便秘と膨満感:腹部膨満感と腹痛を伴う便秘の予防と治し方
「便秘の解消法:女性の便秘解消対策、便秘・慢性便秘の予防と治し方」 今回は、女性の便秘の症状としてよく現れる腹部膨満感と腹痛を伴う便秘の予防と治し方について取上げます。
腹部膨満感とは、便秘などでお腹が張る症状のことをいいます。女性が腹部膨満感を感じる場合、便秘が原因となっているケースがほとんどです。便秘になると腸内細菌のバランスが悪くなり、大腸菌などの悪玉菌が活性化して、有毒なガスが発生しやすくなります。有毒なガス成分としては、アンモニア、アミン系の窒素化合物、硫化水素などの硫黄系化合物、インドールやフェノール類などの芳香族系の発癌性化合物などが知られております。これらの毒素成分は尿毒症や癌を引き起こすことが知られていますが、これらの揮発性のガスによって腹部膨満感を感じるようになります。
腹部膨満感の原因には、腸閉塞や何らかの疾患に伴う腹水、あるいは女性の場合ですと子宮や卵巣関連の疾患などのように、病気を原因とする深刻なケースもありますが、一般的によくみられるタイプの腹部膨満感は、主に腸管内にガスが過剰に溜まることに起因するものが多いです。
また、胃の運動機能が低下して食べ物が胃の中で停滞することが原因となって、胃の辺りがつかえて張ったように感じる場合には胃部膨満感とよばれることもあります。
では、女性の便秘と腹部膨満感について詳しくみていきましょう。
腹部膨満感はガスが原因
お腹の中にガスが発生して充満されることで、お腹に張りが生じて腹部膨満感を感じることがあります。そもそも、なぜお腹に中にガスが溜まるかといいますと、食べ物を摂取する際などに一緒に空気を飲み込んでしまうことや、ガスを発生しやすい炭酸飲料などの飲み過ぎといった直接的な原因と、腸内細菌が作用することで、ガスが発生することが主な原因として挙げられます。
健康上の問題がない人でも、常にある程度の量のガスはお腹の中にありますが、発生するガスの量が多かったり、体外へ排泄されるガスの量が少ない場合に、お腹の中にガスが過剰に溜まりだすことで腹部膨満感を起こすようになります。
溜まったガスはゲップ、おなら、呼吸をすることで排泄される
通常、お腹の中に溜まったガスは、定期的にゲップやおならとしても体外に排泄されるのですが、実際のところガスの多くは血液中に吸収され、最終的に呼吸をする際に呼気(肺から吐き出す空気)とともに排泄されます。
よくゲップやおならが出ると、何となくスッキリした気分となり、体が楽になるというのは、溜まったガスが抜けることで、お腹の張りが緩和されるからです。このようなことから、逆に、ゲップやおならが出る回数が日常的に多い人というのは、お腹の中にガスを溜め込みやすい生活習慣を送っているということにもなります。
呑気症と腹部膨満感
腹部膨満感を起こす原因の一つに呑気症(どんきしょう)という病気があります。呑気症は空気嚥下症(えんげしょう)ともよばれており、唾液を飲み込む際に一緒に空気を異常なほど大量に飲み込んでしまうことで、頻繁にゲップやおならが出たり、腹部膨満感を感じやすくなるといった症状が現れます。呑気症は、治療をせずに放置して病状が進行すると、心臓に圧迫感を感じたり、息苦しさを引き起こす場合もあるので注意する必要があります。
呑気症になる原因としては、食事をしていない時でも無意識のうちに歯(奥歯)を噛みしめる習慣があり、その状態で唾液を飲み込むと、反射的に空気も一緒に飲み込むようになると考えられています。呑気症になりやすいタイプの人としては、緊張しやすい人やストレス過多を感じている人、あるいはうつ状態の人などが挙げられます。
便秘によっても腹部膨満感が現れますが、便秘と呑気症を合併する人は、特に腹部膨満感を強く感じますので、まずは、便秘の解消を優先的にすすめることが大切です。
