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9/9 タイムラプス デビューライブ 〜G!VE ME FIVE〜

今回は9/9に行われたタイムラプス デビューライブ 〜G!VE ME FIVE〜について書いていきたいと思います。



○イベント概要

今回の主役タイムラプスはタイトルにもある通り、この日がデビューという誕生したばかりのグループ。メンバーは加藤みゆちゃん、宮本佳奈ちゃん、遠藤さきなちゃん、胡桃るなちゃんの4人。実のところ1か月前の時点では5人でデビューする予定だったようで5人でのインタビュー記事も残っていますが、紆余曲折ありこの4人でのデビューとなったようです。またこの急きょの体制変更により、9/3デビューライブの予定だったものが9/9に延期となりました。この延期のニュースを見かけたのをきっかけに今回私はデビューライブのチケットを買った次第です。もし予定どおり9/9に開催されていれば見に行けてなかったかもしれません。さてこのグループには様々な特徴があると思いますが、その一つに元モーニング娘。の尾形春水ちゃんがプロデューサーを務めるということがあります。尾形春水ちゃんは2014年9月30日に元モーニング娘。12期メンバーとしてデビュー。2018年6月20日に卒業、Youplusとしての活動を挟み、2023年10月1日よりアイドルグループのプロデュースを行う事を発表、「尾形春水アイドルプロジェクト」として始動し、誕生したのがこのタイムラプスという流れになります。なおこのオーディションの模様はテレビ埼玉「尾形春水のHarunationTV」にて、約半年間に渡って放送されるなどデビュー前から注目を集めたグループになります。

 

このデビューライブの会場となったのは恵比寿CreAtoです。最大収容人数300人の小~中規模のライブハウスと言えるでしょう。ステージは高く、背面には大型モニターもある施設が整った会場です。開演予定は19:00、客席エリアはオールスタンディングで前方には超古参チケット限定エリアが一列分用意されており、その後方は一般エリアとなっておりました。お客さんはほぼ満杯、最大収容人数は300ですが、さすがにそこまではなく100人超といったところ。ざっと見た感じ、その雰囲気から7~8割方は関係者っぽいように思いました。なおライブハウスなのでコール、ジャンプは言及がなかったのですが、恐らく大丈夫だったと思います。撮影は原則禁止でしたが、一部撮影可能曲を設けるとのことでした。




○ライブの流れ

ライブは予定時刻の10分遅れ、19:10からスタートしました。まずは背面の大型モニターに5分ほどのムービーが流れます。宇宙船を舞台にメンバーとおぼしき人物が登場しますが、宇宙服に身を包んでいるためビジュアルがまったく分かりません。これが終わりますとオーバーチュアが流れ、メンバーが登場します。衣装は公式Xのプロフィール写真にあるものと同じ、セパレートになっており微妙に細部のデザインが異なりますが、メンバーカラーなどは配されておらず共通の色つかいとなっています。それではまずセットリストから。

 

9/9 タイムラプス デビューライブ 〜G!VE ME FIVE〜

@恵比寿CreAto セットリスト

01.君と見た夢 

MC

02.あいまいみぃ!

MC

03.旅の途中

ムービー

04.無限シグナル

アンコール

en1.あいまいみぃ!

MC

en2.旅の途中

 

アンコールを含めて全6曲。本編は19:54まで、アンコールまでは20:20まで、10分遅れのスタートだったので公演時間はおよそ1時間10分でした。持ち歌はまだ4曲でカバー曲などは歌わず、全てオリジナル曲で構成された形になっています。1曲ごとにMCやムービーを挟み、ゆったり時間を使ってのライブはデビューライブらしかったかなと思います。

 

1曲目は「君と見た夢 」。「今日から始まる」という言葉が歌詞に含まれており、記念すべき1曲目にはぴったりかなと思いました。AメロBメロはソロで構成されており、サビはユニゾンで歌われていましたが、本人の生の声に加えられている、いわゆる被せが強い感じに思いました。1曲目が終わりますとMC、自己紹介となります。自己紹介にはキャッチフレーズが用意されており、客席からのコールが前提となっていましたが、初めてなのでまずは練習してからというのもデビューライブならではでした。なお胡桃るなちゃんはピンク、宮本佳奈ちゃんが菜の花イエロー、加藤みゆちゃんがグリーン、遠藤さきなちゃんがラベンダーとなっているようです。自己紹介もこの順でした。MC後2曲目は「あいまいみぃ!」、ちょっと早めのテンポで可愛らしい曲。ダンスはコミカルで彼女たちのビジュアルにもぴったりな感じ。今回聞いた4曲の中では最も耳に残り、印象を強くする曲かなと思いました。なおアンコール1曲目もこの曲となっており、撮影可能曲となっていました。2曲目の後のMCではこの「あいまいみぃ!」の見どころ、聴きどころについてと、各メンバーの意外な一面についてのテーマトークとなっていました。この意外な一面では、遠藤さきなちゃんが実は汚部屋に住んでいることなどを暴露、オーディションからまだそれほど日が経っていないにも関わらず、ずばずば言うことができるところを見ると、チームワークが良さそうに思いました。

 

