真空管アンプ作りはこれを最後にしようと、VT-25/10Y シングルアンプ製作の準備を始めてしまいました。
2A3アンプもCZ-504Dアンプも準備途中、仕掛かり中なのに
VT-25は軍用の3極送信管ですが、手持ちのものは同等管の10Yです。直熱三極管を中心にアンプを作ってきたのですが、当時45を持っていなくて46の3結で代替してきました。VT-25は45同等ということで入手したのですが、46アンプを作り直すのは大変なので新たにシャーシから準備することにしました。
1.シャーシの入手と加工
アンプ製作に必要な資材も底が尽きてきたため、新たに古シャーシを入手して加工を始めました。
入手したジャンク シャーシ、7189プッシュプル モノラルアンプの出力トランスと電源トランスをはずしたものとのことでした。配線はプロがした感じで、アース母線とラグ板を使ってきれいに部品を配置してます。
取り外した部品
シャーシはW30mm×D16mm×H40mmの小型のもので底板がついていました。
問題は材質でアルミではなく黄銅か真鍮にクロームメッキしたもののように思えます。堅牢なのはいいのですが加工が大変そうです。
シャーシ加工するために簡単に部品配置を検討しました。シャーシが小さいので
VT-25フィラメント用直流電源のコンデンサが出力トランスの下に納まるか心配です。
シャーシパンチとジグソーで概略加工したところ。シャーシ材質がアルミでないので案の定加工が大変でした。
シャーシ中央の四角い穴はドライバー管、メータを取り付けるサブシャーシ用に開けたもの。既存の穴の利用ができないので全部切り取りました。
概ね整形が終わったところ。1日約2時間で3日もかかってしまいました。
シャーシ後面から見た所
2.主要部品の準備
手持ちの主要部品を並べてみました。真空管及びソケット、出力トランス、電源トランス、電流計
・電源トランス
既存のスペースにあう手持ちのものがなかったので、やむを得ず新たに入手しま
した。下のA級増幅動作例を参考にして次の仕様のものを選びました。
メーカー: 日立(中古品 S34年8月製造)
取付穴寸法:82mm×63mm(既存の穴位置は73mm×62mmなので修正が必要)
入力:85V/100V/115V(ヒューズ位置により選択)
出力:240V-0-240V (95mA)
5V(2A)、6.3V(2.8A)、6.3V(1.7A)
フィラメント用に7.5V(1.25A)直流電源2系統必要ですが、これは6.3V巻線を整流して作る予定です。AC入力を85Vに選択すればAC 7.2V程度得られそうなので。
また、高圧巻線(240V両波)からはAC 280Vくらいが出力されるので、整流すればプレート電圧350Vの動作例に必要な電圧が得られるのではないかと思っています。動作例のプレート電流値は16mAなので32mA+ドライバー管プレート電流(20mA以下)とあわせてもB電流容量95mAで間に合いそうです。整流管を使うとダイオード整流に較べ出力電圧が落ちるのでダイオードを使うことになりそうです。
2.出力トランス
東栄変成器製と思われる小型のものを使う予定です。コアサイズからの推定ですが
容量2.5W、DC電流25mA程度とみていますが、350V動作例では、プレート電流16mA、出力0.9Wなので行けそうです。
入力:0-5K-7K 出力:0-4Ω-8Ω
本当は1次インピーダンス10kΩ以上のものを使えばよいのでしょうが、断捨離目的のアンプ作りなのでこれで間に合わせる予定です。