6/22 ukka The Journey Begins Tour 2024Spring@横浜2 | もうね。なにがなんやら

6/22 ukka The Journey Begins Tour 2024Spring@横浜2

今回はThe Journey Begins Tour 2024 Spring ~HOP・STEP・JUMP!!~@横浜ベイホールの続きをレポートしたいと思います。前回は第二ブロック9曲目まで書きました。今回は10曲目以降から最後まで書いていきたいと思います。




◯第3ブロック

8曲目までが終わりますと再びMCとなります。ここでは先ほどのユニットコーナーについてメンバー一組ずつ感想をコメントされていきましたが、なんとソロを担当した結城りなちゃんのコメント取りを忘れて次のブロックに行きかけてしまうということがありました。今回のライブはこういう観客席が笑いに包まれる場面がちょこちょこありました。圧倒的なパフォーマンス力で凄いと思わせるだけでなく、ukkaなコミカルな一面も見せてくれました。そんな場面の主役となったのは宮沢友ちゃんと若菜こはるちゃん。二人をある程度自由にさせ、その面白さを引き出せる、グループの良さを感じました。一方コメントを飛ばされそうになったりなちゃん、ソロで「カノープス」を歌ったのですが特に緊張しなかったとのこと。安定感あるパフォーマンスはこの精神的な強さがあってのことかなと思います。MCが終わると第3ブロック、通算10曲目は「don't say love」でした。ukkaには珍しい歌謡曲っぽさもある大人な曲。照明を赤系統の色で統一し、情熱的な雰囲気も楽曲にぴったりでした。ここもりなちゃんは曲の世界観をしっかり表現、大人な女性らしさを感じる仕上がり、本当に器用だなと思いました。もう一人、りじゅちゃんの歌も曲の雰囲気に合っていたように思います。彼女の得意な音域にあっているのか無理がなく自然で、上手く感情をのせて歌われていたと思います。ユニットコーナーで担当した「WINGS」もこの「don't say love」もそうですが、「私」という主人公が前面にでた曲にはりじゅちゃんのボーカルがとても良く合いますね。ちなみにこの「don't say love」は間奏が長めに再構成されてダンスも変更されていたそうですが、私はまったく気が付きませんでした。

 

続く11曲目は「スーパーガール★センセーション」。歌い出しが「無重力にRide on」ですから、大人の事情にがんじがらめな

10曲目「don't say love」とはまるで正反対な世界観。がらっと変わる雰囲気をより強く印象付けたのはここもやはり照明。イントロ部分は全曲の赤と対照的な青で、洗練、超越したイメージ。今からまるで違うことを始めますよ、と言わんばかり。この繋ぎの妙によって2つの曲が対照的でとてもよく活きていたように思います。これがもし2曲が離れていたら、両曲とも強く印象に残らなかったかなと思います。この「スーパーガール★センセーション」の流れを引き継ぎ、12曲目「Viva La Vida」、13

曲目「コズミック・フロート」と続きます。この2曲は大変盛り上がりましたね。客席からのコールもとびきり大きかったです。2曲ともにそもそも盛り上がる曲ではありますが、自然にこの流れへと向かっていったのは、「スーパーガール★センセーション」があったからだと思います。そしてその前に対照的な「don't say love」が入っていたことも無関係ではないでしょう。この第3ブロックはこれらセットリストの妙がつまった構成だったと思います。個別に見ていくと「コズミック・フロート」はマイクがぶつかる音やハウリングもあり、らしくない場面もありましたが、会場の熱気や勢いには合っていたと思います。

