中国語版のざっくり解読なので間違ってるところもあるかもしれません。
[第十五集]
楊修は牢獄の子建を見舞う。そして全ては司馬朗の指示だったことにしようと告げる。それでは彼が可哀相だという子建に、自分もあなたも、そして司馬一家もみんなが減刑を願い出れば王は殺しはしないだろうから大丈夫だと言う。
仲達は急ぎ崔家を訪ねるが、崔申はどちらが馬を御していたかは暗かったのではっきりとは見えなかったと言い、崔尚書からは事前にうちを訪ねて来てはあらぬ疑いをかけられるかもしれないと言われ、やむなく帰る。
卞夫人は子桓の元を訪ね、子建を助けるために王に情状酌量を願い出るようにと頼む。甄氏も義母の言う通りだと言うが、子桓はまたその物言いが気に入らない。これがもし逆の立場だったらお前はわたしのために情状酌量を願い出ろと子建に頼んだか?と怒って出て行ってしまった。
魏王の前に関係者らが呼び出された。崔申はあの晩子建は引き返せと命じたが酔った伯達がそのまま馬車を御して突っ込んでいったと証言し伯達は眼を剥く。
伯達は大理寺送りに。拷問を受け、子桓配下である仲達と謀って子建を陥れようとしたとの自白を強要されるがじっと耐える。
仲達は子桓に助けを求めに行くが口を開く前に「何も力にはなれないぞ」と釘を刺された。魏王は子建を救うためにあのわざとらしい崔申の嘘の証言を見過ごしたのだ。やはり父は子建を後継にしたいのだ、母も妻も、そして今臣下すらも皆が子建を救済しろと言ってくる、わたしが今どんな気持ちかも知らないで!
しかし仲達は今子建に助け舟を出してやらねば魏王の気持ちは離れて行くばかりだと説く。子桓はやはりお前は伯達に命じられて子建を助けようと図ってるのだろうと怒って出て行ってしまった。やはりだめか…彼の性格からいって望み薄なのはわかっていた。
仲達は汲布を探す。仲達の予想通り汲布は校事として事件直後から崔家を監視していた。仲達は崔尚書と丁儀が事前に密談していたことを記録した書を見せてほしいと頼み込む。
汲布の協力で楊修と丁儀が崔尚書に賄賂を贈っていた記録を入手した仲達はこれで二人の悪事を訴えることができると言うが父・司馬防がそれを止める。事が明るみに出れば子建公子の監督責任が問われ罰せられる。となれば必然的に伯達にも連帯責任が課せられる。このまま死罪になるよりかましだろうと訴えるが父は言う、後継争いとは理論や法ではなく関わりの濃さ(仲の良さ、コネクション)そして王の好みなのだ。今仲達が二人を訴えて子建公子の立場を失わせれば、王は後に必ずお前を、司馬家を陥れる、と。
成す術なくこのまま兄が死刑になるのを見ているしかないのか…と、司馬防が、かつて自分を救ってくれた時に力になってくれた御人はどうだろうかと言う。
仲達は荀令君に面会し、楊修と丁儀が崔尚書に贈賄し崔申に偽証させたことを魏王に訴えたいので一緒に来てほしいと証拠の書を差し出す。しかし事件は魏王自らが判決を出したものであり、今更この書を出しても王の機嫌を損ねるばかりかこの校事の書を盗み出した罪で罰せられるだろうと言われてしまった。それでも兄の命さえ救えれば自分の命は惜しくないと言う仲達。
「いつもそんなやり方で物事が解決すると思ってるのか?それがお前の"知恵"なのか!?」荀令君は一喝する。お前の兄を救えるのは私ではなく"形勢"であり"人の心"。多くの朝臣の同調があれば兄を救えるかもしれないが一人で突っ走るのは愚者の行いだ…その言葉に仲達は目が覚める。
荀令君はさらに言う、将来子桓を支えていく時も全て一人で行おうとせず周囲とよく協力し同調しながら、一人の人ではなく一つの国を支えていくことを常に念頭に置くのだ、と。
その夜、荀令君は魏王に面会する。そして事実を曲げて子建を救い司馬伯達を罰したことは世間に魏王の恐ろしさを見せつけることとなったと指摘する。
