6/4 点染テンセイ少女。シングル「言っとくけど、この感情は恋じゃないからっ!」リリイベ@台場 | もうね。なにがなんやら

6/4 点染テンセイ少女。シングル「言っとくけど、この感情は恋じゃないからっ!」リリイベ@台場

今回は6/4に行われた点染テンセイ少女。シングル「言っとくけど、この感情は恋じゃないからっ!」ミニライブ&特典会@ダイバーシティ東京 プラザ 2Fフェスティバル広場についてレポートしていきたいと思います。

 

 

◯イベント概要

点染テンセイ少女。は2021年4月デビューのアイドルグループ。グループ名の読み方は「てんせんてんせいしょうじよ」で略称は「テンテン」と呼ばれているそうです。現在は10人で活動されています。グループの特徴としてコンセプトが2つはっきりしており、一つはライトノベルの世界観、もう一つは疾走感あふれるサウンド“エモーショナルオルタナティブロック”となっています。サウンドの方は実際に聴くのが早いですが、ちょっと分かりにくいかなと思ったのがライトノベルの世界観。ライトノベルには魔法や異世界を扱ったものがありますが、公式サイトを確認するとそういったファンタジー色は薄く、「誰もが通った青春」「ノスタルジックな世界」とあくまでも現実世界に立脚したもののようです。作品としては2022年にアルバム「異世界転生してはいけない10の理由。」をリリース。配信シングルは8作品をリリースされていますが、今回ツアーに合わせてシングル​「言っとくけど、この感情は恋じゃないからっ!」は5/14に、「スカート丈の天才」6/5に発売されました。今回のイベントは前者の販促イベントとなっています。会場となったのはダイバーシティ東京 プラザ 2Fフェスティバル広場、いわゆるガンダムの横です。スタートはちょっと早めの18:00。アクセスがちょっと悪いので到着はスタート直前でした。到着時点でフリー観覧も可能となっており、ざっと数えた限り、お客さんは60人程でした。声出しOK、撮影可能でしたがジャンプのみ禁止となっておりました。

○ミニライブ

ミニライブは予定時刻通りスタートしました。まずはメンバーがオーバーチュアにのって登場しますが、ここに一つ特徴がありました。オーバーチュアは基本インストゥルメンタルなんですが、その前にセリフが入ります。これがライトノベルの世界観を具体化させるものの一つなのだそうです。初めて聞いたので内容はよく分からなかったのですが、次回以降注意して聞いてみたいと思います。登場時の衣装はメンバーカラーをメインにしたチェック柄の可愛らしいものでした。それではまずセットリストから。

 

6/4点染テンセイ少女。シングル「言っとくけど、この感情は恋じゃないからっ!」ミニライブ&特典会

@ダイバーシティ東京 プラザ 2Fフェスティバル広場 セットリスト

01.アネモネ白書

02.スターストーリー
03.夢雫
MC
04.ワタシ国憲法第10条
05.終電終恋ラプソディ
06.言っとくけど、この感情は恋じゃないからっ!
07.キミがスピカ
 
ミニライブは18:30まで行われました。18:00オンタイムスタートでしたのでライブ時間は30分になります。途中MCを1回挟んで7曲の構成は一般と比較して、曲数がとても多いですね。一曲一曲、特段短いといった感じはなく、曲終わって時計を見たらまだ30分しか経っていなかったので驚きました。それだけミニライブ全体がテンポよく進行されていたということでしょう。現在もライブの本数をかなり多くこなされているとのことなので、このあたりは経験によるスキルの高さだと思います。セットリストの7曲中、表題曲の6曲目と4曲目「ワタシ国憲法第10条」が今回リリースされたシングルの表題曲。それ以外は1stシングルから2023年の作品までバランスよく含まれており、代表的な曲がずらり並んだ豪華なセットリストだったのではないかなと思います。
 
 

