あさひのブログ -52ページ目
「誘拐捜査」(2015年 原題「解救吾先生/Saving Mr.Wu」 監督/丁晟 主演/劉徳華)
106分
誘拐捜査 [DVD]/リウ・イエ

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原題は「吾(ウー)さんを救え!」。
「最強対手(最強の相手)」という別題もあるみたい。

――ある夜、香港スターのウーは突然警察を名乗る男らに取り囲まれ有無を言わさず車に押し込められた。実は彼らは警察ではなく犯罪集団。アジトに拘束されたウーは同じ手口で誘拐されていた男が目の前で殺されそうになるのを見かねて、彼の分も身代金を払うと誘拐犯のボスに頼み込む――

なんじゃこりゃ・・・。
特に目新しくもない誘拐事件を淡々と追ったサスペンス。24時間以内に救い出せ!みたいな条件ついてるのに全然差し迫らないというか、スピード感がなさすぎて、もはやドキュメンタリー?
イケメンベテラン俳優アンディ・ラウ(劉徳華)を主演に据えている割には、誘拐される側で特に活躍はしない。拘束されて震え上がってるだけの役。なのでこのパターンは本来は刑事・警察側に主人公を置いて犯人と知恵比べするハラハラを描くべきなのに、警察側が霞んでてちっとも面白くない。(犯人役はけっこうキャラ立ってて好感が持てるのだが。)これは意外にも被害者と誘拐犯の交流から人間ドラマでも引き出すつもりなのかと勘ぐって60分も見たけど、結局何も出てこないじゃん!(´Д`;)

実際にあった事件がモデルらしいので、もしかしたら香港では誰もが知ってる大事件の再現ドラマなのかもね。日本人が見てもまったく意図がわかりませーん!
アンディもたいしてかっこよくない役なのでファンの人にもすすめられません。本当ナニコレ。(@_@)
用事で行った松坂屋でやってた美術展を覗いてきました。

まず「アール・ヌーヴォー ガラスの世界展」。

ガレとドームのガラス作品の展示即売会です。値札はゼロの数が多すぎて思わず目をそらしてしまう!!(ノ゚ο゚)ノ
花瓶や器、ランプなど。すべて植物や虫などの絵柄が入ったものが集められてました。まるで陶磁器に描かれているかのように詳細で写実的な絵柄が多く、個人的にはバッタとかトンボとか虫が多いのはちょっと…ヤダ。個人的な好みはともかくとして、美しいガラスにみごとな絵画が描かれていてその価値が、ゼロが沢山つく理由も納得です。
何点かすごく日本の水墨画っぽいなと思うものがあり、どうみても松の木だけど西洋に松ってあったの?と疑問にも思ったのですが、この時代ちょうど日本ブームがあったらしくてガレもその影響を受けてるのだとか。

ショーケースの中には人の親指くらいの小ささの花瓶のミニチュアみたいな作品も。その絵柄も実物をそのままミニチュアにしたみたいに精巧に描かれててこれが(コンピュータではなく)人の手によるものだというのが驚き。販売員のおじさまのお話では実物の花瓶のイメージを解ってもらうため、そしてこの小ささでも美しく描けるという技術を見せるためにこれらのミニチュア作品が作られたのだとか。


そしてお隣の「福本百恵 日本画展」。

こちらも展示即売会。作家さんも在廊されてました。
実は外へ出てこの写真を撮るまで日本画とは気づかなかった…。ポスターカラーのように鮮やかな色使いで、オウムのように非常にカラフルな鳥を描いている作品が多いのです。鳥の羽根のこまかい毛の一本一本まで描かれていてその表情も非常に愛らしく、普通に現代絵画、どちらかというとイラストレーションな感じを受けましたが。思い返せば写実的のようで細かくても全体は平面的に感じるところや、金箔を利用した作品なんかは日本画の技術なのかなと思えなくもなく。
フクロウを描いた作品が個人的にとってもかわいらしくて好きでした。丸々としてて。鳥の表情をとてもよく観察してあるなと思います。
原画は値札にやっぱりゼロが多いので、カレンダーとかであると買いたいかも。


アール・ヌーヴォー ガラスの世界展
4/26(水)-5/9(火) 松坂屋名古屋店本館8F 美術画廊

~イロドリノハザマニ~ 福本百恵 日本画展
5/3(水)-5/9(火) 松坂屋名古屋店本館8F 美術画廊

松坂屋名古屋店
市営地下鉄矢場町駅直結。美術画廊は本館8F(南館7Fの美術館とは別です。)



