施設運営のカラクリ、老健の真実!! | 老健介護士になったアラサー中卒ひきこもり(10年目)

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いじめ、高校中退、ひきこもり等を経験し介護士になりました。私の経験が誰かの役に立てばと思いブログをしております。

ブログに来て頂きありがとうございます。

皆様に読んで頂くことが、
私のモチベーションです照れ

 

 

今回はかなりコアなテーマ。

介護老人保健施設(老健)の運営に必須の

3つのパーセンテージについてです。

 

老健運営のカラクリ、真実を

施設管理者の補佐の立場から解説します。

 

現場で働く介護職員の中には

「そんな経営の話なんて知らんわ」

と興味が全くない方もおられます。

 

私もかつてはそうでした。

 

しかし、このカラクリを知っていると

管理者側の心理、動きが

ある程度読めるようになるので、

以前よりも仕事がしやすくなりました。

 

また、現場の介護士として

上司から指示されたことに

どんな意味があるのか?

 

それを理解する一助ともなり、

仕事のやりがいが増えるかもしれません。

 

なので、この記事は介護士の方へ

特に読んでいただきたいです。

 

介護士以外の方も介護のディープな世界を

ご覧いただければ嬉しいです。

 

穴を掘るイラスト

 

老健は病院から家に帰るために、

リハビリの提供を

大きな役割の一つとしている施設です。

 

それ以外にも、

病院から施設に行くまでの

中間施設としての役割もありますが、

老健=リハビリというイメージを

持っておられる方も多いことでしょう。

 

この在宅復帰という

役割を果たしているかどうかで、

老健は5つに分類されます。

 

上から順に超強化型、在宅強化型、

加算型、基本型、その他型で、

上に行けば行くほど、利用者様の

在宅復帰に貢献していると言えます。

 

ちなみに私が働いている施設は

上から二番目の在宅強化型です。

 

区分が上である施設は、

老健としての役割を十分に果たしている。

という証明になるだけでなく、

もらえる報酬が高くなるため、

利益が出やすくなるメリットもあり、

多くの老健が目指すのが

在宅強化型以上の区分です。

 

各施設区分に分類するための要件は5つ

※ざっくり見てください

 

①在宅復帰・在宅療養支援等指標

②退所時指導

③リハビリテーションマネジメント

④地域貢献活動

⑤充実したリハビリ

 

各要件の細かい内容は、

別の機会に説明するとして、②~④は

「できているか?できていないか?」

で判断される要件です。

 

○×クイズのイラスト
 

それに対して①は、

①内に設けられた様々な項目の

基準を満たすとポイントがもらえる

「どれくらいできているか?」で

判断される要件で、項目は10個あります。

 

在宅強化型として

認められるためには60ポイント、

超強化型は70ポイントが必要です。

最大は90ポイントです。

 

この10項目の内容は以下の通り。

※こちらもざっくりで大丈夫です

 

①在宅復帰率

②ベッド回転率

③入所前後訪問指導割合

④退所前後訪問指導割合

⑤居宅サービスの実施数

⑥リハ専門職の配置割合

⑦支援相談員の配置割合

⑧要介護4又は5の割合

⑨喀痰吸引の実施割合

⑩経管栄養の実施割合

 

老健として全部重要なのですが、

特に重要なのは2つ、

在宅復帰率とベッド回転率

という項目です。

 

これら2つの項目は

それぞれ最大で20ポイント獲得でき、

二つ合わせると40ポイント。

10項目のほぼ半分のポイントとなります。

 
入れ歯と老眼鏡とT字杖のイラスト

 

在宅復帰率とは過去6カ月間で

何人の利用者様が退所され、

そのうち何人の利用者様が

在宅復帰されたのか?

をパーセンテージで割り出すもので、

20ポイント獲得には50%以上の

在宅復帰率が求められます。

 

単純計算で、6名退所されると

そのうち3名は

在宅復帰していないといけない。

 

そしてそれを半年間継続しないと

いけないということです。

 

以前の記事でもご説明しましたが、

『在宅』復帰とは言っても、

必ずしも自宅に帰る

という意味ではありません。

 

『在宅』の範囲ですが、自宅以外にも、

グループホームや

サービス付き高齢者向け住宅、

有料老人ホームなどの施設も

範囲内とされます。

 

※在宅復帰について

詳しくはこちらをご覧下さい

 

 

また、退所の中には永眠も含まれますが、

永眠は在宅復帰率の計算からは

除外するというルールや、

何日間家にいると

在宅復帰としてカウントされるか?

