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「大秦帝国之縦横」第二十三集11分あたりから。
函谷関の戦いは秦国が圧勝し危機は去った。
張儀の元に燕国の使者がやってきて、姫平太子が姫狐公主との結婚を望んでいると伝える。
これは秦と燕の友好関係を保つためにも断れない。
その頃、相国府へやってきた蘇萱と天佑…。

* * * * *


蘇萱:相国はいないのね。
姫狐:彼はさっき宮殿へ行きましたよ。
天佑:この方、周公室のお姫さまだよ。お姫さま、ぼく軍営であなたを見た事あります。ホラ…ぼくが言ってるのは、お姫さまと相国さんが…。
蘇萱:…姫さまこんにちは。あなたが周公室の姫君なのね。
姫狐:あなたは相国がよく言ってる蘇萱お姉さまですね。
蘇萱:"お姉さま"…姫さまはとってもお優しくいらっしゃるのね(※1)
姫狐:…お座りになって。
蘇萱:姫さま、わたくしお聞きしたいことがあるんですけど。
姫狐:どうぞ。
蘇萱:姫さまは相国のことどう思ってるの。
姫狐:お姉さまはどうしてそんな事を?
蘇萱:どうしてそんな事を…余計な事言ってしまったわ。この子と相国はなんでもないのに。
天佑:なんでもないことないでしょ、毎日相国のために薬を替えてご飯たべさせてさ、それに…
蘇萱:わかったわ。姫さまは清水のように純粋だから、彼の気持ちを変えるようなことはしない。相国が勝手に思いを寄せてるんでしょう。相国もお偉い人だし、彼女は良い家柄の子だし(※ここの台詞はちょっとよくわからない)。いっつもモゴモゴ言ってビクビクしちゃって、どれだけ(結婚の)縁がだめになったかわからないわ。あたしは相国がカッコつけてるって言ってんじゃない、あの人は正直すぎるのよ。
姫狐:じゃあもう会わないでいたら?
蘇萱:…姫さまは相国を待ってるの?(※2)
天佑:だから、お姫さまと相国はあんなことがあったんだから…
侍衛:相国さまのお戻りです。
(張儀は青い顔をして戻って来た。)
蘇萱:相国さんお帰りなさい。相国さまおめでとうございます。
張儀:何がめでたいだ。
蘇萱:あなたと姫さまの事よ。
張儀:おれと姫さまが何だと!?
蘇萱:え?姫さまはみんな承諾されてるのに、どうして隠し通そうとするのよ。
張儀:…私は姫さまとまだ相談しなければならないことがある。お二人は外してくれ。
天佑:行こ行こ行こ。

※1 甘い言葉を吐く、人が喜びそうな物言いをするの意。
※2 相国のプロポーズを待ってるの?のような意味合いか。


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「大秦帝国之縦横」第二十一集5分あたりから。
連合軍の一つ燕国の軍営へ行き燕の王子・姫平と交渉成立させた張儀。だが反対する燕将士に襲われ、姫狐に助けられるも自分の血を見て失神してしまう。そして秦の函谷関に運ばれた。

