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rough and ready

rough and ready

ram jam world/wea japan
 ジャケットがキラキラ反射のは初回版なのかな。朝本浩文ドラムンベース+女性ボーカル。このアルバムに関しては全編英語。『Planet earth』作曲が森若香織ってすごいな。曲が良いから日本語でもグッとくるけど、あまり日本語詞のコトバの意味がちらつくよりは、英語版で自然に聞き流せた方が好み。空気をコントロールするようなエフェクターのかかり方、潰したりワイドにしたり。激しいクラッシュドラムに哀愁メロディー。えー?!ボーカルのLISAってm-floのリサだったの?知らなかった。上からいうのもヘンだけど「歌うまいなおまえ」ってた思ったよ。タイアップで力が入ってる曲は飛び抜けてキラキラしている。

sweetie

sweetie

おかべゆきこ/おかべゆきこんどりあ
 吉祥寺駅から歩いていって、井ノ頭公園の橋の向こう側。各週でキーボード弾き語りしてるところで購入。隣にいる人の手をつなぎ、目の前にいる人にありがとう、足もとの子供の頭をなで、言葉の通じない外人さんには笑顔、そんな感じ。紅茶の香りが届く近距離のラブソング集。隣を見るとあなたはウクレレ弾いてて、「牧伸二みたい」とからかっても、二人はお似合いの相棒、みたいな詞。唄い方は余裕が出る前の方が好きだったかも。余裕によって散漫になってる?メッセージソングじゃないから口元ゆるい感じの岡北有由でいいのかな。井の頭公園、花が咲いて平和。ワハハ本舗の人が、着ると全裸に見えるボディスーツで歩き、水生生物園で怒られていた。

Omni Sight Seeing

Omni Sight Seeing

細野晴臣/EPIC SONY
 乗合で知らない人と一緒に同じ場所へ向かう、観光旅行みたいな、自分の旅とスケジュールに委ねる旅気分の半々。そんな気持ちの揺られ感。もっとも熱いギタープレイヤーがスペイン酒場の酔っぱらいオヤジで、もっとも魅惑的な歌手が名も無きアジア山岳民族の小娘であることを、世界の商業音楽が気づきはじめた頃、細野はアラビアに触れた。民族音楽を極めるのでなく、部屋のテレビで世界遺産という贅沢な番組を楽しむように観光気分。バスが青空を走るようなポップス曲を挟みつつ、琉球コブシのような、ヘビ使いの笛のような音が車窓から見える。散歩中に阿佐ヶ谷サンサンレコードで、「なんか買ってあげる」と言われ、きれいな紙ジャケのこれにしました。

スナップショット

スナップショット

Chee's/ユニバーサルミュージック
 【1st シングル】カジくんかよ!カジ(炎)ヒデキ書き下ろし『スナップショット』。フジテレビが仕掛けて、吉田健が育てるガールズバンドは、ドラムもポコポコいってるカジPOPのファーストから始まった。そして、ライブではchocolat(ショコラ)のカジ楽曲『ブルーでハッピーがいい』とかをコピーしてたなぁー。当然だけど、ライブの流れにぴったり合っていて対バンのお客さんも暖かく見ていた。メンバーの持つドラム、ベース、キーボードの赤い楽器揃えて、YAMAHAショルキー「SHS-10」の勇姿を見ることができた。ギターサポート野村義男。テレビの表舞台で活躍する『Pop in Bags』になれる存在だった。

ガラガラゲッチュ

ガラガラゲッチュ

Chee's/ユニバーサルミュージック
 【2nd シングル】森若姉さんかよ!もろゴーバンズメロディは、森若香織書き下ろし。タイトル『ガラガラゲッチュ』とか、姉さんがキュートすぎる。川本真琴の『愛の才能』のとき「岡村靖幸だったらこう唄うだろうな…」と想像した様に「ゴーバンズだったらこう歌うだろうな…」という想像もしてしまう。ライブで叫ぶポイントもわかりやすくある、ギャルバンの王道の様な名曲。「あなた」は「あンなた♪」、「…たい」は「…たンい♪」だ。チーズメンバーが浜ちゃん松ちゃんに雑にいじられた(それがイイ!)『HEY!HEY!HEY!』にもギターサポートとして森若姉さん出演!カメラ目線くれる!そんなサービス精神のうれしいセカンド。

