この記事はSSSRC 2023 Advent Calender 22日目の記事として書かれています.

 

皆さんこんばんは!  
半年ぶり4回目の担当が回ってきました,M1 の大西です.  

前に書いたときはゴールデンウイーク直前でしたが,今日で年内の授業は終わり冬休みに突入していきます.時が流れるのは早いですね…  

この一年何してたのか振り返ろうとしたら卒論に始まり研究と就活に追われていた感じで,書いても楽しくないので,本日12/22というのがどういう日なのか調べてみることにしました. 冬休みに入りがてら息抜きとしてお付き合いください 雪

私が12/22といわれて思いつくのはアニメや漫画の登場人物の誕生日なのですが(ハイキュー!! 影山君,呪術廻戦 伏黒君お誕生日おめでとう!),世間一般では今日は冬至の日ですね.  

冬至が何の日かぐらい知ってるわ!っていう印象ですが,調べたことがあるのかといわれると…なのでもう少し詳しく見ていきます.  


ここでは宇宙に携わっているものらしく天文学における冬至の定義を示します.  

天文学辞典には以下のように定義されています.  
「黄道上で太陽の黄経が270度になる時刻.この時刻を含めた1日(冬至日)も一般的に冬至と呼ばれている」 
 

うーん…分かるような分らんような笑  

ということで絵を描いてみることにしましょう!  

 

 

こんな感じになります!  
この絵は地球から見た太陽の動きを表しています.  

つまり,本当なら地球が太陽の周りをまわっているわけですが,地球にいる私たちから見ると太陽が地球の周りをまわっているように見える様子を図に表してみたというわけです.  

なんだか地動説と天動説のような見方の変換のしかたですねぇ  

用語がいくつかあるので,説明をつけていきます.  

天球  

月や星々といった様々な天体が見かけ上配置されていくことになる仮想的な球面.私たちがプラネタリウムに行ったときに,星たちが映し出されるスクリーンをイメージしてください.  

天の赤道  
天球に地球の赤道を投影させたもの  


黄道  
太陽の見かけ上の年周運動.これは天の赤道に対して23.4°傾いていることが分かっています.  


この時,太陽が天の赤道から最も離れる場所(図中★)を至点といい,二つある至点のうち天の赤道に近い方を「冬至点」と呼びます.  

最初に示した天文学での冬至の定義では「黄経」という言葉がありましたが,黄経とは春分点を0として東回りに0~360°で表されるので,冬至点は「黄経270°」の位置になります.  
このように定義された結果,冬至は一年のうちで一番昼間が短い日となっているわけです.  

このように定義されている冬至ですが,日本特有のものではありません.中国からもたらされた二十四節気にも含まれているように,古くから北半球中の文化に存在しています.  
そのどれもが,冬至を境に太陽の光が強くなっていくことを祝福する意味合いが込められています.  
 

世界初の暦が作られたメソポタミア文明や古代中国では,冬至が一年の始まりとされており,アイルランドのニューグレンジ古墳やイギリスのストーンヘンジは冬至の日の太陽の位置に合わせて設計されています.

また,北欧でもケルト人やゲルマン人によって太陽の力の復活を祝う冬至祭「ユール」が行われていました.ユールでは「ユールログ」と呼ばれる大きな木の幹を燃やす火を囲い,お酒とごちそうを用意して12日間のお祝いをします.  

この習慣はヨーロッパ各地に広まっていき,のちにキリスト教と融合してクリスマスになりましたが,北欧の人々は今でもクリスマスをユールと呼び,ユールログを模した「ブッシュドノエル」を食べる習慣も残っています.  

このように調べてみると宇宙っぽい話から世界の文化まで興味深い話題がたくさん出てきました.人類の文化は天文学と結びついていることが多々あるので,良ければ調べてみてください流れ星

最後にクリスマスに話が及んだので,今読んでほしい本を一冊紹介したいと思います.  
有川浩 著 「キャロリング」  
クリスマスを一人で過ごしたってその奇跡に感動できる作品です!クリスマスのお供にぜひクリスマスツリー

この記事はSSSRC Advent calender 2023 21日目の記事として書かれています. 

