ChatGPTの出始めのころ、でたらめを言うので、難しい質問をして、さんざんコケにしましたが、GPT-4になってから格段にレベルアップして、無料版でもそこそこ使えるようです。

 

下に載せた画面は、TradingViewというWeb上で株価やFXのチャート(値動きを示すグラフ)を描くツールを使って、平均足という連続する棒グラフが上昇から下落、または下落から上昇に転じた後、同じ方向の棒グラフが2本続いたときにアラート(警告)を出すプログラムをChatGPTに書かせたときのやり取りです。

 

こういうことをするプログラムを書いてほしいと注文すると、数秒後にプログラムが示されました。一つ一つの構文にすべて注釈が付いているので、プログラムの書き方がわからなくても、内容を理解することができます。

 

それをコピーしてTradigViewに入れて実行。ところが、エラーが表示されて動きません。こういうエラーが出ると指摘すると、数秒後に、ここのところをこのように修正しましたという説明とともに、修正したプログラムが示されました。もう一度、TradingViewに入れて実行。今度は、別のところでエラーが出るので、エラーについて説明すると、エラーが出た理由と、修正箇所の説明付きで修正プログラムが示されました。

 

そんなやり取りを数回して、だんだん完成に近づいたところでのやり取りが下の画面です。

 

ぼくが<style=label.style_labeldown,style=label.style_labelupが削除されずに残っています>と修正箇所に間違いがあることを指摘したのに対して、「申し訳ありません」とまるで人間であるかのように謝ったうえで、正しい修正プログラムを示してくれました。

 

おかげで、目的のプログラムが完成。アラートは出ると、スマートフォンに通知されるので、パソコンの画面とにらめっこしなくても、下落から上昇に転じるところで買って、上昇から下落に転じるところで売るということができるようになりました。

 

ChatGPTさん、ありがとうございます。農機具の購入資金とスキーの強化資金の獲得に向けて活用させていただきます。

 

ただし、AIのデータセンターは大量の電力を消費するので、AIの利用が盛んになるとともに電力需要が急上昇しています。炉心溶融の大事故を起こしたスリーマイル島原発のうち、事故の被害を免れたものの廃炉の予定だった1号機を再稼働して、マイクロソフトのデータセンターに電力を供給するというニュースを聞くと、AIの利用は人類が自分で自分の首を絞めていることのようにも感じてしまいます

 盆休みにうちの米を持って帰る娘夫婦、妹夫婦と、店頭に米がないことが話題になりました。また、Facebookでもスーパーから米が消えたという投稿があったので、米不足の原因を調べてみました。

 

 結論はよく言われているように、米離れが進んだことと少子高齢化で消費量が減少し続けているところにコロナ禍が追い討ちをかけて需要が激減していた一方、農地の大規模経営体への集積、高齢化などによる離農者の増加で、生産量が減少していたうえに、昨年産は品質が悪く(一等米比率の低下)、ポストコロナの外食産業復活、訪日外国人増加による需要の高まりに対応しきれなかったということだと思います。

 

 農水省の統計(*1)によると、今年6月の産地別民間在庫の状況は、全国平均で前年同月比25.1%減、大阪、和歌山、徳島、宮崎、鹿児島では前年同月の半分以下となっています。

 

 政府は1993年の大凶作(米不足でタイ米などを輸入したが、不評で廃棄した)の経験を踏まえ、1995年から100万トンを備蓄しています(毎年20万トン前後を買い入れ、5年たったら飼料用などとして販売する)。米価の低落を避けるために大凶作のときしか供給しないということで、今のところ、8月から令和2年産1万トンを加工原材料用に販売しているだけです。

 

 ここまでは想定内の話だったのですが、農水省の資料の中でふと目にとまったのが、米の輸出量の増加です(*2)。

 

 令和6年8月農林水産省農産局企画課「米の輸出をめぐる状況について」(*3)によると、日本食レストラン、おにぎり店がアジアを中心に増えており、米国を輸出先の筆頭とするパックご飯、米粉、米菓の輸出量も増えています。

 

 理由は簡単で、おいしいということです。<日本産米で作ったおにぎりは、冷めてもやわらかさと粘りがあり、コメそのものの美味しさを伝えることが可能。おにぎりは、テイクアウトが可能で手軽に食べられ、外食に比べコストパフォーマンスも良いことから、近年、海外でも人気となっている>と書かれています(*3)。