* * * * *

天佑:相国さん、相国さん。
張儀:!!ゆうれいだーっ!!
天佑:相国さん、僕はあんたのために温かいお粥を作ってるのに、幽霊だなんて言わなくっても。あんたもまだ黄泉の国へは行ってないんだから、どこから幽霊が来るっていうの。
張儀:お前随分とよく舌が回るようになったじゃないか。言え、なんでここにいる。
天佑:命令ですよ。本当は陣を組んで敵をやっつけ戦火に臨みたいのに、軍の司馬(守備隊長)が僕が宿屋出身だって聞いたらしくて、かまどの火に臨むことになっちゃった。この宿は酒店からは離れてるようだけど(※)。まあこんなところさ相国さん。
張儀:じゃあ安心だな。そうだ、あそこにお前の奥さんから預かったお前の食い物がある、持っていけ。
天佑:相国さん、怪我の具合は?
張儀:大丈夫だ。表面の傷に過ぎない。
天佑:じゃあいいね。(粥の碗を)自分で持って。僕は奥さんからの包みを持って行くよ。
(天佑がさっさと行ってしまったので別の侍衛が粥をたべさせようとする)
張儀:食べたくない、置いといてくれ。
(そこへ姫狐公主がやってくる。公主は張儀に食べさせようと粥の碗を手に取る)
侍衛:相国さまは食べたくないそうです。
張儀:誰がそんなこと言った、私はすごーく腹が減っているぞ!
出て行け、出てけ出てけ!みーんな出てけ!!イライラする奴らめ。
姫狐:まだ治ってないのにそんなに怒ったら傷口が開くわ。
張儀:姫さまのおっしゃる通りです。
(姫狐公主は自ら匙をとって張儀に粥を食べさせる)
姫狐:飲み込みにくいの?
張儀:よく噛んでゆっくり飲み込むのが、養生の道なのです。

※「お酒は出ないけどね」というニュアンス


(その頃、イン・ジー将軍の軍幕では…)
将士:将軍に報告いたします。
イン:入ってこい。相国はどうだ?
将士:それがしがさっき戻って来た軍医から聞いた話では、大丈夫だと。傷口が塞がるのを待ってシェンヤンに帰って静養すればいいとの事です。
イン:お前は相国に会えなかったのか。
将士:それがしが行った時は相国は昏睡されていて、後で相国が目覚められたと聞いた時には、あの姫狐お嬢さんがすでに行っておられて、相国は侍衛をみんな帳の外へ追い出してしまったので、それがし敢えて入ろうとはしませんでした。
イン:私はここで相国の兵を退ける作戦がどうなったか待ってるのに、あの人はまた、行軍の帳を婚姻の帳にでも変えるつもりか?行くぞ!
将士:将軍、行くんですか?
イン:見舞いだ。



(その頃、張儀と姫狐公主は…)
張儀:あなたが(姫平)太子の玉佩を出すとは思いませんでした、いざという時のためのものですか。(※ここの台詞はちょっとよくわからない)
姫狐:婚約した時の物を、彼はまだ覚えてたのね。
張儀:婚約の物?あなたと平太子は…。
姫狐:こんなところで邂逅するとは、夢にも思わなかったわ。
張儀:姫さまが燕国の許嫁…どうしてまた落草(※1)、いや、婚儀から逃げたんです?
姫狐:あの時私は花嫁衣裳を着て、燕国へ向かう嫁入りの車に乗ったわ。まさか魏韓の国境をめぐる争いで戦が起きるとは思わなかった。護衛は散り散りになってみんな逃げてしまった。私は流れ矢に当たって傷を負って。幸いにもウェイ・ランが私を救い出してくれてそれで命をとりとめたの。
張儀:じゃあ傷が癒えた後、どうして故郷へ戻らなかったんですか。
姫狐:江湖の剣侠っていうのも楽しかったし、山塞に長くいると故郷への思いも薄れていったわ。
張儀:…姫さまは燕国の許嫁なのか。しかも平太子の。
姫狐:どうしたの?
張儀:平太子と二人の時何を話したのか教えてくれませんか。
姫狐:よその人には言えないわ。
張儀:…そうだった。私はよそ者だ。
姫狐:宰相さんどうしたの?
張儀:…そんなに見つめないでください。つらい。
姫狐:どうしてつらいの。
張儀:わからない。…これから姫さまはどうするつもりなんですか。
姫狐:張儀、私があなたについてきたのは秦国のためではないわ。秦国と私は関係ない。あなたのためよ。
(張儀はむせ返る)
姫狐:大丈夫?
張儀:…私は覚えてます、姫さまが言った事、張儀と生死を共にすると。(※2)
姫狐:相国とね。
張儀:何の違いがあろう。
姫狐:ないわ。
張儀:どうしてそんなことを…。
姫狐:目が見えなくなったのよきっと。
張儀:…こんな話、とても信じられない、酒、酒を…。
姫狐:ちょっと、気を付けて。
(そこへイン・ジー将軍がやってきた)
イン:ハッハッハ…相国どのいけませんよ、重症の身で。体が良くなったらお飲みなさい。
張儀:…せっかく素敵な人と話してたのに、知恵袋(※イン・ジー将軍のあだ名)のせいでぶち壊しだ。
イン:相国どの怒らないでくれ、急ぎなんだ。姫さまお許しください。わたくし相国どのと二、三話したらすぐ行きますから。ハッハッハ…。
姫狐:…将軍の話はちっとも笑えないわ。
(姫狐公主は出て行く。その後を名残惜しそうに見ている張儀。)
イン:相国どの。…相国どの?こっちを、こっちを向いて。
張儀:名残惜しい…。
イン:函谷関はどうなるんだ。
張儀:わかってるよ…。
イン:相国どのは命の危険を冒してまで軍営を探りにいった、結果はどうだったんだ?
張儀:明日の子の刻に秦軍が夜襲して、燕陣営は燃えて燕軍は負けるよ。
イン:…相国どのの手法はやはり尋常じゃない。たった一度の話で一国を退けるとは。
相国どの、姫さまにまた来ていただくようお願いしてこようか?
張儀:名残惜しい…。

