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sphere

自作歌詞・詩置き場。
’13ブログリより移転しました。

いつだって君は
僕を見てくれてた
優しい瞳が大好きだった
色彩の無い世界を壊して
綺麗な色を重ねて
僕に笑いかけた

うつむいた横顔
見えない表情
振り向いて笑う
どうして?

たとえばこの刻に
君の呼吸が止まっても
泣けやしないよ
涙が零れる前に
僕の存在(かたち)が崩れてくから
ねぇお願い
もう一度笑ってよ

あの時の声
記憶に焼き付く
語り掛ける君
消えかけた夢
時々見せた 哀しみ隠して
仮面被って泣いてた
それくらい知ってる


星の数より多い
優しさをくれた
君は融けてく
まるで
いつか見た雪のように

たとえばこの刻に
君の呼吸が止まっても
泣けやしないよ
君が大切すぎたから
僕にとって何よりも
ねぇお願い
もう一度笑ってよ 

歪んだ場所
白い花束 
「どうして、どうして」
聞こえてたんだ
どれほど狂えば
楽になれる?
せめて幸せを
少しでも
君に、

たとえばこの刻に
君の呼吸が止まっても
泣けやしないよ
全てが終わったとしても
君の笑顔が崩れてくから
ねぇお願い
もう一度笑ってよ

もう一度笑ってよ
















20080630

「君」がいないと生きられないと本気で思ってしまうような、そんな人の話。
あまりにも弱さが出過ぎて、読んでて辛くなりましたorz
冷えきった空気の中
歩く道なんかなくて
行き場の無い二人
今日も何かに怯えてる

待ち続けてる「平和な朝」を
あなたと二人 迎えること

欠けた月が 僕らを見ている
夜の闇 照らす光で
明日(あす)の朝など知らないけど
今はただ、夢を見よう

見られなくなった笑顔
震えてる 寒さ以外に
振り向けない背中に
誰も居ないと信じている

一人願った「平和な夜」に
あなたと二人 眠れるように

欠けた月がすべてを晒して
涙 傷跡 なにもかも
何度も叫んだあの夜を
映し出しては泣いている

流星なんて見えないから
僕らは願う
決して丸くならない月に

欠けた月が 僕らを見ている
二人の影 作る光で
走り続ける毎日の先に
終わりが来る夢を見よう




















20080422

満月より三日月が好き。
『願いが叶わないのは、僕の何かが欠けているから』
そう思い込んでいる、誰かと誰かの少し悲しい話。

明日が来るのが怖かった。
目を閉じて震えてる。
眠りについてしまいたい。
そう、願ってばかり。

ライトをつける気にはならない。
自分には似合わない。
夜は好きだけど、朝は嫌いだ。
誰も居ない始まりを
迎える気にはなれない。

薄い毛布を被って寝る。
冬でもないけど、寒さは本物。
それは生きている証。


ああそうか。
この震えを、温度のせいにしたらいい。


…分かってる。
逃げられない。

震えを認めたくないのに。
恐怖を感じるたび、押し潰されそうになる。

寒さを認めたくないのに。
淋しさなんてもう二度と。
そう思ったって、
忘れられないけれど。


哀しみをぶつける、
その相手の名前は『自作自演』。
ただ単に、独り言を呟いたり。
ひどく辛い思い出を。
それは他でもない自分を、
傷つけるだけの自作自演。

眠ってしまえばもう楽だ。
夢を見ていられるから。
幸せをほんの少し曲げた、
呆れるほどのご都合展開。

目が覚める時を恐れた。
まるでガラス玉のように、
夢は否定されて砕け散る。
破片はどこかにつき刺さる。

覚めてしまえば、眠れない。
誰も居なくて。
自分は汚れ切っていて。

返事なんて帰ってこない。
『おやすみ』『おはよう』『行ってきます』。
『ただいま』は、一度も言えない。
いつ言えなくなるか
それがわからないから。

幸せを、忘れてしまえば。
もう朝は怖くない。
けれど、忘れてしまったら
自分は何も解らなくなる。

きっと明日も夢を見る。
幸せを思い出す夢を。
怖い夢は見たくないから、
幸せは忘れないだろう。



















20080402

幸せな夢の話。
一応、詩扱い。

 何回改訂してるのかわからないくらい古い詩で、もう今回は大きく手は加えてません。
タイトルはガラッと変えましたが。
ちいさな時計
腕を懸命に動かして
無機質な音を響かせる

《今日は少し遅いなあ
君もそう思うでしょう?》

君の声が聞こえるよ
部屋に ひとりの
静かな 世界で

君が言いたい言葉を
僕は知っているよ
あの子が帰ってくる
その瞬間を刻む声

『おかえり』

ちいさな時計
腕を懸命に動かして
無機質な音を響かせる

《君は知らないままなんだ
あの子はもう、帰ってこない》

君の声が聞こえるよ
いつまで経っても
静かなままの世界で


ちいさな時計
腕を懸命に動かして
無機質な音を響かせる

《君は誰を待っているの?
誰のために動き続けるの?》


君の声が聞こえるよ
ひとりと ひとりの
静かな 世界で

君が言いたい言葉を
僕は知っているよ
あの子が帰ってくる
その瞬間を刻む声

君はいつまでも待っていて
僕はそれを見ていた
ぐらつくドアノブが回る
向こう側から笑う声


『ただいま。』
















20101123

英語で、時計の針 って hands of a clock だそうで。
そこから思いついた詞です。
改訂時には「僕」の口調を若干柔らかくしました。そのほうが雰囲気合うなと思ったので。

改めて「僕」って誰なんだろう、と考えた結果、本当に「あの子」を待っているのは「僕」なんだろうなと思いました。
開けてはいけない箱のように
閉じ込めたこの想い

壊したくないんだ
隣で笑う君を

依存から抜け出せずに
増えていく君の傷痕を
“この両手に移せたなら、”
何度そう願っただろう

君が好きだよ。
たった六文字が
箱の中で溢れる
君が幸せでありますように
ずっと前に願ってしまった

─幸せになって

膝を抱えた
受話器越し
『あの人の傍にいたい』

ただ一途に ひとりを想う
君が、────。


君が好きだよ。
たった六文字が
箱の中で溢れる
君が幸せならいいの
それでいい いい筈なのに

「君が好きだよ。」
六文字の意味を
すべてを包み込んで
言葉を吐き出した喉が
灼けつくほどに震えていた












20101113
ちょっとだけ改訂。

友達から一歩を踏み出せない、そんな誰かの話。

タイトルにもあるとおり、
主人公は『たった六文字』を、パンドラの箱=開けてはいけない箱みたいにしまい込んでいる訳です。