あさひのブログ -51ページ目
「花戦さ」(主演/野村萬斎)の広告を見て、そういえば当時見に行こうか迷った映画を思い出しレンタル。

「のぼうの城」(2012年 監督/犬童一心、樋口真嗣 主演/野村萬斎)
145分
のぼうの城 通常版 [DVD]/山口智充

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――戦国時代。西日本を制圧した豊臣秀吉は天下統一に向けて北条氏の支配する関東一帯へと軍を進めていた。
北条氏の支城のひとつである忍城を治める成田氏長は秀吉軍に対し防衛し切れないと悟り、秀吉側に寝返り戦を回避しようと決意、ひそかに秀吉に使者を出した。
氏長の従兄弟の長親はおよそ武士らしくない気さくで飄々とした人柄で農民たちに広く親しまれていた。長親らは北条氏にばれないよう表向きは籠城抗戦の準備をすすめる。が、内心は秀吉側につくことを快く思っていなかった。
いよいよ秀吉傘下の石田光成率いる大軍が城を取り囲んだ。城を留守にしていた成田氏長に代わって長親が石田側の使者に応対する。示し合わせた通り降伏開城する…はずが長親は「戦う」と答えた――

[ここからネタバレ--------
農民らを味方につけた成田軍は士気も高く石田軍の猛攻を押し返す。石田光成は堤防を築き水攻めを行った。領民らは皆城へと避難したが城の周囲はすっかり水に沈んでしまった。やはり勝ち目のない戦だったのか…。
その夜、成田長親は堤防の前へ船を出す。そこで突然田楽踊りを始めた。初めは警戒していた石田軍の兵士らはその踊りの面白さに次第に引き込まれ、みんな一緒に踊り出した。光成は踊っているのが敵の大将である成田長親だと知るとすぐに射殺を命じる。だがそれこそが長親の狙いだった。自分が犠牲になることで城に残る人々の士気を復活させようとしたのだ。鉄砲で肩を撃たれた長親は船から転落する。それを見ていた忍城の人々は嘆き憤り、また石田軍の兵士らも指揮官の非情な仕打ちに士気が下がる。長親はすぐに部下に救出され一命を取り留めたが、石田軍の要請で堤防建設に駆り出されていた地元の農民らが長親を撃った光成に反発し、堤防に穴をあけて水を抜いてしまった。
事態は振り出しに戻る。あらゆる策で徹底抗戦する成田軍。だがその時、北条氏の小田原城が落ちたとの報せ。ついに天下は秀吉のものとなったのだ…。
結局忍城は開城したが、三成は成田軍の粘り強い戦いっぷりを賞賛し、無理な条件を突きつけることはなかった。(終)
-------ここまで]

なんて冗長な映画!!!
長すぎる2時間半!!orz


TV局制作だから内容や作りが安くなるのは致仕方ない…
アイドル映画だから物語性をツッコんでも仕方ない…
とはいえ、あまりにもこれは、誰ファンが見ても「長すぎる」

当時の広告では変わり者の"のぼう様"こと成田長親(演:野村萬斎)が、一発大逆転なアイディアで敵に勝つ!みたいな話のようにばらまいてたけど、確かに本来物語からいってもその部分を山場に持ってくるべきだけど、そこへ行くまでだらだら長いし中盤でその一発大逆転やっちゃって、その後もうひと山あるんか思ったら何も無くだらだら後日談。わざわざ書き留めるほどでもないオーソドックスな城攻め。こんなん90分でまとめろよ…。アクションも城攻めシーンも(中国モノを見慣れていると)おそろしく原始的でチャチくて。そんなほっそい槍で何ができるよ!?

