H30年10月中の大阪東洋ショー劇場における、松本ななさん(東洋所属)の公演模様を、新作「むすんで」を題材に語りたい。
H30年10月中の大阪東洋ショー劇場に、二日目から顔を出す。
今週の香盤は次の通り。①松本なな(東洋)、②澤木夢(ロック)、③紗凪美羽(東洋)、④川越ゆい(東洋)、⑤南まゆ(ロック) 〔敬称略〕。
今週は珍しく東洋メンバーが三人もいる。しかも東洋出演頻度の少ない三人がそろい踏み(笑)。だからか、とても新鮮な気分に浸たれ、昔の東洋はいつもこうだったよなと懐かしく感じたり・・・今週は川越ゆいさんの4周年週である。
松本ななさんとは先月の9月中の池袋ミカド以来、一か月ぶりとなる。あの時に、新作二個拝見していたので、今回また新作が拝見できたことに驚いた。ななさん、やる気満々だねぇ~感心しちゃった♪
初めてステージを拝見した時、どういうテーマかさっぱり分からなかった。髪に大根のようなものを飾り付けている(笑)。地縛霊の音楽も面白いとは思ったが奇妙な感じがした。
ななさんからのポラコメで「夏目友人帳の曲なのー! 2曲目と4曲目が使いたくて作った演目なのだ!」とあり、私は初めてアニメ「夏目友人帳」を知った。その夜、ネットでアニメ「夏目友人帳」のことを調べ、実際にアニメを観始めて「夏目友人帳」の世界にはまっていく。観劇レポートより先に、こちらに夢中になる。(笑)
『夏目友人帳』(なつめゆうじんちょう)は、緑川ゆきによる日本の漫画作品。初出は『LaLa DX』(白泉社)2003年7月号、最初は読み切りもので、人気を呼び、次第に連載化されていく。アニメシリーズは2008年から6作が放送され、2018年9月には劇場版が公開。今まさにホットな漫画である。
人と妖(あやかし)の心温まる物語だ。最初の数話を観て感じた点を述べておく。
ひとつは、なんともいえない懐かしさ。ストーリー自体もそうだが、その背景が子供時代を過ごした田舎の風景に重なってくる。しかも優しくも美しい描写が心地いい。ななさんに描いて頂いた漫画に通じるようなタッチだ。
次に、キャラクターの面白さ。主人公の夏目貴志を始め、ななさんが好きそうなイケメンがたくさん登場(笑)。このドラマは男性の登場比率が高い。でも、このドラマではなんといっても、ニャンコ先生のユニークさが光る。主人公の夏目貴志をはるかに上回る人気ぶりのようだ。
合わせて、音楽がいい。今回の演目4曲目(ベッド曲)に使われている吉森信のインスト曲「君が呼ぶ名まえ~もう一度だけ」は素晴らしい。夏目友人帳といったらこの曲だ!と評される名曲らしい。切なくてどこか懐かしい、心が落ち着く、ほんと、心にしみるいい曲だ。どうしてもこの曲を使いたかったというななさんの気持ちが伝わる。
吉森信さんの他の曲もいい。吉森信さんに興味がわく。< 吉森 信(よしもり まこと、1969年-現在49歳)は、日本の男性ピアニスト、作曲家。広島県出身。大阪教育大学卒業。1987年頃より、ピアニスト、キーボーディストとして演奏活動を始める。以後、様々なジャンルの音楽家と共演し、ライヴ、ジャムセッション、レコーディング等を国内外で行う。その間モダンチョキチョキズ、ヒカシューや、8人の鍵盤ハーモニカ奏者によるオーケストラP-blot等のバンド等でも活動。鍵盤楽器を演奏しつつ、作曲、編曲も行う。近年ではTVアニメーション、ドラマ、映画等の劇伴音楽、サウンドトラックを制作、大森貴弘監督作品への参加が多い。2010年1月15日、1stピアノソロ・アルバム『うたのそばに』発売。2013年11月1日、2ndピアノソロ・アルバム『おとのあわれ』発売。>
さて、前置きが長くなってしまったが、作品「むすんで」のステージ模様を紹介したい。
ちなみに、いつも演目名を決めるのが遅くなるななさんにしては既に演目名が決まっている。この「むすんで」とは何を結んでほしいのか? やはりイケメンとの縁結びかな???踊り子らしく、いいお客との縁結び、いい作品との出会い、それとも身体を結びたい???
この「むすんで」という言葉に関して、ひとついい話をしよう。おにぎりとおむすびの違いって分かる? ‘にぎる’とは片手でもできる。ところが‘むすぶ’には両手がいる。つまり、おむすびの方が両手で包む温かさがあるということ。そんな気分で見ていきたい。
さてさて、内容紹介に入ります。
最初に、着物姿で登場。豪華な紫の打掛を羽織る。打掛の下には、白い着物。帯は紫。頭には白いベールのような髪飾り。
特徴的なのが、頭に白い面のようなものを付けている。太い大根のような形だ。二つの目と左右に頬皺が二本あるから何かの妖怪かな?
