医療版経営品質賞(日本版医療MB賞)
こんにちは 心のソムリエ 橋本文隆です。
米国病院の経営改善・経営革新ツールとして活用が進む「マルコムボルドリッジ国家品質賞(MB賞)」の日本版があります。
病院版の日本経営品質賞である「日本版医療MB賞」です。
多くの病院では、診療報酬の引下げや、医師不足、看護師不足などの問題を抱え、多忙な日々を送っています。
しかし、病院は医師という高度な専門職が中心となっており、
経営という概念が希薄なところが見られます。
また顧客満足(患者様満足)よりも、病院の都合、医師の都合を優先してしまう病院も見られます。
「日本版医療MB賞」は、病院の経営の質を高め、日本における病院経営のモデルを追求しています。
「日本版医療MB賞」は、「Aクラス認証」「Sクラス認証」という認証制度があり、さらに「日本経営品質賞」を目指すことができます。
患者様が真に満足する病院でなければ、今後生き残ることは難しいでしょう。
病院で働く人々の満足がなければ、医師不足や看護師不足で、採用と離職を繰り返すことになります。
「日本版医療MB賞」は、病院経営の新たなチャレンジです。
リンク
日本版医療MB賞クオリティクラブ(JHQC)
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価値観を共有するマネジメント
こんにちは 心のソムリエ 橋本文隆です。
前回、価値観を共有するための3つのポイントを紹介しましたが、もう少し詳しく解説します。
3つのポイント
1.トップやリーダーが、想い・価値観・ビジョンを明確にする。
2.人はそれぞれ固有の価値観や考えを持っていることを
理解する。
3.違いがあることを前提に対話し、お互いにプラスになる
共有点を見つける。
1.トップやリーダーが、想い・価値観・ビジョンを明確にする。
コーチングを学んだ人のなかには、すぐに「あなたはどう思うのですか?」と質問する人がいます。
質問はコーチングの重要な技術ですが、「リーダーなら、人に聞く前に自分の考えを言えよ」と思ってしまいます。
外部コーチは組織外の人間ですから、自分の価値観を言う必要はありません。
だから「あなたはどうお考えですか?」とダイレクトに聞きます。
それをそのまま組織内の人間がやると変です。
ビジョンを示すことはトップの重要な役割です。
2.人はそれぞれ固有の価値観や考えを持っていることを
理解する。
それを押しつける人がいます。
それでは継続的に力を発揮するマネジメントになりません。
経営者は会社の利益を上げることを最重要課題にするかもしれませんが、社員は確実に休みが取れることを重要視するかもしれません。
他人は自分とは違うことを知らない人に、
良いマネジメントはできません。
3.違いがあることを前提に対話し、お互いにプラスになる
共有点を見つける。
違いを認めた上で対話することが必須です。
共有点を見つけるのは、妥協することではありません。
組織のパフォーマンスが上がり、同時に個人の意欲や喜びが
高まる道を構築することが必要です。
これは時間がかかります。
しかしここから逃げると、良いマネジメントはできません。
コーチングを真に理解していると、このお互いがプラスになる対話がとても楽になります。
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スポーツとビジネス コーチングの違い
こんにちは 心のソムリエ 橋本文隆です。
ビジネスのコーチングも、始まりはスポーツから来ています。
テニスコーチであったティモシー・ガルウェイの教えない
コーチングは、企業に導入され、大きな成果をあげました。
その後コーチングは、心理学、カウンセリング、自己啓発など
さまざまな手法を取り入れながら、大きく変容していきます。
ですから、スポーツのコーチングは確かにビジネスで役に立ちます。
しかし表面的にマネしても、マネジメントレベルのコーチングには使えないでしょう。
それは、スポーツの場合と企業や組織では「コンテキスト(前提や背景)」が違うからです。
スポーツの場合は、選手やチームの目的や目標は、
ほぼ一致しています。
「試合に勝つ」「優勝する」など共通の目標に向かって、
プレーヤーをコーチします。
一方、企業や組織の場合、メンバー間で意識の共有が
できていないことが大半です。
経営者とサラリーマンでは意識がまったく違います。
正社員と派遣社員でも違うかもしれません。
仕事にやりがいを感じている人もいれば、お金さえもらえれば
それでいい、という人もいます。
NPOでは、社会貢献に燃えている人から、
暇だから参加している人まで、さまざまです。
つまりスポーツではあまり気にすることのない、メンバー間の目的の違いや意識レベルの違いを考慮しなければ、企業やNPOなどのマネジメントはできないわけです。
