前回検討の器材配置は、プリンタカートに1626アンプとチャンネルデバイダー、コンソールに6BM8アンプとプリアンプだったのですが、バランスが悪いのと器材間のケーブル取り回し(信号の流れ)に不便があるのでやはり変更することにしました。

 

 上図が新しい機材配置です。以前の配置に基づき裏板に配線用の穴を開けてしまっているのですが今回の配置でもなんとか使えることがわかりました。

 

 中段に1626アンプを収容するには、フロントパネルを取り外す必要があるので作業しました。もともと2インチ真空管オシロスコープのケースに組み込んだものですので配線が窮屈でフロントパネルを取り外すためのハンダ作業に苦労しました。

 

 オリジナルの1626アンプ

 

 フロントパネルを取り外した状態

 

 シャーシの中が混んでいるのでハンダ作業に苦労しました

 

 組み込む前の低域増幅用の6BM8アンプ、黒い箱は入力トランスでこのアンプの増幅度不足を補うためにつけていました。

 チャンネルデバイダーFL-153の低音域出力は他の音域に較べて大きいようなので、また、今回はプリアンプを使うので不要かもしれません。

 FL-153の説明書では、「最も能率の低いウーファーユニット用として、レベルセットボリュームの後に低音域の利得が約13dBの2段NF増幅回路を搭載しています。」

となってますがどうでしょうか。

 

 組み込むチャンネルデバイダー FL-153、低音、高音の2チャンネルで使用します。

 

 器材間を接続するRCAジャックケーブルとスピーカーケーブルを作り直したりしたので予定外に時間がかかりましたがなんとか終わりました。

 

 配置終了後のラック背面の様子

 配置完了後、フロントから見た様子

 

 配置終了後、AC電源系だけチェックしました。プリアンプにサービスコンセントが1個だけついていたのでチャンネルデバイダー用に使いましたが、2個のアンプとプリアンプの電源スイッチは使用の都度入れなければなりません。個別に機能チェックする時にはいいんですが、通常運用時にはちょっと面倒そうです。

 

 次回は、信号を入れてそれぞれのユニットの動作確認と総合的な調整(チャンネルデバイダーの分割周波数とゲイン、各アンプのゲインなど)をする予定です。

 総合調整にはホワイトノイズ音源を使うと良いようなのでその準備とスコーカーボックスへのツイーターの組み込みが必要になります。

 現状では高音域担当のスピーカーとしてはドームスコーカーがついているだけなので再生周波数の上限が6KHzくらいになりますので。

 私自身は加齢で高音域が良く聞こえないのでなくてもかまわないんですが。TVで野鳥のさえずりを放送していても聞こえなくてぶつぶつ言っては家族に叱られています。

 

 今日、初雪が降りました。雨のち雪のち雨なので明朝は雪を見ることはできないかもしれないとフラッシュで撮影しました。なんかオレンジ色っぽく撮れてしまい目で見た感じとはだいぶ違いますが。

 

 

 

 2チャネル真空管アンプと4チャネルトランジスタアンプを使って構成していたマルチチャネルアンプシステムに間欠障害が発生するようになりました。

 

1.障害の状況と故障場所の発見

 時々ですが、低音域と高音域を担当するスピーカーから音が出なくなる現象が発生しています。

 

 写真右側のレコードジャケットの下にあるのがマルチチャネルアンプシステム

 

 

 最初はスピーカー、アンプとチャンネルデバイダー相互間の結線の接触不良を疑いましたが、原因は4チャンネルトランジスタアンプのスピーカーリレーの不調のようです。

 電源ONの後数秒でリレーの動作音がして音が出始めるのが正常ですが、時々リレーが動作しないことがあったり、最初正常に音が出ていても途中でリレー接点の接触不良が起きることがあるようです。

 

 Webに出ている半導体アンプの修理記事をみてもスピーカーリレーの故障が比較的多いようで、リレーを交換したり、リレーのケースを開けて接点の汚れをクリーニングしたりして修理しているようです。

 

 故障した 4チャンネルトランジスタアンプ RAMSA WA-M50

 

 そこで4チャンネルトランジスタアンプ(RAMSA WA-M50 Panasonic製)のケースをはずしてスピーカーリレーを探そうとしましたが非常にコンパクトにできていてかなり分解しないと、リレーの場所まで到達できません。

 

 ケースをはずした様子、リレーの動作音は写真左のプリント基板の下から聞こえる

 

2.システムの見直し

 時間をかけて頑張れば修理できないことはないのでしょうが、この際トランジスタアンプを現在使用していない真空管アンプ(1626シングルアンプ+S-8706プリアンプ)に入れ替えることにしました。

