなぐ部分を担当していたのですが、力強い声で最大の見せ場に向け、とても強い牽引力を発揮されていたように思います。そして大サビを担当するりじゅちゃんも良かったですね。この部分の歌詞に「私らしく歩いていく」とありますが、個性が強く、等身大な彼女の声は聞いている側に「私=りじゅちゃん」というイメージを抱かせ曲世界にリアリティを与えます。彼女ならではな役割を見事に果たされていてように思います。さらに続いての3曲目は「時間。光り輝く螺旋の球。」。空ちゃんのソロから始まる曲ですが、その空ちゃんの歌い出しはとても丁寧な印象を受けました。この曲は水春ちゃんやみっぴちゃんが居たころから、空ちゃんが歌い出しを担当していましたが、もう少し勢いをもってトゲがあったように思いますが、雰囲気が変わった感じがします。そんな強さを代わりに持っていたのが2番のAメロを担当していた友ちゃん。1番の空ちゃん、2番の友ちゃんとの違いがとても面白い曲だと思います。また空ちゃんと対比の関係を作り出すことが出来る友ちゃんの実力の高さを感じました。とても良かったと思います。またこの曲からステージの左右の端に設置されたお立ち台が使われるようになりました。

 

さらに続く4曲目が「ラブパレード」。この曲も空ちゃんのボーカルが際立っていました。この「ラブパレード」ではとても可愛らしい声で歌われており、曲の雰囲気をぐっと華やかなものにしていたように思います。このブロック4曲での構成となりますが、そのどれも違った雰囲気で、かついずれも空ちゃんらしさを感じさせる仕上がりでした。まさに空ちゃんの真骨頂といった趣。前半部分、少なくともこのブロックにおいて空ちゃんの存在感は圧倒的でした。反対にりじゅちゃんはこの「ラブパレード」少し忙しすぎるのか、音の高低についていけていないように思いました。彼女にはもう少しゆったりとしたスケールの大きさを活かせる曲調の方が合っているように思います。ダンスではこの曲のみステッキを使ってのパフォーマンス。後半のメンバー横一列、ステージ最前部いっぱいまでを使ってのフォーメーションはとても迫力がありました。さらにステッキを持っているので高さもあり、空間いっぱいが埋め尽くされて非常に見ごたえがありました。横浜ベイホールはよく使われているステージなので慣れもあるのかもしれませんが、7人できっちり使い切っている感じがします。もっと広いステージでも、このくらい空間を埋め尽くし迫力あるパフォーマンスが展開されるようになると良いなと思います。

○MC~第二ブロック

4曲が終わりますと、MC・自己紹介となります。ここの自己紹介が少し変わっており、メンバーがステージに一人残って自己紹介を終えると次の人に交代という形式となっていました。まず最初は空ちゃん、以降りなちゃん、友ちゃん、もあちゃん、こはるちゃん、りじゅちゃんと進んで行きましたが、最後るりちゃんの時だけはりじゅちゃんが残ってステージ上には二人に。そしてこのまま第二ブロック、ユニットコーナーに入っていきます。最初は残っていたりじゅちゃんとるりちゃんによる「WINGS」でした。この取り合わせが面白いですね。りじゅちゃん、るりちゃん共に個性的で力強い声が魅力ですが、反面正直あまり器用な印象はなく剛直な感じの二人が「WINGS」を歌うとどうなるのかなと思いましたが、結論とても良かったですね。るりちゃんは後半あまり納得がいってないような雰囲気を感じましたが、だとしたら思い違いをしているかなと思います。音楽的にはリズムにのって定められた音程どおりに歌うということが大事かもしれませんが、ステージに立って人の前で歌うことの本質を考えれば、歌うことが自分の持つ思いをより良く伝えられるからであって、思いが伝わったかどうかを最重要視するべきかと思います。で実際ですが、少なくとも私にはとても良くるりちゃんの思いが伝わってきました。そもそもこの「WINGS」自体メッセージ性の強い曲ですが、一歩ずつでも前に進んでいこうとする推進力は、りじゅちゃん、るりちゃんのならでは強さがありました。今回のライブ、楽しい場面、驚いた場面様々でしたが、心に迫る感動的な場面は二人の「WINGS」が一番でした。私自身、正直言うとちょっと暗めな「WINGS」あまり好きではないのですが、二人の「WINGS」は本当に素晴らしかったです。

 