MC後3曲目は「旅の途中」。この曲では「ウォウウォウ」言うところがあり、一緒に歌って欲しいとのことなので、まずはその練習から。ただこの部分、一般的にはいわゆるmixが入る部分と重なるので、その潰しになってしまうかなと思いました。3曲目が終わるとメンバーは一旦退場、オーディションの模様が背面モニターに流れます。この後のMC、またアンコールのMCでも語られていましたが、当初最終オーディションを突破したのは9人だったようです。そこからメンバーが減り続け、結局4人になったとのこと。メンバーはやはり色々不安だったことが語られていました。見た目の明るさの裏には、色々思うところがあるようですね。4曲目「無限シグナル」は作詞をプロデューサーである尾形春水ちゃんが担当。彼女たちの姿を落とし込んだ内容となっていました。

○個々の感想

1曲目のところにも書きましたが、全般的に被せが強めに思いました。最近の対バンライブを見ていても生歌で勝負するグループが少なくないだけに、これはちょっと珍しいかなと思いました。ダンスにおいてもターンが一発できれいに決まらないなどデビューしたてでスキルが目標とするところに未達であることは明確ですが、見るこちら側としても完璧な歌とダンスは求めておらず、足りていないところは足りていないものとして、今だからこその彼女たちを見たかったかなと思いました。踏み込んで言うと、強めに被せを入れてまでも完成された世界観を聞かせたい、というほどの曲かなと思うところもあり、グループとしてどういうところを見せたいのかが分からなかったです。あまたあるアイドルグループを押しのけて自分たちの場所を確保するんだというものは感じなかったです。3曲目「旅の途中」の2番でみせた宮本佳奈ちゃんのラップパートや、胡桃るなちゃんの頑張りが伝わるボーカルなど光る部分はあっただけに、この点は残念でした。

 

もう一点、MC中で他のメンバーの話を聞いていないなど端的な場面もありましたが、デビューしてしまったら、もうここから多くのアイドルとの勝負がスタートしている割に、勢いや緊張感など諸々が欠けるかなと思いました。その空気感はデビューライブというより何十回か行った定期公演のよう。理由はなんとなく分かります、3月に最終オーディションが開催されたのですが、その際使用されたのが横浜のライブハウス「1000CLUB」。キャパシティ1000人の会場で、今回の恵比寿CreAtoの3倍を超えます。既にはるかに大きなステージを経験している上に、客席には身内もたくさんとなれば、こんな空気感になるのも仕方がないでしょう。これが彼女たちらしさだと言われればそれまでですが、どの瞬間もかわいいアイドルというお題目に対して、これなのかなと思いました。

○まとめ

各メンバーの雰囲気からしても個性的な面々が集められていて、上手く組み合わせられればユニークなアイドルグループになるのかなと思いますが、現状は正直そこまでではないように感じました。たくさんあるアイドルグループの中に混じって、違いがはっきりしているのは、元モーニング娘。の尾形春水ちゃんがプロデューサーということだけのように思います。デビューライブが終わった時点でもう一回見に行くかと問われれば厳しいなと思ったのですが、実はすでにタイムラプスのライブは対バンライブですが、もう1回見に行きました。そのライブではデビューライブより少し変わった部分も感じました。なので今後は少しずつかも知れませんが、どんどん変わっていくのだと思います。デビューライブは上記の通りでしたが、見逃したという方も変わっていく彼女たちを追いかけてみても面白いと思います。ぜひ一度その目で確認されてはいかがでしょうか。以上です。

8/31 ukka コンセプトシングル「yummy !!」リリースイベント@カメイドクロック

今回は8/31に行われたukka コンセプトシングル「yummy !!」リリースイベント@カメイドクロックについてレポートしていきたいと思います。 

 

◯イベント概要

ukkaはスターダストプロモーション所属のアイドルグループ、ももいろクローバーZを筆頭としたスターダストプラネットの一翼を担います。結成は2015年で以後メンバーの入れ替わりがあり、現在は7人で活動しております。2024年7月にはこの7人で全国ツアーを無事完走、2024年9月25日にリリース予定されているコンセプトシングル「yummy!!」のリリースイベントを展開されています。今回はカメイドクロックでのリリースイベントで、13:00からと16:00からの2部構成でした。会場となったカメイドクロックは亀戸駅至近のショッピングモールで、その昔はサンストリート亀戸という名前であり野外にイベント広場が設けられ、当時もアイドルイベントが多数開催されていました。現在、イベント会場は室内となっておりちょっと狭めになっています。今回会場には前方に椅子がおよそ30席設けられ、後方は立ち見。なお店内イベントスペースということでコールは禁止となっておりました。

◯一部

一部開始のおよそ1時間前12:00頃よりリハーサルが行われました。ukkaのリハーサルはステージの確認から2曲ほど歌って終了という流れが定番ですね。イベント開催の告知という目的半分、パフォーマンスの最終確認が半分といった感じでしょうか。ステージの確認がひとしきり終わったところで、まずは「マリオネットガール」をフルコースで歌われます。私は初めて聞いたのですが、宮沢友ちゃんの声が他メンバーより大きかったのが印象的でした。続いては「結び目」こちらもフルコーラス歌われていました。落ちサビを若菜こはるちゃんが担当するようですが、少し暗めな曲調に合わせて歌われていたのが印象的でした。またこちらの曲でも友ちゃんの声がとても大きいように思いました。この2曲でリハーサルは終了、かと思いきや、さらに入念なステージの確認が続きます。そしてリハーサル3曲目は「推≒恋」。これを歌いながらステージを降りてメンバーがあちこちへ。1コーラスのみを歌って一旦リセット、もう一度「推≒恋」、ここでもやはりメンバーがステージを降りてフルコーラス歌われていました。およそ3.5曲を歌うという、かなり入念なリハーサルを行い12:15でリハーサルは終了となりました。