長いものに巻かれろ

愛知県美術館で開催中のフィンランド・デザイン展へ行ってきました。

フィンランド独立100周年記念ということで開催されたようで、国の歴史からデザインの歴史や変遷を辿っていくという構成になってました。
とはいえ、フィンランドってどこ?ってくらい日本人にはなじみが少ない遠く離れた地。ノルウェー、スウェーデン、デンマークあたりとごっちゃになりがち。向こうの人にしたら日本と韓国と北朝鮮と台湾がごっちゃになるようなもんだろうなぁ。非常にざっくり(とてもざっくり)いうと、フィンランドはスウェーデンとロシアに挟まれて(支配権を)取ったり取られたりされてた歴史があるようで、文化もその二つの国の影響を受けつつ独自のものも生まれていったという風みたいです。

展示されているのは主に食器、椅子、ファブリック。その他オブジェやポスター、みんな大好きムーミンの原画展示も。


撮影可コーナー。マリメッコのファブリックの数々。


展示されている作品の、これは複製(ポスター)。入口前ホールに張られてます。

今日本でも北欧グッズとして人気の高いブランドが多く展示。でも、日本で一般に北欧風と呼ばれるシンプルデザインを想像していったら意外とヨーロッパ調というのか、細やかな模様や装飾のものも多くて一概に言えない感じ。
特に印象的だったのは氷や水を模したガラス製の食器や燭台のシリーズ。寒い地方なのにこんな冷え冷えとした見た目の食器を使うんだ!?とけっこう驚きです。日本で夏にそうめん食べる時なんかにはスッゴク良いけど…。それから吹きガラス製の鳥のオブジェのシリーズ。鳥の羽模様が吹きガラスならではの規則性で浮かび上がっていて見事な上、飾りとして可愛らしく、またフクロウの作品はとってもファニー!思わず吹き出してしまう良い意味で間の抜けた表情。

結局"フィンランドらしさ"というまとまった概念はあまり感じられなかったのですが(そのくらい様々な作風のものを展示)、大丈夫、ミュージアムショップには見慣れた"北欧らしい"グッズで溢れかえっていてショップだけでもだいぶ楽しめます。(°∀°)b


フィンランド独立100周年記念 フィンランド・デザイン展
4/7(金)-5/28(月) 愛知県美術館
7/22(土)-9/3(日) 福井市美術館
9/9(土)-10/22(日) 府中市美術館
10/28(土)-12/24(日) 宮城県美術館

愛知県美術館
栄オアシス21(バスターミナル)隣。



長いものに巻かれろ

チャン・イーモウ(張藝謀)監督最新作、古代中国を舞台にしたアクションファンタジー。

「グレートウォール」(2016年 原題「長城/The Great Wall」 監督/チャン・イーモウ 主演/マット・デイモン)
103分
グレートウォール ブルーレイ+DVDセット [Blu-ray]/NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン

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――争いの絶えない西洋諸国。はるか東の帝国には少量で大爆発を起こし敵に大打撃を与えられるという兵器"ブラックパウダー(黒色火薬)"があるといい、諸国はその兵器を求めて東帝国へ人を遣る…傭兵ウィリアムもその一人だった。だが帝国に辿りつく前に砂漠の馬賊(野盗)に襲われ仲間は散り散りに。さらに野営中に得体のしれない化け物に襲われ、なんとか撃退したものの生き残ったのはウィリアムとトバールの二人だけだった。
東帝国の防御壁(長城)にたどり着いた二人。城には驚くほどの大軍勢が完全武装で待ち構えており、二人は即刻捕えられ将軍らの前に引き出される。副将の女将軍リンは二人がブラックパウダーを狙う西洋のスパイだとして処刑しようとするが、その時敵襲来の報せ。にわかに慌ただしくなり帝国兵士らは次々と応戦の準備へ。ウィリアムらは牢屋に収容している時間がないため拘束されたまま長城の前線へ連れていかれた。そして長城へ襲い掛かって来たのは、ウィリアムが先日襲われたあの得体の知れない化け物、タオティエ(饕餮)の群れだった…!――

[ここからネタバレ--------
大地を覆うほどの大軍で人をはるかに凌駕する身体能力を有する化け物タオティエの攻撃に対し、帝国の軍勢はあらゆる手段で防戦し立ち向かっている。だがついに一匹のタオティエが城壁を登って侵入した!次々と帝国兵士を殺害していく…ウィリアムとトバールは西洋人バラードの助けで拘束を解かれ、襲い掛かって来るタオティエを間一髪で倒した。その時、タオティエの女王が発する合図で一斉にタオティエらは退いて行った。