 

[システム構成 案]

               高音→ 1626シングルアンプ→スコーカ+ツイータ

  → 真空管プリアンプ→ FL-153 低音→ 6BM8プッシュプルアンプ→ウーファー

         (チャンネルデバイダー)

 

 上記案では高音域と低音域の2チャンネルになってしまいますが、利用できる真空管アンプが1セットしかないのでやむを得ません。チャンネルデバイダーFL-153は3チャンネル用ですが、「Med-High」 のクロスオーバー周波数を「FLAT」位置に設定すれば2チャンネルでも使えますので。

 

3.システムラックの見直し

 上記構成にすると、昔のステレオのセンターコンソールを利用した現状のラックでは収容しきれません。現状のラックを載せていた台を別のラックに替えることにしてNetで探したところプリンタカートと称するものが高さ及び上面の広さがちょうどぴったりです。ただしラックではないので裏板がついており後面でのケーブル配線ができません。裏板の一部を切り抜くことにして入手しました。

 

 ラックを載せていたもとの折り畳みテーブル、リビングに移動させました

 

 さっそく裏板に配線用の穴を開けました。ホールソーとジグソーが活躍

 

 メインアンプ×2、プリアンプ、チャンネルデバイダーを置いてみました

 

 本当は、以前のように上に置いたコンソールの中段にチャンネルデバイダーと1626アンプを置いて、下のプリンタカートにプリアンプを置きたかったのですが、1626アンプのフロントパネルが高くてもうちょっとのところで入りませんでした。やっぱり見直した方がいいかなと思っています。

 真空管 UY-46 のフィラメント点火には、出力 0-10-12-14-16V(1A) のトランスの2次側巻線を巻き直して使用していました。

 ほどいた時の巻き数から計算して、30Tと31T の2つの巻線(容量1Aのエナメル線をダブルにして容量を2Aにして)を作ったのですが、実際にUY-46を点火してみると2.45Vと2.64Vになりました。フィラメントの規格は2.5Vなのですが誤差の範囲としてそのまま使っていました。

 

 当時 2.5V(2A)×2が出力できるトランスが入手できなかったため巻き直しをしたのですが、最近 出力2.5V(3A)×2のトランスを入手したので交換することにしました。

 

 交換前のフィラメントトランス

 

 交換前の配線、電圧調整のため0.22Ωのセメント抵抗をフィラメントと直列にいれてます。

 

 左上が交換前のトランス、右下が新しいトランスですが取付穴の位置は同じです。

 

 取付穴はそのまま使えましたが、巻線部分の左側腹がシャーシの縁に当たるのでナットひとつ分あげてとりつけました。以前のトランスには感電防止用のカバーをつけていましたが今回はつけませんでした。

 

 交換後のシャーシ裏

以前は、シャーシ右下にセメント抵抗を取り付けたラグ板がありましたが、今回は電圧調整不要と考え取り外しました。

 

 交換後、配線を再点検して、ハムバランサーを中点位置に戻しました。整流管を抜いたままで電源ON、46のフィラメント点火を確認してから整流管を挿し正常動作を確認しました。

 最後にハムバランサーを調整して終わりにしたのですが、なぜか前よりハムが増えたような気がします。前はスピーカーに耳を近づけても聞こえなかったんですが。

 電流容量が大きくなった(2A→3A)ので供給電圧が高くなったせいかもしれません。前は電圧調整用の0.22Ωも入っていたし。

 真空管アンプ作りはこれを最後にしようと、VT-25/10Y シングルアンプ製作の準備を始めてしまいました。

 2A3アンプもCZ-504Dアンプも準備途中、仕掛かり中なのにショボーン

 

 VT-25は軍用の3極送信管ですが、手持ちのものは同等管の10Yです。直熱三極管を中心にアンプを作ってきたのですが、当時45を持っていなくて46の3結で代替してきました。VT-25は45同等ということで入手したのですが、46アンプを作り直すのは大変なので新たにシャーシから準備することにしました。

 

1.シャーシの入手と加工

 アンプ製作に必要な資材も底が尽きてきたため、新たに古シャーシを入手して加工を始めました。

 

 入手したジャンク シャーシ、7189プッシュプル モノラルアンプの出力トランスと電源トランスをはずしたものとのことでした。配線はプロがした感じで、アース母線とラグ板を使ってきれいに部品を配置してます。

 

 取り外した部品

 

 シャーシはW30mm×D16mm×H40mmの小型のもので底板がついていました。

問題は材質でアルミではなく黄銅か真鍮にクロームメッキしたもののように思えます。堅牢なのはいいのですが加工が大変そうです。

 