 

 

  はじめに

どうも,修士2年の森瀧瑞希です. 

今年でSSSRCのアドベントカレンダー企画は3年目になりますが,僕は一昨年,去年と気球試験の放出機構の話を書いておりました.

 

 

この放出機構の電装は2020年に僕が一から自作したもので,せっかくなら今年も同様の話を書きたかったのですが,あいにく現在大阪を離れており,気球試験当日も行くことができなかったので今年のアドカレは別のトピックになりました.

放出機構についてはB4の中西くんが引き継いでくれて,アメブロにもその話を書いてくれているので読んでみてください. 

 

 

 

 

  宇宙への関わり方について考える

さて本題ですが,今回は「宇宙分野への関わり方」をテーマに話をしてみたいと思います. 

SSSRCのアドカレを読んでくださっている方の中には,宇宙に興味を持っていていつか宇宙に関わりたい!と思われている方もいることでしょう.

最近Twitterでも,どの大学に行けば衛星に関われるのか,どうやったら宇宙を仕事にできるのかというようなトピックを目にすることも増えました.

この記事では,僕の知っている範囲になりますが,宇宙への関わり方・進路について紹介したいと思います.

 

「宇宙に関わるチャンスって意外とあるんだな」

「宇宙分野に入るハードルって思ったより高くないんだな」 

 

このブログを読み終わってそんな感じに思ってもらえると嬉しいです. 

 

主に次の項目に分けて話をします.

 

 

 

  僕が宇宙に関わり始めた経緯と現在の関わり

まず初めに,僕が宇宙へ関わっている経緯と状況を紹介します. 

実は僕は専門が航空宇宙ではありません.大学の専攻そして研究内容は情報工学をやっています.

子供の頃から情報技術と宇宙の両方に興味があり,大学受験の際は情報系学科と航空宇宙系の学科で迷った末,情報技術の知識を身につけていれば,後から宇宙をやりたくなっても何らかの形で関われるだろうと思い,情報系を選択しました. 

そういった経緯があるので,入学当初は大学では情報工学について学び,就職活動の際にまだ宇宙をやりたい思いがあれば,情報工学の知識を使って宇宙に関われる仕事を探そうと思っていました.

そんな中,学部学科を問わず参加できるSSSRCという団体を見つけ,情報工学を専攻しながらも衛星開発を行える環境を手に入れて今に至ります. 

現在はSSSRCに加え,e-kagakuという科学教育を行う法人でアルバイトという形で衛星プロジェクトに関わっており,来年からは宇宙機開発を行う会社でエンジニアとして働く予定です.

 

自分は運の良いことに,大学で宇宙と情報の両方に関わることができましたが,第1志望の大学に落ちて第4志望で入った大学にたまたま衛星開発をやっている大学があって,このような環境に身を置くことができました.

入学前は大阪府立大学で衛星開発をやっているなんて知りもしませんでしたし,他の大学に落ちてなければこの素晴らしい環境は手に入りませんでした.

このことから,どうすれば宇宙に関われるのかを知っていればより適切な進路選択ができるし,宇宙が好きな人にも宇宙に関われる進路の選択肢は結構知られていないなと思ったのが,このブログを書こうと思ったきっかけです.

 

  中学生・高校生の間に宇宙へ関わる

僕が中高生の時は大学進学で希望の進路を選択できるよう勉強することしか進路については考えておらず,中高の間に何か活動ができるかなどは考えたことがなかったのですが,最近になって中高生の間でも宇宙について学べる場所があることを知ったので紹介します.

僕が最近知ったものだけでこのような機会があったので,全国探せばもっとたくさん宇宙に関われる機会はありそうです.