2組目はもあちゃん、こはるちゃん、6曲目は「つなぐ」でした。タイプが似た1組目のりじゅちゃん・るりちゃんと違い、もあちゃん・こはるちゃんは少し方向性が異なっていたのが面白かったですね。曲の前半は繊細な感じのこはるちゃんがとても良く曲の雰囲気にあっていたように思います。後半、とくにサビはもあちゃんの強さがとても良く合っていたと思います。二人のタイプの違いが上手く組み合わさり、7人で歌う時とまた違った雰囲気を作り出す、ユニットコーナーならではの面白さだと思います。今後、神田でのツアーファイナルが残っていますが、この組み合わせで「つなぐ」を歌うことがあるか、もしかすると今回限りかもしれないことを思うと、本当に今回ライブに参加して良かったなと思いますね。3組目は空ちゃん・友ちゃん、曲は7曲目「Magik Melody」。これは抜群に面白かったですね。後のMCで語られたところによると最後の場面、魔法のかけあいをしていたそうですが、二人のセンターの奪い合いはぜひ映像に残してほしかったです。この日一番面白い場面でした。

 

最後に残るりなちゃんはソロで通算8曲目「カノープス」を歌われました。前々から気になっていたのですが、結城りなちゃんは大変器用で、曲を一旦自分の中に取り込んで、その曲の世界観を具現化できる人だと思います。大人っぽい曲ならそのイメージを膨らませ、より大人びた雰囲気に、可愛い曲なら可愛らしく、ロックならロックっぽく歌う、そんなことが出来る人です。これが例えばりじゅちゃんですと、どんな曲調の曲でもりじゅちゃんであるという核はぶれない、ロックでもバラードでもりじゅちゃんはりじゅちゃんというイメージが強いですが、りなちゃんの場合はアイドルにもなればロックシンガーにもなれる、そんな感じです。間違いなく歌が上手いのですが、では本当に彼女にはロックが合っているのか、それとも王道アイドルソングが合っているのか、というところが分からないですね。今回の「カノープス」にしても見事に歌いあげられていましたが、ではりなちゃんは「カノープス」のような曲がもっとも合っているのかというと、そうとも言い切れないかなと思いました。この辺りは難しいところですね。りなちゃんによる「カノープス」が終わりますと、全員が再登場、9曲目「透明」になります。この「透明」テレビ番組のエンディングテーマになったり、ukkaによるダンス動画も数多くアップされているなど2024年3月20日発売のメジャー2ndシングルの表題曲「Overnight Rainbow」を食ってしまう勢いがありますが、ここに使われてきました。本編ラストなどライブの山場に使われるかと想像していたので、少し驚きました。

 

The Journey Begins Tour 2024 Spring ~HOP・STEP・JUMP!!~

@横浜ベイホール ここまでのセットリスト

01.ファンファーレ

02.Glow-up-Days

03.時間。光り輝く螺旋の球。

04.ラブパレード

MC

05.WINGS(りじゅちゃん・るりちゃん)

06.つなぐ(もあちゃん・こはるちゃん)

07.Magik Melody(空ちゃん・友ちゃん)

08.カノープス

09.透明

 

長くなるので、次に続きます。

5/24疾走クレヨン ワンマンライブ「300人のカタツムリ まだまだこれから!」

今回は5/24に行われた疾走クレヨン ワンマンライブ「300人のカタツムリ まだまだこれから!」@Veats Shibuyaについてレポートしたいと思います。

○イベント概要

今回ライブを行った疾走クレヨンは2022年結成のアイドルグループです。所属事務所はヴェルヴェットマネージメントで、これはTask have Funと同じ。Task have Funは2016年結成ですので、疾走クレヨンの方が後発になります。メンバーは6人で結成以来変更はありませんが和田あずさちゃんが長期休養に入っており、現在は通常5人でのパフォーマンスとなっています。(追記:既に脱退済とのことでした)グループのコンセプトは「私たちの色にみんなの心を塗りつくし駆け抜けていく!」を掲げられており、グループ名にそれが色濃く出ています。作品としてはアルバム「疾走!!!」を2022年12月リリースされていますが、CDの形式でシングルはリリースされていません。今回のワンマンライブは2周年直前にあたるのですがそれには当たらず、代わりに300人の動員目標が立てられており、達成すると新曲「でんでん⭐︎まいうぇい」が披露されるという企画が行われておりました。先に言ってしまうと2周年ライブは8月に予定されており今回はその前哨戦、300人を集めて次のステップへといったところでしょうか。会場となったのはVeats Shibuya。客席エリアはフラットでオールスタンディング、収容人員は最大700人という中規模ライブハウスです。ステージ向かって左約1/3ほどに女性限定・ファミリー限定エリアが設定されておりました。ライブのスタートは19:00を予定されておりました。