 

 日本のご飯のおいしさについては、思い出があります。2006年、大阪で世界考古学会議(WAC)の中間会議がありました。そのとき昼食として弁当が販売されて好評でした。2年後、アイルランドのダブリンで開かれた第6回世界考古学会議(WAC6)の昼食はサンドイッチでした。WAC大阪にも参加した米国の考古学者、ジョアン・ジェロさん(Joan Gero)が、サンドイッチを手にしながら「大阪の弁当はおいしかったですよね」と言っていたのが強く印象に残りました。

 

 その8年後の2016年、京都で第8回世界考古学会議 (WAC8)が開かれることになり、昼食のメニューをどうするかが議論になりました。「欧米の参加者にはサンドイッチがいいのではないか」という意見があったのですが、ジョアン・ジェロさんの話が印象に残っていたぼくが「ご飯の弁当は必ず用意してください」と要望しました。結果はどうだったかというと、昼食休憩に入って弁当を買おうと思っても、すでに売り切れていてサンドイッチしか残っておらず、ぼくは大会期間中、一度も弁当を食べることができませんでした。サンドイッチをやめて全部、弁当にしてもよかったのではないかというぐらい弁当の人気が高かったということです。

 

 ぼくが実家の田の耕作を自分でするようになったのは2014年からです。定年退職した2017年からは農業が仕事になりました。ジョアン・ジェロさんとの会話はずっと頭に残っていて、日本の米は海外で評価されて、たくさん売れるようになると思いながら米作りをしてきました。そのためには品質のいい米を作らなければなりません。安心でおいしい米です。30年前から父が取り組んできた方法を踏襲しつつ、耕作放棄地も預かって、田の周りの草のみを肥料とし、農薬を可能な限り減らして(除草剤1回のみ使用)、省エネルギー、省力化と両立させる農業を模索しています。

 

*1農林水産省農産局 最近の米をめぐる状況について(令和6年8月)

資料全体版

https://www.maff.go.jp/j/seisan/kikaku/attach/pdf/kome_siryou-209.pdf

(ア)我が国における米の状況(2)

https://www.maff.go.jp/j/seisan/kikaku/attach/pdf/kome_siryou-200.pdf

 

*2農林水産省 米の輸出について

https://www.maff.go.jp/j/syouan/keikaku/soukatu/kome_yusyutu/kome_yusyutu.html#h_3151103654741715073212864

 

*3農林水産省農産局企画課 米の輸出をめぐる状況について 令和6年8月

https://www.maff.go.jp/j/syouan/keikaku/soukatu/kome_yusyutu/attach/pdf/kome_yusyutu-325.pdf

 ラストスキー・イン・白馬の最終日にして今シーズン最終日の11日も好天に恵まれました。

 

 雪が重たくて疲れるので、ターンの練習はほどほどにしてエア練習に専念する予定でしたが、いくら一人で練習するのに慣れているといっても、スキーをかついでハイクアップを繰り返す気にはなれず、こぶを滑る誘惑に負けてリフトで循環しました。

 

 前日、DPT(ディプト)が利かないと思ったのは勘違い。DPTの動作ができていないだけでした。春雪のレスポンスの遅さに合わせて、落ち着いてタイミングをとったところ、不完全ではありますが、DPTで細かくターンを刻むことができました。

 

<天気がいいので昼食はほぼ貸し切りのゲレンデのエア台食堂で。メニューはザ・ビッグ白馬店で買った焼きそば>

 

 滑っているときにときどき、左膝の外側が痛くなることがあります。ぼくの滑りの悪い癖で、特に難しい局面になると、左の股関節が動かず、右脚だけでターンしてしまうようです。右外足荷重→左外足荷重となるべきところが、右外足荷重→右内足荷重という具合です。左足は放っておかれているので、体の真下から離れて、ねじられるのだと思います。

 

 ぼくの腰は数年前から左右の形が違います。右の骨盤の外側だけ筋肉が分厚く付いて膨らんでいます。スキーなのか農作業なのかわかりませんが、右の股関節ばかりを働かせてきた結果なのだろうと思います。骨盤の左の出っ張りのあたりで左のスキーを踏むように意識したら、左右不均等なターンが改善されました。脚の力で踏むのではなくて、体の重心をスキーに乗せる感覚が大切なようです。

 

<エア台からの景色。着地後のターンはだいぶできるようになりました>

 