主演に野村萬斎が選ばれたのは単に踊りができるからだろう。真の主演というか実際フィーチュアされてるのは成宮寛貴と栄倉奈々。野村萬斎目当てで観たら殆ど出てこないのでふざけんな!と投げ捨てたくなる作品。ふざけんな!!(`Δ´)
主演が主演らしくフィーチュアされず脇役ばっかり出て来て描きたい焦点が定まっておらず、中途半端にコミカルにしてるからいろいろ不自然。誰得?な作品。


TSUTAYA DISCAS
30勝25敗4引分け。
中国の怪奇譚「聊斎志異」を映画化。

「画皮 あやかしの恋」(2008年 原題「画皮/Painted Skin」 監督/陳嘉上 主演/趙薇、陳坤、周迅、甄子丹、孫儷)
103分
画皮 あやかしの恋<劇場公開版> [DVD]/ドニー・イェン

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中国の妖怪というのはモンスターではなく概念としては欧米の妖精に近いかな。草木や動物が何千年とかけて日光浴びたり大地のパワーを吸収すると妖力が身に着き、人間(もしくはそれ以外)に化けると考えられてる。そんな妖怪が人間に恋をして…という「聊斎志異」の代表的な物語。

――将軍・王生は北方馬賊討伐時に美しい娘・小唯を保護し連れ帰った。王生は自分の屋敷に小唯を住まわせるが、その頃から街では何者かに心臓をえぐり取られる猟奇事件が度々発生するように。王生は毎晩警護団に見回りをさせるが犯人は見つからない。
王生の兄貴分で元将軍だった龐勇が街に戻ってきた。王生の妻・佩蓉は元恋人でもあった龐勇に近頃の猟奇事件のことを話し、実は小唯が妖怪なのではないかと疑っていると告げる――

[ここからネタバレ--------
佩蓉は夫に色目を使う小唯に嫉妬している気持ちもあるが、しかし以前手が滑ったふりをして小唯を切り付けたところ、その傷口があっという間に消えたというのだ。話を聞いた龐勇は半信半疑だったが、その場にたまたま同席してた旅の降魔師・夏冰が妖怪で間違いないと言う。妖怪はその体にあざのような特有の模様があるという。
王生の屋敷へ行き、小唯を問い詰め夏冰が体を検めるが、そのようなあざはなかった。王生は皆して小唯に言いがかりをつけて責めてるとおおいに怒る。
しかし実は小唯は妖怪だった。人間の心臓を喰らうことによって美しい容姿を保ち妖怪のあざも隠してきた。仲間の妖怪・小易に人間を襲わせて心臓を運ばせていたのだ。

小唯が妖怪だと確信する夏冰は一日中小易を見張っていたが、またもや猟奇殺人が起こり小唯の容疑は晴れる。佩蓉は夫の心が小唯に傾いていることに傷心するが夫の幸せのためにと身を引く決意を固める。そのことを告げに小唯の部屋へ行くと、小唯は正体を現し佩蓉が自分の代わりに妖怪であると自首しろと迫った。妖薬を飲まされた佩蓉は髪も肌も真っ白の異形の姿になり、兵士らが彼女を取り囲んだ。だがそこへ龐勇と夏冰が駆けつけ佩蓉を助け出す。佩蓉の呪いを解くには妖怪・小唯を倒すしか方法はない。
やがて兵士らが駆けつけ、王生と小唯もやってきた。王生は妻が妖怪で人々を手にかけてきたと思い、夫の責任として自らの手で妻を刺殺する。激高した龐勇が小唯を切り付けると、小唯は顔色一つ変えず傷口からは血も流れない。妖怪だったのは小唯で妻ではなかった、真相を知り王生は愕然とする。小唯はどうしても王生の正妻になりたかったのだと言うが、王生は自分の命と引き換えに妻を生き返らせてくれと告げて自害してしまった。悲しみにくれた小唯は千年かけて練り上げた妖力を手放して彼の望みをかなえようとするが、小易が妖怪と人間は共に相容れない存在なのだと言い阻止する。龐勇と夏冰は小易と激しく戦い、龐勇の捨て身の策でついに小易を倒し千年の妖力を取り戻した。小唯が妖力の塊を天に放つとキラキラと光が降り注ぎ、皆息を吹き返し、そして小唯の姿は霧のように消えていった。

王生と佩蓉は仲良く元の生活に戻り、龐勇は夏冰について妖怪退治の旅へ出て行った。
そしてとある場所から白狐の小唯と大蜥蜴の小易が彼らの姿を見ていた…。(終)
-------ここまで]