○ライブの流れ

ライブは予定時刻通りにスタートしました。オーバーチュアにのってステージに一人ずつ登場するスタイル。今回の衣装は現在公式サイトでもトップに表示される水玉の衣装。かなり奇抜な色使いで目立ちますね。始まってすぐの第一ブロックは3曲による構成。1曲目「ホッテストサマータイム!!!!!!」は純粋にスピード感を感じる曲。グループ名の「疾走」にぴったりな印象を受けます。2曲目「シークレットハート」は曲の最初にサビを持ってくる作り。ストレートな結論を先にすることで1曲目とはまた違ったスピード感があります。3曲目「Lucky Drops」は歌詞を詰め詰めにしているのが特徴的。例えばサビの「隠さずありのままで大丈夫僕は分かってる」の部分、頭の「隠さず」は無くても意味は通じると思いますが、そこをあえてすることでまた違ったスピード感を生んでいるのだと思います。前半3曲はグループ名に則したらしさ溢れる、しかもそれを異なる方法で表現した曲がずらり並んだ印象です。

 

3曲が終わるとMC、自己紹介が入ります。ここではグループのコンセプトもしっかり説明し、淀みのない完成された進行に思いました。この後MCは本編だけで3回入りますが、いずれもあまりダラダラしておらず、ライブのテンポを乱すということはありませんでした。このあたりにはライブ、特に定期公演を数多くこなしてきた経験を感じますね。続く4曲目は「イチ推しの肉!」。疾走クレヨンは「大阪焼肉・ホルモンふたご」というお店の公式アンバサダーを務めており、こちらはそのタイアップ曲。コミックソングに近い感じですが、疾走クレヨンの楽曲自体も明るめな曲が多いのであまり違和感は感じませんでした。5曲目「ビビディバビ!」は一転して落ち着いた雰囲気の格好いい感じの曲。「イチ推しの肉!」の次ということで方向性の差が際立っており、セットリストに組み込むならここしか無いという曲順で、4曲目5曲目が両方活きる良い構成だったと思います。サビの振り付けはシンプルかつ、全身を使って下から上へすくい上げるような振りもあり、キャッチーさをかなり狙っているような感じ。この辺りはキャッチーなダンスでファンの心をつかんだTask have Fun「3WD」をもう一度といったところでしょうか。このブロック最後6曲目「パラレルワールド」は5曲目からの流れで一緒にダンスというより、とにかく体を動かして楽しもうという趣向が強いかなと思いました。

 

再度MCを挟んで7曲目「フラミンゴ OLE!」8曲目「マーメイドのANSWER」はファンお待ちかねの撮影可タイム。皆さん思い思いにシャッターを切られていました。撮影する以外にも「フラミンゴ OLE!」では間奏にアクロバティックなダンスがあったり、ステージの奥行一杯を使ったフォーメーションで大変見ごたえがありました。ここで一旦MCが入り撮影可タイムが終了、9曲目「colorful」10曲目は「Look at me」と続きますが、実質的にはこの4曲が第3ブロックだったかなと思います。この後のMCでいよいよこの日の観客数が発表となったのですが、結果は216人ということで「でんでん⭐︎まいうぇい」の披露はならずとなりました。動員数300人を目指しフライヤーを15,000枚配布し、SNSでの告知もかなり頑張っていたのですが、とても残念な結果となりメンバーもショックを受けていました。ただこの後の告知により8/14に2周年ライブが決定、さらに追加企画として6/8にフリーライブがあり、それまでに300枚のカタツムリ写真を集めるとのこと。見事集まれば新曲披露となるのですが、これはもう結果が出ておりまして、無事初披露と相成りました。

 

300人動員は失敗となりましたが、気分を変えて一気にエンディングへと向かっていきます。本編最後のブロックは11曲目「夢見たアルカディア」、12曲目が「RUN!」、13曲目が「Hotchocolate」、14曲目が「あいしてクレヨン」と4曲連続。勢いを強く感じたエンディングでした。一旦20:10で本編は終了、この後はもちろんアンコールがあります。本編終了約8分後にメンバーは再登場、アンコールとなります。アンコール後は上をTシャツに着替えての登場。アンコール1曲目は「あいしてクレヨン」、続いて「ホッテストサマータイム!!!!!!」を歌ってMCへ。簡単な感想と写真撮影が行われ、もう1曲あるのかなと思ったのですがここで終了。ライブは20:30まででした。

 

5/24 疾走クレヨン ワンマンライブ「300人のカタツムリ まだまだこれから!」

@Veats Shibuya セットリスト

01.ホッテストサマータイム!!!!!!

