6/22 ukka The Journey Begins Tour 2024Spring@横浜1
今回はThe Journey Begins Tour 2024 Spring ~HOP・STEP・JUMP!!~@横浜ベイホールをレポートしたいと思います。
○ライブ概要
今回ライブを開催したukkaはスターダストプロモーション所属のアイドルグループで、ももいろクローバーZを筆頭としたスターダストプラネットの一翼を担っています。グループ結成は2015年で当初は桜エビ〜ずというグループ名でしたが、2019年よりukkaに改名されました。ukkaになってからもう5年経つんですね。現在のメンバーは7人ですが、直近では2023年11月に宮沢友ちゃん、若菜こはるちゃんが加入、同じく2023年12月に川瀬あやめちゃんが卒業して現在の体制に落ち着いています。そしてこの新体制初となるツアーが今回のThe Journey Begins Tour 2024 Spring ~HOP・STEP・JUMP!!~です。初日は3/10柏PALOOZAで開催され、以降名古屋、さいたま、福岡、大阪、川崎と行われ、残すところ今回を含めあと2回。横浜はセミファイナルとなります。またツアーはHOP、STEP、JUMPと3段階に分かれており、今回からJUMPとなります。会場となったのは横浜ベイホール、ukkaではよく使われる印象がありますね。大きな柱があるものの後方に段差があり、比較的どこからでもみやすい会場ではないかなと思います。最大収容人数は1100人ですが、そこまでは詰め込まれていない感じでした。ライブは16時開演のみの1回公演。ライブ終了後は特典会も行われました。
○オープニング~第一ブロック
ライブは予定時刻通りにスタートしました。衣装は青をベースに赤が入ったツアー衣装ですが、HOP、STEP、JUMPと細かく変更が加えられており、JUMPとなる今回の衣装が最終形態となっているそうです。もあちゃん解説によると、これまでは袖にシースルー生地が使われていましたが今回からは無くなり、よりすっきり夏向きな印象、見どころは肩だそうです。オーバーチュアはこれまで使われていたものと同じ、このオーバーチュアにのって一人ずつ登場したのですが、今回から茜空ちゃんの髪色がミルクティー色にチェンジ。初めてブリーチしてみたそうです。最初に見たときは先に髪色を変えていた芹澤もあちゃんが二人いるのかなと思いました。最後は葵るりちゃん、手にはフラッグを持っての登場、そしてこのまま1曲目「ファンファーレ」に入っていきます。この「ファンファーレ」は去年までメンバーだった川瀬あやめちゃんのフィーチャー曲。これを7人での新体制ツアーの総まとめの1曲目に持ってきました。全体的に各メンバー気合のりが十分といった感じで、もあちゃんやふわっとした印象のこはるちゃんまでもかなり強めに声を出している印象を受けました。空ちゃんは少し音程があやしい感じもありましたが、細かいことにこだわらず、強く大きく押し出していく姿勢が感じられて、スタートとしては上々だったかなと思います。
続く2曲目は「Glow-up-Days」。ところどころに裏声が入ることでとても軽快な印象の曲ですが、空ちゃんやもあちゃんのそれはとても綺麗でした。また友ちゃんは大サビ、その後に控える落ちサビへとつなぐ部分を担当していたのですが、力強い声で最大の見せ場に向け、とても強い牽引力を発揮されていたように思います。そして大サビを担当するりじゅちゃんも良かったですね。この部分の歌詞に「私らしく歩いていく」とありますが、個性が強く、等身大な彼女の声は聞いている側に「私=りじゅちゃん」というイメージを抱かせ曲世界にリアリティを与えます。彼女ならではな役割を見事に果たされていてように思います。さらに続いての3曲目は「時間。光り輝く螺旋の球。」。空ちゃんのソロから始まる曲ですが、その空ちゃんの歌い出しはとても丁寧な印象を受けました。この曲は水春ちゃんやみっぴちゃんが居たころから、空ちゃんが歌い出しを担当していましたが、もう少し勢いをもってトゲがあったように思いますが、雰囲気が変わった感じがします。そんな強さを代わりに持っていたのが2番のAメロを担当していた友ちゃん。1番の空ちゃん、2番の友ちゃんとの違いがとても面白い曲だと思います。また空ちゃんと対比の関係を作り出すことが出来る友ちゃんの実力の高さを感じました。とても良かったと思います。またこの曲からステージの左右の端に設置されたお立ち台が使われるようになりました。
さらに続く4曲目が「ラブパレード」。この曲も空ちゃんのボーカルが際立っていました。この「ラブパレード」ではとても可愛らしい声で歌われており、曲の雰囲気をぐっと華やかなものにしていたように思います。このブロック4曲での構成となりますが、そのどれも違った雰囲気で、かついずれも空ちゃんらしさを感じさせる仕上がりでした。まさに空ちゃんの真骨頂といった趣。前半部分、少なくともこのブロックにおいて空ちゃんの存在感は圧倒的でした。反対にりじゅちゃんはこの「ラブパレード」少し忙しすぎるのか、音の高低についていけていないように思いました。彼女にはもう少しゆったりとしたスケールの大きさを活かせる曲調の方が合っているように思います。ダンスではこの曲のみステッキを使ってのパフォーマンス。後半のメンバー横一列、ステージ最前部いっぱいまでを使ってのフォーメーションはとても迫力がありました。さらにステッキを持っているので高さもあり、空間いっぱいが埋め尽くされて非常に見ごたえがありました。横浜ベイホールはよく使われているステージなので慣れもあるのかもしれませんが、7人できっちり使い切っている感じがします。もっと広いステージでも、このくらい空間を埋め尽くし迫力あるパフォーマンスが展開されるようになると良いなと思います。