 

 e-kagakuアカデミー

e-kagakuは先ほど僕がアルバイトをしていると紹介をしましたが,スポーツは子供の時から大人と同じルールでやっているのと同じように,科学教育も子供の時から実際に物を触ったり作ったりして学ぼう!というようなコンセプトで,科学を通じた人間教育・人材育成を行なっている非営利法人です.

e-kagakuアカデミーではいくつかプロジェクトがあるのですが,その一つがe-kagaku Satellite Projectで,実際に1UのCubeSatを中高生が大学生・大学院生のサポーターと共に開発を行っています.

初めてe-kagakuのことを知った時は,中高生の時から実際に宇宙に行く衛星の開発に関われる機会あることに非常に驚きました.

ちなみに,e-kagakuはSSSRCとも連携協定を結んでおり,衛星開発において協力関係を築いています.

 

e-kagakuのことは,e-kagakuで同じくアルバイトをしている友人から聞いて初めて知りました.

 

 

 

 

 「宇宙学」を学べる中高一貫校:鹿児島県立楠隼中学・高校

鹿児島県立楠隼中・高は2015年に開校した中高一貫校なのですが,その所在地はJAXA内之浦観測所がある鹿児島県肝付町.

その特徴は「宇宙学」を学べることです.

JAXAと鹿児島県教委が連携協定を結んでいて,JAXA職員や大学教員を招聘して宇宙に関する授業を行っているそうです.

全寮制なので鹿児島県外の人でも入りやすいですね.

現在は男子校ですが,2026年に共学化する方針とのことです.

 

現在のUNISON代表の方がこの高校出身で,その方から聞いてこのような学校があることを初めて知りました.

 

 

 

 

  大学で宇宙に関わる

多くの人は大学進学の際の進路選択で宇宙へ関われる方向性を探るんではないかと思います.

「航空宇宙 大学」あたりのワードで検索すれば,航空宇宙工学科のある大学を調べることはできますが,航空宇宙工学科などのわかりやすい名前で学科が設置されていなくても航空宇宙工学を学べるコースがあったり,SSSRCのように学部学科問わずに参加できる宇宙関係の課外活動で専門性の高い活動をやっている大学も多くあります.

宇宙がやりたいからといって,必ずしも航空宇宙工学科に進学しなくて良いのです.

(もちろん,学問として航空宇宙工学を学びたいなら航空宇宙工学科に行った方が思います)

 

では,そのような大学をどうやって見つければ良いのかという話になりますが,UNISECの加盟団体一覧がとても役に立ちます.
UNISECは宇宙に関する活動・研究を行っている大学が集まっているコンソーシアムで,加盟団体はCanSat,ロケット,人工衛星などの活動を行っています.加盟団体には研究室もあれば,SSSRCのような課外活動団体もありますし,旧帝大のように入試難易度が高い大学だけでなく,様々な大学が宇宙に関わる活動や研究を行っています.
僕の知っている範囲だと,九州工業大学の衛星開発プロジェクト筑波大学の「結」プロジェクト帝京大学の宇宙システム研究会などはSSSRCと同じように学部1年生から学部学科問わず衛星プロジェクトに参加できます.
 
活動内容を一覧できないので各団体のホームページを一つ一つ見ていくしかないですが,興味のある団体があればその団体が研究室なのか課外活動なのかを見て行きたい大学を考えてみましょう.
卒業研究や修士論文などで研究テーマとして宇宙をやりたいなら研究室として活動している大学を候補に考え,研究ではなくてもいいからとりあえず宇宙に関わってみたい,学問としては別分野を学びたいけど課外活動で宇宙に関わってみたいという人は課外活動団体として宇宙開発をやっている大学を選択肢に入れると良いと思います.
 
ちなみに,大阪公立大学は航空宇宙工学科もあるので,学問・研究として航空宇宙工学を学ぶこともできるし,SSSRCで課外活動として宇宙開発をすることもできます.
入試も前期,中期,後期とあるので併願もしやすくおすすめです.
 

 

  大学院で宇宙に関わる

大学院は進学した大学からそのまま内部進学をする方が多いですが,大学院から別の大学へ進学することもできます.