02.シークレットハート

03.Lucky Drops

MC

04.イチ推しの肉!

05.ビビディバビ!

06.パラレルワールド

MC

07.フラミンゴ OLE!

08.マーメイドのANSWER

MC

09.colorful

10.Look at me

MC

11.夢見たアルカディア

12.RUN!

13.Hotchocolate

14.あいしてクレヨン

アンコール

en1.あいしてクレヨン

en2.ホッテストサマータイム!!!!!!

 

○まとめの感想

19:00スタートの20:30終了なので、きっちり1時間30分、全16曲の構成でした。現時点での疾走クレヨンの持ち歌すべてが披露された、いわゆる全曲ライブでした。パフォーマンス的にも持てる全てを出し切った、そんな印象を受けました。ダンスは非常に揃っていますし、可愛らしさやセクシーさなど曲ごとに雰囲気をがらっと変えられるあたり表現力の高さを感じました。大人っぽさや格好良さなど、いずれか一つを突き詰めて凄いと思わせるグループはありますが、そのどちらも高い次元でこなせるグループは私自身数えるほどしか知りません。疾走クレヨンはその稀有なグループの一つです。歌唱面も水野七葉ちゃんを中心に全メンバーにしっかりとした実力が備わっていることを感じますが、高い声が少し苦手かなと思いました。前半でいえば「シークレットハート」や「Lucky Drops」など、音程を外すことは無いにしてもあまり余裕はない感じがしました。後半ですと「マーメイドのANSWER」、「colorful」など可愛らしい曲でも突き抜けていくような感じはなく、決して悪くはないのですが、強く印象に残るまではいかないかなといった感じ。その点一番あっているなと思ったのが「ビビディバビ!」ですね。無理なく自然に良い声だなと思いました。

 

構成も上に書いた通り、とても見事だったと思います。それぞれの曲の特徴を活かし、組み合わされたセットリストは後でこう見直してみても、ああなるほどと思うものばかり。実際その場にいても流れは自然で、あっという間の1時間半な気がする一方で、とても濃密な1時間半だった気がします。ただちょこちょこ、これはどうかなという場面もありました。一つは撮影可能となっていた「フラミンゴ OLE!」。最後に5人が集合して、ポージングをしますが暗転。常にそうしているのでしょうし、それが曲世界を表現する上で正解なのかもしれませんが、撮影可能ということでそこをシャッターチャンスと狙っていた人もいたのではないかなと思います。であれば普段は暗転させていたとしても、ここだけは照明をつけたままにするか、もしくは違う曲を撮影可能とするべきだったのではないかなと思います。「ビビディバビ!」の落ちサビも担当する水野七葉ちゃんに照明が当たっていなかったりと何とももったいない感じがしました。

 

と色々あったのですが、一番驚いたのはアンコール1曲目に「あいしてクレヨン」を持ってきた点です。上のセットリストを見ていただければ分かると思いますが、この曲は本編ラストの曲でもあります。つい8分前に聞いた曲をもう一度というのは、持ち歌がまだ2~3曲しかないというグループ以外、見たことががないですね。本編のラスト、アンコールの1曲目というのはその日の流れの中でも重要なポイントになろうかと思うのですが、意外性はあるものの本当にこれが正解だったのか疑問です。なぜこのようなセットリストになったのか、踏み込んで推察すれば「でんでん⭐︎まいうぇい」が披露できなかった結果だと思うのですが、未達だった場合のいわゆるプランBを考えていなかったのかなと思います。そして一番これがどうかなと思った部分なのですが、目標が未達で新曲が披露されないにしても、今回来たからこそ得られた何か、ああ来て良かったなと思わせる何かが用意されているとは思えなかった点です。私は疾走クレヨンのライブをまだ数えるくらいしか見たことがないですし、全曲ライブが見れて十分満足でしたが、仮に足しげく通う常連だったら2周年か今回、どちらかで良かったかなと感想を抱いたと思います。これが例えば「でんでん⭐︎まいうぇい」は披露できなくとも実はもう1曲用意しており、振り入れも音源も出来ていないがアカペラで歌います、次披露するのは完全に出来上がった1~2か月先です、となれば未完成でもレアなものが見れたと、未達でもこれはこれで良かったと思ったはずです。例えば限定のステッカーを配布する、などでも良かったかと思います。どちらも手間はかかるでしょうし、コストも馬鹿にならないことと思いますが、プランBが無かったであろうことも含め、ここという場面での勝負のかけ方、ひいては物語の見せ方が少し弱い気がしますね。

