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SOLID STATE SURVIVER(USA版)

SOLID STATE SURVIVER(USA版)

YELLOW MAGIC ORCHESTRA/RESTLESS
 世界のYMO、2枚目のアルバムです。世界のというだけあって、この手元にあるCDは海外版。レコードジャケをそのままスキャン原稿にした様に赤みが濃すぎる色調が違法ものっぽいけど、一応ちゃんとしたものらしい。中身は、国内版や再発版とほとんど変わらないけど、けっこう、レコードからマスターおこしたやつだったりして。そんなわけないか。全英語表記、RESTLESS RECORDSのロゴマーク。裏面クレジットの Producedby Harry Hosono の文字を確認すればワールドワイドな外観。『TECHNOPOLIS』『RYDEEN』も、初めて聴いたのは小学校3年生だったかな。

SONIC SKATE SURVEYOR

SONIC SKATE SURVEYOR

 

ORIENTAL MAGNETIC YELLOW/サイトロン

 怪物YMOの衝撃を受けたYMOエイジの崇高なるトリビュート。原曲を思い起こさせる曲の数々はコード進行的に盗作にはならないという事を特筆しておこう。「権利的にはスレスレのオリジナル扱い」という事実に、プロの職人芸と愛情を感じる。練られていながらも楽しげ。メンバーは『ドラゴンスピリッツ』の細江さんら。曲的にクリアしててもジャケはパクリ判定くらうと思うんですけど?その辺どういう許可を取っているのか謎。音色の一つをとってみても骨の隋までYMOテクノ魂。私はナムコ時代のめがてん坊やこと細江慎治の生演奏を見たことがある。虎ノ門ニッショーホール、ラジアメのクリスマスコンサートだった。

 

 

 

METAL SERVICE

Metal Service

YELLOW METAL ORCHESTRA/アルファミュージック
 偉大なる巨人YMO様のリミックソとかいってパロディみてぇな企画ものばっか出して、セコイ商売してる後追いテクノ外道め!卓の前でコチョコチョと本家の曲をマネてリミックスだのリマスターだのやってるテクノ商人どもが気に食わねぇ。ユキヒロさんは汗かいてドラム叩いてたんだぜ、打ち込みじゃねぇよ!バンドだよ!このCDはライディーンも東風も全部ヘビーメタルコピー。思わせぶりなスローイントロから始まってチャーリーラーでキタキタキター!の『RYDEEN』。元々尖ってる『Key』の英語詞のボーカル曲のカバーも鬼カッコイイ。青白いテクノ少年は買わなくてよし!あーメタルギターが大好きだ~。

日本の音風景 幻 - 能楽囃子 -

日本の音風景 幻 - 能楽囃子 -

藤田大五郎、幸宣佳、安福春雄、金春惣右衛門、北村治、瀬尾乃武、一噌幸政、寺井政数、山本東次郎、亀井忠雄、柿本豊次、他
 『盤渉楽』『獅子』『鈴ノ段』『延年ノ舞』『猩々乱』『シャギリ』。日本が大切に残してきた音、楽器。何も足さない何も引かない笛、太鼓のジャムセッション。音楽を聴きたく無い時、情報を耳から入れたく無いような時でも、この音なら食える。「能」とは、はるか昔のコントである。ストーリーを演じる為のお面やお囃子は、言ってみれば、チャップリン映画のヒゲ&シルクハット、そのサウンドトラックと同じなのだ。オチがついたときに篠笛で「ピロー」っと鳴れば、それは幽霊が出そうな音だとしても、実際はコントのオチに被る「チャンチャン!」と同意音だ。

冥王星

冥王星/石川友美&スパ子(NOBLE  MAMA  RECORD)

 

石川友美&スパ子/NOBLE MAMA

 黒のフライングVでやる気満々。いままでの集大成というより、すでに一歩もニ歩も進み出しているおもちゃ機材テクノ。1曲にメッセージをぎゅうぎゅうに詰め込み解き放つ東京もんのカミナリおこし。世界戦略を滲ませる英語詞への挑戦。劇団DUNEのPVへの『Memory』、R-2レコードコンピへの『Rocket』を主軸に、宇宙から高円寺へ帰還。冥王星宇宙ステーションでのテクノな思い出。言いたいことの無い音楽なんてやめちまえ。そして、さようなら機材いじりだけのテクノ君!MC303も505も不要。使用機材は『Apple』の起動音から、アルペジエーターはヤマハの子ども向けキーボードの生演奏をRECボタン一発録り。

