VHSBモデルでは「組織の次元」と「戦略の次元」を用いて企業を類型化しています。
「組織の次元」・・・ビュロクラティック・ダイナミクスと、グループ・ダイナミクスを両極としています。
「ビュロクラティック・ダイナミクス」とは、公式化された組織階層を構築して、規則や計画を通じて、組織的統合や環境多様性の削減を図る組織編成です。
「グループ・ダイナミクス」とは、価値・情報の共有をもとに、成員間ならびに集団間の頻繁な相互作用を通じて、組織的統合と環境多様性の削減をはかる組織編成です。
「戦略の次元」・・・オペレーション志向とプロダクト志向を両極としています。
「オペレーション志向」とは日常のオペレーションをもとに、インクリメンタルに環境変化に適応していく方法です。
「プロダクト志向」とは、製品に重点をおき、製品イノベーションや機動的な資源展開を通じて環境の変化に非連続的に適応する方法です。
【VHSBモデルの4分類】
V型・・・グループ・ダイナミクス×プロダクト志向の企業類型
H型・・・グループ・ダイナミクス×オペレーション志向の企業類型
S型・・・ビュロクラティック・ダイナミクス×プロダクト志向の企業類型
B型・・・ビュロクラティック・ダイナミクス×オペレーション志向の企業類型
日本企業はH型モデルが多いと考えられているそうです。
H型の企業はすばやく変化を察知し迅速に対処することができ、組織内で頻繁な相互作用が行われ、各現場が自律的に対応できるような組織を目指すといわれます。
大企業を「組織文化」と「戦略」で分類することができる使えるフレームだと思います。