これは良かった、予想外に良かった。
最初は妖怪退治アクションものなのかと思って見てたら、きちんと恋愛もの。人間の女と白狐の妖怪が人間の男を取り合う嫉妬系恋愛を骨組として、女の元恋人とか妖怪退治屋とか白狐に恋する妖怪とか入り乱れ激しいバトル(心理も体術も)な話に。ファンタジーだけど登場人物らも妖怪変化なんて信じてないという現実感ある作り。妖怪退治屋がスペシャルな技を繰り出す…わけでもないのが結構意外。

みどころとして前半はドニー・イェン(甄子丹)が主役だと思ったくらいかっこいいアクションで魅せる。そして後半はだんだんヴィッキー・チャオ(趙薇)vsジョウ・シュン(周迅)がフィーチュアされて終盤は驚くほど真面目なラブストーリー。ヴィッキーが最盛期の菅野美穂に見えて仕方ない!さらにジョウ・シュンは時々安達祐実に見える(^_^;)
登場人物が美男美女ばかりでアイドル映画かと思いきや、画面の作りこみ方とかとても美しさにこだわってて「聊斎志異」のミステリアスで怪しげな雰囲気というのがよく表れてる。ストーリーもよくここまで膨らませたなぁと思う。まぁ残念だったのは妖怪が皮を脱いだところのCGが、そりゃないだろと。原型とどめてないじゃん!これじゃ正体が何なのかわからないよ?(´д`lll)
物語の結末はまあ予想がつくものだけど、綺麗に、それはそれは綺麗にまとめてて後味もすっきりしてエンターテイメントとして秀逸!女子向けだけど物語の緩急やアクションもよくて男性も見るに堪えうる良質ラブストーリー。

ただ、本当に誰が主演かっていうのが難しいくらいアクションとラブストーリーが半々になってて。アクション部門ではドニーとスン・リー(孫儷)の妖怪退治コンビが主役なんだけど、ラブストーリー部門ではヴィッキーだよなぁ。よく言えばバランスがとれてる、悪く言えばどっちつかずで中途半端…。ドニーのファンは「もっとアクションメインでやってほしかった」って思うだろうし、恋愛ものを期待してた人は「この話にドニー・イェン要らなくね?」って思うか…。
うーん…でもこれはやっぱりバランスがとれてると言いたいかな。ドニーもカッコ良かったし終盤のジョウ・シュン素晴らしかった。


TSUTAYA DISCAS
30勝24敗4引分け。
名優グォ・ヨウ(葛優)主演の近代劇。

「羅曼蒂克消亡史」(2016年 監督/程耳 主演/葛優、章子怡、浅野忠信)
125分

※日本語版はまだありません。

羅曼蒂克はロマンチカromanticaの中国語表記。上海のとある豪商が戦争によって華麗な生活を失うさまを、芸術的に描く。

――1930年代上海。豪商ルー(陸)は冷静冷徹な判断である時は財力で、ある時は武力で今の地位を維持していた。今上海にも日本が戦争をしかけてくるという噂があり人々の不安を煽っていた。ルーの妹夫の渡部は日本人だが上海暮らしも長く、ルーの良き参謀であった。
ある日日本の銀行がルーの銀行に取引を申し込んできた。それを知った渡部は、日本人は戦争と侵略しか頭になく災厄の原因にしかならない、日本と取引はしないほうが良いとルーに忠告する。ルーも今の情勢での日本との取引は益にならないと考え、取引交渉に来た日本人には丁重に断りを入れた。
断られた日本人は、ルーさえ消せば他の者となら交渉が進むと判断し、ルーを暗殺することを決める。――