 

 

 

Darkness & Snow

Darkness & Snow

 

福間未紗/MIDI Creative

 なんだこの無風状態の冷気は。夏をモチーフにした曲が何曲か入っているにも関わらず、圧倒的な冷たさを醸し出すアコースティックサウンド。しかもスタジオ一発録りらしい。悲しいとか寒いとかでなく、古都京都の日本庭園の庭石のごとくに、緊張の張り詰めた空気。発売が真冬だった記憶もあり、優しい歌声さえ鋭角的な印象。名曲『火星』は宇宙音響系コラージュもあり、現実感が断絶される。新宿TUTAYAのインディーズコーナーでひっそりと一枚微笑んでいた前作CDとは一変、渋谷HMVのワンコーナーを顔を隠した福間未紗の写真が埋め尽くしたのを見た時、部屋で宇宙の歌を書いてた彼女が、もう宇宙へ上がる準備が完了したのだと分かった。

 

 

眠れない夜のために



谷山浩子/ポニーキャニオン
 それは期待していなかったぶらりと寄った古本屋で、昔好きだったマンガの全巻を見かけた時のようだった。中古CD屋で谷山浩子のアルバムを連番でズラーっと見かけた。その時「あぁ、誰かが谷山浩子を卒業したんだな」と思った。打ち消す様に全部を売った誰かさん。私と同じ時期に深夜3時~5時のラジオに耳を傾けていたのかもね。十何年も買い続け買い揃え、あるときに、まとめて売ってしまう卒業の時。あなたは、何か卒業した事がありますか。その全巻を中古で買い直したりしてますか?10代の時に聴いた曲を、人は一生聴き続けるらしいです。本当かどうか、一生過ごすと答えが出ます。全曲の90%失恋ソング、猫の森には帰れない女王様の代表的一枚。

ヒュージーバーガーCD

Huge Burger CD

中山U太、渡部牧人、杉浦直重、権田山一雄、片岡ハルカ、Mole数/100yen label
 よく、コンピレーションだけど10人中7人がRolandの同じ機材使ってて誰がどれ?コンピのふりして1人なんじゃないの?ってのがありますが、『Huge Burger CD』はそんなことありません。ピコピコからジャカジャカジャ~ンまで、イロイロなインストものが12曲パック。演奏感覚のノリが溢れてる曲が多い。ジャストな打ち込み&サンプラの固いループばかり聴いて、ロボットになりかけてる人のアタマを柔らかくするかも。フュージョンとテクノの中間くらいの生身体温の電子音楽かな。ワタシ的には理屈無しジャケ買い!インクジェットプリントのピンクの発色がキレイ。

ECCO リリィ博士とイルカの視覚変容実験

ECCO リリィ博士とイルカの視覚変容実験

 

 

地球暗合制御局 Remix by PBC(John C Lilly)/八幡書店

 あぁ、イルカを研究する博士になりてーなー。人類の宇宙的進化を司る地球暗合制御局からのメッセージを解読したジョンCリリー博士。アンビエント、ヒーリング系を狙った安直なCDがハンパに見えてくるほど内宇宙というテーマが色濃い。博士のぼやき声のループが、サブリミナル効果なのか。イルカとの会話実録も。博士が生まれてから92年くらいまでの研究活動のバイオグラフィが充実。宇宙的音楽。突き止めてゆくと「E.C.C.O.」というタイトルでアメリカSilent Labelから出たものの日本盤らしい。八幡書店というヒントだけで、ビルを訪ねてこのCDを購入した人も居たという。

 

 

 

 

Morning Tracks Volume 3

Morning Tracks Volume 3

 

DJ YODA(DJ MIX)/クラウン
 青空のジャケ写はカバーマスク。これを外すとブックレットは青空では無い!『Morning tracks』シリーズは青空で統一してください。「マザーシッププレゼンツ」ってのが主張していてどうも前作2枚とは様子が違う。前半のシンセボイス(コーラス)音色のペラペラさは置いといて。後半の前へ前へ高く高くへ上がってゆくフィーメルボーカルは聴いていて心地よい。トランスのノンストップコンピならやっぱモーニングトラックスはブランド力の後光が差している。初回特典でオリジナルMIXテープがついていたのだけど、じゃぁ、本編のDJ-MIXとおまけカセットの差はなに?って思う。CD2枚組にしたらよかったのではないか。