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「九州・海上牧雲記」(2017年 邦題「海上牧雲記-3つの予言と王朝の謎-」 監督/曹盾 主演/黄軒、竇驍、周一圍)
全75話

※日本語版はありません。[2019.7追記:日本語版作られました]

副題が「Tribes and Empires : Storm of Prophecy」で、直訳すると「帝国と部族(の物語):予言された嵐」。古代中国をモデルにした"九州"という架空の世界で繰り広げられる、帝位争奪戦を軸としたファンタジー巨篇。原作は今何在という作家の同名小説で、監督と原作者が脚本を共同執筆している。

――九州と呼ばれる世界。北方の瀚州は雪原と砂漠と草原が広がり多くの遊牧民族が暮らしていた。その一つ、碩風族の頭の息子・碩風和叶は砂漠で行き倒れの占い師を発見し村へ連れて帰った。占い師は九州の中心部を治める端王朝のとある秘密を口にする。皇帝の第六子が人間ではない妖怪の子であると…。直後、端王朝が誇る最強の騎兵隊・穆如鉄騎がやってきた。彼らは王朝の秘密を知ってしまった占い師を追って来たのだ。穆如鉄騎は口封じのために碩風族を皆殺しにする。幼い子供たちはその難を免れたが人攫いの手によって捕まり奴隷として売られて行った。碩風和叶は奴隷同士が戦い殺し合う闘技場に売り飛ばされた。彼はいつかここを出て草原へ帰り、部族の王として復活と復讐を遂げると心に誓う…。

孤児の寒江は武芸の達人に育てられた。だがある日突然端王朝大将軍・穆如槊の屋敷に連れてこられ、自分が穆如槊の三男・穆如寒江だと告げられる。そして家のために死んでくれと剣を手渡された。寒江は誕生時に占いで将来国の災厄となると告げられたため穆如槊は我が子を捨てたのだ。建国以来占いが絶対的に信頼されている端王朝、その頂点に立つ牧雲皇家に対して、兵権を握る穆如家に謀反の意図がないことを示すには他に方法はないのだ。お前は生まれて来てはならない存在だった…その言葉を聞いた寒江は涙を流し剣を胸に突き立てた。

皇帝の第六子・牧雲笙の母親・銀容は絶世の美女であり魅族と呼ばれる精霊であった。皇帝は銀容妃をこよなく愛したがとある事件で彼女を失う。牧雲笙は美しい少年であったが皆からは化け物の子だと恐れられ孤独に育った。彼が恐れられた理由はもう一つ、それは、彼が皇帝の剣を手にした時九州に嵐が吹き荒れるという占い結果がもたらされたからだった――

これは観る人を選びそう…。全75話と長いその理由は物語自体が長いのではなく、撮り方。重いテーマの人間ドラマかドキュメンタリー映画みたいな撮り方でひとつひとつのシーンをじっくり時間をかけて描いているのでどうしても長くなる。これは最初にこの世界観に入り込めれば面白いのだけど、そうでなければやたら冗長でしんどいと思う。
[ここからネタバレ含む-------しかも!これ実は完結してなくて物語も謎をちりばめたまま伏線を回収せず終わっている。元々続編ありきの企画かもしれないけど、ぶっちゃけ打ち切りかなと思う…。-----ここまで]

中国明代をモデルにしてるような中央の端王朝と北の遊牧民族。そこに精霊族や地底人といった西洋寓話風の設定も盛り込んで、徐々に世界の秘密が明かされていくといった物語。ファンタジーなので勿論マジカルな事も起こるけど基本的にリアリティに寄せた人間ドラマ。異民族異文化の、食べ物とか着物とか礼儀作法とかの日常的な人間の生き方が興味深く、ファンタジーと民俗学が好きな人にはオススメ。あくまで架空の世界という設定なので、中国っぽい服装や所作であってもどこか現代的な要素が含まれていたり普通の時代劇とは微妙に違う(不自然と感じる)部分が。西洋文化だけでなく日本文化を参照したと思われるモチーフも多く、流行を押さえた芸術作品の色を強く感じる(そういう所がまた映画っぽい…。)画的な美しさに相当こだわった作品。

