BACKFIRE SHUFFLE

HAL FROM APOLLO '69/TOSHIBA EMI
「ワン、ツー、ワンツースリーフォー」ではじまるこの騒々しいロックがHONDAのバイクのCMソングになった時は「オリコン初登場は何位?!日本中をHALの音が席巻するかも!」なんてHALのリリースの度に何度もドキドキしているけど、実際、日本の大衆はこんな尖った音は聞かない訳で…日本は静かでした。時代はまだまだ追いつかない。巷には、リクエストでなく、広告費によってオンエアされる曲が、まるでヒットしたかのように流れている。『NEXUS』の破壊的なリズムが引き、ハミング&オケになる部分がたまらなく好き。ギャグは無いけどイカス会話の多いSFマンガの世界で流れている未来のロックだ。→
河 RIVER

ジャーパンファン/PACIFIC MOON
福間未紗の4thアルバム『フェスタマニフェスト』で電子的なトラックに蒼い墨をするりと流すような中国胡弓の音色が入っているが、この方の演奏です。発売がパシフィックムーンレーベルという時点で厚い信頼。中国の古典にとどまらず現代音楽との融合はやってくれてます!心躍るピクニック感覚のインストロメンタル『Yueya Wugeng』も、しっとりとしたピアノの上で存分に二胡が唄う『Silent Moon』も、どれもコブシ回しにビブラートが気持ちいい。郷愁や癒しだけでなく、古典からその先の一歩を踏み出したアジアンフュージョンの先駆作として意義深い。『Yueye』に入る揚琴アレンジがテレレーンと可愛らしい。→
666

HAL FROM APOLLO'69/ASSOCIATED RECORDS
ギャングオブフォーのギタリスト、アンディギルがプロデュース。正直、出た直後は受け止められないくらいデジタル感が無くなっていた。廃墟にLEDが点滅する風景でなく、廃墟の地面が割れてパンクバンドか誕生した様。何を企んでいるのか掴みかねたが、しばらく置いて聴き直すと『DRAGOON』の勢いを全部バンドでやるとこういうバンドになるなーと納得カッコイイ。HALはHALだ。ユニットがここまでバンドになったのならライブをガンガンやって欲しい。荒っぽいパンクサウンドの中、MCで炎の息を吐きながら「次の曲は…私を殺す気か!」と思わずつぶやく、波状攻撃の様なライブをもう一度。→
tribute to REBECCA DREAM DISCOVERY

広末涼子、全日本女子プロバンド、猫沢エミ、ジャングル・スマイル、辛島美登里、久宝留理子、SHINO-娘、チェキッ娘、佐々木ゆう子、高橋洋子、パティーズ・オブライアン、沢田知可子/ワーナーミュージック
CD屋で見つけて、びっくりして買ってしまった。それにしてもこの選抜メンバーがホントにバラバラ。広末涼子主演ドラマ「リップスティック」の主題歌が『フレンズ』で、その企画版ぽい。ボーカル寺田恵子&ギターのSHOYAコンビ『Love Passion』とかむちゃくちゃかっこいい。ジャングルスマイルが珍しく文字通りのジャングルのリズムを使っててイイ仕事してる。レベッカの楽曲が良いのはあたりまえだけど、一曲ごとに原曲と離れたアレンジでおもしろい。→
Barcelona

FREDDIE MERCURY&MONTSERRAT CABALLE/POLYDOR
別に持っているCDに収録されてる曲もあるが、フレディ・マーキュリー&モンセラート・カバリエによる1枚のCDとしてどうしても所有したいと探していた名盤。解説もA面4曲、B面4曲のレコード仕様そのまま。すでに廃盤。クイーンのボーカルをさらに突き詰めたクラシック大作。『ラ・ジャポネーゼ』では日本語を交えた歌詞で日本の情景を唄い、『バルセロナ』では神々しい太陽と大地の巨大な波紋すら感じる。燃焼する命の歌声とはこのことだ。「I LOVE YOU」とそのまま唄うだけで、こんなにも胸に響かせる人がいたなんて!歌声のスケール、表現が深く豊か。スタジアムに似合う。→
ZUNTATA LIVE