<スタートからエア台まで浅いこぶになりました>

 

 今シーズンの雪上練習はこれで終了。モーグル、スキークロス、アルペンと課題が山のように見つかりました。できなかったことができるようになるのは、何歳になっても楽しいことです。来年もまた大会に出て、少しでも成績が上がるよう、シーズンオフのトレーニングに励みたいと思います。

 ラストスキー2日目の10日は朝から快晴。早くも緩み始めたバーンで大回りの練習をした後、エア台の前にネトロンパイプ(ショートポール)を12本、10mのランディングバーンの次に3本、どれも3.3m間隔で立てました。

 

 ネトロンパイプはフォールライン(中心線)の左右にジグザグになるように立てます。ネトロンが立っていないところの雪を削って、ネトロンが立っているところに寄せます。田植え前の代かきに使うアルミレーキ(幅80cm)を使うと、圧雪車で作るようなこぶが効率的に作れます。

 

 圧雪車で作るこぶというのは、バンクのこぶ(いわゆる受けこぶ)ではなくて、逆バンクのこぶです。フォールラインよりターン弧が下がっています。しっかりエッジングしないと、スキーのテールが外側に落とされてしまって、カービングターンになりません。ターンの質を上げるためのいい練習になります。

 

 代かき用レーキを持ってこなかったので、持参した長柄のアルミスコップで削りましたが、時間がかかりすぎるし、疲れるので、スタート直後の2、3こぶと、エア台の手前だけをちょっと削ってやめました。

 

<何本か滑ってラインが出てきたところ>

 

 不十分ながら準備が整ったところで、練習開始。前日は、エア台の手前から直滑降してのジャンプで、フェイキーのこぎ動作でうまく飛べました。こぶを滑ってからのエア台への進入は、タイミングが合わせづらく、高さが出せませんでした。着地後のターンは緩斜面ということもあって、なんとかできるようになりました。

 

<青空をバックに映えるエア台>

 

 その後の急斜面にも自分のターンでこぶを作ろうとがんばって細かく刻もうとしましたが、雪が重くて、ターンできません。板が細いので、緩んだバーンでは沈んだり、流されたりして、思うようにコントロールできません。雪面に圧力を加えても、反応が返ってこないのです。

 

 劇画風に言うと、DPT(ディプト)が利かない!

 

 DPT(ディプト)とはダイナミック・ポジショニング・ターン(Dynamic Positioning Turn)。いつまでたっても幻なので、誰からも相手にされない秘密兵器です。

 

 ぐさぐさの重たい春雪で無理にDPT(ディプト)でこぶのラインを付けようとして、疲労困憊してしまいました。最終日の11日も天気がよさそうです。ターンの練習はほどほどにしてエア練習をメーンしようと思います。

 

<Facebookのskicross.jpでスキークロスの情報発信をしている山本浩也さんがスキークロスの全日本選手権が10回になったのを記念して特注してくれたTシャツ>

 

 昔、『ラストタンゴ・イン・パリ』というエッチな映画がありました(1972年、イタリア、ベルナルド・ベルトリッチ監督)。ぼくが中学生のときで、同級の女子生徒との休み時間の会話で、見てもいないのに話題になったのを思い出します。

 

 雨模様の9日未明に家を出て、土砂降りの北陸自動車道を走ること6時間。「一番よく当たる」というウェザーニュースの天気予報では、9日午前10時ごろの白馬は、ふもとでも雨が「大雪」に変わっているでしょう。「それはいくらなんでもうそやろ」と思いながら、白馬に『たどりついたらいつも雨降り』(1972年モップス、作詞作曲・吉田拓郎)ではありませんが、雨はまだ降り止んでいませんでした。

 

 まず、スキーショップ「500マイル」白馬五竜店に寄って、SG(スーパー大回転)の白馬八方尾根リーゼンスラローム大会とスキークロスの全日本選手権大会などで使ったGS(大回転)用のフォルクルの板、RACE TIGER(2016年、191cm)をチューンナップに出しました。

 

 スキークロスは今シーズンも板が全く走らずに公式戦、草大会、体験会とも惨敗続き。リーゼンスラローム大会も60代の部でトップとの30秒の差が縮まらずじまいです。今まで競技用のワックスかけをした経験が全くないので無理もありません。この機会に店長の林さんに基本的なことを尋ねて、よく売れているワックス、業界で話題になっているワックスなど、ワクシングの本当のところを教えてもらいました。ワックスも競技用となると高価です。無駄のないよう、いちから勉強したいと思います。