帝国の皇子と将軍の息子と異民族の末裔という三人の主人公のそれぞれの物語を同時並行で進めているけど、連続TVドラマの企画としてはこれが失敗だと思う。牧雲笙と穆如寒江は生活圏も近いので話が交錯しても違和感ないけど、碩風和叶は全く異なる生活圏で他の二人にほぼ絡んでこないし彼の物語は外伝として切り離すべきだったろう。脇役も丁寧に描き過ぎてて多すぎ欲張りすぎで物語の本筋が遅々として進まない…。

しかしこの三人の主役を演じる俳優らは本っ当に素晴らしかった!!ワイルドで無口なくせに正義と情熱の熱いハートを持つ男前・碩風和叶、器用で頼れるナイスガイなのに好きな子の前ではモジモジしちゃって可愛い穆如寒江、所作がとかく美しくこの世のものとは思えないオーラをまとった皇子様・牧雲笙。みんな口数の少ない役柄なのにキャラがしっかり立ってて、視線やちょっとした顔の筋肉の動きといったもので心情を見せるのが巧み。寒江役のショーン・ドウ(竇驍)や笙役のホァン・シュアン(黄軒)は典型的中国人顔とも言える細目一重で香港スターのような華やかさは無いのだけど、お芝居はめちゃくちゃ光ってる!特にホァン・シュアンは「ミーユエ」では上品で爽やかな好青年、映画「妖猫伝」ではちょっと軽薄な詩人ときて、今作では高貴でミステリアスな皇子(しかも二重人格)と、どれも基本カッコイイ役だけどキャラクターが全然違って、器用としかいいようがない。
他にも牧雲厳霜役チャン・ジァニン(張佳寧)や南枯月漓役ワン・チェン(万茜)のような若くて可愛い女の子が肝の座ったお芝居してたのが印象的。あと子役も素晴らしかった、主人公三人の少年時代!ちゃんと成人後を演じる俳優に見た目似ている子をキャスティングしてて、特に穆如寒江の少年時代を演じるシモン(石雲鵬)君は殺陣もキマッてるし思春期の少年の瑞々しさがはじけてるお芝居におばちゃんキュンキュンした(*´ω`*)

役者の芝居が本格揃いだったのに加えてアクションシーン(決して多くはないけれど)も映画さながらの迫力だし、一番の目玉だと思われる衣装やメイクも凝りに凝ってて「こういうのを作りたい!見せたい!」という監督の気概みたいなのがひしひしと感じられた作品。でもこれが映画ではなくTVドラマを見る層にウケるかっていうと…時代がまだまだ追いついてないと思う。残念。




"豆族"の豆福(トウフー)が活躍する3Dアニメーション。

「豆福伝」(2017年 監督/鄒燚)
80分

※日本語版ありません。

――山で修業する道士の劉安。ある夜、空から練丹炉が落ちてきた。その炉に豆をくべたところ人のような形をした"豆族"が生まれた。
豆族は劉安を師匠と仰ぎ仙術を学んだ。やがて劉安は仙術を会得して仙人となり空へ上って行った。残された豆族らは自分たちで修業を続けたが一人また一人と諦めて山を下りて行った。豆族は山のふもとに町を作り暮らし始めた。
一人最後まで山で頑張っていた豆福だが、彼もついに山を下りて町で暮らし始めた。だがまだ仙術を会得することを諦めてはいなかった。そんな彼を町の皆は馬鹿にしていた。
町ではついに仙術修業禁止令が出る。捕まった豆福は町長の命令で山上の精神病院へ連れて行かれた。だが豆福はそこが精神病院とは知らず、新しい修業の場を与えられたと勘違いして同室の妄想癖の老人を師匠と仰いで独自に修業を始めるのだった――(以下略)