[ここからネタバレ--------
日本人はルーの邸宅の家政婦長を殺害し脅しをかけてきた。ルーの上司で社長のワン(王)は、やはり日本は力づくで来るのでここは言う通りにするしかないと告げる。
再度交渉のテーブルについたルーを、日本人は射殺しようと銃を取り出す。同時に建物の外では日本人の手の者がルーの護衛らに向かいマシンガンを放つ。渡部が応戦しルーは退避したが渡部は射殺されてしまった。
ルーが邸宅へ戻ると、屋敷の者は全て射殺されていた。ベッドの下に隠されていた渡部の二人の息子だけが生き残っていた。ワンはしばらく上海から離れるようにとルーに金を渡し、ルーは渡部の息子達を連れて香港へ避難する。

時を遡る事三年前。ワンの新しい妻のリウ(小六)は新婚の身でありながらダンス教師と不倫にふける。事態はすぐ発覚したが老いたワンは事を荒げずとにかくリウを大人しくさせろとルーに命じる。ルーは暇を持て余しているリウのために手を回して上海一の劇団の看板女優の座を与える。みんなにちやほやされて満足するかに見えたリウだが今度は俳優と不倫しそれが明るみに出てゴシップ騒ぎに。さすがのワンも世間に対し面子が立たなくなり、リウと不倫相手を抹殺したことにして二人を上海から遠く離れた蘇州へ送り出すことに。リウは渡部の車で慣れ親しんだ上海の地を離れる。
だがその道中、渡部は突然車を停め運転手らを射殺、リウを強姦した上で上海へ連れて帰り自宅の地下室に監禁する。渡部は外では妻と子供を愛し上海人として生きるルーの忠実な部下を演じ、その実はリウを性奴隷としさらには日本軍と内通し上海を乗っ取ろうとする日本のスパイだったのだ!

ルーの暗殺時に射殺されたに見えた渡部だがそれは日本人との打ち合わせ通りの芝居だった。
その後渡部は日本軍へ戻りフィリピン戦へ赴き敗退する。そして終戦を迎えた。渡部は投降して生き残る道を選ぶ。
上海へ戻ってきたルーは収容所でリウを発見する。リウから真実を知ったルーはフィリピンの日本人捕虜の収容所へ向かう。渡部と再会したルーは身元引受人となってここから出してやると言うが渡部はルーや中国人を罵倒する。ルーは窓の外を見るよう促す。そこにはリウや大きくなった渡部の二人の息子の姿が。そして目の前で息子の兄の方がルーの部下の手によって射殺された。渡部は愕然とし、そしてすぐにルーが身元引受人であるという証文にサインする。外へ出た渡部は冷たくなった息子の亡骸を前に、残った弟の方に収容所へ行って自分は日本人だと言えば日本に帰れると言い聞かせる。弟は収容所へ走って行った。そして渡部の胸を、リウの放った銃弾が貫いた。(終)
-------ここまで]

いやー後半怒涛の展開に息つく間もなく。
これは好きな人は好きなはず。玄人向けのアジア映画。この静けさ、トーンはとても日本映画に通じるものがある。文学的人間ドラマ。
特に前半は物語の主筋とは関係なさそうなセリフやシーンが続いて先が読めないのだけど不思議と退屈ではなく、なにかしら不穏な空気が底を漂っていて目が離せない。そして後半になると時系列が激しく行き来しながら、衝撃の真実が明かされる。

全般通してセリフや会話そのものは人物の心情を描いてはいなくて、ほぼ画面だけで人々の心情を表す。カット割りにしてもカメラアングルにしても、印象に残る・印象に残す撮り方を重ねてストーリーを語る。なので最初は特に意味があるかもわからない会話やシーンが続くけどそれが後半にフラッシュバックして意味を成していくというミステリ的構造。
この監督、物語とは裏腹に日本が好きなんだろうなぁ。日本の文化の描き方が、すごく「外国人が好む日本」。日本の文化の美しい所を切り取ってて、リアルからはちょっと遠ざかるけどこれを見せたいというこだわりを感じる。

