ミラノの木蓮が一斉に咲き始めた。
過去に何度も書いてきているが、冬の木蓮は裸そのもの。今こそ、華やかに花を咲かせ始めているが、冬はひっそり耐えている姿に強さと美しさを感じ、いつも立ち止まって見てしまう。
冬の寒さに耐え、幹いっぱいにエネルギーを蓄え、花を咲かせるその時をひたむきに待つ姿は毅然であり、美しい。
「強さと美しさ」。それは、女性とて同じことが言えるだろう。何ごとも受け入れる柔軟さと、それでもなお自分を失わない信念と覚悟。美しさは内側から現れる。
余談だが、木蓮は、昔は花の形が「蘭」に似ていることから「木蘭・もくらん」と呼ばれていたという。しかし、今では「蘭」よりも「蓮」の花に似ている、ということで「木蓮」という感じで「もくれん」と呼ばれるようになったのだそうだ。
また、木蓮を「マグノリア」と呼ぶ人もいるが、イタリア語では「マニョーリア」。学名は"Magnolia quinquepeta"、もしくは"Magnolia liliiflora" で " liliiflora"は「百合のような」という意味。ちなみに英名は"Lily Magnolia"なのだそうだ。納得。
余談だが、木蓮はコブシの花にも似ている。
けれど、花が咲いていない時、木蓮とコブシの見分けはつけにくいが、コブシの花は花弁が6枚で花は完全に開く。(木蓮は9枚)コブシは白花のみ。そしてコブシの花言葉 は「友情」「友愛」「愛らしさ」。ちなみに木蓮は中国原産、コブシは日本原産。
余談だが、木蓮やコブシなど木蓮属植物は「方向指標植物(コンパス・プラント)」と呼ばれているそうで、それは、つぼみの先端が「必ず北を向くから」なんだそうだ。日当たりのよい南側の方が早く成長し、バナナのように曲がって先端が北を向くという。次見る時は、ぜひ確認してみたい。
木蓮の 花許(ばかり)なる 空を瞻(み)る BY 夏目漱石
木蓮の木の下で、木蓮を見上げると花しかみえず。花の間から空が見える。…これは漱石の「草枕」の綴られた一句。他にも木蓮を歌った俳句がいくつかある。漱石は、木蓮が好きだったのだろう。
木蓮に 夢の様なる 小雨哉
木蓮と 覚しき花に 月朧
春といえば、梅や桜、という人も多いが、木蓮も日本の春を思い出す。
こちらのバージョンも素敵。