と、豆腐をキャラクターにするって発想がすごい…。(^∇^;)
作品自体は幼稚園から小学生まで楽しめるちゃんとしたアニメ。豆族のシンプルなデフォルメは子供たちにはすんなり受け入れられそう。それが豆腐だとはわからないだろうけど。
寓話的な物語として始まるけど終盤になるととっても現代のアニメらしい、今時の子供たち(特に男の子)が好きそうな展開になったのが意外で笑えた。

アニメとしてやっぱりすごいなと思ったのはリアルな背景と布や紐の質感。ぬいぐるみを使ったコマ撮りアニメかと思うような。ただその質感と、豆族のいかにもCGらしいつるつるした質感が最初違和感を感じたけど、慣れて来るとまぁこれはこれでアリかなとも。
にしても豆族のそのツノ・・・シュ〇ック?ってツッコミ入れてしまうよ。のっぺり真ん丸でよかったんじゃないの?全体的にピクサー作品ぽい印象。


Pangzi

日中合作時代劇ファンタジー。

「空海−KU-KAI− 美しき王妃の謎」(2017年 原題「妖猫伝/Legend of the Demon Cat」 監督/陳凱歌 主演/染谷将太、黄軒)
132分

※劇場公開中

原作は「陰陽師」シリーズなどで知られる日本の人気作家・夢枕獏の「沙門空海唐の国にて鬼と宴す」。

――唐代。倭国からやってきた仏僧・空海は皇帝の病を祈祷で治してほしいと宮殿へ連れてこられたが、皇帝は目の前でもがき苦しみ息絶えた。皇帝は風邪をこじらせて亡くなったとされたが、空海は臨終の際に猫の影が部屋中を舞っていたことに気づいていた。皇帝の死に不審を抱いた宮廷書記官の白楽天が空海に相談すると、空海は皇帝の死は猫の呪いの可能性があると言うのだった――

[-------ここからネタバレ
やがて白楽天は空海と意気投合し呪いについて調べていく。巷では目の前で植えた種をみるみるうちに成長させてスイカを成らせる見世物が話題だった。スイカは本物そっくりだが、見世物の主はこれはすべて種と仕掛けのある幻術(マジック)だと言う。
白楽天が空海を連れてやってきた妓楼で、遊んでいた近衛兵の陳雲樵が怪しい黒猫に襲われた。妖猫が陳を狙っているとにらんだ白楽天と空海は彼の家へ。そこには妖猫に憑依された陳の妻・春琴がいた。春琴の体を乗っ取った妖猫は李白の詩を口ずさみ、そして自分がかつて皇帝に飼われていた猫だが生き埋めにされたのだと告げる。
白楽天は楊貴妃の美しさを詠った李白の大ファンで、皇帝と楊貴妃の悲恋を題材に詩を完成させようとしているくらいだった。妖猫はそんな彼の興味を引き自らの恨みを晴らさせようとしている可能性がある、と空海は読む。