逆に言えば、意識の共有、価値観の共有、ビジョンの共有などが実現できれば、マネジメントはとてもやりやすくなります。
ですから、経営品質も価値観の共有を強く主張します。
価値観を共有するためには、次の3つのポイントを
考慮するといいでしょう。
1.トップやリーダーが、想い・価値観・ビジョンを明確にする。
2.人はそれぞれ固有の価値観や考えを持っていることを
理解する。
共有点を見つける。
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マネジメントとコーチング
マネジメントで最も重要なのは、コミュニケーションだと私は考えています。
マネジメントの対象は、組織やチームです。
その組織やチームは、人によって構成されています。
ところが経営者やマネージャーのなかには、企業や組織の成果だけを見ていて、実際にその組織を動かしている人を見ていない人がいます。
しかしそれではマネジメントは上手くいきません。
マネジメントのためにコミュニケーションするとき、
コーチングはとても効果的です。
目標の実現や、そのための動機づけ(モチベーションアップ)のために、コーチングはよく利用されます。
コーチングは、1対1の対面でしか使えないと思っている人もいるようですが、コーチングの技術はグループでも使うことができます。
ミーティングやチームビルディングにもコーチングは使えます。
リーダーシップの発揮にもコーチングの技術は必須です。
(コーチングという言葉は使っていなくても、山本五十六長官や松下幸之助氏など一流のリーダーには、コーチングの技術が見られます)
コーチングの技術は、あなたのマネジメントの
大きな力となります。
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マネジメントとは「管理」ではない
こんにちは 心のソムリエ 橋本文隆です。
マネジメントは「管理」と訳されることが多いようです。
しかし、「管理」と思われるとチョッと違うような...
「管理」というと上からコントロールするイメージがあります。
何か正しいこと「正解」があって、そこに持っていくような感じがします。
しかしマネジメントは、不確実性を持つ組織やチームの、動的(ダイナミックな)運営や管理を行ないます。
組織やチームは、機械を制御するようにはいかないのです。
だからコントロールするのではなく、マネジメントが必要になります。
マネジメントには「経営」という訳もあります。
この方がマネジメントのニュアンスに近い気がします。
ただ日本語の「経営」には、社長や取締役が行なうもの、
というイメージがあります。
社長が行なうのが「経営」で、課長が行なうのが「管理」
という感じです。
しかしマネジメントは、社長でも課長でも監督でもNPOのリーダーでも、組織やチームをあずかる者なら、誰にでも必要なものなのです。
メンバーの力を引き出し、組織全体としてのパフォーマンスを発揮させるのがマネジメントです。
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なでしこ佐々木監督から学ぶには
サッカーでも野球でも活躍したスポーツがあると、
その監督はビジネスの世界でブームになります。
「○○監督流リーダーシップ」とか「○○監督管理術」などが、
もてはやされます。
しかし、それでリーダーシップ力やマネジメント力が
向上したという話はあまり聞きません。
ほとんどの人は、話を聞いて感心し、
「そうだな。もっとこまめに分け隔てなく話をしないとダメだな」
などと考えます。
しかしそれでは何も変わりません。
頭の中で思っていることは、3日もすれば忘れてしまいます。
マネジメントに必要なのは決断(意思決定)です。
「こまめに分け隔てなく話をしないとダメだな」と思ったら、
そのために何をするのか、行動を決めないとマネジメントは
変わりません。
小さなことで構わないので、佐々木監督の話を聞いて感じたことから、行動することを決めます。
そして、それを必ず何かに書きます。
(手帳や携帯など、よく見るものがいいです)
意思決定と行動があれば、マネジメントは変わります。
マネジメントを明らかにする(組織プロフィール)
経営品質の報告書(アセスメント・レポート)は
組織プロフィール
|
方法・展開(プロセス)のカテゴリー
|
結果のカテゴリー
という形式になっています。
経営品質賞の審査では、
「組織プロフィール」に書かれた想いや現状認識と、
各カテゴリーのアセスメント結果を見ながら、
「組織のマネジメントがどのレベルで実現されているのか」
「組織の強みや改善ポイントはどこにあるのか」