G.S.M TAITO/サイトロン
幕間にあった演劇のセリフも入ってる。当時はただ演奏するだけのサウンド部発表会から抜け出そうと試行錯誤していた。ライブ自体は『忍者ウォリアーズ』生三味線パート熱狂の証明!全体的には、この時代のモト曲を聴きまくってプレイしてた人の為のメモリアル盤といったところ。高校時代は雑誌「Beep」「ゲーメスト」付録の楽譜で「忍者ウォリアーズ」や「ダライアス」の楽譜打ち込みしてた。やがて7、8年が過ぎ。雑誌「GAMEST」が休刊した時は、毎号掲載するSEGAの広告デザインを担当してて、ある日電話が通じなくなったので、先輩デザイナーと一緒に神田の編集部へ行ってみたら事務所フロアが閉鎖されていて、それっきりだった。→
夜行虫

伊藤真利子/independent*
包丁一本さらしに巻いて路上ライブも板場の修行。ピアノ一台弾き語り。こういうの普遍的だから、聴く側の心理状態でグイグイ引き込まれる瞬間がある。みごとにやられた。なにげなく唄いだして激情が走ってゆく『白い馬のように』。「私はいったい何やってんだろ」って自問自答してた夜に力をくれました。街灯の下、誰かの心に明かりを灯したいって、優しい気持ちで思えた。星の夜の空気漂う歌もの。ジャケットイラスト Shimotashiro Yuca。デザインフェスタで机にキーボード出してタラリラやっていた、いとまり本人からゲット。ナンバーは1000分のいくつだったか。1000枚売れたらライブへ招待企画、ずっと待ってます。→
キンポウゲの日々

maybelle/coa records
coa recordsって、雑誌『Coa』のレーベルでしょ。収録曲数と同数のタイトルジャケット入りで、一曲ごとのイメージカードがステキ!まるで精一杯のような誠実なみずみずしい歌声。ブドウだなに鈴なりの切なさがさがっている。イイ色の実になるまで袋をかけて大切にそだてたブドウ。そんな、内側のフレッシュさが詰まりぃーのボーカル。女性2人ユニットだけどアレンジはホーンが入ったりバンドとしてけっこう練られていて外側へのキラキラ感もあり。世界には可能性がいっぱいで、大好きだったことを思い出させてくれる。品がある。言えなかったことをやっとさけぶ時、キズついたってしなやか。いつまでだってちゃんと聴きたい。→
さよならアンダーグラウンド

東京マリー/東京マリーの宇宙総マルチメディア化計画
スチールパンかトイピアノか高いノック音が白昼夢を誘う。部屋の中っぽい印象で全曲行くかと思いきや街の中、その街を見下ろす場所まで引っぱってくれる。ラフっぽいが、ていねいなPOP。ディレイやコーラスなどでラフな線を何度もなぞるかの様な男性ボーカルは、あ、私の大好きなスパイラルライフかも。誤解を恐れずにプッチスパイラルライフ。歌詞に出てくるケド、中央線系なんですか?ジャケットアートは「エロマニア」Webのチビタ画伯によるイラスト。正直、チビタさんの作品が手元に欲しくて探し当てたCD。作品提供をチェックし、音を聞いたこと無い東京マリーの文字だけを頼りに御茶ノ水のディスクユニオンでゲット。→
Rose & Blood
Indies of X/TOWA FIELD
2001年に世に放たれた未発表曲集というか、荒削りのデモっぽい音源。その荒さがX-JAPANでなく前身エックス時代を物語っている。5000枚しか生産されず、しかも流通のどこかで買い占められているというX神話の1枚。偶然に導かれ秋葉原線路下CDショップ「エックス」で定価で買えたけど、先に名盤屋で発見してたらプレミア価格で買ってたかも。Hide、Toshi、Taijiの表記。ヨシキがインタビューで言ってた『Art of life』の仮組みとは、MIDIデータをDTM音源で鳴らしている様なこのバージョンか。『Desperate Angel』も歌詞がまだ付いていないのか、ラララで唄われている。→