空海は50年前に日本にやって来た阿倍仲麻呂の日記を入手。そこには皇帝が楊貴妃のために催した壮大な宴の様子が記されていた。幻術使いの黄鶴が率いる一団がこの世のものとは思えない素晴らしいショーを披露し、李白もせがまれて一首詠んだ。
その後、安禄山によるクーデターが勃発。安禄山は楊貴妃の処刑を要求する。しかし皇帝は楊貴妃を引き渡すに忍びなく、黄鶴に幻術でなんとかならないかと頼み込む。黄鶴は楊貴妃に仮死の術を施して死んだふりをさせて埋葬し、後で掘り起こして蘇生させればよいと提案した。
仮死状態になった楊貴妃は石の棺に納められ埋葬された。皇帝は彼女が寂しかろうと可愛がっていた黒猫を中に置いてきた。
だが、仮死の術は二日で解けて目覚めてしまうということを皇帝は知らされていなかった。それを知っていた黄鶴の弟子の白竜と丹竜は急いで墓に駆けつけたが、既に彼女は目覚めていて重い石棺の蓋を開けられずもがき苦しんで死んでいた。密かに楊貴妃に思いを寄せていた白竜は彼女の遺体を自分の隠れ家へと移した。奇跡で楊貴妃が生き返るかもと願うがやがて彼女の遺体に毒虫がとりつく。白竜は毒虫を自らの体に取り込んで彼女の遺体を救い、自らは死んでその魂が皇帝の黒猫へと乗り移った。
そして妖猫となった白竜は楊貴妃を苦しめた関係者を次々と呪い殺していったのだ。

空海と白楽天はかつて宴が催された場所へ行ってみる。そこでは妖猫が待ち構えていた。だがもう一人、スイカの見世物をしていた幻術師がいた。実は彼は白竜の兄弟子・丹竜だったのだ。丹竜は楊貴妃が全てを知っていて皇帝のために自ら命を捨てたのだと、彼女は復讐など望んでいないと告げる。白竜の魂は解き放たれ、あとには黒猫が息絶えているのだった。

事件は解決し、空海は本来の目的である大青龍寺へ。以前は門前払いされたが今回はなぜか歓迎される。中で待っていた高僧は、なんとあの丹竜であった。(終)
------ここまで]

どーでもいーけど長ッッ!(´□`。)

とりあえずチェン・カイコーの名は忘れてほしい。これは"陳凱歌監督作品"ではなく"カドカワ映画"ですッ!!映像美に主眼を置いたエンタメ映画。
だけどCGが若干チャチくって…肝心の猫の動きが不自然だし端々でチャチさが目に付いて白ける(エンタメだから笑い飛ばせばいいのだけど)。とりあえずテレビっぽい、イマドキの日本映画っぽい仕上がり。全2時間だけど後半1時間は主人公ら出てこなくなるし話は間延びするしで、長いわ…。

夢枕獏と言えば"怪奇&耽美"。この映画は全年齢向けエンタメ作品とあって耽美(エロ)の部分に弱さを感じるけど、怪奇の部分はなかなかイイ感じに実写化されてるんじゃないかと思う。どちらかというと日本風の湿気を帯びたおどろおどろしいホラー表現が海外ではウケそう。

サブタイトルですでにネタバレしてるけど空海と白楽天が一昔前の絶世の美女・楊貴妃の死に隠された謎を追っていくという物語、だけど楊貴妃があんまし美しくないというのはどうなんだろう…なぜここでモデル系美女を起用しない??見た目がパッとしなくて衣装と化粧で誤魔化してるけど、所作に品がなくてやっぱり美しくないッ。
そして夢枕獏作品に必ずといっていいほど出て来る超常的美少年はてっきり白楽天(演:ホァン・シュアン/黄軒)かと思ったら、顔の濃いい染谷将太が扮する空海だった。最初はちょっとそれ無理すぎない?って思ったけど意外や意外、品があって、見た目はともかくちゃんと超常的美少年の雰囲気を漂わせてる。空海が静かに推理を巡らすホームズで、ちょっと軽くて若者らしい白楽天がその相方ワトソン君として行動するという体裁。でもミステリではなくあくまでエンタメホラー。染谷将太とホァン・シュアンのファンにはとてもおすすめできます。えっ阿部寛ファンは?いや彼は後半出て来るけど何一つ活躍しませんて。ただ突っ立ってるだけの役。なんでこんな役に彼を起用したんだか…。

エンターテイメント映画としてはまあいいんじゃないと思うけど、とかく長い!後半1時間以上の壮大なネタばらしは正直誰も期待してないって感じ。せっかく前半でキャラが立ってきた主人公らが後半全く活躍しないというのは構成としてダメでしょ。ネタばらし部分を30分くらいにコンパクトにまとめるべきだった。