 

 そうこうしているうちに雨が上がって、昼食をとってから白馬八方尾根スキー場の上部ゲレンデに上がり、いつものようにパトロール本部でエア練習の申請して、いつもの場所にエア台を作らせてもらうことになりました。

 

 雨をたっぷり吸い込んだ雪は重く、固まりやすくて、午後1時からの1時間でほぼ完成。ここ数年、まともなジャンプができていなかったのですが、インラインスケート(ハーフパイプ)の世界チャンピオン、安床栄人さんに教えてもらったハーフパイプのフェイキー動作(漕いで前進・後進)を思い出して飛んでみたら、いい感じでテイクオフすることができました。

 

<雨で濡れてぐさぐさの雪ですが、冷えて固まるでしょう>  <テーブルテップトップ形状にしました>

 

 あとは懸案の着地後の直滑降からのターンへの入り。ラストスキー3日間の残り2日間は晴れ予報。ウェザーニュースが間違っていなければ、汗だくのエア練習になりそうです

 SAJ(全日本スキー連盟)主催の第1回スキークロス体験会の模様が「Sportsnavi(スポーツナビ)」でリポートされています。

 

<【スキー】駆け抜けるスキークロスジュニアたち!笑顔あふれる未来の選手 全日本スキー連盟第1回スキークロス体験会>

https://sports.yahoo.co.jp/official/detail/2024032600115-spnaviow

 

ぼくも動画と静止画の両方にちょこちょこっと写っています。

 

ドローンで空からも撮影されました。

 

<【スキー】スキークロス日本代表コーチらの滑走!空からの映像で疾走体感>

https://sports.yahoo.co.jp/video/player/13551839

 

コースがどうなっているのかよくわかります。

 

スタートセクションを抜けた後、

0:03 左にターン

0:05 右にターン

0:07 ウェーブ(8連?ローラー)

0:12 右にターン

0:14 ウェーブ(2連ローラー)

0:16 大きな左カーブ

0:19 右にターン

0:21 ウェーブ(2連ローラー)

0:23 キッカー(ダブル)

 

0:16の大きな左カーブは逆バンクで、カーブの外側が低くなっています。スピードが出ているので、しっかりとカービングしないと、勢いで下に落とされてしまいます。先頭の西沢さんはクラウチングを組んだまま通過しましたが、バランスを保つために体を起こしてしまいがちなところです。

<0:15 大きな左カーブに入っていくところ。勢いで木の方に体が落とされます>

 

スキークロスのコースは、スピードが上がったところに、このような逆バンクの大きなカーブが設けられていることが多いようなので、スキーがずれてスピードが落ちないようにカービングで滑りきる練習が必要なようです。

 SAJ(全日本スキー連盟)主催の第1回スキークロス体験会が24日、長野県上田市の菅平高原ハーレスキーリゾートでありました。

 

 対象者は「スキークロスに興味がある人、練習してみたい人」。スキークロスを昨年から始め、コースを少しでも多く滑って練習したいぼくにはもってこいのイベントです。

 

 参加条件は「急斜面をカービングターンでスムーズに滑ることが可能」「傷害保険に加入している}。どちらもクリアしています。年齢制限はありません。

 

 講師陣がとっても豪華。

 

河野健児(スキークロス日本代表コーチ)

古野哲也(スキークロス日本代表コーチ)

西沢勇人(スキークロス日本代表コーチ)

福井五大(スキークロス元日本代表選手)

 

 菅平高原はうちから遠く、行ったことがありませんが、またとない機会なので、妻に付き添ってもらって参加しました。

<菅平高原の圧雪された一枚バーン>

 

 小学4年生から社会人まで約40人が参加。アルペンレースのトレーニングに励んでいるジュニア選手が多く参加しました。

 

 スキークロスコースのインスペクション(下見)の後、かつてワールドカップを転戦した講師陣によるクロスレースのデモ滑走を観戦。シークレットゲストの2010年バンクーバー五輪代表、福島のり子さんが、参加者にコースの滑り方を教えてくれました。

<豪華講師陣によって開催された体験会>

 

 全力滑走の前に、まずは5割くらいの力で、コースの状況を確かめながらのウォーミングアップラン。一人ずつ滑ります。スタート直後のでこぼこになったスタートセクションをこなすと、波板のような起伏になったウェーブや、競輪場のように傾いたバンクがあります。