20年前、漢王室を救うために奮闘していた曹操に出会った荀彧は彼こそがこの乱世をまとめ漢王室の再興を実現してくれる英雄、"明公"であると信じ今までついてきた、しかし今はかつての明公の姿は見えない。あるのは司空でも丞相でも飽き足らず王位にまで就く欲深い男の姿。漢天子を保護し諸侯らの前で漢臣として忠義を尽くそうと皆に誓ったあの明公はどこへ…「あなたには失望した。」
荀令君のその言葉に曹操は驚き、漢王室の皇帝の座を要求するような真似はしない、いつまでも漢王室の臣下だと言うが、しかし荀令君はもはやついていくことはできないと言って拝礼し退室していった。
乱世を治め人々に平和を安心を与えるためにやってきたはずなのにいつからこうなってしまったのだ…曹操は愕然とし頭を抱える。
[第十六集]
荀令君の元に魏王から夕食の差し入れが。しかし食盒の中には何も入っていなかった。「もうお前を食わせる事はできぬ(お前に禄を与えることはできない、解雇する)」という意を悟った荀令君は官服を返還する用意をさせ、懐から小瓶を取り出した…。
翌朝、荀令君が服毒自殺したと聞いた仲達は愕然とする。
荀令君の自殺にはさすがの魏王もこたえた。棺に取りすがって涙を流す。
荀令君は生前記した書の殆どを焼き捨てていたが、魏王は残っていた書をかき集め、書に目を通し彼の遺志がわかるものがあれば報せよと楊修らに命じる。徹夜で書の仕分けをしていた楊修はその中に子桓から荀令君へ宛てたらしい書を発見しすぐに魏王へ報告する。それを見た魏王は激怒してすぐに子桓を呼びつけた。(※中身は魏王の悪口が書かれていたようだ…。)子桓はそんな書を書いた覚えはない、冤罪だと訴える。そして楊修をにらみつけるが、楊修はこの書は荀令君の書庫から魏王自ら取って来たものであり、しかも封がしてあったので偽造できるわけもないと答える。魏王は子桓を投獄。楊修はこの件を裁くのに通常の大理寺の人間では尻込みするであろうから西曹掾の丁儀が適任だと推薦する。
鍾繇の息子・鍾会は、父が楊修の頭の回転の良さを褒めるのを聞いて、それは真に賢いとは言えないと言う。争いを起こして自らの才を売り込めば必ず後で妬み嫉みと買う、真に賢い者は争わずして才能を認めさせることができるものだと論じ、鍾繇は感心する。鍾会はさらに言う、その賢人は目下三人しかいない。一人目は20年にわたって漢王室と魏王の関係を保ち続けた荀令君、二人目はわが父、そして三人目は子桓公子を背後で支える司馬懿だ。と、その司馬懿がやって来たとの報せ…。
仲達は子桓救出に大理寺を司る鍾繇にどうか力を貸してほしいと頭を下げるが、鍾繇は自分は荀令君のような君子でも勇者でもないので日和見させてくれとにべもない。

[A] 司馬懿(仲達)
文学掾。子桓の軍師。鋭い洞察力の持ち主。
[B] 曹丕(子桓)
五官中郎将。曹操の長男。後継の座を弟と争っている。
[C] 曹植(子建)
平原侯。曹操の三男。詩や音楽に長け、曹操のお気に入りの息子である。
[D] 楊修(徳祖)
主簿。子建の軍師。知識と野心に溢れた才人。
[E] 丁儀(正礼)
西曹掾。子建の軍師。片目が悪いことがコンプレックス。
[F] 司馬朗(伯達)
仲達の兄。楊修の企みで子建に仕えることになる。
[G] 曹操(孟徳)
魏王。彼の思惑は誰にも推し量れない…。
[H] 卞夫人
曹操の妻。子桓、子建の母。彼女だけが曹操を阿瞞と呼ぶ。
[I] 甄宓
子桓の正室だが、かつて子建に心寄せていたことから子桓からは冷遇されている。
[J] 荀彧(文若)
尚書令。令君と呼ばれる。曹操の古くからの臣下。
[K] 崔琰(季珪)
尚書。子建の妻の父。
[L] 崔申
公車令(宮殿の護衛を司る)。崔琰の甥。
[M] 司馬防(建公)
伯達、仲達の父。現在どのような爵位かは不明だがそれなりに高位であるようだ。
[N] 汲布
校事。仲達の知略で命を救われたことがある。
[O] 鐘繇(元常)
大理寺卿(検察長)。古書の研究家としても知られる。
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