Pangzi

「戦國」(2011年 監督/金琛 主演/孫紅雷)
126分

※日本語版はまだありません。

――戦国時代。諸国の君主らは天下の覇権を手にするため伝説の兵法家・鬼谷子やその弟子・孫臏を招聘しようとやっきになって山々探していた。
魏国の戦場で孫臏は困窮した子供たちの姿を見る。彼らに食べ物を与えてほしいと軍の将士に頼み込み、その代わり戦に勝てる秘策を授けた。孫臏の策で魏軍は斉国との国境の城を落とす。城を防衛していたのは女将軍・田夕で、孫臏は彼女の美しさと強さにひと目惚れするが、戦争という凄惨な殺し合いを目の当たりにし見るに堪えかねてその場を逃げ出した。

戦場に孫臏が現れたと知り魏国も斉国もすぐさま人相書きを出して彼の行方を探させる。国境戦で無残に敗北した田夕がいち早く彼の身柄を押さえ、負けた腹いせに暴行を加えた上で斉王の前に突き出す。だが斉王は孫臏を丁重に出迎え、また彼が田夕に気があることをいち早く見抜き田夕の門客(※居候のこと)とさせるのだった――

[ここからネタバレ------
孫臏は積極的に田夕にアプローチし、彼女もだんだん心を許すようになる。魏国の大将軍・龐涓は孫臏と共に鬼谷子に学んだ兄弟子で、斉王に面会して奪った城を返す代わりに孫臏を連れて帰ることに。孫臏は兄弟子との再会に喜ぶ。田夕と別れるのは惜しかったが故郷に戻れ、さらに龐涓と同じように君主に重用されたことに単純に喜んだ。
だが龐涓の妹である魏王妃は孫臏が活躍すれば兄が用無しになると恐れ、孫臏を無理矢理連れ出し斉国へ追いやろうとする。龐涓が駆け付け事件は未遂に終わった。
しかし今度は孫臏を妬む朝臣の讒言により斉国のスパイの容疑がかけられた。それを知った龐涓は孫臏に、鬼谷子から授けられた伝説の兵法を差し出せば王の許しが得られると説得する。だが何も知らない孫臏は伝説の兵法などないと笑う。そこへ刑吏がなだれ込んできて孫臏を捕らえ、歩けないよう彼の両脚の腱を切って馬小屋に放り込んだ。

龐涓や魏王妃は孫臏を助け出し斉国へ逃がそうとあらゆる策を試みるが、当の本人が逃げることを頑なに拒むのだった。魏王妃は親族でもある田夕と連絡をとり、田夕は孫膑を助け出すために様々な作戦を考え部下に訓練を施す。
田夕はスパイの一隊を率いて魏国へ潜入、馬車に乗せてまっすぐ斉国へと逃げるがその後を龐涓の軍が追う。国境がすぐそこに見えているところで田夕の馬車は龐涓に行く手を遮られた。だが馬車に乗っていたのは孫臏の替え玉。すると田夕は龐涓の馬車を強奪し彼を乗せたまま国境へと走り出した。龐涓は国境の寸前で飛び降りる。田夕はそのまま国境の城内へ駆け込んでいった。実はその馬車の下に孫臏は潜り込んでいたのだ。

孫臏を得た斉王は魏王の非道をなじり龐涓を槍玉に上げて魏国を攻めるべしと檄を飛ばす。本当は龐涓が孫臏を助けてくれたのだと知っている田夕は心を痛める。孫臏は戦争に利用されることを嫌い食べることを拒みついには浴槽で入水自殺を図った。その時、未曽有の大地震が斉都を襲う。孫臏は幸か不幸かまた生きのびてしまった。