 

その後しばらくして予定時刻の13:00ちょうどに一部がスタートします。お客さんの数はイベント会場がほぼ一杯になるくらい、大盛況といって良いと思います。セットリストは以下の通り。 

 

8/31 ukka コンセプトシングル「yummy !!」リリースイベント3

@カメイドクロック 1部セットリスト

01.推≒恋

MC
02.結び目

03.TAiLWiND
04.せつないや

MC
05.マリオネットガール

 

ミニライブの終了は13:26、全5曲で明るい曲と暗めな曲を交互に組み合わせたセットリストでした。1曲目「推≒恋」は動画・静止画が撮影可となっており、リハーサルで細かく確認していた通り、メンバーがステージを降りて客席間近で歌われていました。今回は客席エリアのおよそ半分くらいまでを取り囲むようにメンバーが通る通路が設けられており、整理番号が多少悪くとも、メンバーを間近で見るチャンスが多かったのではないかなと思います。続くMCでは自己紹介と茜空ちゃんが進行を担当してのテーマトーク。当日は8月31日、夏休みが終わるということでトークテーマは今夏やり残したことについて。こはるちゃんはプールにもっと入っておくべきだったとのこと。水泳をやっていたので、流れるプールでも水泳帽を被ってガチ泳ぎするそうです。インドア派村星りじゅちゃんは祭りに行っておくべきだった、浴衣を着たかったそうです。チームインドアのりじゅちゃんと結城りなちゃんは、もう少し外に出るべきだったと反省していました。

 

MC後2曲目が「結び目」。一曲を通して目立っていたのは友ちゃんです。リハーサルでも感じましたが、他のメンバーより声が一回り大きい感じ。前述の通り、カメイドクロックのイベント会場は室内に設けられているためコールは禁止ですが、スピーカーからの音も若干抑え気味のように思います。そんな状況でも友ちゃんの声はひときわ大きく、存在感がとてもありました。一方、空ちゃんの声はとてもソフトで、その対比がとても印象に残りました。必ずしも二人のソロパートが連続しているわけではないのですが、お互いを引き立て合う関係にあるように思います。ただ全体を通してみると披露されてまだ日が経っていないせいか、歌い出しの最初が弱い、特にサビでそう感じる場面がありました。

 

3曲目は「TAiLWiND」。2番のサビはこはるちゃん、もあちゃんと共に空ちゃんが担当しますが、空ちゃんの少し肩の力がぬけた感じは良かったですね。この辺りは一日の長があるように思いました。またここカメイドクロックのイベント会場は両サイドに照明がありライブ中使用できるようですが、サビの場面でちかちかさせていたのは逆効果かなと思いました。次の4曲目「せつないや」は全体として慎重になりすぎているような感じ。声の出がかりが弱く、出来としては今一つかなと思いました。この後はもう一度MCが入ります。ここでのテーマはマリオネットガールについて。アップテンポで瞬きしないようにとのこと。5曲目はその「マリオネットガール」。イントロから最後まで何から全てが短く、あっという間に終わってしまう感じ。本当に瞬きしていると終わっちゃう、そんな感じでした。

○二部

2部の開始は16:00からでした。セットリストは以下の通りです。

 

 

8/31 ukka コンセプトシングル「yummy !!」リリースイベント3

@カメイドクロック 2部セットリスト

01.推≒恋

MC
02.結び目
03.スーパーガール★センセーション
04.グラジェネ

MC
05.マリオネットガール

 

お客さんの数は1部とほぼ同じくらいでした。また1曲目「推≒恋」は1部と同じく撮影可となっていました。客席エリアの構成も同じで、曲中メンバーはステージを降りお客さんの間近まで寄ってパフォーマンスを行っていました。1曲目の後と4曲目の後にMCを入れる構成も同じ。さらに1曲目「推≒恋」2曲目「結び目」5曲目に「マリオネットガール」を入れる構成も1部と同じでした。間に挟む3曲目、4曲目が何かというところが一つの注目ポイントだったかなと思いますが、それはまた後ほど触れるとして、まずは2曲目「結び目」。今回のイベントで初めて聞いたのですが、この2部が2回目となります。ぱっと聞いて誰しも感じるところかと思いますが、はっきり言って暗めな曲です。出だしの歌詞にも「冷たい夜」や「膝に出来た傷」などが暗めな言葉が並んでいます。桜エビ~ず・ukkaの曲としては歴代で一、二を争うほど暗めな曲だと思います。振る舞いとしてもソロを担当するメンバー以外は伏し目がちか、目をそらし気味で、ほとんど客席に正対しておらず、ステージ上の雰囲気からも沈んだ印象を受けました。一方、照明は赤っぽい色を使われており、沈んだ空気の裏側にある激しい感情の存在を感じました、ライブハウスなどと比較して照明の効果があまり発揮できない状況ながら、とても上手く雰囲気を高められていたと思います。そんなステージ上で注目したのは、葵るりちゃん。彼女はちょっと固い感じの歌い方だったのが印象的でした。結城りなちゃんは非常に器用なので、この曲だったらこうだよねという表現をされるのですが、るりちゃんは少し違った視点から表現されるのでその違いがとても興味深いです。感じ方はそれぞれですが、新曲の際はぜひ注目されてはいかがかなと思います。