 

 コースはモーグルのように左右対称ではないので、モーグルのように同じリズムでターンしたら間違います。左ターンの後の右ターンで回りすぎて、旗門の右側を通過してしまいました。本番でこれをすると一発アウトでDNF(途中棄権)となり、完走できません。その次の練習滑走でも同じところで間違えて、あわてて軌道修正を図ったものの間に合わず、旗門に突っ込み、旗を引っかけて外してしまいました。

 

 なんとかコースを覚えたところで、4人同時スタートの滑走です。小学生3人と一緒に滑ることになりました。スターターは昨シーズンまでW杯を転戦していた古野哲也さん。子どもたちにスタートグリップの握り方や、スタートの姿勢を教えています。

 

 古野さんが「ゴーと言う前にスタートしたらフライングだからね」と注意してから、「スキーヤーレディ」「アテンション」と声をかけました。そしてちょっと長い沈黙。隣の小学生が待ちきれずに飛び出しました。案の定のフライングです。

 

 やり直しのスタートは、「ゴー」できれいに4人そろってスタート。体を曲げ伸ばししながら、でこぼこにスキーを合わせ、ストックで漕いで、乗り越えていきます。スタートダッシュの後にぼくがインを突いて先頭に立ちました。やったー。生まれて初めての先頭での滑走です。

 

<一番手前がぼく。膝が硬い?>

 

 後ろから抜こうとする選手の進路をさえぎって、気持ちよく先頭を滑走。前を滑る選手は誰もいません。生まれて初めての1着かと油断した途端、コーナーでわずかにふくらんだ隙を突かれ、後ろに付いていた小学生に抜かれてしまいました。しまったと思う間もなく、小学生はウェーブでパンピング(*1)で加速して前方に滑り去っていきました。気温が上がってバーンが緩み、最短の滑走ラインを少しでも外れると、もさもさの雪にスキーをとられて減速してしまうようです。

 

 *1 Pumping 体を曲げ伸ばしして、上下動による漕ぐ動作をすること。ストックが使えないスノーボードのクロスやバンクドスラロームでは特に重視されるが、スキークロスでもスタートセクションやウェーブなどで加速できるかどうかを決める重要な動作。

 

 その後も、弱そうな相手を選んで、というわけではありませんが、子どもたちに相手をしてもらって4人同時スタートで練習。スキークロスは初めてという選手が大半でしたが、いつもアルペンレースのトレーニングで鍛えているだけあって、みんな高速ターンが上手です。ぼくの今の実力では、小学生の女子には勝てそうでしたが、男子は勝てるかどうか怪しいです。中学生、高校生にはたいていスタートセクションで置いていかれました。

 

 スキークロスは基本がかけっこです。陸上競技の100m走の場合、中学生、高校生の速い選手は10秒台、11秒台で走ります。ぼくはもともとそんなに速くはありませんが、50代のときに100m走のタイムを測ったら18秒かかりました。今は20秒以上かかるのではないでしょうか。敏捷性、瞬発力が若い選手の半分くらいのレベルだということかもしれません。

 

 高校2年の秋から3年の春まで在籍していた野球部で、25mダッシュを部員同士で競走しながら練習して、それまでより足が速くなりました。一人で走っていたのではなかなか速くはなりません。同じコースを4人同時に滑る練習会や草大会は、人と競争しながらレベルアップする貴重な機会です。

 

 スキークロスのターンで素人にとって難しいのが逆バンク。ターン弧の内側が高く、外側が低くなっているカーブです。ゴール前の直線コースに入る手前に大きな左カーブがあります。右側が下がっていて、スキーが浮いていると重力と慣性力(そのままの速度で進もうとする力)で下に落とされるので、しっかりと踏み込まなければならないのですが、どうしても体が起きて、何重にもなったカービングの轍(わだち)の上をがたがたを横滑りすることになってしまいます。

 

 リフトから見ていると、選手と一緒に滑っていた福島さんや上手な選手はクラウチングを組んだまま、カービングターンでスムーズに逆バンクを通過しています。やはり選手と一緒に滑っていた河野さんに、逆バンクもクラウチングで滑るのかを尋ねたところ、クラウチングを外すと風圧でスピードが落ちるので、できるだけクラウチングのままで滑るようにということでした。

 