魏国は趙国を攻めた。斉国は趙国の救援に出ることに。孫臏が兵を率いていくことに決まる。その出発も間近と言う時に孫臏は刺客に襲われたが田夕によって助けられた。
出発前夜、田夕は自分の鎖帷子を孫臏に着せる。彼女はもう戦には出ない。彼女は斉王の后となることが決まっていたのだ…。

斉軍が趙を救いにくるかと思いきや魏都へ向かっていると知った龐涓は急ぎ都へ向かう。斉軍は龐涓の軍が戻って来たと知るや否や一目散に逃げて行った。龐涓は後を追う。
雪の中進軍を続け、もう日が暮れようとする頃馬陵道にさしかかった。

作戦では孫臏はそろそろ馬陵道にいる頃…斉王は后となった田夕に今から孫臏の元へ行けと言う。斉王は最初から彼女の気持ちをわかっており孫臏と娶せるつもりだったのだ。
険しい谷である馬陵道で斉軍に包囲された魏軍。孫臏は投降しろと呼びかける。龐涓は部下や兵士らを救うため投降を選ぶ。孫臏は安堵するが、しかし田夕の父である田将軍は投降した魏軍に向けて投石を再開した!孫臏は眼を剥く。
…翌朝、馬陵道には動かなくなった魏軍兵士が死屍累々と横たわっていた。この戦を止められると思った自分が馬鹿だった…絶望した孫臏は谷底へ身を投げた。
馬陵道に駆けつけた田夕の目の前に孫臏は落ちてきた。田夕の腕の中で孫臏は息を引き取った。(終)
------ここまで]
※「斉王」と表記している人物は字幕では「王」と表記されている場面もあるが、臣下らが「君上」と呼んでいる事から正確には「斉君主」だと思われます。
※中国語で見たので内容は間違っている可能性があります。


中井貴一がカッコイイーー!!キャーー!!(ノ≧∇≦)ノ

「孫子の兵法」で有名な軍師・孫臏と斉国の将軍の娘のラブストーリーというトンデモなエンタメ映画。正史からはかけ離れてるので歴史好きからは批難轟々の内容になってるけど、これが結構笑えて面白かった。まったく冴えないおっさんと美女の恋愛っていう設定が、純愛ものでもなぜかおかしく感じる。喩えれば「101回目のプロポーズ」

正史からはかけ離れてるけど正史を知らないとおそらく話の展開がよくわからないだろうし、中国人向けの言わば歴史パロディもの。一応孫臏が主人公だけど、後世に孫子の策だとされていることも実は周囲の人間が企んだことだったのだという設定で、だから本作の孫臏って名声ある割に実力はない臆病なおっさん状態。まぁ過度の名声に振り回された悲劇の人物という風にも捉えられるが。
で、実際に策を立てる人物の一人・龐涓が主人公並みに活躍し演じる俳優さんも明らかに孫臏より見た目格好良いっていう、ねぇ…。

しかし!孫臏を演じるスン・ホンレイ(孫紅雷)は見た目こそパッとしないけどすんごく真に迫ったお芝居で、序盤のコミカルなキャラクターから終盤のシリアスなキャラまで見事に演じ切ってて、格好悪いのにしっかり感情移入できる。(ただラブストーリーとしてはどうしても、画的に笑ってしまうのよゴメン。)
龐涓役のフランシス・ン(呉鎮宇)は時代劇顔かつ時代劇らしい手堅い芝居で主人公を喰う勢いだし、ヒロイン役のジン・ティエン(景甜)は美しいだけでなくアクションがとっても素晴らしい!短期間集中的に練習させて殺陣を演じさせることはよくあるけど多分彼女元々武術か体操やってるんじゃないかな、非常に鮮やかな動きで序盤から魅了する。
物語はチープエンターテイメントに徹してるけど、キャストは実力派が多くて飽きずに最後まで楽しめた。
中井貴一は斉王を演ってて、気品あふれる王様の衣装が超似合う!超カッコイイ!中井貴一ファンは是非。