しかしまぁ、この映画はひとことでまとめるならば、とーにかく人が死にまくる作品です!!(´Д`;)バトルロワイヤル
ただそれがやけに静かで文学的で美しく撮られてる。
金と権力を持つ者の感覚が麻痺しているということを表しているようにも取れるけど、同時に、怒りとか哀しみとかの感情が激しすぎて閾値を越えると逆に声も涙も出てこないっていう放心状態を描いているようでもあり。
見終えた後に、確かにタイトルは「羅曼蒂克消亡史」で間違いないと、これ以上相応しいものはないと納得。失ったものは美化されて記憶に残る。ロマンとは失ってしまったものを懐古するための言葉なのだろう。しかしいくら懐かしんでもそれは決して取り戻すことはできない。

主演はグォ・ヨウということになってるけど、出演時間で言えばチャン・ツィイー(章子怡)と浅野忠信の方が長いかも。ただ、やっぱりグォ・ヨウの演技は凄い存在感。この作品ではぶっちゃけ終始ポーカーフェイスだけど、なのにいろんなざわめく感情が伝わってくるのは脚本やカット割りの力か彼の芝居力なのか…ともかくこの陸先生はハマリ役!
チャン・ツィイーは、お美しいですね、ハイ。男性が喜びそうなシーンもありますよ。
で、浅野忠信。日本人だけど上海人と結婚し上海人として生きる男の役。前半は他の人物の中に埋もれてて、でもまぁ何かしらキーパーソンになって来るんだろうなという予感はしてたけど、後半大活躍(?)。彼の"お芝居"は、もう一回最初から見直したくなることでしょう。


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長いものに巻かれろ

兵庫県立美術館のベルギー奇想の系譜展へ行ってきました。

キモカワイイ、シュールなポスターがインパクト大。

建物の上にはなんか乗ってるし。

ポスターにもなっているヒエロニムス・ボス工房の「トゥヌグダルスの幻視」に始まり、彼の影響を受けた多くの作家の作品が並びます。おとぎばなしと言うか絵本のような、しかも「地獄」みたいな怖い系の絵本のような、写実的であり幻想的でもある油彩やエッチング。常に人や人でないようなものが戦い合い傷ついている絵でグロテスクだけど、人でないもの(動物だったり想像上の生き物だったり)が妙にファニーに見えたり…とても寓話的に感じます。神と悪魔、賢者と愚者が描かれているものがほとんどで、昔は字が読めない人も多かったろうけど、この絵を見るだけで悪い事をすれば天罰が下るということがわかるような訓話的なものを感じます。
一枚の絵の中に多くの人や場面が描かれていて隅々まで注意して見る必要があります。ひとつの作品にひとつの訓話ではなく、数多くの訓話を凝縮して描いてあるので、日本のあの地獄絵図にすごく似通ったものを感じました。

この展示は幻想的なものばかりを集めているわけではなくベルギーでの絵画の流行や歴史を追ったもので、ミケランジェロっぽい作風の宗教画(?)や風景画も。フェリシアン・ロップスのダークな骸骨を描いた一連の作品が、すごく現代的だなと感じました。SFかファンタジー小説の挿絵みたい!
有名どころでマグリットやデルヴォーの作品も各10点ほど。終盤にはなかなかに攻めた現代作品も多く。マルセル・ブロータールスの「猫へのインタビュー」は、小部屋にスピーカーが置いてあり、作家が猫に一方的に話しかけている音声(猫はひたすらニャーニャー鳴いてる)が延々流れてる…(´Д`;)
ウィム・デルヴォワの「プレッツェル」と題された立体作品は、その名の通りお菓子のプレッツェルのようにぐるぐるっとまるめられた巨大な黒い鉄の棒、よく見るとそれは磔にされたキリスト像を引き延ばしたものでできてる。わかった瞬間ゾッとしつつも長く伸びたへんてこな顔にプッと吹いてしまったり…グロテスクとユーモアの見事な融合。


ミュージアムショップではベルギーチョコやワッフルなどの食品も販売。
クッキーと、王室御用達というコーヒーを買いました(^∇^)v


ベルギー奇想の系譜展
5/20(土)-7/9(日) 兵庫県立美術館

兵庫県立美術館
阪神岩屋駅から海へ向かって、けっこう歩きます。



長いものに巻かれろ
アンディ・ラウ(劉徳華)とホアン・シャオミン(黄暁明)のW主演映画。

「王牌逗王牌」(2016年 監督/王晶 主演/劉徳華、黄暁明)
103分

※日本語版はまだありません。

王牌はその字の通り、ゲームで一番強い駒や札のこと。逗はからかう、笑わせる。
50代イケメン俳優のキングたるアンディと30代イケメン俳優のキングたるシャオミンのコメディ対決!みたいな意味合いなのかも。