 

4曲目は「スーパーガール★センセーション」でした。一つ前の「結び目」がとても感情的なだけにずいぶん淡々としているように聞こえました。曲の組み合わせによって同じ曲でも聞こえ方が異なってくるのは面白いですね。4曲目は「グラジェネ」でした。この曲は久しぶりに聞いた気がします。活躍が目立っていたのがこはるちゃん。鼻にかかる声で微妙にあどけなさが残る感じがとても良かったです。この「グラジェネ」の特徴である大サビの締め「まるでブルーベリー」の部分もこはるちゃんが担当。イメージにぴったりでこの曲の主人公は現体制ではこはるちゃんなのかなと思いました。その直前1対6で歌うパート、一人でコーラスを歌うのはりなちゃん。以前は桜井美里ちゃんが担当していました。みっぴちゃんほどの突き抜けた感じはないものの、ここを担当できるのはりなちゃんだけかなと思います。全体としてもサビのユニゾンがきちっと合うところは迫力があり、とても良かったと思います。

 

続くMCはりなちゃんが進行を担当。一生のお願いが叶うなら何というテーマでしたが、もあちゃんは食べたいときに食べたいものが出てきて欲しいとのこと。今は無限カリカリ梅だそうです。友ちゃんはどこでもドア的なものが欲しいとのこと。学校から家への帰りが大嫌いなのだそうで、外国に行きたいからというわけではないとのことでした。MC後5曲目は「マリオネットガール」でした。一部の感想でも書きましたが、この曲はとにかく短いために特徴をつかむのが難しいですね。繰り返し聞いていけば印象が変わってくるのでしょうが、この段階では誰がどのパートを歌っているというのも把握しきれていないですし、印象的な部分というのが掴み切れていません。ミニライブは以上の5曲、16:25まででした。

○まとめ

今回1部2部通して、宮沢友ちゃんの活躍がとても目立っていたように思います。リハーサルからひときわ声が大きく、どの曲でも彼女の歌っているパートがはっきり分かる、そんな感じでした。ちょうどよい感じに張られた弦楽器のように響きが良く、彼女の特徴がしっかり伝わってきました。「推≒恋」でも彼女が主役的な立ち振る舞いをしているのですが、「結び目」「マリオネットガール」の歌唱面でも彼女が主軸となっているように思います。今後は彼女がより幅広い表現方法を身につけて様々な歌に挑戦していくのか、彼女の良さを軸として曲が作られていくのか、どちらになるんでしょうね。音量を抑え気味にしなければならないカメイドクロックだからこそということで、友ちゃんの活躍が非常に楽しみになる、そんな回となりました。以上です。

8/23 緊急開催!ギガLOVEアップビート 単独公演!

今回は8/23に行われた緊急開催!ギガLOVEアップビート 単独公演!@GE Theaterについて書いていきたいと思います。

 

 

 

◯イベント概要

まず今回の主役であるギガLOVEアップビートについて。初めて聞くグループだなと思われたかも知れませんが、こちら元々は疾走クレヨンというグループ名で活動されていたグループ。それがこの8月に結成2周年を機としてギガLOVEアップビートに改名されました。なお改名にあたってメンバーの変更はありません。そのためグループとしての実力に変わりはないですし、楽曲も疾走クレヨン時代の曲も歌われてましたので、結論を先に書くとパワーダウンするような要素は何一つ無いと言って良いと思います。

 

会場となったのは原宿にあるGE Theater。原宿駅の竹下口から出て直ぐのロケーションに優れた会場です。私も初めての会場だったのですが、とても綺麗で最近できたばかりなのかなと思いました。会場全体は縦長でステージもそれに伴い奥行きがかなりある感じ。高さはあまり無い上に客席も縦長なのでスタンディングだと後ろは少し見にくくなるかもしれません。今回は客席に椅子が用意されており、前方席は座って後方一般席は立ち見も可となっていました。この会場を使ってどうライブを見せるかというところで、グループごとに上手い下手の差が出るかも知れませんね。なお開演予定は19時でした。緊急開催ということもあってかお客さんは大体50人前後といったところでした。

◯ライブの流れ

開演5分前に小牟礼さんの影ナレがあり諸注意の告知が行われます。閉鎖されたライブ会場なのでコールはOK、ジャンプについては言及が無かったのですが、いわば雑居ビルの上層階なのであまり宜しくないと思います。写真撮影は基本不可でしたが、1曲のみ撮影可能でした。その後ライブは予定時刻通りスタート。今回はじめての会場だったのですが、オーバーチュアにのって普通にステージの奥からメンバーが登場するかと思いきや、会場後ろから登場。客席真ん中の通路を通ってメンバーがステージに向かいます。これは驚きました。通路席の人は嬉しかったと思います。今回の衣装はギガLOVEアップビートと改名したのとほぼ同時期に新調されたもの。デザインは5人とも共通で、原色に近い派手めなメンバーカラーが大胆に使われています。大きめのリボンの髪飾りが可愛いですね。この前まで奇抜な水玉衣装でしたが、それに近いインパクトを持ちつつ、かなり穏当なデザイン・色使いに落ち着いたように思います。それではまずセットリストから。

 

8/23 緊急開催!ギガLOVEアップビート 単独公演!

