この記事はSSSRC Advent calender 2023 10日目の記事として書かれています.

 

 

 

お久しぶりです B4の中西です.以前ブログを書いてからかなり長い年月が経った気がしております.

 

今日はCanSat講習で行う気球試験で使用する放出機構のお話をしようかと思います.

 

 

 放出機構の概要

ではまず,放出機構とは何ぞやというところから

 

 

数日前の投稿↑でT先輩も触れていた通り,新入生にCanSatの製作をさせて衛星やロケットを開発する基礎を身に着けさせます.まぁ画像のようなやつを作るんです(今,新入生が頑張って作ってる)

で,これを上空にある気球から落としてくるわけですよ.これを落下させる装置を我々は放出機構と呼んでいます.

 

さて,新入生教育委員長のK氏より重要な放出機構の修繕というタスクを拝命していたにも関わらず,長い間放置していましたが12月17日に気球試験があるということで,重い腰をあげていま修繕をやっとります

 

あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ あと7日しかないのにまだ終わってない 

 

 

戯言はさておき,放出機構の基本的な構成は以下の通りです

 

 

配線とかは適当なんで,そこは気にしないでください.

 

押しボタンが5秒間押されると,その情報が無線機を介して相手側のマイコンに伝えられます.

気球側のマイコンはその情報を受け取るとサーボモーターを回転させてCanSatを落下させるといった具合になります.

 

温気圧センサがついてるのは上空と地上での温度と気圧を記録して,気球のおおよその高度を求めます.

求めた高度や温度の情報をモニターで表示するというこれまたオシャンティーな機能もついてるんですよ

 

 

 

 カイゼン

放出機構について大体わかったところで,次は今の進捗について説明します.

 

この放出機構ですが,過去にM先輩が何回かブログをアップしてますので興味ある人はこちらも見といてください.

 

 

 
多分一年くらい誰も使ってなかっのでとりあえず現状を確認するところからやりました.
で,分かったことは
 
①放出機構はこれが使えそう
②テープでぐるぐる巻きにして固定してる
③去年はアンテナが折れてそのまま
という感じです
 
 
そういうことで放出機構のカイゼンを行いました.
 
 
 
 

1つ目がアンテナの形状です

昨年Xbeeモジュールが破壊された考え方としては2種類あり,風にあおられてアンテナに瞬間的に大きな慣性力がかかってモジュールが破断した可能性と,アンテナにひもが引っかかって破壊されたというものです

 

アンテナに瞬間的に大きな慣性力がかかってXbeeが壊れた場合について直接SMAコネクタが取り付けられており,アンテナが片持ちはりとして作用し,これが折れた原因と考えられます.

 

 

ということでまずアンテナの形状を変更するべく,SMA同軸を接続するXbeeは使用せず,図の様なアンテナを利用できるU.FLコネクタのモデルに変更しました

はり全体に分布荷重がかかった時の最大せん断応力は機械を学ぶ学生は簡単に計算できますよね??

 

また,ひもの引っ掛かりが他の機器に影響を与えないよう天井も付けることにしました

 

 

 

 

 

2つ目の改善点がトグルスイッチの取り付けです.

これは新しい取り組みなのでどうなのか分かりませんが,使ってみて評価したいところです.

 

 

2年前の気球試験では電波が届かない(届きにくい)ことがありました,電波が届かないことの要因としてはいくつか考えられますが,昨年のこともあるのでガーン無線機が使えなくなっても開放する機構が必要という判断になりました.電波が通じないとスイッチを押した信号が気球に伝えられず,CanSatの放出もできないということです

 

このスイッチを用いることで時間計測で放出するモード,コントローラーで放出するモードを選べるようにしてます.

 

さぁ利用者の視点に立って考えるとスイッチを切り替えたらモードも切り替わるようにするのがいいです.マイコンのリセットスイッチわざわ押すの面倒といわれかねない.

 

ということで,割り込み処理を使ってスイッチが切り替わった瞬間にマイコンをリセットするようにプログラムを書いて

 

 

こうしておけばええわけですね

 

 

 

3つ目がコネクタ類,リード線の整理です

 

で,電池と基板を(テープでぐるぐる巻きはださいので)どう固定しようか問題です.

曲面なのでどうかとは思いましたが穴をあけてネジで固定することにしちゃいました

 

てことでまずは基板を固定して

 

 

 

 

そしたら次なる問題は線の長さが足りないんですね.

 

リード線を延長する方法は色々あるんですけど,(圧着やら熱収縮チューブやら使ったりと)面倒なことが嫌いな中西さんはあるものが目に入るわけです

これは熱収縮チューブの中に低温はんだと接着剤が入っており,線の接続と防塵等が一気にできる優れものにいなります.ただこれ一個90円もするのです.(高い..と感じる貧困脳)

 

ええ値段するなぁと思いつつ,一回使ってみたかったんで買っちゃいました.

 

繋げる線の被膜をはがして,中に突っ込んで,いい感じで火であぶったら引っ付きましたぁぁ

う~~ん なんかできているのか分からんけど,ととりあえずヨシ!ってことで延長が終わりました.

 

てな感じでそれっぽいところまで放出機構ができてきたという現状です(まだできてない)

 

 まとめ

はい,ということで長々と書き綴りましたが17日までにはちゃんと作ってCanSatの試験が実施できるようにしていきたいと思います.

 

来年以降も誰かが引き継いで素晴らしく独創的な放出機構を作ってくれることを願ってます(僕にはできない)

 

 

あと,先日SSSRCでバーベキューしたんですけれども,その際に酒を飲み過ぎて迷惑をかけた3人組が次回より3日連続でお届けしますので楽しみにお待ちください.