――少量の水を与えるだけで瞬時に成長し果実をつける植物の種、"上帝種子(神の種)"がスイスで開発された。その研究を洛ファミリーが買い取ろうとしている…そんな情報が香港国際警察にもたらされた。その種があれば世界の飢餓を救うことができるが、一方で農業大国は大打撃を受け経済は大混乱に陥るだろう。洛ファミリーとは伝説の大盗賊の子孫だが今はIT・科学技術関連会社を経営する大富豪として名を馳せている。
指令を受けた国際警察官の"宝爷"こと洪精宝は洛ファミリーのビルに潜入し、神の種の取引現場を見張る。だがその商談中に突然5,6人の男女が乱入し音波銃を乱射、神の種とそれを開発した博士を拉致してあっという間に姿を消した――

[ここからネタバレ--------
神の種を奪ったのは日本の犯罪組織、新月組と判明。さらに新月組はかの悪名高い犯罪組織K-MAXと取引するようだ。K-MAXに神の種が渡れば最悪の事になりかねない。
宝爷は洛邸を訪れ、若き当主・洛家豪に神の種を悪の組織から取り戻すのに協力してくれと頼むがあっさり断られる。そこで自分と勝負して勝ったら協力してもらうと強引に挑むが、何をやっても家豪に勝てない。そしてスーパーカー対決中に宝爷の車はスリップしてトレーラーに激突し病院へ運ばれた。
すったもんだありながら結局家豪は宝爷に協力することとなった。

K-MAXの幹部"鉄鷹"が入国したとの情報。宝爷、洛家豪とその妹・洛家欣、弟分"A夢"は鉄鷹のいるカジノへ潜入。鉄鷹はカード勝負で敗けた逆恨みで家欣に乱暴しようとするが、家豪がかけつけ激しい戦いの末逃亡。家豪は後を追うが新月組の罠にかかり拉致されてしまった…。
廃墟に連行され拘束された家豪は無理矢理毒虫を飲み込まされる。体の中で成長、増殖し最終的に宿主の体を突き破って出て来るという恐ろしい虫だ。家豪はそのまま置き去りにされ絶望の淵に立たされるが、そこへ戻ってきたのが新月組の一人"風舞"。風舞はなぜか家豪から虫を吸い出してくれたが、何も言わずに去って行った。その後かけつけた宝爷らに家豪は救出された。

新月組はイタリア・ミラノに秘密の実験室を持っているらしい。神の種と拉致された博士はそこに連れていかれたようだ。家欣がハッキングした情報によれば、実験室のドアは虹彩認証によるロックがかかっている。独身熟女の室長ソフィアの虹彩情報を盗むため、自称色男の宝爷がハニートラップを仕掛けようと提案。だが新月組の刺客に襲われ宝爷は負傷してしまい、代わりにA夢がソフィアを誘惑しようと奮闘するが見向きもされない。ところがソフィアは洛家豪に一目惚れ、家豪はホテルに連れ込まれ襲われそうになるもなんとか切り抜け彼女の虹彩情報を入手することに成功した。
新月組のリーダー"雪姫"は神の種を取引するためK-MAXのリーダー"雕爷"と会うが、雕爷は雪姫を殺害。新月組の実験室には既に鉄鷹が向かっていた。実験室に潜入した家豪は鉄鷹と鉢合わせし壮絶なバトルとなる。そこへ風舞がやってきて家豪と風舞は鉄鷹を倒して神の種を取り戻し脱出する。