 シャーシ加工するために簡単に部品配置を検討しました。シャーシが小さいので

VT-25フィラメント用直流電源のコンデンサが出力トランスの下に納まるか心配です。

 

 シャーシパンチとジグソーで概略加工したところ。シャーシ材質がアルミでないので案の定加工が大変でした。

 シャーシ中央の四角い穴はドライバー管、メータを取り付けるサブシャーシ用に開けたもの。既存の穴の利用ができないので全部切り取りました。

 

 概ね整形が終わったところ。1日約2時間で3日もかかってしまいました。

 

 シャーシ後面から見た所

 

2.主要部品の準備

 

 手持ちの主要部品を並べてみました。真空管及びソケット、出力トランス、電源トランス、電流計

 

・電源トランス

  既存のスペースにあう手持ちのものがなかったので、やむを得ず新たに入手しま

 した。下のA級増幅動作例を参考にして次の仕様のものを選びました。

 メーカー: 日立(中古品 S34年8月製造)

 取付穴寸法:82mm×63mm(既存の穴位置は73mm×62mmなので修正が必要)

 入力:85V/100V/115V(ヒューズ位置により選択)

 出力:240V-0-240V (95mA)

    5V(2A)、6.3V(2.8A)、6.3V(1.7A)

 

 フィラメント用に7.5V(1.25A)直流電源2系統必要ですが、これは6.3V巻線を整流して作る予定です。AC入力を85Vに選択すればAC 7.2V程度得られそうなので。

 また、高圧巻線(240V両波)からはAC 280Vくらいが出力されるので、整流すればプレート電圧350Vの動作例に必要な電圧が得られるのではないかと思っています。動作例のプレート電流値は16mAなので32mA+ドライバー管プレート電流(20mA以下)とあわせてもB電流容量95mAで間に合いそうです。整流管を使うとダイオード整流に較べ出力電圧が落ちるのでダイオードを使うことになりそうです。

 

2.出力トランス

 東栄変成器製と思われる小型のものを使う予定です。コアサイズからの推定ですが

容量2.5W、DC電流25mA程度とみていますが、350V動作例では、プレート電流16mA、出力0.9Wなので行けそうです。

 入力:0-5K-7K 出力:0-4Ω-8Ω

 

 本当は1次インピーダンス10kΩ以上のものを使えばよいのでしょうが、断捨離目的のアンプ作りなのでこれで間に合わせる予定です。

 今日は強い寒波の強風で庭仕事ができないので、先日ジャンクで入手したトランジスタ アンプ Victor A-E5 のチェックをしました。

 背の低いトランジスタ アンプ用の電源トランスが必要なため安価に入手したものです。

 

 正面写真、左上に見える円筒形のトロイダルコアトランスが欲しかった

 

 簡単に清掃してスイッチ類の点検をしましたが、入力セレクターの「TUNER」スイッチが押された状態で固着しており、他のスイッチを押しても押した位置で止めることができません。Kure55を注油しても改善しません。

 

 後面写真、高さ50mm程度で、ミニコンポセットを構成するアンプみたいです

 電源コードは切断されていました

 

 他のスイッチは大丈夫そうなので、とりあえず電源を接続してみましたが、電源SWを押しても電源が入りません。ヒューズはOKみたいですので、電源周りの回路を確認してスイッチをバイパスして直結で電源を入れてみたところ電源ONになりました。

 コンパクトに作ってあるのでどうもスイッチ類が弱いようです。

 

 前後のパネル及びトランスをはずしてトランス周りの配線を確認

 

 トランスを利用するつもりなので結線のメモを作りました

 

 スピーカーをつないで出音チェック中

 

 電源ONになったので、スピーカーを接続、iPOD出力を「TUNER」位置に入れてテスト試聴してみたところ、一応正常に音が出ました。

 最初左チャネルの音が聞こえなかったのですが、入力セレクターをいろいろ動かしてみたところ出るようになりました。

 音量ボリュームのガリも少し動かしたら消え、SP切替、トーンコントロールなども

正常動作を確認できましたが、電源スイッチと入力セレクタースイッチはやはり交換などの対処が必要です。

 

 トランス利用で入手したのですがなんとか動くので何に利用できるか思案しているところです。

 

Victor Model A-E5 の仕様

 出力トランジスタには2SD1141と2SB863が使用されていました。

 スーパーA回路の詳細はわかりませんが、B級プッシュプルアンプのバイアスをダイナミックに変えて疑似的にA級動作をさせる回路方式のようです。

 

 新年になりましたが、ミニ黒薔薇の新しい蕾が開き始めました

 

 見かけたことのない猫が遊びに来たので撮りました