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ジャッキー・チェン(成龍)主演のアクション映画。

「レイルロード・タイガー」(2016年 原題「鉄道飛虎/Railroad Tigers」 監督/丁晟 主演/成龍)
123分



――1941年、中国北部。馬原は大日本帝国軍の占領下で鉄道工として働いていたが、裏では仲間を率いて列車に忍び込み日本軍の物資を強奪する義賊として活動していた。彼らは翼の生えた虎の絵を残して去って行くためレイルロードタイガースと呼ばれていた。
ある日馬原の家にレジスタンスである八路軍の兵士が傷だらけでたどり着く。彼は日本軍の物資輸送を妨害するため橋を破壊する任務についていたが見つかってしまい逃げてきたのだ。大怪我を負いながらも故郷を日本軍の手から取り戻したいと彼はまた橋へ向かっていったが日本軍に見つかり射殺されてしまった。その姿を見た馬原は彼の代わりに自分たちが橋を壊そうと決意する――

[ここからネタバレ------
橋を壊すためには爆薬が必須だ。馬原はまず日本軍の倉庫へ侵入し爆薬を入手しようとするが見つかってしまい逃げ帰る。いつも通り仕事を続けながら何か策はないかと考えるが、倉庫へ侵入したことが軍にばれてしまい捕まってしまった。
日本軍を指揮する山口隊長は馬原を餌にしてレイルロードタイガースを一網打尽にしようと考える。馬原を乗せた列車が出発。レイルロードタイガースはもちろん馬原を救出せんと動き出す。仲間らの助けで馬原は無事助け出された。

大量の爆薬と兵士らを乗せた列車が出発する。馬原らレイルロードタイガースはこの列車に進入し橋の上で爆薬を爆発させて橋げたを破壊する作戦に。自爆行為で生きて戻っては来れない、だが彼らは故郷のために列車に乗り込むのだった。
レイルロードタイガースが現れたと知り山口隊長は逃げられた雪辱を晴らさんと彼らを執拗に追いかける。激しい戦いが繰り広げられ一時は列車が止まってしまったが仲間らの決死の行動でついに列車は橋の上に。馬原が数珠つなぎにした爆薬を抱えて橋脚にとりつく。そして導火線に火をつけた…大爆発が起こり橋は崩壊し列車もろとも谷底へと落ちて行った。(終)
-----ここまで]

これはジャッキーの定番アクション映画が好きな人はものすごいガッカリしてしまう作品。ガッカリ…。(/TДT)/
ジャッキー映画と言えばテンポよく笑いを交えたアクションコメディで主人公ジャッキーの一人勝ち!なわけだけど、これはまったくそういう路線ではない。ジャッキーが主人公というより彼らチームの活躍を描いていて、どちらかというとシリアス路線の物語。どうもリメイク作品らしくて元来シリアスものだったんじゃないかな。それをジャッキーが主演するからか無理くりコメディ色をぶち込んでてそれが変にギクシャクしてるのよねぇ。アクションシーンはそれなりに迫力あってテンポもいいんだけどそれ以外のシーンがどうにもかったるい。ジャッキーならもっと笑わせてくれるんじゃないかという過度の期待もあって余計にガッカリ。
走る列車の上や下やで超人的なアクションを繰り広げる主人公たちの活躍は小気味良いけど、画的にとっても地味!舞台背景上仕方ないのだけど皆厚着のもっこもこで顔は煤だらけで人物の区別がつきにくいし、鮮やかなカンフーというのはなく格闘の範疇。すごくお金をかけて列車とかブッ壊してるんだろうなとは思うけど、そういうのって今はみんなCGでできるしねぇ…。

敵が日本軍なのでよく日本語が飛び交ってるけど、日本人が演じる山口隊長以外はセリフがビミョー。ほんのちょっとしたニュアンスなんだけど違うよなって思う。