@GE Theater セットリスト

01.ホッテストサマータイム!!!!!!

MC

02.Hotchocolate

MC

03.フラミンゴOLE!

04.悩めるキンギョ

05.Flip Flap Butterfly

MC

06.あいしてクレヨン

07.colorful

08.パラレルワールド

09.Lucky Drops

アンコール

en1.Flip Flap Butterfly

en2.でんでん☆まいうぇい

 

 

本編終了は19:40まで、アンコールを含めてライブ終了は19:55でした。19時スタートでしたので公演時間はおよそ1時間でした。チケットの料金はドリンク代込みで1,000円ですので、実質400円+1drinkと言ってよいと思います。それに対しアンコール込みで11曲というのはボリュームがあり、とてもお得なイベントだったかなと思います。5曲目とアンコール1曲目に歌われた「Flip Flap Butterfly」は8/14に行われた、疾走クレヨン結成2周年記念ワンマンライブで初披露された曲。ギガLOVEアップビートとしての幕あけを感じさせる曲かなと思います。他2024年11月にリリース予定のアルバム「pastel color」には、3曲目「フラミンゴOLE!」、4曲目「悩めるキンギョ」、6曲目「あいしてクレヨン」、アンコール2曲目「でんでん☆まいうぇい」が収録予定となっております。ざっと言えば半分が最近の作品、半分が少し前の作品とバランスよく組み合わせたセットリストだったかなと思います。開催決定の告知も急きょだったので、ギガLOVEアップビートのファンの方がほとんどだったかと思いますが、キャッチーな曲が多いので私のように初めてに近い人でも楽しめたのではないかなと思います。

 

今回GE Theaterで行われるライブを初めて見たのですが、色々と特徴のあるライブ会場ですね。他との違いで一番目立つのは床の色が変わる点ですね。とてもカラフルで単純にきれいですし、下からも光があるので全体的に明るい感じがしました。ギガLOVEアップビートは前述のとおりとてもカラフルな衣装なので、特別この会場に合っているように思います。ほか正統派アイドルにはぜひ使ってみてほしいステージですね。またグループによってになるでしょうが、使いこなせるようになってくるとより効果的なライブ演出が出来るのではないかなと思いました。弱点にもなりそうな縦長の構造について、今回ギガLOVEアップビートはメンバーが通路に出ることで対応されました。こういう対応がないと後方に入ることになったお客さんは不満が残るかも知れません。ギガLOVEアップビートさんは会場を見て、こういう対応がすぐ取れるグループだということは非常に大きな魅力だと思います。また奥行きのあるステージも上手く使われて、立体的なパフォーマンスをされていたと思います。ちょっと残念な点は細かい照明のコントロールは効かないのか、ここという場面でメンバーに上手く光が当たっていないことが散見されました。スポットライトがあるようですが、ずれていた感じです。この点ずっとこのままというのでは、ちょっとどうかなと思いました。

 

 

パフォーマンスは特に不調なメンバーもいなさそうで、以前見た感じの通りだと思いました。ダンスはどのメンバーも動きがきびきびしてましたし、フォーメーションも多彩ながら動きもきちっと揃っていて、見るだけで楽しかったです。あれこれ言わなくてもこのパフォーマンスを見るだけで実力派ということが分かる、そんなパフォーマンスでした。歌については音程やリズムを外すことはないですし安定しているのですが、より高いところへ突き抜けていく感じがちょっと足りないかなという気がします。印象に残ったのは5曲目「Flip Flap Butterfly」。2番のサビの最後を真知田彩夢ちゃんが担当していますが、あともう一歩というところで止まっちゃう感じを受けました。同じ部分、1番は水野七葉ちゃんが担当しているのですが、初めて聞いた曲だったので次回真知田さんとの違いを注意してみたいと思います。印象として残ったのはこの「Flip Flap Butterfly」ですが、全般的にのほほんと聞いていると横面をはられるような刺激の強さがないですね。ほんわかとした曲ならばよいのですが、グループ名のイメージからするとあれっという感じがします。特に「疾走クレヨン」から「ギガLOVEアップビート」とさらに刺激強めなグループ名となっているだけに、その違和感はちょっと強まった気がします。

 

 

○まとめ

今回は疾走クレヨンから改名したばかりのギガLOVEアップビートのライブに行ってきました。ギガLOVEアップビートとしては初めてですが、グループのクオリティ、パフォーマンスも楽曲も引き続き高いレベルを維持されているなと思いました。加えて今回は特色ある会場GE Theaterを上手く使うステージ巧者ぶりも見せていただきました。今後このGE Theaterを定期的使用されるのかは分かりませんが、次の機会があればぜひ見ていただきたいなと思います。加えて上にも書きましたが、2024年11月にはアルバム「pastel color」のリリースを予定されています。リリースイベントが行われると思うので、しばらくは気軽に見に行けるチャンスがかなり増すものと思われます。ぜひお近くで開催の際にはお出かけされてはいかがかなと思います。おすすめです。