○第4ブロック

13曲目まで終わりますとMC、ここでは企画コーナーがありました。主に進行を務めたのは友ちゃん。今回行われたミニゲームはジェスチャーゲームでした。スケッチブックさんが登場しお題を掲出、メンバー一人がそれに応じてジェスチャーを行い、残るメンバーがお題を当てるという内容。時間内にいくつ出来るかを競ったわけですが、残念ながら6人正解で終了。友ちゃんはジェスチャーできませんでした。ゲームとしては失敗でしたが、試された絆は大丈夫という友ちゃんの総評でコーナーは終了しました。この企画コーナーも面白かったですね。MCが終了しますと14曲目は「AM0805の交差点」。通常ですと信号機の音が入るのですが、今回は省略されていたように思いました。焦りや切なさを含んだ歌詞となっていますが、その時々によって変えるりなちゃんの表情をこの曲の注目ポイントの一つだと思います。歌もそうですが、こういう部分を含めて彼女は本当に器用だなと思います。15曲目は「ティーンスピリット」。この曲の目玉はサインボール投げが行われたこと。茜空ちゃんは相変わらずリリースポイントがめちゃくちゃで、誰もいないステージ背面に投げつけていました。曲の後半でもう一度客席に投げようとしましたが、それもやはりとんでもないところに投げつけ、結局ステージ脇に控えていたスタッフさんの足元に転がり、客席に戻していました。ファイナルとなる神田ではどうなるのでしょうか。またこはるちゃんはサインボールにネコを書いたとのこと。理由は書きやすかったとのことで、見た目の可憐さとはうらはらに意外とアレな性格されていますね。

 

続く16曲目は「リンドバーグ」ああこれで本編終了かなと思いきや、もう一曲17曲目が「マーマレード・フレイバー」でした。こちらは秘めた恋心を歌ったとても可愛らしい、いわゆる恋愛ソング。島倉千代子の「からたち日記」から、令和の「マーマレード・フレイバー」と時代はこえても、素直に口に出来ないのは変わらないものなんですね。さてこの「マーマレード・フレイバー」なんですが、私はこの曲の山場は、好きとは素直に言えない、つまり正直な気持ちを隠している曲世界の主人公の本当の気持ちに一番肉薄している「会えないほろ苦さ」の部分にあると思っています。このパートを担当するのが宮沢友ちゃん。ここを今回、彼女はしっかりとした強さをもって歌い上げていました。その後もあちゃんのパートを挟み落ちサビとなり、そちらに注目がいきがちになりますが、とても重要な仕事をこなされていると思います。マーマレード、柑橘類の皮までを使い、甘さと苦さを含んでいるのが特徴ですが、歌詞を眺めてみてもほとんどが甘さで包まれています。甘いだけなら、別にピーナッツバターでも良いですし、甘酸っぱさならストロベリーでもブルーベリーでも良いわけです。そこをあえてマーマレードにしている、ということはやはり苦さも重要なはず。しかし、会えない、辛いという苦みがストレートに出ているのは友ちゃんのパートだけだと私は思います。この唯一の場面で全体の甘さとの調和を図る、そんな役回りを友ちゃんは任されている。そして実際それが出来ているのか、ぜひ注目してみて欲しい場面かなと思います。私は見事にその役割を果たしていたと思います。

 

17曲目が終わると最後のMCとなります。ここでは友ちゃん、るりちゃん、空ちゃんによるコメントがありました。友ちゃんは家族から歌が上手くなったと言われるようになったそうで、成長を実感されているそうです。また嬉し泣きをした経験がないため、ukkaで嬉し泣きするのが夢だそうです。考え方がとてもユニークですね。友ちゃんが嬉し泣きする場面に立ち会えると良いなと思いました。るりちゃんは10代ラスト「踏みしめながら」といったところで、りなちゃんから「噛みしめながら」とツッコミを入れられましたが、まだまだ成長段階にある旨のことを前段で話されていたので、一歩ずつ階段を上がっていくイメージであれば、それほどおかしな表現ではないかなと思いました。空ちゃんはukkaのライブの良さを列挙、ファンの皆さんも共感されたのではないかなと思います。MCが終わりますと18曲目「エビ・バディ・ワナ・ビー」で、本編は終了となりました。本編終了は17:40でした。ファーストアルバム「sakuraebis」収録曲で今回セットリストに入ったのは、この曲だけでした。オリジナル曲をたくさん抱えているだけに、セットリストから漏れる曲もかなり多くなりましたね。