※1 盗賊に身を落とすこと
※2 燕陣営で兵に取り囲まれた時に姫狐が言った


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「大秦帝国之縦横」第二十集24分あたりから。
張儀は元剣侠の周王女・姫狐や護衛の一隊を伴って函谷関へと出発する。

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蘇萱:相国さま!相国さま待ってぇー!
(張儀の一隊を走って追いかけて来たのは蘇萱だ。)
蘇萱:相国さまは前線へ行くの?
張儀:そうだ。様子を見に行く。
蘇萱:お願いがあるの。
張儀:何だ。
蘇萱:相国さまウチの人を気にかけてやってほしいの。彼は入隊して間もないから戦場へ行ったことがないのよ。
張儀:あのガキ本当に行ったのか。
蘇萱:あれ?相国さんが賛成したんじゃないの?あなたの手紙を持って軍営へ行くって。
張儀:あのガキいい度胸じゃないか。
蘇萱:ちょっと相国さん、悪口は言わないでよウチの人を貶めるような。そうだわ、これあたしが準備した食べ物。
張儀:これはすまんな。
蘇萱:…ウチの人に渡してほしいんだけど。
張儀:お、おれが、なんでそんなことを!?おれは別に重要な仕事があるんだ、奴とは会わないかもしれんぞ。
蘇萱:まぁ!あなたって人は!
張儀:…一回だけだぞ。
蘇萱:人助けするといいことがあるのよ。そうだわ、相国さま彼に伝えてちょうだい、早く戻って来てね、あたしはあなたの帰りを待ってるからって。
張儀:その伝言がどれだけ人を傷つけてるか…。

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「大秦帝国之縦横」第二十集14分あたりから。
魏国での工作活動がばれて張儀は秦国へ逃げ帰る。秦王は彼を再度相国に任命した。
魏国を中心とした五か国同盟の連合軍が秦の要塞・函谷関に向かっている。張儀は五か国同盟を崩すため自ら函谷関へ向かうことを決める。その準備をしている彼の元に天佑がやってきた。