無事神の種を取り戻したと大喜びの宝爷や国際警察だが、今度は洛家豪の母がK-MAXに拉致されてしまった!一同は急ぎK-MAXのアジトへ向かう。
指示通り神の種を修めた箱を持参した家豪と風舞。雕爷を罠に嵌め人質にとるが、実は雕爷と呼ばれるその男は影武者、本当の雕爷は黒衣の女だった!真の雕爷は母に銃口を向け、家豪は引き下がるしかなかった。神の種はついにK-MAXの手に渡る。だがその時、宝爷らの作戦が開始されアジトを急襲。雕爷は家豪の母を連れて飛行機で逃亡、家豪らも宝爷の準備したヘリを使って後を追いK-MAXの飛行機内へ飛び移る。家豪、風舞、宝爷は雕爷と対峙し激しい戦いが繰り広げられる。戦いの最中雕爷が落とした神の種を拾った家豪はすかさず雕爷の口の中に放り込んだ。見る見る間に木の枝が彼女…いや、彼の体を突き破って成長し、立派なマンゴーの実が鈴なりに。
雕爷を倒したが飛行機は戦いで故障し墜落の危機。脱出用パラシュートで家豪の母、風舞は脱出し、最後のパラシュートを宝爷は家豪に押し付け無理矢理脱出させた。高度を下げていく飛行機の操縦席についた宝爷は二年前に別れた元妻に久しぶりの電話をかける。そして死を覚悟した宝爷の視界の中に、パイロット用の緊急脱出ボタンが目に入った…。

全員が無事生還し幾日語った頃、洛宅では家豪の母の誕生パーティが盛大に行われていた。神の種の存在は世に知られることなく消え、世界は変わらなかったがそれでよかったのだろう。
と、宝爷を呼ぶ声がして振り向くとそこには別れた妻の姿があった。(終)
-------ここまで]

もっとドタバタなコメディなのかなと思ったら、いい感じにアクションも派手でちゃんとわかりやすいストーリーも立ててあって。W主演をかっこよく見せる隙のないアイドル映画で小気味良い作品!
これ親子で楽しめるなー。40~50代のお母さんとその娘さんに仲良く見に行ってほしい。アンディの方は夫婦愛を、シャオミンの方はアバンチュールな恋愛をからめてるので二人のイケメンをそれぞれの観点から楽しめる。(°∀°)b

基本的には刑事とアウトローがタッグを組んで悪の組織を潰すと言うハリウッド的物語だけど、それを至る所でパロディ化したり漫画みたいなギャグを挟んでて笑える。そしてまさにドラえもんのごとく次々と夢の道具みたいなのが出てきてそれで窮地を乗り越えちゃうところが面白いし和むというのか、なんだか爽快。アクションもカンフーの近接戦多めでほど良いハラハラと、そして必ず最後にギャグで落とすとこはジャッキー・チェンの映画みたいな手堅さ。日本でもウケそうなエンターテイメント作品。ひとつだけ障害になるとすれば、悪役が日本の組織という所かな…今さら歴史的なものを引きずってるわけではなく、むしろIT等の高い技術力をもっているという意味で日本に設定されてるだけなんだけど。

アンディが演じる洪精宝は、優秀なはずなんだけどどこか抜けてる刑事で、全般的にボケ役でそんなに格好良くない、けど肝心なところで活躍するという例のパターン。憧れというより親近感が沸くようなキャラ。一方、シャオミンが演じる洛家豪は冷静でそつのない完璧キャラ、若い子に確実にウケるイケメンらしいイケメン。どちらもアクションシーンが多いのだけど、アンディはけっこう自前でやってんじゃないかな。役柄上必死そうな顔してるけど動きに余裕があるように見えるしw あと鉄鷹役のウー・ユエ(呉樾)がねぇ、もーカッコイイの!見た目もイケメンだけどアクションがとっても見ごたえ有り。女優陣はすごくモデル系。芝居はともかく若くてキレイな子ばかり。洛家欣役の子なんかはこれからどんどん活躍していきそうという期待感。

洛天豪の弟分の"A夢"はあだ名で、作中で示唆されているようにドラえもん(哆啦A梦)からとられている。刀や忍者っぽいものを出してきてたりする所なんかも、やっぱり日本のアニメの影響力は強いんだなぁと。


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