タータ日記 〜 その21 サンタ・ルチア | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで32年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

 
物産展も昨夜無事終了。働いていたスタンドは、コロナ禍でありながらも、大きな黒字を記録。オーナーの命がけの営業、そして経済を回す魂を見せつけられた気がした。

 

搬出は今日まで続くので、できるところまでの片付けをし私は作業終了。

 

最終地下鉄にはまだ間に合う時間で展示場を出たが、最寄りの駅は留まらず。あり得ないでしょう?サッカーの試合ないのに...12時半に帰宅。なんだかんだ2時に寝て、朝6時前から夫がいきなりガタガタ掃除はするわ、洗濯機は回し始めるわ、人が寝ているところ電気はつけるわ、寝不足だあ。

 

朝起きて、念のため唾液による検査をしてみて、陰性だったのでお弁当を作って通常出勤。

 

ところで今日12月13日は「サンタ・ルチア」の祝日。

 

ルチアの語源は、ラテン語Lucius(約束された光)。サンタ・ルチアは、光の聖人としても知られている。また、シチリア島シラクーサの守護聖人でもある。聖人の内容は過去に数回書いているので内容は割愛するが、サンタルチアの前夜に子供達はサンタルチアからプレゼントを贈られるという中世のベルガモ発祥の伝統行事がある。(クリスマス前に?ミラノに長く住んでいて知らなかった!)ベルガモ(シッター先のママさんの出身地)とクレモナ(ご主人の出身地で彼らは週末はそこへ帰る)周辺ではサンタルチアの祝日を祝うと言う。

 

言い伝えでは、「サンタ・ルチア」がロバに乗り、良い子には贈り物を、悪い子には目に灰を投げつけると言われているそうだ。サンタルチアは目に関する守護聖人だ。目に灰を投げつけるなんて...!苦笑

 

そういうわけで、今日仕事へ出かけると、ツインズたちは既にプレゼントを貰っていた。アカデミックな家系なので、プレゼントは本やパズルが多かったのだが、この時期にプレゼントをもらい、またクリスマスにも?と聞くと、彼らの家は、クリスマスは再び本か何か手軽なものにするのだということだった。しかし、子供たちは読み聞かせは聞くが、本を持たせると破くは、噛みちぎるは本という本はすべてボロボロ状態!

 

「サンタルチアに何のプレゼントをもらったの?」とツインズに聞くと、弟の方が「ブルンブルン」と答えた。電動トラクターをおじいちゃんに買ってもらったようだ。さすがにそれはミラノの自宅には持って来ていなかったが...

 

 

ところで、こちらはトールペイントが施された木馬。ツインズのママさんが子供のころ使っていたものをご実家から持ってこられたようだった。意外に私でも乗れるサイズであったが、子供たちは、ハンドルを握りつつも、立ち乗りしたり、座る部分に立って、何も捕まらずサーフィンのようにユラユラさせるものだから、慌てて抑えたが、二人とも平気でそういうことをする。兄の方は、壁につかまりながら、背もたれの部分の上に乗ってしまうし、もう目が離せない。家の中でしょっちゅう転んだり、ぶつけたり、怪我が絶えないのだ。その度にアルニカジェルを塗ってあげて、ふーふーっと息を吹きかけてあげると泣き止む。

 

話はもとい、サンタルチアの祝日に関し、ママさんの話によれば、子供のころ、欲しいプレゼントがあると、手紙を書いて、教会のサンタルチア像の下に置いたそうだ。

 

余談だが、サンタルチアの前夜は、ルチアに捧げるものとして、オレンジ、クッキー、赤ワイン。そしてロバには干し草やニンジンを置いたりするようだが、翌日になると、すべて片付けられてしまい、子供達が欲しかったお菓子やプレゼントが届くということで、サンタクロースは信じなくてもサンタルチアは信じた、という話も多いのだという。

 

ルチアのために、そしてロバのために、プレゼントを用意する。こうやってプレゼントを互いに交換する習慣になるのだろう。してもらうこと、やってもらうことが当たり前ではなく、自分も誰かのためにプレゼントする。そういえば、物産展では、「母にプレゼントを探しているのですが...」と言って、アドバイスを求めてくる男の子たちが多かったなあ。それに比べ、我が家の愚息たちときたら...!

 

『サンタ•ルチア』今日12月13日は「サンタ•ルチア」の祝日だった。 ”ルチア”とはラテン語で「光」を意味するLuxまたはLucidから派生した名前。304年にシチリアのシラ…リンクameblo.jp