○アンコール

5分ほどでメンバーが再登場、今回は特に衣装の変更はありませんでした。アンコール1曲目は「キラキラ」でした。私も大好きな曲ですが、途中かなりひどい音響トラブルがありました。そのまま最後までパフォーマンスは続けられましたが、ここは一旦中断し最初からやり直して欲しかったなと思いました。続く2曲目は「wonder little love」。あたりが柔らかな茜空ちゃんのボーカルがとても映える曲ですね。今回のライブ、茜空ちゃんは全般的に丁寧に歌われていて質が高かった印象です。ほぼほぼ完ぺきな内容だったのではないかなと思います。途中こはるちゃんにちょっかいをかけたりする場面もあったりと遊び心もあって、空ちゃんを見ているだけでも楽しかったと思います。アンコール2曲が終わりますと最後のMCになります。ここでは本編ラストのMCでコメントがなかった4人があらためて感想を述べられていました。そして最後が「Rising dream」で締め。このとき17:57でしたのでアンコールを含め、およそ2時間の公演時間でした。

 

6/22 The Journey Begins Tour 2024 Spring ~HOP・STEP・JUMP!!~

@横浜ベイホール セットリスト

01.ファンファーレ

02.Glow-up-Days

03.時間。光り輝く螺旋の球。

04.ラブパレード

MC

05.WINGS(りじゅちゃん・るりちゃん)

06.つなぐ(もあちゃん・こはるちゃん)

07.Magik Melody(空ちゃん・友ちゃん)

08.カノープス

09.透明

MC

10.don’t say Love

11.スーパーガール★センセーション

12.Viva La Vida

13.コズミック・フロート

MC・企画コーナー

14.AM0805の交差点

15.ティーンスピリット

16.リンドバーグ

17.マーマレード・フレイバー

MC

18.エビ・バディ・ワナ・ビー

アンコール

en1.キラキラ

en2.wonder little love

MC

en3.Rising dream

○まとめの感想

アンコールも含め2時間で21曲での構成でしたが、全体的にテンポがよく、あっという間でした。テンポよく感じたのは色々理由があるかと思いますが、一つは一つのブロックが4~5曲での構成になっていためかなと思います。例えばこれが2024年1月に行われた新体制お披露目ライブ『New Chapter"7"』はどうだったかと言うと、第二ブロックが6曲でしたが、それ以外は全て3曲歌ってMCという構成になっていました。それぞれに良さはあるかと思いますが、やはり3曲でMCとなると各駅停車のようで、今回のような4~5曲での構成の方が勢いが出てくるような気がします。ではなぜ今回4~5曲での構成を取ったのかを推察すると、それは新メンバーの宮沢友ちゃんと若菜こはるちゃんの成長があったからじゃないでしょうか。二人の成長があり、4~5曲連続させても安定したパフォーマンスが出来るからこそ取られた構成だと思います。実際見ていてもライブ後半で乱れるような場面は無かったですし、とても安定していました。恐らくライブ製作者の思惑通りにことは進んだと思いますし、二人は成長の見事に証明したんだと思います。

 

細かいことを言ってしまうと、これまで書いたことを繰り返すことになるので省略しますが、端的に言ってしまうと素晴らしいライブだったと思います。宮沢友ちゃんがネタバレOKだとつぶやかれていたので即レポートを書いたのですが、すぐに書きたくなる内容の濃さ奥行きの深さがあったライブでした。そんなライブツアーも残すところ1公演。普段ならぜひお出かけされることをお勧めするのですが、残念ながらソールドアウトとなってしまいました。チケット販売が再開されるかもしれないので、それを見逃されませんことを代わりにお勧めしたいと思います。以上です。