 上手な選手のクラウチング姿勢は背中が水平です。ぼくは30度とか45度とかの角度で体が起きていることが多いので、スタートセクションを抜けてクラウチングを組むときに、背中が水平になるよう習慣づけて、そのままの姿勢でターンできるように練習する必要がありそうです。

 15日は前日の全日本選手権大会に続いて、FIS(国際スキー・スノーボード連盟)公認大会が開催されました。

 

 FIS公認大会での成績によって各選手が保有するFISポイントが決まります。今シーズンの2大会のポイントの平均がシーズンポイントとなって来シーズンのベースポイントに持ち越されます。1大会しか出場しなかった場合は、そのポイントの60%が来シーズンのベースポイントになるので、FIS公認大会である全日本選手権とFIS大会の両方でポイントを獲得しておく必要があります。

 

 今年のFIS大会の予選ラウンドは全日本選手権と同様、4人1組または3人1組で3回滑って、それぞれの順位点の合計点数が多い順に男子は上位8人が決勝ラウンドに進出する方式で行われました。

 

 ぼくは3回とも4人1組で滑ることになりました。まず第1回。スタートそのものは去年よりはうまくできるようになりましたが、最初のこぶを乗り越えるところから差が付き始め、でこぼこのスタートセクションを滑り終えたときには、他の3人は前方に滑り去っていました。

 

<今回の大会コースのレイアウト>

 

 ところが、競り合っていた3人のうちの1人が、スタートセクションの後の最初のバンクに入るところで転倒しました。ラッキー! 生まれて初めて、前の選手を抜けそうです。最初のバンクは右カーブ。右側のイン(内側)を突くか、左側のアウト(外側)から回り込むか。転倒した選手がすぐに立ち上がり、インからスケーティングして再スタートしそうなので、大事をとってアウトから大きく回り込みました。

 

 やったあ、生まれて初めての追い越しが成功しました。ところが、続く第2バンク、第3バンクを抜けて、その次のでこぼこが5つ並ぶ5連ロール(ウェーブ)に入るところで、後ろから人影が見えたと思ったら、あっさり抜き返されてしまいました。追い越すために回り込んだところに雪が掃き寄せられてたまっていたので、減速してしまっていたようです。

 

 転倒した選手に抜き返されるとは、なんという屈辱。しかも、ウェーブの吸収、加圧動作がぼくよりうまく、差がどんどん開いていきます。結局、先頭の2人と転倒した3人目の選手との差と同じくらいの大差を付けられて4着でゴールイン。いつもの4着よりも悔しい結果となりました。

 

 国際競技規則(ICR)によると、完全に停止した場合はDNF(不完走、途中棄権)となり、最終着よりも低い点数になりますが、コースの要所要所にいるレフリーは、転倒した選手がすぐに体勢を立て直して動きを止めずに滑り続けたので、完全停止とはみなさなかったようです。

 

 続く第2回。スタートグリップに左のストックのストラップが引っかかって、ストックが置き去りになってしまいました。初日の公開練習で同じようにストラップが引っかかったことがあり、ストラップが緩いと引っかかるので、しっかり締めておくようにアドバイスをもらったのですが、同じミスをしてしまいました。体は既にスタートゲートから飛び出しています。ストックを取りに引き返せば大きなタイムロスで、転倒した選手を抜くことさえできないでしょう。しかたがないので1本のストックを両手で握ってスタートセクションのでこぼこをなんとかこなしましたが、大差をつけられての4着でした。

 

 レース中にストックを落とした場合、失格になるのか心配でしたが、国際競技規則にはストックのことは何も書かれておらず、問題はなかったようです。わざとストックを落として後続の選手の妨害をした場合は違反行為になるでしょう。スキーは片方でも外れると、その時点でDNFになります。ただし、フィニッシュラインの手前など、片足でも安全に滑ることができると判断された場所で外れた場合は、片スキーでもゴールすれば完走になります。

 

 最後の第3回。泣いても笑っても今シーズンの公式戦はこれが最後。前日の全日本で優勝した高橋大成選手と同じ組になりました。高橋選手は2020年、スーパー大回転(SG)の全日本チャンピオン。昨年、スキークロスに彗星のごとく現れ、いきなりヨーロッパカップに参戦し、初めての全日本で9位。今シーズンもヨーロッパカップを転戦して、デビュー2年目で全日本チャンピオンになりました。トップ3がワールドカップ出場のために不在とはいえ、26歳にしてベテラン、若手の強豪を抑えての初優勝でした。

