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良魔(あくま)

良魔(あくま)

筒井稚美/CENTURY RECORDS
 困惑盤。中身を確認したい好奇心で購入。黒いビキニのムッチリ写真に、絵の具で上書きしてる悪魔ジャケット!しかも、裏ジャケは花畑で微笑むこの子の周辺に、悪霊やUFOがプロではないタッチの絵で上に描き足されている不気味コラージュ。歌手の人は真面目にやってるかもしれないのに、アートワークで勝手にこんな絵にされてかわいそうと思ったら、カオスなジャケットイメージそのままの歌を、ちゃんと本人が唄っていたので、これで良いのだろう。曲は演歌調『ソウルドラキュラ』女版みたいの。推薦文は大阪有線の偉い人。まさか社長の娘?!ってことは無いよね、どんなお嬢様なのでしょうか。止めてくれる側近はいなかったのでしょうか。

GAIA

GAIA

Valensia/Mercury
 バレンシアです。FMでかかった美しいコーラスにショックを受けて、しばらくは録音してたその番組の曲部分を繰り返し聴いてたんだけど、いざCD探したらジャケがダサくて購入を見送るも、よくよく考えると他にもいい曲が入ってるかもしれないし結局追い買い。全般的にQUEEN影響下のロックオーケストラ、ロックオペラ、重厚でリリカルなレコーディングコーラスワークが絶妙。表題曲『GAIA』は混声コーラスを指揮して、本人は終盤の16小節くらいしか唄って無いと思ってたら、実は高音女声コーラスもほとんどバレンシア本人の声なんだって!作曲時に頭の中でアレンジが完成してそう。ちなみに、アルバムの他の曲はそれほどでもなかったよ。→

Falcon Starch

ファルコン・スターチ

ファルコンスターチ/iPORSUPUESTO! Records
 全体的に派手な印象が無いので、実験ぽさも醸し出しているフリースタイルのテクノ。808、909ぽいピシッ、ボシュ、細いチープドラム。80年代の筑波博から見渡す未来イメージ。安っぽいんだけど、輪郭が未来という、雰囲気で何気なくかけっぱなし。レトロキャラ玩具店の店内BGMに合いそう。簡素なジャケットにはもうちょっと、どんな曲が入ってるのかヒントが欲しい。キーワードのFalcon Starchってなに?10年以上たってやっと、二見裕志という名前と結びつくヒントを発見。インターネット普及前のインディーズCDはデータが少ない。検索で引っかかるページが、自分のホームページだけとか。

クライエットタンツ

クライエットタンツ

イマチュアクリエ/independent*
 『Strawberry bomb』というホームページに、WindowsのACIDという作曲ソフトの話しがよく出てくるので「アシッド世代はどんなもんかな」と思って購入。が、アシッドべったりでなく、ボイスやらシンセやらイロイロ練って組み上げている。パッドでフワーとゆっくり流れてゆく曲など、せっかく幻想的なのにリズムのチキチキ音が多すぎなのが気になる。テクノになりきらないシンセインスト。ジャケットはキリエ名義の頃から気になってたロズによるイラスト。CD-Rは解説紙付きで、ロゼとハクリュが全曲パートごとに語りつつ、延々とお互いをベタ誉めし合ってるのが凄い。閉じた世界の様子が見えて逆にオモシロイ。

葛飾にバッタを見た

葛飾にバッタを見た

なぎら健壱/TOSHIBA EMI
 なぎらさんは、金町中学校~本所工業高校卒業生。ばっちり京成線、付け焼き刃では無い柴又うろつき範囲です。曲は哀愁フォークと、ウェスタンカントリー的なカラッとしたアンサンブル。昼間っから喫茶のすみでぼんやり。人生負け組からの視点の詩がいい味出してる。ライブ収録『悲惨な戦い』は、放送禁止曲として有名。もったいつけながら笑わせるコミックソングの教科書。過激やバカな詞ではなく、聴く側に想像力を使わせ、想像できた者が笑う。『昭和の銀次』は平成の世に息苦しい、北千住止まりの常磐線で働く老スリ師のうた。小菅の刑務所に仲間が入ってるって。山手線は警察のダンナが厳しいって。このスリの回顧録がどうにも懐かしく感じる。

ANOTHER DIARY + BRAND-NEW MENU

ANOTHER DIARY + BRAND-NEW MENU

 

