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ソリューションのおぼえがき

中小企業を応援するために、経営者と共に元気に戦っています!


正解なき、組織や事業の課題を発見し、
向き合って、ソリューションを提案しつづけるための「覚書」。

ビジネスを円滑に進めていくうえで、人と人とのコミュニケーションは欠かせません。

しかし、コミュニケーションが思うようにとれず、業務にさまざまな影響を及ぼすことも少なくありません。

 

そこで、スムーズなコミュニケーションを図るうえで重要なのが、「ラポール」です。

ラポールとは「2人の人間が互いに信頼関係が成立している状態」を指す言葉で、フランス語で「架け橋=rapport」が語源となっています。

 

もともとは心理学で使われていた言葉で、カウンセリングをする上でのセラピストとクライアント間の信頼関係や、心理的安全性がある状態を意味するものでした。

しかし昨今では、心理学の分野に限らず広くビジネス上でも使用されている技術となりました。

 

人間同士がコミュニケーションをとるためには、お互いに相手のことを受け入れる姿勢が重要といえます。

十分な信頼関係が築けていないと、相手のことを警戒してしまい本音でのコミュニケーションが生まれにくいものです。

一方的なコミュニケーションにならないためにも、ラポールが形成されている、つまり信頼関係が築けていることは、良好なコミュニケーションをとるうえで重要なポイントといえます。

バランスド・スコアカード(Balanced Scorecard)は、経営戦略の実行とパフォーマンス評価のためのツールであり、組織のビジョンと戦略を明確にし、それらを具体的な目標と指標に翻訳するために使用されます。

 

このアプローチは、1990年代初頭にハーバード・ビジネス・レビュー(HBR)誌でロバート・S・キャプランとデビッド・P・ノートンによって提唱されました。バランスド・スコアカードは、財務的な視点だけでなく、顧客、プロセス、学習と成長の四つの側面から組織のパフォーマンスを評価することを特徴としています。

 

バランスド・スコアカードは以下の四つの視点から組織のパフォーマンスを評価します。

・財務視点: 収益性、利益、資産利用効率などの財務的な目標と指標を追跡します。これは組織の経済的健全性を評価するための視点です。

・顧客視点: 顧客満足度、市場シェア、顧客獲得、維持などの顧客に関連する目標と指標を追跡します。顧客視点は組織がどれだけ価値を提供し、顧客に満足しているかを示します。

・プロセス視点: 内部プロセスの効率性、品質向上、革新力などのプロセスに関連する目標と指標を追跡します。プロセス視点は組織がどれだけ効果的に業務を遂行し、価値を創造できるかを示します。

・学習と成長視点: 従業員のスキル向上、組織文化の発展、情報システムの改善など、組織としての学習と成長に関連する目標と指標を追跡します。この視点は組織が未来に向けて持続的な競争力を維持するために重要です。

ブルーオーシャン戦略は、新しい市場や価値提供領域を発見し、競合他社との競争を回避するための経営戦略のアプローチです。この戦略は、組織が既存の市場で競争激化による利益の低下や価格競争から脱し、新しい成長機会を追求するために用いられます。

 

ブルーオーシャン戦略のアイデアは、レッドオーシャン(赤海)とブルーオーシャン(青海)の比喩から生まれました。レッドオーシャンは競争が激しい市場を表し、多くの企業が同じ市場で競い合っています。その結果、価格が下がり、利益が減少します。対照的に、ブルーオーシャンは未開発の市場や新たな価値提供領域を表し、競合が少ないため、企業は革新的な方法で市場を開拓し、競争を生み出すことができます。

 

■ブルーオーシャン戦略の特徴

市場創造: ブルーオーシャン戦略は、新しい市場や需要を創造します。従来の競争相手が存在しないか、少ない市場領域を特定し、そこに参入します。

差別化と低コスト: ブルーオーシャン戦略は、製品やサービスの差別化と低コストの両方を追求します。企業は独自の価値提供を行いつつ、コストを最小限に抑えます。これにより、新しい市場で競争優位性を確立します。

価値イノベーション: ブルーオーシャン戦略は、価値提供のイノベーションに焦点を当てます。顧客に新たな価値を提供する製品やサービスを開発し、市場での需要を創り出します。

 

ブルーオーシャン戦略について詳しく学ぶための論文として、W. Chan KimとRenée Mauborgneによる「Blue Ocean Strategy」(2004年)があります。この論文では、ブルーオーシャン戦略の理論と事例が詳細に説明されています。

 

ブルーオーシャン戦略は、競争の激しい市場環境で新たな成長機会を見つけ、競合他社から差別化するための有力な戦略の一つです。

マネジメントコントロールと組織文化には、以下の因果関係を検討すべきだと考えられます。

 

リーダーシップと組織文化:リーダーシップのスタイルや行動は、組織文化に大きな影響を与えます。リーダーの価値観や信念が組織のメンバーに影響を及ぼし、それが組織文化を形成します。

逆に、組織文化もリーダーシップの形成に影響を与えることがあります。 例えば、共感や信頼を重視する組織文化は、リーダーが部下と良好な関係を築くことにつながります。

 

報酬と組織文化:報酬制度は組織文化と相互に影響し合います。組織文化が目標志向的であれば、報酬制度は目標達成に結びつくように設計される傾向があります。

逆に、報酬制度が個人主義的な場合、組織文化も競争的な性格を帯びる可能性があります。

 

コミュニケーションと組織文化:コミュニケーションの頻度やスタイルは、組織文化に大きな影響を与えます。オープンで透明性のあるコミュニケーションは、共感や信頼を醸成し、組織文化を健全に保ちます。組織文化がコミュニケーションを重視する場合、メンバーは意見を積極的に発信しやすくなります。

 

これらの要素は互いに相関しあい、組織内の相互作用を通じて影響し合うことは明らかなのですが、明確な因果関係を解明するまでにはまだ至っていいないように思います。

マネジメントコントロールと組織文化の関係には、以下のような相関関係が考えられます。

 

コミュニケーションと透明性:組織文化がオープンで透明な場合、情報共有が活発に行われ、マネジメントコントロールの効果的な実施につながります。

 

目標と報酬:組織文化が目標志向的な場合、報酬システムが成果に結びつく形で設計されることが、メンバーのモチベーションを高め、マネジメントコントロールの効果を高める要因となります。

 

リーダーシップと信頼:組織文化が信頼と共感を重視する場合、リーダーとメンバーの信頼関係が強化され、マネジメントコントロールの指示がより効果的に受け入れられる可能性が高まります。