◯個別の感想

全体を通して見て思ったのはメンバーが10人いるためステージがとても華やかだったこと。フェスティバル広場の踊り場のみを使っていたのですが、この広めのステージに10人はぴったりでしたね。グループとして統率が取れていて、全員が同じ動きをするユニゾンダンスと少しづつ振りのタイミングをずらすカノンの使い分けもバランス良く、10人ならではの表現も見事でした。またフォーメーションの移動もスムーズで動きがきびきびしている分、離合集散のメリハリも良く、見ているだけでとても楽しかったです。一方で個々の動きに注目してもそれぞれに違いがあり、全体を見ても個に注目しても両方楽しめました。私が注目したのは空士ひまりちゃんで、ばねの強さを活かしたジャンプなど弾ける動きがとても魅力的でした。印象的だったのは3曲目「夢雫」。こちらは聞いている人の背中を押してくれるような、いわゆる応援ソング。そんな曲調の中、元気いっぱいな動きは曲のイメージをより良く具現化されていたと思います。表情も明るいですし自カラーの黄色にぴったりなその振る舞いはとても目立っていました。
 
歌唱面では逆に10人いても全員で歌う場面があまりなかったように思います。最大でも4人くらいのユニゾンがほとんどで、ソロが多めな印象を受けました。それだけ個々の歌唱力が高いということなのかなと思います。初めてなので誰がと特にと言えないのですが、女の子にとっては難しそうな低めの声もしっかり出ていて、ロック色が強めな楽曲もしっかり歌いこなされていました。2~4人でのユニゾンも迫力は十分で、これなら10人全員で歌わなくても納得な感じです。こういう声がしっかり出せるメンバーが揃っているからこそ、オルタナティブロックをコンセプトの一つに据えているのかなとも思いました。
 
ただこのオルタナティブロックというコンセプトですが、確かに使われている音は刺激の強いギターの音などそれらしい感じはありますが、歌詞とは合っていない感じがしました。特に強く感じたのは2曲目「スターストーリー」。その歌詞世界の始まりは「今日もまた怒られぱなし」となっており日常感が強くなっています。怒られぱなしな状態なので、今があまり良くないのは明らかですが、そんな現状を変化させるのに「星に願いを3回唱える」とはずいぶん可愛らし思います。それに対してオルタナティブロック的な音を聞いていると、そんな世界は破壊してしまおうかという勢い。オルタナティブと言う言葉自体「反主流派」という意味があり反骨心を根本としているように思います。そんな反骨心は星に願いを唱えるだけで満足できるのか、もっと行動的なのではないでしょうか。そういう衝動的な音楽であるイメージがあるので歌詞と合っていないなと思いました。その点、リリースされたシングルの表題曲6曲目「言っとくけど、この感情は恋じゃないからっ!」と収録曲「ワタシ国憲法第10条」はオルタナティブロック色が薄められ、妥協点を見出されているかなと思いました。これがCDを出し流通にのせるということなんですね。ただ「ワタシ国憲法第10条」はもっと可愛いに振り切ることも出来るのではないかなと思いました。正直、オルタナティブロックと可愛いの融合という段階ではなく、こちらを立てればあちらが立たずな状態にあるように感じました。

○まとめ

今回点染テンセイ少女。のリリースイベントに参加して30分のミニライブでしたが、グループのコンセプトは分かりやすく、MCでもその点しっかりアピールされており芯の通ったものを感じました。ただそのコンセプトは独立しており場合によっては打ち消し合っているところもあるかなと思いました。例えばそれがパフォーマンスを行うアイドル自身、作詞作曲を行い、楽器を弾いてというスタイルなら、そういうものだと思いますが、そうではないわけで、では一体誰がこのスタイルを志向したのかと考えると目の前のメンバーの存在が透けていく感覚を覚えました。せっかく可愛いメンバーも揃っているわけですし、アイドルを見たい私からするとコンセプト重視が過ぎるかなと思いました。しかし今回リリースされたシングル収録曲のパフォーマンスを見ると、コンセプトが程よく薄められており、変化を感じました。続く「スカート丈の天才」も6/5にリリースされており、より融合が進んで行くのではないかなと思います。この辺りはぜひご自分の目と耳でお確かめいただければと思います。ライブ活動もひんぱんに行われていますのでお出かけされることをお勧めします。以上です。