PSY・S/SONY RECORD

 松浦雅也とチャカのアルバムは全部揃えてるんだからこれも買うでしょ。バージョン違いでアルバム未収録を求めてシングルCDも収集し始めるサイズファンに向けて、よくもリリースしてくれたわね復刻CD選書シリーズ。アナログ盤の12インチ・シングル2枚でのみ聴けたこの6曲。しかたないな、信者からのお布施だ!…と買ってみたらCD初収録の『Chasing the Rainbow』が凄くイイ!未チェックの曲がまだあったんだ!『ANOTHER DIARY』や『BRAND-NEW MENU』よりもコッチをタイトルにすれば良かったのに!サイズのアルバムリスナーのファンよ、最後に待ってる君の未聴楽曲はこれだよ。よかったね!

 

 

 

03-BEATBOX-001

03-BEATBOX-001

E-Quick、Dazzle-T&Quiky、MAKOTO/LASTRUM
 セクシーなお姉ちゃんの回りに「東京」や「ゼロスリー」とか書いてあったのでなんとなくジャケ買い。いやぁ、かっこいいですよ。ドラムンベースの曲のミニアルバム。ごっつい声で「ジャーズ!」と叫ぶジャジーなハウス曲から、鉄球が火花ちらして回ってる様な重くて早いドラムンベース。早くておしゃれ。Neo Cyber MANGA に寄せた都庁と渋谷109イラストのアートワークも東京発を漂わせてる。イベントで伊集院光『全裸マン』のドラマMIXをやった時に、美しい『TEARS』を使った。ZERO THREE presents『03-BEATBOX-002』も出てるんでしょうか?

hal from heaven

hal from heaven

 

HAL FROM APOLLO'69/TOSHIBA EMI

 1995年。未来だか過去だかわかんないけど、いつかの伝承の儀式みたいな不思議なアート写真。スペイシーでポップでマッドサイエンスなロック。世界がクラッシュして後、音楽の残り骨に、大切なのにおぼろげな記憶や、かつて在った情景をくくりつけて、なんとか未来に残そうとしたオブジェの様な。はたまた、確実な予言を閉じ込めた核爆発に耐えうる構造のシェルターの様な。神からの視点のみ可能であろう、箱庭としての宇宙を眺めるような。大きな震災の後に生き残ったロックンロールの姿はこの音だ。『CALIGULA』『PSYCHIK』に代表される俯瞰の情景描写は、まるで天使が未来の地上を見ているようだ。

 

 

 

MONKEYS WAX

MONKEYS WAX

マサ子さん/ダルメシアンアートプランテーション
 もう、圧倒的です。たとえ、ケンカの最中でも、このプップカプーが流れてきたら、世の中平和になるというもの。歌は「フヨフヨフヨフヨはなこさーん」のマユタンとニセヨーデルのサブリナ・ブルネイ。イカ天を懐かしむもよし、ナゴム話しに花を咲かせるもよし。しかしあれだ、このマユタン、今尚歌に舞台に更なる活動を繰り広げて、フヨフヨムーブメントを送りだしているのだ。入門者は比較的入手しやすいこのCDを足掛かりに!大槻ケンヂのバンドブームのエッセイ本読んでいて「心臓の病気で亡くなってしまって」っていう少女が、サブリナだったとはずいぶん後になって知った。陰と陽のバンド運命物語りが頭の中で結びつかなかった。

リトル・ポーラ・ベア~しろくまくん、ふねにのる

リトル・ポーラ・ベア~しろくまくん、ふねにのる

安部隆雄、PSY・S、松浦雅也プロデュース/ソニー・ミュージックディストリビューション
 これは見せびらかしアイテム。「いいなぁー」とウケてくれる人に会った事無い。PSY・Sのディスコグラフィーに登場するのを見た人は多いだろう。スイスの絵本「Little Polar Bear」がNHKアニメになった時のサントラ。PSY・Sの『オーロラの不思議な街』と『どうして?』を収録。他は4曲のインストあわせて収録時間19分て少ないな。絵本のCDなのに裏ジャケ無しで透明ケースなのはもったいない。イラストをもっと使えばよかったのに。ポーラベア・シリーズのCDはもう一枚、種ともこ参加のがあったはず。それにしても、私の周りにPSY・Sファンがいないよ。