腹部膨満感の治療と解消法
腹部膨満感の原因が、何らかの病気を起因としているものであれば、専門の病院で治療する必要がありますので、ある程度、長い期間にわたって腹部膨満感が継続している場合や、その他の症状を併発している場合であれば、自己判断で放置しておかずに、念のために一度病院の消化器内科で診てもらうようにしましょう。
一般的に生じる腹部膨満感は、お腹の中にガスが溜まり過ぎることで生じているケースが多いので、腹部膨満感の予防対策ならびに解消法としては、ガスを溜め込まない生活習慣を心掛けることが大切な要素となってきます。具体的な生活習慣を以下に示します。
★便秘の改善と解消
女性が腹部膨満感を感じる場合、その多くは便秘が原因となっています。便秘になりますと、腸内で大腸菌などの悪玉菌による腐敗発酵が生じてガスが溜まりやすくなり、腹部膨満感を感じるようになります。ですので、ビフィズス菌や乳酸菌などの善玉菌を増やし、悪玉菌を減らすことによって、便秘を解消すれば、腐敗発酵を抑えることができ、腹部膨満感は解消されます。このように、腸内環境を整えることによって、便秘と腹部膨満感は解消されます。腸内環境を整えるには、プレバイオティク効果が高い水溶性食物繊維の一種であるイヌリン食物繊維が最も効果的です。今では、スティムフローラのように、不純物を含まない極めて高純度のイヌリン食物繊維が、健康補助食品として市販されています。腹部膨満感や腹痛を伴う便秘の予防や改善に、このような健康補助食品を活用することも有用です。
★早食い、食べ過ぎに注意
胃腸に負担がかかるので消化不良を起こしやすく、結果的にガスが溜まりやすくなります。食事は、ゆっくり摂るようにし、また過食は避けましょう。オフィス街の昼食で外食すると、他の待っているお客さんのことを気遣ってか、どうしても早食いになってしまいます。天気の良い日はお弁当持参で近くの公園などで昼食を摂ると、意外にゆっくりと食事をすることができます。
★ビールや炭酸飲料は飲み過ぎない
当然のことながら、ビールや炭酸飲料は、体内でガスを発生せやすいので、過剰な摂取は避けましょう。
★ガムの噛み過ぎには注意
1日の間で、頻繁にガムを噛む習慣のある人は、それだけ空気を飲み込む量も増えるので控える
ようにしましょう。特に、呑気症の人は、症状が重くなりますので、注意する必要があります。
★おならやゲップを我慢しない
人前でおならやゲップをするのは、エチケットとして推奨できませんが、日常的に我慢するのが
当たりまえとなっているのであれば、体によくありません。我慢せず、トイレなどに行って、解消してください。
★ストレスを溜め込まない
ストレスによって消化管の機能が低下し、腹部膨満感を感じやすくなります。ストレスの発散に心掛けましょう。
★薬による解消法
整腸作用や消泡作用のある薬を用いて、腹部膨満感を解消することもできます。ここで、消泡作用のある薬については注意が必要です。消泡作用とは、大きなガスの塊を薬で小さいガスの塊とすることで、ガスによるお腹の張りを抑えることをいいます。しかし、便秘でガスが溜まった場合は、悪玉菌の腐敗発酵によって生じた毒性の強いガスを小さな塊としてしまうため、毒性の強いガス成分が体内に吸収されやすくなってしまいます。ですので、便秘による腹部膨満感では、消泡作用のある薬の使用は避けた方がよいでしょう。
腹部膨満感の解消には、まずは便秘を解消することが大切です。野菜類、根菜類、海藻類を取り入れた食生活に心掛け、便秘や癌、生活習慣病などの他の病気の予防のためにも、日常的に食物繊維、特に摂取量の低いイヌリン食物繊維などのような水溶性食物繊維を多く摂りましょう。
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