などの複雑なルールもあります。

 

ただ、これらをご説明すると

よりややこしくなってしまうので

今回は割愛します。

 

正直な話、50%を維持することは

中々厳しいです。

 

しかし、在宅復帰をされない

利用者様ばかりになると、

老健の存在意義が揺らぐため、

在宅復帰率を上げることは老健の使命と

言えるのではないでしょうか。

 

退所者がいないと、

施設の平均介護度がどんどん上がっていく

というデメリットもあります。

 

 

次にベッド回転率とは、

1カ月のうち入退所がどの程度あったかを

示す割合で、計算式がややこしいのですが、

ざっくり言うと

100人の利用者様が生活する老健で、

1か月間の入所者が10人、

退所者が10人だと

ベッド回転率は10%程度になります。

 

入退所者が多ければ多いほど

ベッド回転率が上がり、

3ヶ月平均で10.0%以上の回転率を保つと

20ポイントを獲得できます。

 

先程の在宅復帰率と違い、

退所先はどこでも良く、

永眠された利用者様も含めて計算します。

 

そしてこの二つの%に、もう一つの%、

稼働率が入ってくることで、

ポイントの獲得がぐっと難しくなります。

 

稼働率とはベッドが

どれだけ埋まっているか?

空床がどれだけないかを示す数値で、

老健の利益に直結する、

売上みたいなものです。

 

※稼働率について

詳しくはこちらをご覧下さい

 

 

稼働率を上げるために入所者を増やし、

退所者を減らせば、

ベッド回転率が下がります。

 

各施設、入所できる人数には

限りがあるので、

入所者を増やし続けることは不可能です。

 

ベッド回転率を上げるために

入退所者を増やせば、

退所者の分母が増えて、

その分必要な在宅復帰の

利用者様の人数が増えます。

 

在宅復帰率を上げるために

退所者を増やせば稼働率が下がります。

 

これらバランスを考え調整することが

重要で、難しいのです。

 
平等のイメージ
 

ちなみに、在宅復帰率は

50%で20ポイントですが、

30%で10ポイント。

 

ベッド回転率は10%で20ポイント、

5%で10ポイントです。

 

この二つの%で

40ポイント取れなかったとしても、

30ポイント獲得できれば、

在宅強化型になれる可能性が

格段に高まります。

 

在宅強化型に必要なのは

60ポイントですが、二つの%以外で

残りの30ポイントを取ることは、

適正人員さえ揃えられれば

そんなに難しくはないからです。

 

なので、二つの%でどうしても

30ポイントを確保したい。

 

そのためには

在宅復帰率50%&ベッド回転率5%、

もしくは

在宅復帰率30%&ベッド回転率10%です。

 

どちらの方が簡単か?

というと断然前者です。

リハビリ職が

しっかりしている施設であれば…

という前提がありますが、

両者を人数で表すと一目瞭然です。

 

先程と同じく

期間は1ヶ月として計算してみます。

 

5月のカレンダーのイメージ図

 

100人の利用者様が

生活されている場合を例に出すと、

前者の場合は在宅復帰者3名、

入退所者10名。

 

単純計算ですが

これで30ポイント獲得できます。

後者の場合は

在宅復帰者3名、入退所者20名。

 

圧倒的に前者の方が簡単ですよね?

 

また、第三のパターンとして、

在宅復帰率30%&ベッド回転率5%で

合計20ポイント獲得して、

他の項目

(喀痰吸引や経管栄養の実施割合など)で

ポイントを獲得する場合もあります。

 

ただ、内部で働く職員の意見として、

介護士目線で見ると、

利用者様の入れ替わりが激しいと

ケア方法をその度に

模索しなければいけない為しんどい。

 

看護師目線で見ると、

医療的なケアの量が増え過ぎたら

業務が回らなくなるので、

経管栄養や喀痰吸引の対象となる

利用者様は少ない方がありがたい。

 

こういう意見が上がりやすいので、

個人的には

在宅復帰率50%&ベッド回転率5%を

推しています。

 

 

老健の根幹にしてディープな話、

在宅復帰率とベッド回転率。

 

なぜ、老健は入退所が多いのか?

在宅復帰が大事だといっても、

具体的に目指すのはどこか?

数字で分かる

良い指標ではないでしょうか。

 

深掘りすれば

さらに老健のカラクリが分かるので、

興味のある方は

調べてみてはいかがでしょうか?

 

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