○MC~第二ブロック
4曲が終わりますと、MC・自己紹介となります。ここの自己紹介が少し変わっており、メンバーがステージに一人残って自己紹介を終えると次の人に交代という形式となっていました。まず最初は空ちゃん、以降りなちゃん、友ちゃん、もあちゃん、こはるちゃん、りじゅちゃんと進んで行きましたが、最後るりちゃんの時だけはりじゅちゃんが残ってステージ上には二人に。そしてこのまま第二ブロック、ユニットコーナーに入っていきます。最初は残っていたりじゅちゃんとるりちゃんによる「WINGS」でした。この取り合わせが面白いですね。りじゅちゃん、るりちゃん共に個性的で力強い声が魅力ですが、反面正直あまり器用な印象はなく剛直な感じの二人が「WINGS」を歌うとどうなるのかなと思いましたが、結論とても良かったですね。るりちゃんは後半あまり納得がいってないような雰囲気を感じましたが、だとしたら思い違いをしているかなと思います。音楽的にはリズムにのって定められた音程どおりに歌うということが大事かもしれませんが、ステージに立って人の前で歌うことの本質を考えれば、歌うことが自分の持つ思いをより良く伝えられるからであって、思いが伝わったかどうかを最重要視するべきかと思います。で実際ですが、少なくとも私にはとても良くるりちゃんの思いが伝わってきました。そもそもこの「WINGS」自体メッセージ性の強い曲ですが、一歩ずつでも前に進んでいこうとする推進力は、りじゅちゃん、るりちゃんのならでは強さがありました。今回のライブ、楽しい場面、驚いた場面様々でしたが、心に迫る感動的な場面は二人の「WINGS」が一番でした。私自身、正直言うとちょっと暗めな「WINGS」あまり好きではないのですが、二人の「WINGS」は本当に素晴らしかったです。
2組目はもあちゃん、こはるちゃん、6曲目は「つなぐ」でした。タイプが似た1組目のりじゅちゃん・るりちゃんと違い、もあちゃん・こはるちゃんは少し方向性が異なっていたのが面白かったですね。曲の前半は繊細な感じのこはるちゃんがとても良く曲の雰囲気にあっていたように思います。後半、とくにサビはもあちゃんの強さがとても良く合っていたと思います。二人のタイプの違いが上手く組み合わさり、7人で歌う時とまた違った雰囲気を作り出す、ユニットコーナーならではの面白さだと思います。今後、神田でのツアーファイナルが残っていますが、この組み合わせで「つなぐ」を歌うことがあるか、もしかすると今回限りかもしれないことを思うと、本当に今回ライブに参加して良かったなと思いますね。3組目は空ちゃん・友ちゃん、曲は7曲目「Magik Melody」。これは抜群に面白かったですね。後のMCで語られたところによると最後の場面、魔法のかけあいをしていたそうですが、二人のセンターの奪い合いはぜひ映像に残してほしかったです。この日一番面白い場面でした。
最後に残るりなちゃんはソロで通算8曲目「カノープス」を歌われました。前々から気になっていたのですが、結城りなちゃんは大変器用で、曲を一旦自分の中に取り込んで、その曲の世界観を具現化できる人だと思います。大人っぽい曲ならそのイメージを膨らませ、より大人びた雰囲気に、可愛い曲なら可愛らしく、ロックならロックっぽく歌う、そんなことが出来る人です。これが例えばりじゅちゃんですと、どんな曲調の曲でもりじゅちゃんであるという核はぶれない、ロックでもバラードでもりじゅちゃんはりじゅちゃんというイメージが強いですが、りなちゃんの場合はアイドルにもなればロックシンガーにもなれる、そんな感じです。間違いなく歌が上手いのですが、では本当に彼女にはロックが合っているのか、それとも王道アイドルソングが合っているのか、というところが分からないですね。今回の「カノープス」にしても見事に歌いあげられていましたが、ではりなちゃんは「カノープス」のような曲がもっとも合っているのかというと、そうとも言い切れないかなと思いました。この辺りは難しいところですね。りなちゃんによる「カノープス」が終わりますと、全員が再登場、9曲目「透明」になります。この「透明」テレビ番組のエンディングテーマになったり、ukkaによるダンス動画も数多くアップされているなど2024年3月20日発売のメジャー2ndシングルの表題曲「Overnight Rainbow」を食ってしまう勢いがありますが、ここに使われてきました。本編ラストなどライブの山場に使われるかと想像していたので、少し驚きました。
The Journey Begins Tour 2024 Spring ~HOP・STEP・JUMP!!~
@横浜ベイホール ここまでのセットリスト
01.ファンファーレ
02.Glow-up-Days
03.時間。光り輝く螺旋の球。
04.ラブパレード
MC
05.WINGS(りじゅちゃん・るりちゃん)
06.つなぐ(もあちゃん・こはるちゃん)
07.Magik Melody(空ちゃん・友ちゃん)
08.カノープス
09.透明
長くなるので、次に続きます。