タオティエを倒したウィリアムらは一転して客として迎えられた。あの化け物は60年ごとに帝国に攻めて来るらしい。しかもただの獣ではなく明らかに知能があり、女王の指令で軍隊のごとく動いている。タオティエは必ずまたやってくる。やはりブラックパウダー目当てでやってきて捕まったというバラードは、その襲撃に乗じて三人で脱出しようともちかけてきた。
軍事会議では、どうやら磁鉱石がタオティエの女王が発する指令を妨害する力があるらしいとわかる。確証をつかむため次の襲撃時になんとかしてタオティエを生け捕りにしようという事になる。
そしてタオティエが襲来。バラードとトバールは逃げようと言うがウィリアムはタオティエを生け捕りにしようと奮闘するリン将軍を見かねて助けに入る。なんとか城を防衛し一匹のタオティエを生け捕りにすることにも成功。磁鉱石を近づけると果たしてタオティエはおとなしくなった。タオティエは磁鉱石と共に帝国都へと搬送されて行った。

その夜、西塔の異変が伝えられシャオ大将軍とリン将軍がかけつけると、一匹のタオティエが長城に侵入していた。激闘の末シャオ大将軍が仕留めたが重傷を負い、指揮をリン将軍に託して帰らぬ人となった。
タオティエと戦おうとするウィリアムを説得しきれないと諦めたバラードとトバールは二人だけで帝国を抜け出すことに。かねてからの計画通り将軍らの留守を狙って武器庫の扉を壊しブラックパウダーを盗み出し馬で逃亡。残されたウィリアムは共謀の疑いですぐに捕えられた。
まんまと逃げおおせたバラードはトバールを騙して置いてけぼりにし火薬を独り占めにするが、馬賊に襲われ火薬が大爆発する。

リン将軍の元に衝撃の報告が。なんとタオティエが城を襲撃に来ていたのは陽動で、ひそかに地下に穴を掘って長城を通り抜けるトンネルが作られていたのだ!すでにタオティエらは都へ向かった後。今から馬で追っても間に合わない、リン将軍らは気球に乗って都へ向かう。すでに勝ち目のない戦い…リン将軍はウィリアムを釈放したが、ウィリアムはそれでも果敢に立ち向かうリン将軍の後を追って気球に乗り込む。

都はすでにタオティエの群れに襲われていた。空から宮殿へ降り立ったリン将軍らは、宮殿の地下に生け捕りにしたタオティエがいると知り、それをおとりにしてタオティエの女王を倒す作戦に。このタオティエを解放すれば必ず女王の元へ戻るはず。その体に黒色火薬をくくりつけ、女王の元へ戻ったところに火を放って爆発させるのだ…!
リン将軍、ワン軍師、ウィリアムは磁鉱石を使って敵を避けつつおとりのタオティエを放ち、急ぎ都の高塔へ登る。おとりが女王の元へ戻ったのを確認し高所から火矢で女王を狙う。だが女王を取り囲むガードのタオティエに阻まれ火薬に着火しない。これが最後のチャンス…ウィリアムはリン将軍の槍に火種をつけ、女王にむかって思い切り投げつけた。槍に付いていた磁鉱石がガードの動きを停め、火種が火薬に着火、大爆発を起こした。タオティエの動きはぴたりと止んだ…。

長城の牢屋に拘束されていたトバールの元へウィリアムがやってきた。英雄になった今自分を笑いに来たのかとトバールは問うが、ウィリアムは皇帝に今回の褒美としてトバールを釈放してもらうよう頼んだのだと答える。
ウィリアムはリン将軍に別れを告げ、トバールと共に西へと帰って行った。(終)
-------ここまで]

うーーん、これ中国人が作ったってのがすごいな。
目線がすごく欧米。中国やアジアのこと知らないほうが純粋に楽しめる作品です。というのは、"なんちゃって感"満載なので。なんちゃって和風(例:着物なのにハイヒール)が日本人からするとイラッとするように、全編にわたってなんちゃって中華なので中国人にとってはツッコミ所満載でしょう。アジアをエキゾチックでミステリアスな国だと認識してる人に向けたファンタジー。つまりとっても欧米人向け。

