つづき
シャロットシリーズ。
アーサー王の物語だったり、詩の一説のクライマックスだったりを描いたもの。好いた人と一緒になれず思い悩んで川に入水した自死した美女を描いている。
これは溺死し死体を丁重に引き上げてんだろうな。
これは、ウォーターハウスという画家を認識したはじめての作品。このシャロットの絶望的な顔よ。さんざん泣きぬれて、叫んだ末のこの絶望の表情。だれも助けてくれない、だれも手を差し伸べてくれない。そんな絶望を描いた作品。
個人的には惚れたはれたで死ぬのは、ちょっとタンマ!といいたいとこだけど、幼いだけにそう思い込む幼稚さも出てて好きな作品。
この死の場面の方が、リアルなんだろう。シンプルなだけに絶望が際立つ。
これもおなじく、実らない恋に苦悩するシャロット。というか、怒りと憤り。ガラスのテーブルを半分たたき割ってる図とおもうのだけど、ガラスの破片がないのが謎ではある。
クレオパトラが囚人に毒を試させる図。
クレオパトラは権力争いにやぶれ、陵辱されるならばと、自死を選んだ39歳。その手段は毒殺。どの毒ならキレイに死ねるか、苦しまずに死ねるかを試すために囚人をつかって毒を試させていた。その残酷な美女を描いた作品だ。
ちょっと絵からはずれるけど、クレオパトラは紀元前69年生まれのエジプト人。この時代から、西暦2023年までつづくアラブ人 vs. ユダヤ人の構図ははじまってたのだ。うらみつらみ、めんどくせー。
コブラに噛まれて自死した図。ベッドの下には侍女も倒れている。クレオパトラの死をなげき、大きくのけぞっている奴隷の黒人女は、なんか死神のようにもみえる。
毒氏
コブラに自分の乳をかませて自死する瞬間。
なぜこんな死を選んだんやろうな。いろんな囚人で試した結果、コブラの毒死を選んだ理由がわからん。
クレオパトラが、まさに死のうとする瞬間。コブラを右腕にまきつけようとし、黒人奴隷に止められている図。この顔、完璧に男なんだよな。
これは分かりやすくて、単純に美しいクレオパトラの図。だけど、こんな簡素な部屋なわけないよね。
乳丸出しだし、シースルーがすぎるパンツなのに、髪だけ隠すなぞのスタイル。紀元前に、こんな薄く記事を織る技術があったんだろうか。それとも、美術家のエロ根性だろうか。
ジョン・コリア作。
クレオパトラらしい大空間で大胆。扇をもって退屈そうにしている侍女の存在が、怪しさを醸し出す。自死なのか、他殺なのか。
右手にヘビを持つクレオパトラ。この表情、絶望でもないし、自暴自棄でもないし、ナルシシストの表情に思うのだが。
この本には、いろんなクレオパトラがいて、いろんな表情をしていて、おもろいのだ。
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