 

 ぼくは今回も大差を付けられて4着でゴールし、先にゴールして待っていた3人と健闘をたたえ合うグータッチ。予選ラウンドの3回とも4着で、最終リザルトは出走15人中15位でしたが、笑顔で今シーズンの戦いを終えることができました。

 

 2大会の公開練習とレース本番で、難しいコースを思う存分滑ることができて、課題が明確になりました。

 

(1)吸収と加圧

 スタートセクションの細かいでこぼこは、下り坂の加圧動作だけでなく、上り坂の吸収動作を大きく素速くしなければならないようです。こぶの頂点でタイミングを合わせて体をいかに素速く小さくできるかでしょうか。

 

 ウェーブも有力選手はアクセルをふかすように加速していきます。ぼくより脚力がないと思われる女子選手やジュニア選手も速いので、やはりタイミングを合わせた素速い動きができるかどうかが問題のようです。

 

(2)滑走速度

 転倒した選手に抜き返されたことで、全力で飛ばしているときのスピードがあまりにも遅いことが証明されました。クローチングがしっかり組めていないことが第一に考えられます。スキーのトップ側に体重をかけすぎて、前を押さえるようにして滑っているのも減速要因になっているかもしれません。大きなカーブで体を先に曲がる方向に向けず、スキーの方向と一致させたままでターンすることも心がけなければならないでしょう。

 

 細かい凹凸にスキーを同調させなければならないスタートセクションや、ハイスピードで進入するウェーブでは、素速い動きが必要です。年を取るとどうしても敏捷性が衰えます。シーズンの残り、大会での教訓を生かすことを念頭に練習するとともに、オフシーズンには敏捷性トレーニングにも取り組みたいと思います。

 

 24日、長野県の菅平高原ハーレスキーリゾートで、SAJ(全日本スキー連盟)主催により、無料のスキークロス体験会があり、日本代表コーチの指導を受けることができます。

http://www.ski-japan.or.jp/game/62174/

 14日はいよいよ大会本番。公開練習の後、予選を4人1組または3人1組で3回滑りました。いずれも大差を付けられてのビリでしたが、最終成績は23人中21位でした。

 

 やはりスタート直後のセクションで差を付けられてしまいます。他の選手はスタートセクションをものすごい勢いで乗りきって、そのスピードでその後のバンクに入っていくのに対し、ぼくはスタートセクションの終わりでいったん止まって、そこから時速0kmで再スタートになります。その後に続くウェーブでも差を広げられてしまいました。

 

 雪面の縦の変化によってスピードを落とすのではなく、逆に加速していくことが必要なようです。

 

 15日は同じコースでFIS大会が開催されます。こんな難しくて面白いコースを滑ることができる機会は他にありません。凹凸にうまくタイミングを合わせて、一つでも順位を上げたいものです。

<スタートセクション直後のバンク>

 

<スタートセクション全景>


<スタートゲートからの眺め>

<スタートゲートを飛び出した直後>

 

<ステップダウン>

 

<下から見たスタートゲート>

 

 

 

 

スキークロスの全日本選手権に出場するため、新潟県のかぐらスキー場に来ています。

 

今日は公開練習で明日が本番。コースインスペクション(下見)の後、午前11時半~午後2時半の3時間、ぶっ通しで滑りました。

 

スキークロスのコースは緩斜面ですが難しいです。スタート直後のセクションはいくつもの山と谷が連続していて、体の曲げ伸ばしをしながら越えていきます。加圧と吸収のタイミングを間違えないようにしないと止まってしまいます。

 

<スタートゲートから見たスタートセクション。ほとんど水平です>

<凸凹の下り坂の次にある山を飛び越えなければなりません>

<スノーボードの選手が山を飛び越えようとしているところ>

<スタートセクションの全景。右から左に滑っていきます>

 

途中にあるウェーブも難しいです。最後の山が少し高くなっていて、ここもうまく越えないと大きく減速して止まってしまいます。

 

今回の予選は一人ずつ滑るタイムトライアルではなく、4人1組で3回滑って、その成績で決勝ラウンドに進む選手を決める方式です。タイムトライアルは1発勝負ですが、どの選手も3回は滑ることができます。3回のうちの1回だけでも4位ではなくて3位になるのが、今回の目標になりそうです。