先ほど紹介したUNISECの加盟団体一覧から,自分の興味のある研究を行っている研究室を探し,その研究室へ入れる入試方法をホームページなどから調べてみましょう.
現在大学生で,大学では宇宙に関わっていないけれど大学院で宇宙に関する研究をしてみたい!という人は他大学への進学を検討してみるのは大いにありだと思います.
 
そして,大学院で宇宙に関わる上で絶対に知っておきたいのは宇宙科学研究所の存在です.
宇宙科学研究所(宇宙研)は宇宙についての研究を行っているJAXAの研究所で,かの有名なはやぶさ・はやぶさ2プロジェクトも宇宙研のプロジェクトです.
そんな宇宙研ですが,実は普通の大学と同じように研究室があり,大学院生を募集しています.
宇宙研の研究室はJAXAの研究者が運営していますが,その先生が総合研究大学院大学(総研大)や東京大学の教員も兼任しており,総研大や東大の特定の専攻の大学院入試を受験し,その研究室に配属されることで,宇宙研で大学院生として研究を行うことができます.
総研大や東大へ入学する方法以外にも,連携大学院と呼ばれる,JAXAと連携協定を結んでいる大学・研究室から学生を受け入れる制度もあるので,想像以上に門戸が広いです.
JAXAが学生を受け入れる制度の詳細や連携大学院協定締結校の一覧はこちらから確認してみてください.
宇宙研は工学系だけでなく理学・天文系の研究を幅広く行っているので,宇宙が好きな人にとっては興味のある研究室がたくさん見つかると思います.
宇宙研で研究したい人は,まず宇宙研の研究室一覧から興味のある研究室を調べてその研究室のホームページを見てみましょう.
研究室によっては,どの経路からその研究室に参加できるのかについてホームページに書いてあります.ホームページに書いてなくても,その研究室の先生に連絡すると,教えてもらえると思います.

 

 

宇宙科学研究所のように研究機関で大学院生として研究できる選択肢があるということは,総研大に入学して別の研究所で研究をしているSSSRCの同期に聞いて,初めて知りました.

総研大に入学すれば,宇宙研以外にも国立情報学研究所や国立天文台,高エネルギー加速器研究機構などの研究機関で研究を行うことができます.

総研大は秋篠宮文仁親王が博士号を取得された大学ということでも有名です.

 

  宇宙を仕事にする

最近,どうすれば宇宙を仕事にできるのかというトピックでTwitterの宇宙界隈が盛り上がっていましたが,正直僕もあまりわかりきっていません.ただ一つ言えるのは想像している以上に宇宙へ関われる道は多くあるということです.

 
宇宙関係で働くことを考える際に,多くの人はJAXAが真っ先に思い浮かぶのではないでしょうか.
僕の世代だと,はやぶさのような探査プロジェクトがやりたいと思って宇宙分野を目指した人も多いと思います.
はやぶさなどのJAXAプロジェクトは決してJAXA単体でやっているわけではなく,多くのメーカーが関わっています.
衛星・探査機だとNECや三菱電機,ロケットだと三菱重工やIHIがプライムメーカーとして,開発の取りまとめ役を担っており,サブシステムやコンポーネントを含めると非常に多くの企業が関わっています.
JAXAのプロジェクトに関わる方法だけでもJAXAに入社する以外に多くの道があるわけです.
 
近年はJAXAのような官庁プロジェクト以外にも民間で宇宙開発に関わる企業が増えてきており,様々な形で宇宙に関わる企業がたくさんあります.先にあげたような大きなメーカー以外にも,通信機や電源コンポーネントの開発を行っている企業も宇宙医療に関する研究を行っているベンチャー企業もあったりします.
ベンチャー企業の有名どころでは,インターステラテクノロジズやアクセルスペース,ispace,アストロスケール,QPS研究所などがあり,聞いたことがある人も多いのではないでしょうか.ispaceは今年月面軟着陸に挑戦したことが記憶に新しいです.
文系的な側面では,スペースデブリ対策などの宇宙利活用に関する検討や宇宙関連法整備,宇宙機に関する法手続きや安全審査に関連する領域で宇宙に関わっている人もたくさんいます.
 
