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ソリューションのおぼえがき

中小企業を応援するために、経営者と共に元気に戦っています!


正解なき、組織や事業の課題を発見し、
向き合って、ソリューションを提案しつづけるための「覚書」。

仕事柄、よく会社の分析をします。

分析といっても様々視点での要望があります。

財務の視点、マーケティングの視点、製造の視点・・・その他もろもろ

 

その中でも経営者の考えを理解するために「社史沿革」という技法をよく使います。

 

①その会社の社史年表をながめます。

社史には企業姿勢や会社が世間に伝えたいことが記されています。

 

たとえば、業績に自信がある会社は、成長するための事象を積極的に年表に組み込みます。ヒトに自信のある会社は、採用や人事側面などを積極的に年表に組み込みます。商品に自信がある会社は新商品の開発プロセスやどんな時代にどんな商品をなんの目的で作ったのかなどが組み込まれます。

 

②その中でターニングポイントを見つけます。

 

③自分がもし、社長だったならば、このターニングポイントをどんな気持ちで決断し、取り組んだのかを整理します。

 

これを場面ごとに繰り返します。

 

基本的に未来はわかりませんが、過去は振り返ることができます。

成功した会社は成功すべくして成功したように思われます。

 

経営者とこの整理した話をしてみると、自分はなんて浅はかだったのか思い知らされます。

 

その時代の企業規模や経営力・経営者の経験などを鑑みると、小さな決断と見えることも、それは大変な決断だったのだと感じます。

 

多くの成功企業は、このような小さな決断を悩みに悩んだり、最後は直感で行い、時代の流れに逆らわず柔軟な柳腰で、顧客や従業員を大切にしてきたからこそ大敗せずに、生き残ってきたのだと思います。

 

 

「プロティアン・キャリア」とは、アメリカの心理学者ダグラス・ホール教授(Douglas T. Hall)によって1976年に提唱されたキャリア観です。

 

「プロティアン(Protean)」とは、ギリシア神話に登場する神「プロテウス」に由来するのだそうです。

プロテウスは、自らの姿を思うがままに変えることのできる変幻自在の神だといわれていて、経済・社会環境の変化に応じて柔軟に変わることのできるキャリア・モデルのことを 「変幻自在なキャリア・・・プロティアン・キャリア(Protean Career) 」と呼びました。

 

プロティアン・キャリアとは組織によってではなく個人によって形成されるものであり、キャリアを営むその人の欲求に見合うようにその都度方向転換されるもの (Hall, 1976)すなわち、自己志向的に変幻自在に対応していくキャリアと定義することができます。

VHSBモデルでは「組織の次元」と「戦略の次元」を用いて企業を類型化しています。

 

「組織の次元」・・・ビュロクラティック・ダイナミクスと、グループ・ダイナミクスを両極としています。

 

「ビュロクラティック・ダイナミクス」とは、公式化された組織階層を構築して、規則や計画を通じて、組織的統合や環境多様性の削減を図る組織編成です。

「グループ・ダイナミクス」とは、価値・情報の共有をもとに、成員間ならびに集団間の頻繁な相互作用を通じて、組織的統合と環境多様性の削減をはかる組織編成です。

 

「戦略の次元」・・・オペレーション志向とプロダクト志向を両極としています。

 

「オペレーション志向」とは日常のオペレーションをもとに、インクリメンタルに環境変化に適応していく方法です。

「プロダクト志向」とは、製品に重点をおき、製品イノベーションや機動的な資源展開を通じて環境の変化に非連続的に適応する方法です。

 

【VHSBモデルの4分類】

V型・・・グループ・ダイナミクス×プロダクト志向の企業類型

H型・・・グループ・ダイナミクス×オペレーション志向の企業類型

S型・・・ビュロクラティック・ダイナミクス×プロダクト志向の企業類型

B型・・・ビュロクラティック・ダイナミクス×オペレーション志向の企業類型

 

日本企業はH型モデルが多いと考えられているそうです。

H型の企業はすばやく変化を察知し迅速に対処することができ、組織内で頻繁な相互作用が行われ、各現場が自律的に対応できるような組織を目指すといわれます。

 

大企業を「組織文化」と「戦略」で分類することができる使えるフレームだと思います。

「自己効力感≒自信」はどのようにして高めることができるのでしょうか。

 

 ①遂行行動の達成:あることについて、自分の力でやり遂げたという経験のことです。もっとも自己効力感の形成に強い影響を及ぼすことがわかっています。特に客観的なうまくいった・うまくいかなかった経験よりも、本人が自力でやり遂げたという実感を持つことが重要だといわれています。

 

 ②代理的経験:自分では直接経験をしなくても自己効力感を高めることは可能です。他者の体験を見聞きして学ぶことができます。このことを代理的経験(モデリング)といいます。自分と似たような立場の他者の成功体験を見聞きすることによって、自分事のように感じ取られて自信をつけることができます。

 

 ③言語的説得:ある行動に対して他者から繰り返し認められたり励まされたりすると、その行動についての自己効力感は高まるといわれています。例えば「字がきれいだね」と言われ続けると、より字をうまく書こうと努力して、さらに上達して、自己効力感が上がります。

 

 ④情動的喚起:身体や心の中で起きた変化を体験することによっても自己効力感は形成されます。私もよく経験しますが、スピーチなどで聴衆から嘲笑を受けたりしたときに、ドキドキして足が震えたり、冷や汗をかき恥ずかしさを感じたりします。このような経験をすると、人前で話すことへの自己効力感は低下します。

戦略策定といっても、全社戦略と事業戦略に大別されます。

 

全社戦略をなぜ立てるのか?

①自社の事業領域を制定するため

②経営資源の配分のため

③中長期の成長デザインを描くため

などからなのでしょうか。

 

MVV・・・ミッション・ビジョン・バリュー

社是・社訓などともつながってきます。

 

日本企業は、組織は戦略に従わず、「戦略は組織に従う」企業が多いように思えます。

ダイナミックな成長戦略を描きづらいのもそれが理由だと思います。