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張儀:入隊!?こんな時に軍に入るなんてどうかしてるぞ。
天佑:僕もあなたが賛成してくれないとわかってます。僕が戦場で功を建ててあなたの出世を邪魔すると思うんでしょ。
張儀:ハッおれは人にこの風向きを変えられると心配したことはない。おれが言いたいのは、おまえが(戦争に)行って生死もわからん状態になったら、誰が蘇萱ちゃんの、いや、お前の奥さんの面倒を見てくれるっていうんだ。
天佑:相国さん、あなた前線には行かないでしょ。あなたはシェンヤン城にいるんだからウチのおかみさんの、違った、カミさんの面倒みてよ。
張儀:この馬鹿は何を言ってるんだ。よくもそんな話ができるな!
天佑:相国さま、僕はただ功を建てたい一心なんだ。おかみさん、じゃなくて、カミさんが最もその恩恵に預かることになるんだから。あの人に見合う男じゃないのはどうかと思うでしょ。みんなの手前、僕の顔を立ててくださいよぅ。
張儀:お前はもう充分顔が立ってると思うがな。あんな素敵な女性がお前みたいな奴と…。
天佑:お前みたいなとは何だよ!?
張儀:言っといてやろう。男の幸せは、忠義を尽くせる君主に出会えることか、生涯助け合える奥さんに出会えることのどちらかだ。
天佑:相国さんの言ってるのはお偉い先生の話でしょ、聞かないよ聞かないよ。
張儀:聞く気がないなら帰れ。
天佑:相国さんが融通してくれなきゃ僕入隊できないよ。
張儀:入隊するのにどんな融通が?直接軍営へ行けよ、行け!
天佑:僕は戦場に行けると思えない。僕はこんなだから、きっと新兵の軍営に留められて、いつになったら戦場へ出られるかわかんないよ。
張儀:このガキにそんな度胸があるものか。
天佑:どう、相国さん助けてよ。
張儀:か・え・れ!!おれがお前を戦場に送ったらお前んとこのヨメに生きたまま喰われちまうよ。じゃあな!
天佑:相国さん、相国さーん!

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「大秦帝国之縦横」第十六集31分あたりから。
萱蘇客棧で蘇萱と天佑の結婚式が行われている。そこへ秦王イン・スーがやってくる。

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イン:…こちらが、相国(※1)が心底傾倒してたという蘇萱さんか。
蘇萱:陛下それは言い過ぎですわ。
イン:相国は我が秦国のために命がけで(敵国に)行っているというのに、お前はここで婚礼の灯を点すのか、ゾッとするわ。
蘇萱:陛下はわたくしの罪を問いにいらしたのですか。
イン:罪を一人で負うのは罪だと思うか?(※2)
蘇萱:はい。
イン:ではお前には罪があるか?わしに聞かせてみろ。
蘇萱:わたくしは確かにかつて秦の宰相さまに好意をよせていただいてましたけれど、懇意になることなく、最後にやっと勇気を出して言ったんですけれど却ってさよならを言われてしまったんですの。
イン:!?何だと?張儀から別れを告げたと。
蘇萱:秦相さまは、魏国へ帰ると。また秦国へ戻ってくることはないと。
イン:やつはお前に嘘をついたのだ。
蘇萱:別れを言ったのは嘘だと?
イン:あー…あいつはな、きっとお前を巻き込みたくなかったのだろう。わしもやつにお前を連れて行くなとは言わなかったが。
蘇萱:……。
陛下がお祝いに来て下さったんですから、もしよろしければお祝いのお酒を召しあがって行って下さいな。
イン:こちらが新郎か。
天佑:陛下にご挨拶申し上げます。
イン:相国張儀の夫人を奪ったのがお前だというのか。
天佑:ええっ?? 陛下、僕にそんな度胸がどこにありましょうか。みんなおかみさんのご配慮です。僕にもやっとこんな良い運が巡ってきました。
イン:お嬢さん、この兄さんは張儀とはあまりに差がありすぎないか。
天佑:陛下、国を治め守ることなら僕は相国さまにまったく及びません。でもご飯を作って家を守って奥さんの世話をすることなら、僕は相国さまにも負けません。
イン:それもそうだな…。全ての女性が爵位高い大臣になる男を求めているわけではないな。
よろしい。お前は煮炊きができて家を守り妻を養える、いいことだ。
これは相国が人に託して魏国から送って来たものだ。お前のめでたい日に間に合わせようと特別に六百里の道のりを急がせた。張儀…馬鹿…本当にあの馬鹿は。

※1 秦王は張儀が辞職した後もずっと相国と呼んでいる。彼が国謀のためにわざと辞職したことを知っているからだ。
※2 お前一人のせいにされるのは不服か?


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