8/21 7限目のフルール「風を受けて舞い上がれ」発売記念イベント@エンタバアキバ

今回は8/21に行われた7限目のフルール 5th digital single「風を受けて舞い上がれ」発売記念イベント@エンタバアキバについてレポートしたいと思います。




○イベント概要

イベントの主役である7限目のフルールは10人組アイドルグループ。出自がとても変わっており、長野県佐久市にある佐久長聖高等学校が2023年4月よりパフォーミングアーツコースを設立、このコースに在籍している一部の女子生徒でメンバーを構成する学校公認のアイドルグループとなっております。大学生サークルを母体とするユニドルはそう珍しくありませんが、授業活動の一環としているのは珍しいですね。digital singleという形態で5作品をリリースされており、今回は5枚目の「風を受けて舞い上がれ」の販促イベントとなっておりました。digital singleと聞くと?になるかも知れませんが、実態はエムカードを購入する形になります。会場となったのはエンタバアキバ、イベント開始は少し早めな18時でした。前方は椅子席、着席での観覧となっており後方は立ち見が可能となっておりました。なお私は7限目のフルールを見るのは初めて。今回はたまたま5時過ぎに秋葉原にいたので、7限目のフルールについての情報を何も調べず、イベントに参加しました。

○ミニライブ

ミニライブは予定時刻通りスタートしました。チャイムからオーバーチュアが始まるのは、意味合い的には似た放課後プリンセスみたいですね。このオーバーチュアにのって4人4人2人の順で登場、10人がずらっと並ぶとそれだけで迫力がありますね。衣装はロングスカートの制服風衣装、メンバーごとの違いは無さそうかつ、メンバーカラーの設定もなさそうです。もう一点、足もとがかかとの低いローファーなのが特徴的ですね。それではまずセットリストから。

 

8/21 7限目のフルール 5th digital single「風を受けて舞い上がれ」発売記念イベント

@エンタバアキバ セットリスト

01.風を受けて舞い上がれ

MC
02.夢色の明日へ
03.君はフルール
MC

04.青に咲くシンフォニー
05.きらめく大空に虹をかけて

 

ミニライブ終了は18:25、25分で5曲は平均的なボリュームのミニライブだと思います。ミニライブ終了後は特典会も行われました。特にレギュレーションの説明は無かったのですが、エムカード1枚で特典券1枚、この特典券1枚で写メかチェキが撮れたようです。シンプルですね。

○個別の感想

パフォーマンスを見てまず思ったのが声の若さ。ステージに登場した時、ビジュアルからして高校生かなと思ったのですが、声を聞くとキャンディzooに近い感じ。中学生かなと思ったのですが実際は上述のとおり高校生。装飾のない素のままな感じがとてもユニークですね。基本的に音やリズムを外したりすることはほぼ無かったので、練習はしっかりされているのかなと思いますが、レッスン等で歌はこう歌うべきだという価値観の押し付けはされていないのかなと感じました。学校の音楽の授業でも鼻母音を意識して等々、普通に矯正されてしまいそうなんですが、7限目のフルールでは彼女たちの持ち味をそのまま残そうという方向性を持たれているのでしょうか。彼女たち自身もアイドルを見たり色々な曲を聴いて影響も受けていそうなものですが、自分をしっかり持っている感じがしますね。良いものを吸収していくことも教育なのでしょうが、自らに備わったオリジナリティを大切にしてそれを表現するという点ではグループとしてとても良いなと思いますし、良い教育をされているなと思いました。

 

今回5曲を聞くことが出来ましたが、総じて曲自体はオーソドックスなアイドルソングといった感じ。あまり深く恋愛に突っ込んだような表現もなく、さわやかな歌詞で等身大の彼女たちといった雰囲気があります。ぴったりと言えばぴったりですが、数多あるアイドルの中で見ると、楽曲としてインパクトに欠けるのは否めないかなと思います。ダンスはメンバーが10人もいるのでさすがに迫力があります。4曲目「青に咲くシンフォニー」のサビでは全員がステージ最前に一列となる場面があるのですが、あまりの勢いに思わずのけぞってしまうほどでした。10人には少し狭いエンタバアキバのステージをいっぱいに使い、複雑なフォーメーションチェンジをしっかりこなしているところを見ると、ダンスの練習もしっかり積まれていることが分かります。ただミニライブ後半にマイクがぶつかる場面がかなり多く見られました。またステージから落下する場面も複数回ありました。エンタバアキバのステージは低いので特に危なくはないかなと思いますが、この点は他のアイドルと少し差があるのかなといった感じ。そもそも狭すぎるということもありますが、後半に従って明らかに多くなってきたので、この辺りは体力的にきついのかなと思いました。5曲のセットリストで中間に2回MCを挟むのも、体力的なところを考慮してのことかと思います。7限目のフルールも含めて、やはりアイドルって大変なんだなと改めて思いました。

○まとめ

今回初めて7限目のフルールを見ましたが、その出自だけでなくパフォーマンスもユニークな部分が多く、アイドルとしてとても面白いグループだなと思いました。残念ながらグループの方針として今のメンバーは最長でも在学中の3年間で卒業してしまうことが確定しているのですが、グループとして長く活動を続けて欲しいですね。また長野県の高校に在学中ということなので、なかなか首都圏で見られないので、チャンスがあればぜひ一度見ていただきたいかなと思います。公式サイトもしっかりしているのでぜひチェックしてみてください。以上です。