一曲目は、天地雅楽のインスト曲「飛鳥ものがたり」(2014年9月にミニアルバム「飛鳥ものがたり」より先行配信シングル)。この「夏目友人帳」のドラマ世界によくマッチした神楽である。 < 「天地雅楽(てんちがらく)」は、大阪を活動拠点とする音楽ユニット。2013年には結成10周年記念ベストアルバムCD「玉響~たまゆら」をオフィシャルサイト通販とコンサートで発売(米販売会社を通じ海外でも発売中)。中心メンバー全員が神社奉職者で、リーダーの久次米一弥(くじめかずや)は大阪府豊能町に鎮座する吉川八幡神社の宮司。幼少期より神社や雅楽、神楽と縁の切れない生活をする中、一般の方の日常生活のなかで素晴らしい日本の伝統を知るきっかけになって欲しいとの想いから天地雅楽を結成。フランスで毎年開催されているJapan Expoへの参加や、ロハスクラシック・コンサートで坂本龍一氏と共演するなど、内外での活動をおこなっています。>
音楽に合わせて、舞台から盆前に移動したりして舞い踊る。
音楽が変わる。ここで、軽装に着替える。長い袖の付いた膝上丈の着物で、ピンク色の中に濃いピンクの花がプリントされている。黄色の帯を巻き、後ろにリボン結びしている。
二曲目はカノエラナの「恋する地縛霊」。内容が地縛霊だがユニークで明るい曲だ。本人が作詞作曲して歌っている。新しい才能を感じる。 <カノエラナ(1995年12月4日生―現在22歳)は佐賀県唐津市出身のシンガーソングライターである。2016年8月31日にメジャーデビュー。>
また音楽が変わり、帯を取る。そして裸足で舞いながら盆に移動する。
三曲目は、やなぎなぎの「キミミクリ」。これも本人が作詞作曲して歌っている。歌い出し♪「悪い子だあれ 悪いことしてクスリと笑う あの子は透明 ひっそり影から手招きしてる」のように、これも妖怪の唄である。
やなぎなぎという歌手も初めて知った。< やなぎなぎ(1987年5月31日 - 現在31歳)は、日本の女性シンガーソングライター。大阪府出身。所属芸能事務所はインクストゥエンター、所属レコードレーベルはNBCユニバーサル。>
そして、ベッド曲は先ほど話した吉森信のインスト曲「君が呼ぶ名まえ~もう一度だけ」。
近くに来たので、アクセサリーを目で追う。長く垂れたイヤリング。右耳にはインダストリアル・イヤリングも。首にはYの字になった長いガラスのネックレス。左手首にガラスのブレスレット。左手小指に純金のリング。マニキュアはなし。おしゃれだねぇ♪
立上りも、同じく、やなぎなぎの「三つ葉の結びめ」。(やなぎなぎの楽曲。やなぎが作詞、出羽良彰が作曲を手掛けた。やなぎの7枚目のシングルとして2014年2月19日にNBCユニバーサルから発売された。TVアニメ『凪のあすから』新エンディングテーマ)
今週は、本作品を機に、「夏目友人帳」の世界にじっくり浸ってみるね。童話も書いてみたいし・・。
ななさんには「夏目友人帳」を教えてもらって大感謝!!!