宇宙に関わる仕事って思っているより多かったり,気づいていない宇宙への関わり方があったりするので,宇宙を仕事にするのって難しそうって思っている人がいたら,諦めずに色々と調べたり,宇宙分野に詳しそうな人に話を聞いてみるといいと思います.
 

 

  趣味で宇宙に関わる

「リーマンサット」という団体を聞いたことはありますか?

驚くことに,趣味で人工衛星を開発している人たちがいるんです.
宇宙が好きな人であれば,文字通り「誰でも」参加できます.
開発を担当している人以外にも,広報や事務系を行う部隊もあり,技術関係のことは全くわからないけど宇宙になんらかの形で関わりたい!という人も気軽に参加できる環境があります.
毎月定例ミーティングもやっているので,興味のある方はぜひリーマンサットのホームページを覗いてみてください.
 
リーマンサットは現在までに2機の超小型人工衛星の開発・運用を行っておられますが,2機目のRSP-01はSSSRCのひろがりと同時に宇宙へ放出されていたりします.(画像真ん中に連なっている衛星の,一番左の黒いのがひろがり,一番右の青いのがRSP-01です)
放出直後のRSP-01とひろがり
 
 

 

  終わりに

ここまで読んでいただきありがとうございました!

長々と色々書きましたが,このブログが誰かが宇宙へ関わる道を切り開くきっかけになれば嬉しいです!
 
本当は文章をきちんと推敲した上で,体裁も整えて読みやすくしたかったのですが,修士論文と学会予稿の期限が迫ってきていてあまり時間が取れず,アドカレ担当当日になってから慌てて書いたので,読みにくいことをお許しください🙏
僕の学生生活も残りわずかとなりましたが,余裕があれば年度内にまたブログを書いて,まだ出せてないトピック諸々を書き残したいと思っているので,今後もSSSRCのアメブロをよろしくお願いします.
 
 

この記事はSSSRC 2023 Advent Calender 20日目の記事として書かれています.

 

こんにちは,ロケット電装系リーダーからロケット全体のPMに昇進したB4の浅井です.
学部生としての日々もあと3か月ということで,卒業研究が佳境を迎えつつあります.当初の予定では,この時期はもうバチっと成果を出して論文執筆もスタートさせている…はずだったのですが,正直全然成果出てません.いつも通り切羽詰まってます.とうとう大学四年間,最後までずっとこの調子か…お前変わらんかったな(パァン!)

 

さて今回は,11月~12月にかけて取り組んだ加速度ロガー開発についてお話します.

 

経緯 

団体初となるハイブリッドロケットの打ち上げに向けて日々開発を続けている我々ロケットプロジェクト.

打ち上げた機体を減速落下させて回収するためのパラシュートを先日新たに購入しました.パラシュートを新調したとなると,やはり「このパラシュートの抗力係数がいくらなのか知りたい…知りたいよぉ…」という話になりますよね(シミュレーションに関わってくるので).

そこで,パラシュートを取り付けた物体を実際に落下させてその速度の変化から抗力係数を見積もる,という実験が構造系の方で計画され,

 

「速度ないしは加速度を記録できるロガーを作ってくれ」

 

と電装系に依頼が来たのです.そして「今日の日シリ第2戦でオリックスちゃんが勝ったら俺が担当するよ」とか宣った結果,見事勝利.鮮やかに自分の首を絞めた僕のロガー製作が始まりました.

 

 

構成 

そんなこんなで作り始めた加速度ロガー.構成は次のようにしました.

 

マイコン:Nucleo L432KC
センサー:BNO055(9軸センサーフュージョンモジュール)
記録用メモリ:micro SD
電源:006P型 9V電池

 

基本的にはロケット電装の流用です.
小型化・軽量化を目指していくならもっと然るべき仕様に落ち着くと思いますが,さすがにそこまでやる余裕はなかったので….まあ,こういう形にしておけばうちのメンバーならある程度扱いやすく,手を加えることもしやすいでしょうし,別に悪くないのではと思ってます.