8/15 Quest Ship 1stアニバーサリーワンマンライブ 〜Song of Wind〜

今回は8/15に行われた、Quest Ship 1st Anniversary ONEMAN LIVE 〜Song of Wind〜のレポートを書いていきたいと思います。




○イベント概要

Quest Shipは2023年8月15日にデビューしたアイドルグループです。今回のライブはデビューのちょうど一年を記念して1st Anniversary ONEMAN LIVE 〜Song of Wind〜と題し、開催されました。会場はデビューライブと同じHADOアリーナお台場。ちょうど一年後に同じ場所で開催されるというのは、とても珍しいなと思います。この点についてはまた後ほど書きたいと思います。グループ名の「Quest Ship」ですが、直訳すると「冒険する船」となります。もう一つ別に「探求する精神」という意味もあるそうです。公式によると「アイドル界という海原を冒険する船として、そして、昭和、平成、令和と繋いできた日本のアイドル文化へのリスペクト、探究、継承を掲げて活動していく」という意図が込められているそうです。メンバーは6人。公式サイトのスケジュールの画像には8人写っていますので、二人減ったようですね。公式サイトでは新メンバーオーディションの開催も告知されているので、近々メンバーの構成が変わる可能性もあると思います。ちなみに同事務所にはアイドルグループ、青山Rabnessも所属しておりますが、Quest Shipは後発になります。

 

今回イベントの会場となったのは前述したHADOアリーナお台場でした。私は初めて行きました。アイドルのステージとして使用されるのは珍しいと思います。普段は、頭にヘッドマウントディスプレイ、腕にアームセンサーを装着して楽しむARスポーツ「HADO」のフィールドとして使用されているようです。興行も行われているようで、本格的なステージも設けられておりました。特徴的なのはARスポーツの会場として使用されるためか、かなり広かったことです。特に奥行きがかなりある点が大きく異なるように思いました。客席には椅子が設置されていましたが、ライブ中はスタンディングもOKでした。声出しOK、ジャンプは禁止、オープニングから1曲目まではどのエリアも撮影可能でしたが以降は撮影可能エリア以外、撮影不可でした。私はQuest Shipを見るのが今回はじめて、友人より手売りチケットをいただき、客席中央ステージ向かって左側から観覧させていただきました。

○ライブの流れ

ライブの開始予定は19:00でしたが19:00に影ナレがあり、19:05に公演がスタートしました。それではまずセットリストから。

 

8/15 Quest Ship 1st Anniversary ONEMAN LIVE 〜Song of Wind〜

セットリスト

01.Life is Quest!

02.Be my baby

03.ブルーシンフォニー

04.勝ち確の未来

MC

05.Love you Need you! 最大級

06.Idol is Strong!

07.Kawaiiはジャスティス!

MC

08.Song of Wind

アンコール

en1.Love you Need you! 最大級

MC

en2.Kawaiiはジャスティス!

en3.Life is Quest!

 

ライブはアンコールも含めて20:16までで、公演時間は約1時間10分でした。曲数はアンコールも含めて11曲。本編終了は19:48でしたので、少し短いかなという印象を受けました。アンコールのMCでは記念撮影、メンバー一人一人からのコメントがあったので、純粋な歌って踊ってしている時間はワンマンライブにしては短かったと思います。衣装は今回のために用意された新しいもので、メンバーカラーをベースに用いたアイドルらしい華やかさがありました。他にもアンコールの始まりには新SEを用意、2年目はこの初披露されたSEを使用されていくようです。このように1st Anniversaryであることを強調するような、特別な演出を色々と用意されていました。また前述のとおりデビューのちょうど一年後に、まったく同じ会場で1st Anniversary公演を行うということ自体、物語の作り込みへの強いこだわりを感じます。踏み込んだことを言えば、集客を第一とすると何もデビュー日と同じ日ではなく15日前後の土日の方が有利だったと思います。そこをこだわるかどうかというところで、Quest Shipはこだわるグループだということは大きな特徴かなと思いました。

○第一ブロック

上記のセットリストの通り、ライブ本編は主に第一ブロックと第二ブロックの2つに分かれておりました。第一ブロックの4曲は最初のMCで語られたところによると、デビューライブと同じ曲、曲順になっていたそうです。このあたりも物語性を感じます。またデビューライブで歌われたということは、グループのスタートに際し4曲を用意されたということになります。青山Rabnessの後発であるならば、カバーで何とかなりそうなものですが、そうはしないところもこだわりを感じます。さてこの4曲ですがデビューに際して用意されたということで、グループのコンセプトが色濃く反映されていたように思いました。1曲目「Life is Quest!」はタイトルに「Quest」が入っていますし、歌詞に「帆をあげよう」や「ずっと探してたんだ」とあるように、グループのコンセプトを最もよく表している曲かなと思います。とても前向きな曲で、これから頑張っていくぞという内容を、メンバーのまっすぐなボーカルで歌われる爽快な曲だなと思いました。印象的だったのは3曲目の「ブルーシンフォニー」で、こちらはゆったりとしたテンポの曲で、ちょっと懐かしさを感じます。このあたりが「昭和、平成、令和と繋いできた日本のアイドル文化へのリスペクト、探求」というコンセプトを表現したものかなと思いました。曲は昔のものをリファインしたものではなく、そのままといった感じ。昭和生まれには懐かしく、平成以降生まれには新鮮かも知れません。4曲目「勝ち確の未来」もちょっと懐かしい感じ。タイトルは「勝ち確の未来」と今風な言葉になっていますが、歌詞自体は過去と現代が融合している感じはありませんでした。