 

というちょっとどうかなという部分はあったのですが、実力派揃いでしかも可愛いメンバーがこんなにいて、曲もノリが良く、パフォーマンス自体は300人以上を集めてなんら不思議のないものだと思います。8月の2周年ワンマンライブもきっと素晴らしいものになると思いますので、気になった方はぜひお出かけされてみてはと思います。以上です。

6/4 点染テンセイ少女。シングル「言っとくけど、この感情は恋じゃないからっ!」リリイベ@台場

今回は6/4に行われた点染テンセイ少女。シングル「言っとくけど、この感情は恋じゃないからっ!」ミニライブ&特典会@ダイバーシティ東京 プラザ 2Fフェスティバル広場についてレポートしていきたいと思います。

 

 

◯イベント概要

点染テンセイ少女。は2021年4月デビューのアイドルグループ。グループ名の読み方は「てんせんてんせいしょうじよ」で略称は「テンテン」と呼ばれているそうです。現在は10人で活動されています。グループの特徴としてコンセプトが2つはっきりしており、一つはライトノベルの世界観、もう一つは疾走感あふれるサウンド“エモーショナルオルタナティブロック”となっています。サウンドの方は実際に聴くのが早いですが、ちょっと分かりにくいかなと思ったのがライトノベルの世界観。ライトノベルには魔法や異世界を扱ったものがありますが、公式サイトを確認するとそういったファンタジー色は薄く、「誰もが通った青春」「ノスタルジックな世界」とあくまでも現実世界に立脚したもののようです。作品としては2022年にアルバム「異世界転生してはいけない10の理由。」をリリース。配信シングルは8作品をリリースされていますが、今回ツアーに合わせてシングル​「言っとくけど、この感情は恋じゃないからっ!」は5/14に、「スカート丈の天才」6/5に発売されました。今回のイベントは前者の販促イベントとなっています。会場となったのはダイバーシティ東京 プラザ 2Fフェスティバル広場、いわゆるガンダムの横です。スタートはちょっと早めの18:00。アクセスがちょっと悪いので到着はスタート直前でした。到着時点でフリー観覧も可能となっており、ざっと数えた限り、お客さんは60人程でした。声出しOK、撮影可能でしたがジャンプのみ禁止となっておりました。

○ミニライブ

ミニライブは予定時刻通りスタートしました。まずはメンバーがオーバーチュアにのって登場しますが、ここに一つ特徴がありました。オーバーチュアは基本インストゥルメンタルなんですが、その前にセリフが入ります。これがライトノベルの世界観を具体化させるものの一つなのだそうです。初めて聞いたので内容はよく分からなかったのですが、次回以降注意して聞いてみたいと思います。登場時の衣装はメンバーカラーをメインにしたチェック柄の可愛らしいものでした。それではまずセットリストから。

 

6/4点染テンセイ少女。シングル「言っとくけど、この感情は恋じゃないからっ!」ミニライブ&特典会

@ダイバーシティ東京 プラザ 2Fフェスティバル広場 セットリスト

01.アネモネ白書

02.スターストーリー
03.夢雫
MC
04.ワタシ国憲法第10条
05.終電終恋ラプソディ
06.言っとくけど、この感情は恋じゃないからっ!
07.キミがスピカ
 
ミニライブは18:30まで行われました。18:00オンタイムスタートでしたのでライブ時間は30分になります。途中MCを1回挟んで7曲の構成は一般と比較して、曲数がとても多いですね。一曲一曲、特段短いといった感じはなく、曲終わって時計を見たらまだ30分しか経っていなかったので驚きました。それだけミニライブ全体がテンポよく進行されていたということでしょう。現在もライブの本数をかなり多くこなされているとのことなので、このあたりは経験によるスキルの高さだと思います。セットリストの7曲中、表題曲の6曲目と4曲目「ワタシ国憲法第10条」が今回リリースされたシングルの表題曲。それ以外は1stシングルから2023年の作品までバランスよく含まれており、代表的な曲がずらり並んだ豪華なセットリストだったのではないかなと思います。
 