 

 

EMの完成・実験実施 

ちょっと立て込んでいたこともあり,実験の3日前から製作開始となりました(またギリギリかよ…).ソフトも含め大部分が流用なので,そこまで手はかからん…と思っていたのですが,いざ作り始めるといろいろこだわりたくなってしまっていつものデスマーチがスタート,結局実験前日は徹夜したのでした(そして結局こだわりポイントは実装できず).
BBMを経て出来上がったEMがこちら.

 

 

バッテリーを接続すると7セグに電圧が表示され,トグルスイッチがONになると記録がスタート,赤色LEDが点灯します.

やはり「光る」は正義です.異論は認めない.

 

実験結果もそんなに大外れではなかった?ようで,


 

1枚目が加速度の理論値,2枚目がこのロガーで記録した実験値(三点移動平均)です.

(どちらも同期の天才が出力してくれました.ありがとうm(_ _)m.彼の書いた天才なアドカレはこちらからどうぞ.)

 

そんなわけで,安定の徹夜にはなりましたがなんとかそれなりのものを作ることができました.

 

 

代償 

この徹夜作業の間,LINE等を全然開かずほったらかしにしてたんですよね.

 

そしたら翌日,彼女にフラれました.

 

 

 

 

 

 

 

 

\(^o^)/オワタ

 

 

(さすがにこの1日連絡が遅れただけでフラれたわけではございません.これはあくまでダメ押しであって,以前から僕という人間に至らない点が数多くあったのがそもそもの原因です.)

 

なんというか…ロガー冷めちゃった(?).
記事執筆時点でフラれて一か月ほど経つものの,いろんな物まだ全然処分できてなくて部屋に残ってますね…僕がYouTuberだったら燃やして焼き芋やる ところですが,YouTuberじゃないからか出来ません.

 

彼女に構わずロガーにばかり構っていたあほちんは,然るべき報いを受けたのでした.

 

 

EMの問題点 

しかし,いつまでも落ち込んではおれんのです.
実験こそ終わったものの,EMには大きく3つの問題点がありました.

  1. 記録前に生成されるcsvファイルの名前が固定なので,計測の度にデータが上書きされる(都度PCにファイルを移す必要がある)
  2. 基板や部品がむき出しなので破損リスクが高く,固定に苦労する
  3. 加速度の記録しか実装できておらず,(抗力係数を出すために必要な)速度の算出・記録まではできない

今後同じような用途で使うときのために,重い体を無理やり起こして,これらを改善したFMの開発に取り組むことにしました.

 

 

FM開発 その① ~連番ファイル生成~ 

一つ目の問題点について取り組みます.

要するに「記録開始のスイッチがONになった回数(i)を数えて,記録前に生成されるファイル名の最後にそのiの値が入る」ようにすればいいわけです.

 

簡単じゃん,と僕も思ってたんですが,EM開発時に沼ったのは実はこれでした.

普通にC言語で書くんだったら

こんな感じでいけるはずじゃないですか?

実際replで(iが1ずつ増えていくfor文の中に突っ込んで)動かしてみてもちゃんと連番で複数のファイルが生成されました.

 

でもmbed(Keil Studio)だとうまくいかないんですよ!なんのファイルも,作れませんでした!!

結局,実行ディレクトリが/sd/じゃないから,ということみたいです.実際に絶対パス(/sd/parachute1.csv みたいな)で指定したらうまくいくんですけど,それじゃあファイル名に変数が入れられないし….

 

いよいよ困り果てて朝4時にslack内のtimesに投げたら森瀧さんが一撃で解決してくださいました.

いや言われてみれば確かに…なんでこれ思いつかなかったんだ (;¬∀¬)

(まじでありがとうございましたm(_ _)m.森瀧さんのアドカレは明日です!)