○第二ブロック

MC、自己紹介を挟んでに第二ブロックはノリ重視な曲が3曲並んでいたように思います。いずれもアップテンポで勢いがあります。5曲目「Love you Need you! 最大級」はメンバー発動によるMIXなどが入り、会場も盛り上がっていました。7曲目「Idol is Strong!」も同様な感じ。会場からのMIXも入ってとても盛り上がる曲でした。この「Idol is Strong!」は気持ちサビが長めになっていたり、1番と2番の間奏がなく即Aメロにつながっている辺り、サビに重きを置いている感じはしますが、極端にサビまでが短いということも無く、そこまで今っぽい曲には思いませんでした。またこの後の「Kawaiiはジャスティス!」も含めてそうですがラップパートが入ることはなく、コンセプトの「昭和、平成、令和と繋いできた日本のアイドル文化~」は平成までかなといった感じがします。総じて言えば、聞く方がびっくりするようなぶっ飛んだ曲はなく、オーソドックスな作りで、安心感があります。第二ブロックの曲はコールも入れやすそうですし、叫んで踊ってという楽しみ方がはっきりしています。Quest Shipの事を知らないという人でもアイドルファンであるならば楽しめるのではないかなと思います。ただ反対にグループのコンセプトを感じるところは薄く、他のアイドルグループとの明確な違いグループならではというところはあまり感じませんでした。

○メンバーのパフォーマンス

メンバーのパフォーマンスはとてもしっかりしているように思いました。特にダンスはとてもきびきびしていたように思います。印象的だったのは4曲目「勝ち確の未来」で、サビはメンバー全員が同じ動きをするユニゾンダンスが行われるのですが、タイミングはもちろん、腕を上げたり曲げる角度もきちっと揃っていました。この辺りはしっかりと意識して練習されているんだろうなと思いました。反対に今回初披露となった8曲目「Song of Wind」は1番と2番の間のダンスなど若干揃っていなかったのですが、これはまだ時間が足りず仕方のないところなのかなと。むしろその他の既存曲はみっちり仕上げられている、という印象を強くしました。一方できっちりと仕上げられているだけに、決められたこと以外はしない窮屈さも感じました。私はステージ向かって左側から見たのですが、左側に置かれたモニタースピーカーより左側にまだかなりスペースがあるにもかかわらず、その外に出ることは一切ありませんでした。結果、メンバーはステージ中央に固まることが多く、パフォーマンスとして締まった印象は受けるものの、枠を超えて飛び出すような迫力や、元気の良さは今一つ感じませんでした。

 

歌唱面では白の宇野木夕花さんがメインかなと思いました。ただ彼女は地声が低めなのか、高い方は早めに裏声に切り替えて対応するといった印象を受けました。どの曲でもどんな場面でもというわけではないかなと思いますが、彼女の声がはまる場面でのインパクトはかなり強かったです。特に印象的だったのは「Love you Need you! 最大級」の1番のAメロです。声にツヤがあって綺麗な声だなと思いました。他の5人のメンバーは高い声がしっかり出ますが、今回聞いた曲でははっきりとした違いが分かりませんでした。ただその中では紫の三雲ややさんが一番安定しているかなと思いました。ライブ本編をずっと見てきて音やリズムを外す場面はほぼ皆無だったと思います。もちろん楽譜を見ていないので何が正解かは分かりませんが、彼女の歌い方が正解なんだろうなという感じを受けました。ですので最後8曲目、新曲の「Song of Wind」でも落ちサビを任されていましたが納得といった感じです。これがもしセットリストの順番が変わっていたら違った印象を受けたかも知れませんが、第二ブロックの盛り上がり、勢い重視の曲の中では他4人のメンバーが個性を発揮する場面は少ないかなと思いました。

○まとめ

ライブ全編を通しての感想は以上となります。感想を書いてみて思ったのは、作り込みがとてもしっかりしているという点です。まず公式サイトがきちっと作られています。最近はSNSのアカウントのみで、公式サイトを持っていないアイドルグループも珍しくないですが、Quest Shipはしっかり作り込まれています。そして繰り返し書きましたが、デビューのちょうど一年間後に同じ場所で1stアニバーサリーライブを行ったというところから、グループの歴史や物語をとても大事にしていることを感じます。またメンバーの感想コメントで「交通費がちゃんと出る」というものがありましたが、これも管理が行き届いている表れでしょう。前半4曲、デビュー時に用意されたものはコンセプトがしっかりしていますし、後半の4曲は現場の反応や昨今の流れをもって、こういうのが楽しいよね、とファンに寄り添う姿勢を感じます。上ではステージを使い切っていないと書きましたが、逆を言えばステージ上でのルールがきちっと定まっており、メンバーの練度の高さも感じます。その他諸々から、しっかりとしたものを作り込んでいこうという姿勢が感じられます。一グループに腰を据えて、長く楽しみたいというアイドルファンにはうってつけなグループではないかなと思います。気になった方はぜひ一度チェックしてみることをお勧めします。以上です。

 

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