前情報からアニメ的な物語だろうと予想はしてたけど、むしろゲーム的かな。シナリオのクサさ単純さとか主人公だけ異様に強いとかヒロインもばりばり戦うとか、ね。
テーマは友情というか信頼というかそんなところで、作品の半分くらいはCGでエンタメとしてよくできてるので10代の男の子におすすめ。ラブ要素はあまりないので女の子はつまんないと思いますよ。まぁでも主演のマット・デイモン普通に男らしくてかっこいいし東洋人キャストでは軍師役のアンディ・ラウ(劉徳華)がオイシイ。彼らのファンの方はどうぞ。ぶっちゃけ東洋人キャストはヒロイン役のジン・ティエン(景甜)以外は一瞬出て来て一瞬でいなくなる。けっこうすごい配役なのに使い方がモッタイナイ。CG満載の集団戦シーンが多いから名優がその実力を発揮する時間がないのよね…。(;^_^A

本作は英語を基本としていて、東帝国人の台詞には英語字幕がつけられてる格好。がっつりとした会話は西洋人と英語を話せるリン将軍、ワン軍師くらいしかしてないのでもう普通に洋画です、アジア映画っぽさはありません。なんで西洋の公用語がイングランド語やねんってツッコミつつ…。
あ、あともう一つツッコミたかったのが、瀕死のシャオ将軍の最期の命令に対しリン将軍が「将軍放心。(直訳:将軍、ご安心ください。意訳:かしこまりました。)」って答えたのを「将軍、どうぞ安らかに。」って訳してるのはヒドくねー?まだ死んでねーよッ!!(;´Д`)ノ



長いものに巻かれろ
兵庫県立美術館の「新宮晋の宇宙船」展へ行ってきました。

新宮氏は関西出身の立体造形家。なんて言うのか、風車?動くモニュメント?を作っておられる方です。公園とか、大きな公共施設や大型ショッピングモールの吹き抜けにありそうな、風でゆらゆら揺れるようなモニュメント。ぱっと見そんな感じでそんなイメージで行ってみたのですが、思いのほか面白かったです。


入口に作品の一つである特別展示「風の門」。ゆらゆらくるくる常に動いています。電気的な動力は一切なく、モニュメントの平面が受ける風の力のみで動いてます。

展示作品は大きく二つに分けられ、風力によって動くものと、重力(水の重さ)によって動くもの。風力によるものは館内のエアコン(または何も無し?)、人の出入りによる空気の流れや白熱電球の熱による上昇気流によってゆらゆらくるくると。水を使用しているものは言ってみれば水車。水道管から少しずつ流れて来る水や、雨を模したシャワーを受けて、金属モニュメントがゆっくりと、時に速く、思いもしない動きを見せます。

基本的な造りとしては動力を受ける部分(平面部)と、そこに繋がっているおもり部分、その二つの重さがおそらく均等になるように支点が設定され、その支点は可能な限り摩擦を減らしてほんの小さな力によっても回転できるように。そんな「やじろべえ」がいくつもいくつも組み合わさって、簡単には想像のつかない動きを見せるのです。一見止まっちゃうのかなと思わせといてやっぱり止まらなかったり、さっきまで激しく回転してたのにスッと動きが落ち着いたりと、ずーっと見ていられる。これ動きはループしないんじゃないかな。
さらに展示室内では光の演出も加わり、ステンレス製のモニュメントに当てられた光が反射し室内を照らし出すその光の形の変化にも注目。ゆらゆら揺れる水面の光を背景に太い帯のように映る光の平行線は、なるほど確かに星の海を航行する宇宙艦隊のようにも見えます。


一部の作品は撮影可能となってます。これはモニュメントの原型となる模型。


階段の吹き抜けには雲海を逆さに見るようなモニュメント。

単純に動きが面白いし物心つく前の赤ちゃんの気分になっていつまでもいつまでも見ていられます。(ソファも各所に設置されてます。)
加えてこの幾何学的な美しさ。重なっても決してぶつからない計算し尽くされた造形美。からくり好き、物理学(力学)好きに強くオススメします。
あ、殆どの展示作品が天井からつるされているので首が痛くなるのを覚悟して行ってくださいw


出品リスト掲載のスケッチ。ぜひ実物と見比べてください。


風と水の彫刻家 新宮晋の宇宙船
3/18(土)-5/7(日) 兵庫県立美術館

兵庫県立美術館
阪神岩屋駅から海へ向かって、けっこう歩きます。



長いものに巻かれろ