ということを見ていきます。
マネジメント(経営)の質を高めようとされる方は、
まず組織プロフィールを書いてみてください。
これだけでも、初めての人には、かなり大変な作業に
なると思います。
しかし、それだけに、マネジメント(経営)を深く理解することが
できるようになります。
組織プロフィールには、6つの項目があります。
1.組織が目指す「理想的な姿」
2.顧客認識
3.競争認識
4.経営資源認識
5.変革認識
6.組織情報
簡単なようで、実際に書いてみると、なかなか大変です。
各項目の書き方については、これからブログで詳しく説明していきます。
「組織プロフィール作成手引書」無料配布
マネジメント(経営品質)のフレームワーク
こんにちは 心のソムリエ 橋本文隆です。
フレームワークは、ものごとを考えるときの枠組みや
視点を提供します。
ただ「良いマネジメント、良い経営をしたい」と思っていても、
複雑すぎてどうしたらいいのか分かりません。
そこで、いくつかの領域に分けることで、複雑なマネジメントを
整理して考えることができるようになります。
経営では、数多くのフレームワークが使われています。
経営品質も独自のフレームワークを使用して、マネジメントの
状態を把握し、改善の方向を見出します。
日本経営品質賞では、8つのフレームワークを使っています。
(各国の品質賞によって異なります)
|
カテゴリー |
アセスメント項目 |
プロセス |
1 |
経営幹部のリーダーシップ |
2 |
経営における社会的責任 |
|
3 |
顧客・市場の理解と対応 |
|
4 |
戦略の策定と展開 |
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5 |
個人と組織の能力向上 |
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6 |
顧客価値創造のプロセス |
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7 |
情報マネジメント |
|
結果 |
8 |
活動結果 |
大きく分けると「プロセス」と「結果」の2つになります。
結果しか見ないマネジメントでは上手くいきません。
結果は、いろいろな要因で変わります。
素晴らしい活動をしていても、地震ひとつでまったく
ダメになることもあります。
ですから結果だけで判断すると、良い活動も悪い活動も
見分けがつかなくなります。
マネージャーはプロセスを見る目を養い、プロセスと結果の
関係を把握することが大切です。
もしうまくいったなら、それを繰り返す
ソリューション・フォーカス・アプローチには、
3つの原則(3つのルール)
と言われるものがあります。
その第二番目が、
「もしうまくいったなら、それを繰り返す」
というものです。
この時のポイントは、誰でもすぐ分るような成功していることだけではなく、
ほとんど気づかないような上手くいったことを見つけて、それを繰り返すことです。
ジェイクは、とても字が汚くて、先生にいつも怒られていました。
彼の面倒を見たエリクソンは、
「このtとhの字は、両方とも罫線に乗っているし、
字の間隔も上手だ」。
と褒め続けました。
そうすると、どんどん褒めるところが増えていって、
その年が終わるときに、ジェイクは、
1年でもっともレベルアップしたという賞を
クラスでもらいました。
うまくいったことを繰り返すだけで、一番成長できたのです。
これこそ、人が成長する、 そして、
ものごとが上手くいく、最大のポイントです。
スーパーホテル明日のカンブリア宮殿に出演
こんにちは 心のソムリエ 橋本文隆です。
2009年度日本経営品質賞を受賞した株式会社スーパーホテル
の山本会長が、明日(7/21 22:00)TV東京の「カンブリア宮殿」に出演されるそうです。
今年5月には、同じく日本経営品質賞受賞の万協製薬株式会社
の松浦社長が出演されていました。
このような時代のなか、真に人々の幸せを願う経営品質は、
社会から強く求められているのかもしれません。
スーパーホテルは、超低価格ホテルながら、
高い顧客満足を実現しています。
経営品質賞を受賞したホテルでは、「リッツ・カールトン」が有名です(米国品質賞 MB賞を2回受賞)。
「リッツ・カールトン」のような超高級ホテルでも、
「スーパーホテル」のような超低価格ホテルでも、
経営品質による変革活動は可能です。
自分たちの顧客を明確にし、その顧客に最大の価値を提供するというマネジメントの基本は、高級なホテルでも安価なホテルでも変わることはありません。
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