 

◯個別の感想

全体を通して見て思ったのはメンバーが10人いるためステージがとても華やかだったこと。フェスティバル広場の踊り場のみを使っていたのですが、この広めのステージに10人はぴったりでしたね。グループとして統率が取れていて、全員が同じ動きをするユニゾンダンスと少しづつ振りのタイミングをずらすカノンの使い分けもバランス良く、10人ならではの表現も見事でした。またフォーメーションの移動もスムーズで動きがきびきびしている分、離合集散のメリハリも良く、見ているだけでとても楽しかったです。一方で個々の動きに注目してもそれぞれに違いがあり、全体を見ても個に注目しても両方楽しめました。私が注目したのは空士ひまりちゃんで、ばねの強さを活かしたジャンプなど弾ける動きがとても魅力的でした。印象的だったのは3曲目「夢雫」。こちらは聞いている人の背中を押してくれるような、いわゆる応援ソング。そんな曲調の中、元気いっぱいな動きは曲のイメージをより良く具現化されていたと思います。表情も明るいですし自カラーの黄色にぴったりなその振る舞いはとても目立っていました。
 
歌唱面では逆に10人いても全員で歌う場面があまりなかったように思います。最大でも4人くらいのユニゾンがほとんどで、ソロが多めな印象を受けました。それだけ個々の歌唱力が高いということなのかなと思います。初めてなので誰がと特にと言えないのですが、女の子にとっては難しそうな低めの声もしっかり出ていて、ロック色が強めな楽曲もしっかり歌いこなされていました。2~4人でのユニゾンも迫力は十分で、これなら10人全員で歌わなくても納得な感じです。こういう声がしっかり出せるメンバーが揃っているからこそ、オルタナティブロックをコンセプトの一つに据えているのかなとも思いました。
 
ただこのオルタナティブロックというコンセプトですが、確かに使われている音は刺激の強いギターの音などそれらしい感じはありますが、歌詞とは合っていない感じがしました。特に強く感じたのは2曲目「スターストーリー」。その歌詞世界の始まりは「今日もまた怒られぱなし」となっており日常感が強くなっています。怒られぱなしな状態なので、今があまり良くないのは明らかですが、そんな現状を変化させるのに「星に願いを3回唱える」とはずいぶん可愛らし思います。それに対してオルタナティブロック的な音を聞いていると、そんな世界は破壊してしまおうかという勢い。オルタナティブと言う言葉自体「反主流派」という意味があり反骨心を根本としているように思います。そんな反骨心は星に願いを唱えるだけで満足できるのか、もっと行動的なのではないでしょうか。そういう衝動的な音楽であるイメージがあるので歌詞と合っていないなと思いました。その点、リリースされたシングルの表題曲6曲目「言っとくけど、この感情は恋じゃないからっ!」と収録曲「ワタシ国憲法第10条」はオルタナティブロック色が薄められ、妥協点を見出されているかなと思いました。これがCDを出し流通にのせるということなんですね。ただ「ワタシ国憲法第10条」はもっと可愛いに振り切ることも出来るのではないかなと思いました。正直、オルタナティブロックと可愛いの融合という段階ではなく、こちらを立てればあちらが立たずな状態にあるように感じました。

○まとめ

今回点染テンセイ少女。のリリースイベントに参加して30分のミニライブでしたが、グループのコンセプトは分かりやすく、MCでもその点しっかりアピールされており芯の通ったものを感じました。ただそのコンセプトは独立しており場合によっては打ち消し合っているところもあるかなと思いました。例えばそれがパフォーマンスを行うアイドル自身、作詞作曲を行い、楽器を弾いてというスタイルなら、そういうものだと思いますが、そうではないわけで、では一体誰がこのスタイルを志向したのかと考えると目の前のメンバーの存在が透けていく感覚を覚えました。せっかく可愛いメンバーも揃っているわけですし、アイドルを見たい私からするとコンセプト重視が過ぎるかなと思いました。しかし今回リリースされたシングル収録曲のパフォーマンスを見ると、コンセプトが程よく薄められており、変化を感じました。続く「スカート丈の天才」も6/5にリリースされており、より融合が進んで行くのではないかなと思います。この辺りはぜひご自分の目と耳でお確かめいただければと思います。ライブ活動もひんぱんに行われていますのでお出かけされることをお勧めします。以上です。