平成30年10月 大阪東洋ショーにて
【松本ななさんからのコメント】
「あ、太郎さんも夏目友人帳みてくれたのですか。なんとなーく衣装一曲目も夏目くんが豊月神っていうのにこっそり仮装したときの衣装だったり。ちょっとした自己満・・笑。でもそれと地縛霊は別なのです~。」「そうそう! 「豊月神 夏目」って調べると一曲目の衣装と、お面のイメージが分かるかと。」
「夏目友人帳はまってくれて嬉しいよ~。仮面ぽいやつはなんとなくお化けの女の子っていうのが分かればいいや~笑。地縛霊は最後成仏しました笑。」
「夏目友人帳を観るとキレイな涙を流せるのー笑」
「夏目友人帳のストリップ童話ver面白かったです笑。」
H30.10東洋にて
ストリップ童話『ストリップ友人帳』
~松本ななさん(東洋所属)の演目「むすんで」を記念して~
夏目貴志は高校生。幼い頃に両親を亡くし、親戚をたらい回しにされた。というのは彼には、ふつうの人間には見えない妖(あやかし)が見えるため、変な子供と気持ち悪がられたからだった。そんな貴志のことを不憫に思った、ある田舎の親戚が彼を引き取り、漸く彼は居場所を得ることができた。
ところが、彼のところには沢山の妖がやってくる。霊力の強かった祖母の夏目レイコが遺した「夏目友人帳」のせいだった。
夏目貴志は、ひょんなことから妖怪・斑(まだら)を救う。斑は祖母レイコのことを知っていた。斑は猫の姿で(にゃんこ先生と呼ばれる)、貴志の用心棒になる。そして、二人で妖の相手をしていくことになる。
ある日、夏目貴志のところに「変なやつ」が訪ねてきた。そいつは妖(あやかし)ではなく人間の姿をしていた。自分から名前を「劇場常連」と名乗った。
彼の用件というのは、最近、ストリップ劇場に妖もどきが出没して困っているというのだ。この世の者とは思われないほどの美しい踊り子が現れ・・、まぁ~そこまではいいのだが、問題は彼女のおっぱいが三つになったり、ときにお股が三つに裂けているというのだ。観客にとくに危害は加えないが、さすがにみんな気持ち悪がっている。もしかしたら、客側が妖に呪われて、視点が定まらず、そう見えるのかもしれない。いずれにせよ、有名な夏目貴志さんにストリップ劇場に来てもらい、お祓いをしてほしいと懇願した。
夏目貴志はまだ高校生なのでストリップ劇場なんて行ったことがない。
しかし、昔、祖母の夏目レイコがストリッパーだったことを伝え聞いていた。たいそう美しく人気があったらしい。
彼女がストリッパーになったきっかけというのが、一人寂しくしていたレイコに「変なやつ」が声をかけてきて「君は美しいから是非踊り子になってみないか」としつこく誘ったらしい。レイコは特にやることもないので、彼の言葉にのって踊り子になった。
そうした経緯を耳にしていたので、是非ともストリップ劇場に行ってみたいと考えた。
夏目貴志はその劇場常連と一緒にストリップ劇場に向かった。なお、用心棒として、にゃんこ先生も同行した。
その劇場常連は変なやつだった。
踊り子さんからのウケはいいようだ。というのは彼を見つけた踊り子さんは皆、彼に笑顔を送っている。
変なところというのは、真剣な眼差しでステージを観ていたかと思いきや、やみくもに手紙を渡すのだ。手紙で踊り子さんの気を引いている。しかも、その手紙の内容というのは「この紙にお絵描きをしてほしい」と書いて用紙が同封されている。そうやって、彼はたくさんの踊り子さんから絵を集め、それを自分の秘蔵コレクションとしていた。
劇場常連は、自慢げに、それを夏目貴志に見せた。
彼は、踊り子さんに描いてもらった絵を後生大事にファイルにしていた。その名は‘ストリップ友人帳’。「この中にファイルされた踊り子はみな私と仲良しになるんだ」と劇場常連は嬉しそうな顔で説明した。
貴志は、そのファイルを興味深く眺めた。霊気を感じた。その絵には踊り子の真心がこめられていた。その劇場常連は踊り子さん各人の魂を掴んでいるのだった。だから踊り子からのウケがいいのだ。
さて、問題の踊り子がステージに登場した。
まさしく、この世の者とは思えない美しいオーラをもった女性だった。
にゃんこ先生が彼女の顔を見て、驚きの声をあげた。「レイコーーーー!!!!」
それを聞いた夏目貴志も驚いた。
しかし、レイコは既に亡くなっていた。その踊り子は昔、レイコと親交のあった妖であり、レイコの姿を借りて踊っていたのだった。
観客が、おっぱいが三つに見えたり、お股が二つに裂けて見えたのは、その妖のまやかしの力であった。
夏目貴志は持ってきていた夏目友人帳を取り出して、その妖の名前を突き止め、名前を返してやった。妖は安心した顔で彼らの前から消えていった。
にゃんこ先生は「あの妖はレイコのことが好きだったんだな。レイコのことを思い出し、懐かしむことで、踊り子になって現れたんだ。」とつぶやいた。
劇場常連はその一部始終を見ていた。
そして、夏目貴志に御礼として、自分の秘蔵コレクションである‘ストリップ友人帳’を渡した。「これを君にあげたい。是非とも受け取ってほしい。そして、ストリップファンになって、ここに描かれた踊り子たちを訪ねて回ってほしい。彼女たちの真心を感じてあげてほしいのだ。」
そう言い残して、劇場常連は忽然と姿を消した。
夏目貴志は、あの劇場常連こそがレイコの夫、つまり自分の祖父ではないかと思った。
そのことを横にいたにゃんこ先生に話した。すると、にゃんこ先生は訝しい顔つきで「なにを言っているんだ。わしこそがレイコの・・・」と言いかけて、もぞもぞと言葉を切った。それ以上話しかけても後は知らんぷりな顔になった。
夏目貴志はその後、熱烈なストリップファンになり、劇場内では名前を「タロウ王子」と名乗っていたようだ。
おしまい