やっぱ僕にはソフトは無理ね….

 

なにはともあれ一つ目の問題点は解決しました.

 

 

FM開発 その② ~ケース製作~ 

二つ目の問題点を解決するために,基板を収めるケースを作ることにしました.

せっかく3Dプリンターがあるので,活用します.

航空宇宙工学設計製図の授業で習ったことを活かして,大事なところから作りました.はい.

 

印刷したものがこちら

(何気にSSSRCの3Dプリンター使うのは初めてだったので,ロケット構造系の長にいろいろ教えてもらいました.ありがとうm(_ _)m.触れた物を爆弾に変えてしまいそうな彼のアドカレはこちら

 

いや設計通り出てるんですけど,このままだとちょっと味気ないですよね….

 

 

 

 

 

 

パッケージデザインするか….

 

 

 

 

というわけでパワポでデザインしてラベル用紙に印刷しました.

(団体ロゴとプロジェクトロゴはおまけ)

 

青空の中をロケットが駆け上がっていく様子をモチーフにしたんですけど,描いてる途中からハチワレの生え際にしか見えなくなるという呪いを受けました.

 

 

FM開発 その③ ~速度の算出と記録~ 

三つ目の問題点は,速度の算出と記録ができないこと.

パッケージに「Velocity」の文字を入れた以上は実装したいところ,でしたが…

 

 

 

 

間に合いませんでしたm(´・ω・`)m

 

なんとか本記事の執筆に間に合わせたかったのですが無理でした.加速度データをPCに移してから処理するかたちでもいけなくはないとはいえ,加速度センサーから速度をいかに精度よく計算するかこそ,いわゆる「顧客(読者)が本当に必要だったもの」だと理解していますので非常に心苦しいのですが,すみません限界です.優先順位的にはパッケージデザインなんかよりこっちの方が上だろとのご指摘,ごもっともでございます.アドカレだし,「作りたい」と思った方を優先してしまいました.

 

実際に実装するならこちらの記事のように台形積分で計算するかなというところです.

積分誤差の蓄積(ドリフト)が気になりますが,今回のようなSSSRCが実施するパラシュートの試験はデータを取る時間がかなり短い(10秒とかそのくらい?)ので,なんやかんや耐えるのでは,と楽観視しています.

 

FM完成 

以上でなんとかEMの問題点をすべて解決できましたね!

誰が何と言おうとすべて解決しました.いいね?

 

最後に,回路まわりで追加したかった機能を足していきます.

 

彼女にフラれても,それでも基板を手に,開発を止めないその強い信念.


「彼女ニ振ラレテモ 基板ヲ 手カラ離シマセンデシタ」
 

SSSRCの木口小平として新入生教育の講習資料に載る日も近かろう.

 

 

 

出来上がった基板をケースに収めて…

 

完成!!

EMからの細かい変更として,

  • micro SDの有無をチェックするLEDを追加(カードが刺さっていると点灯.刺さっていないと点滅し,記録開始のスイッチをONにしても記録中を示すLEDが光らない.)
  • 記録中を示すLEDの色を黄色に変更(赤は異常を伝えるSD有無のチェックの方に回した)
  • 電源投入用のロッカースイッチ(私物)を追加
    • ON/OFFの字の向きが気に入らないけどこれしか手持ちなかった
の三つをやりました.
 
(でもちょっとびみょい…ラベル用紙安っぽいし,極低頭とはいえネジの上から貼るのはやっぱダメだった.なんか赤色LEDと黄色LEDの明るさ違うし…納得いかないのでいつかなおすいつか(今回はもう時間がない)(締め切り1分前))
これから,各種パラシュート試験などの場面で活躍してくれたらと思います.
 

 

おわりに 

2年連続で4000字を超える長文にお付き合いいただき,ありがとうございました.

正直アドカレにリソース割きすぎました.くぅ疲どころの騒ぎではありません.来年からはちょっと考えます.

 

 

P.S. 速度算出と記録の実装は…無事に卒業出来てからで….