トモダチ

SMART PANEL-トモダチ

Chee's/ユニバーサルミュージック
 【3rd シングル】今までの流れとまた違ったアレンジ。っていうかセンチバかよ!アレンジャー鈴木秋則(SENTIMENTAL:BUS)による青春ギターパンク。ギターメンバーがオーディションから加入し、唄い方も乱暴になってガシガシいってる。いいじゃんか!このノリで突き進めばいいじゃんか!しかし、ライブが増えテレビの減ったChee'sのロックバンドスタイルでの集客では、いわゆるテレビアイドルファンを動かせなかった。フジテレビ生まれというロケットスタートを返納し、ライブパフォーマンスで勝負。テレビ露出が減ると共に、No.1になるべくして創られたガールズバンドは星に消え、それぞれの人生を歩んでいった。

虹 RAINBOW

虹 RAINBOW

賈鵬芳/PACIFIC MOON RECORDS
 ジャーパンファンの割と初期の作品。むきだしな二胡の音の良さではコレが一番好み。後発のも洗練された西洋音楽的でいいけど、東洋の山っぽさ、赤レンガっぽさなら『虹』だ。アコースティックギターも気持ちいい。山々に横に流れて移動している朝もやのようにスーっと風景に入ってくる二胡。技術やスピードに走る事もなく弓奏楽器の漂う心地良さが、聴く者の深呼吸に繋がってくる。テーマ『Rainbow』の最後のアンビエント版『End Of The Rainbow』が、鳥の声、自然音響とミックスされていて、短いのがもったいない。パシフィックムーンレーベルが虫の声で13分やった『亞』みたいに。これは長く聴きたい。

ERHU 二胡

 

二胡獨奏精選/GAR RECORD
 China Folk Instrurnental Music Collection。中国胡弓、二胡でポップスとか歌謡曲とか弾いてる場合じゃ無いんですよ。二胡を手にしたのは『賽馬』で受けた大陸の風であり、目指す地平は『二泉映月』。輸入格安CDで演奏家の名前もわからないこの二胡の音色が、即席ヒーリングCDをバンバンリリースするメイクマネースター以上の大陸の風を大スクリーンで展開する。無名CDだからこそ持てる田舎演奏のイメージ。装飾しないからこそ美しい古典の曲を、抜群のテクニックで譜面通りに再現している。だからこそ、速弾きパートの理解の為に再生スピードを2分の1にして、数字譜を目で追う勉強にも使える。

Sweet Home

Sweet Home

 

松浦雅也/CBS SONY

 古い洋館が舞台のホラー映画『スウィートホーム』。母の怨念・愛情というテーマだけあって、恐怖心をあおる脅かし曲と情愛あふれる曲が弦楽器中心に構成される。NOKKO、古館伊知郎、伊丹十三らキャストが快演で、こんなホラーは今まで無かった。霊に狙われながらも、TVクルーだからカメラに収めようと逃げない。『ホームスウィートホーム』は怖いイントロから天上界のハープへ。コーラスも美しく天国への扉となる。PSY・Sの解散時点で、名曲「チャイルド」が収録されているアルバムはこれしか無かった。空の隙間から誰か見てるよ、この一曲の為に購入した人も多いのでは。そういえば、アニメ『To-y』も音楽松浦雅也でNOKKO出演だった。

紫式部 源氏物語

紫式部 源氏物語

細野晴臣/EPIC SONY
 確か細野晴臣が新しいスタジオを作った一発目の作品で初めて琴をいじりながら収録したと、新聞で読んだ記憶がある。幽霊っぽい音色の曲が多い和もののサウンドトラック。実際、『源氏物語』には楽器として琴が登場するが、平安時代の曲の記録は残されてはいない。事実は音楽歴史の闇。六条御息所など生霊になるあたりで、鋭利でいて怪しさの光る横笛の旋律をボリュームを落として上手く絡めている。既成の雅楽に寄せずに、端々に独特の手クセが出ていて『銀河鉄道の夜』っぽいメロディーが出てくる事も。『銀河鉄道の夜』が銀のジャケでこちらは金の特色印刷。ボツ曲を『源氏物語』に使ったと言う噂もあるので、私の中では合わせて金銀セットの表裏作品。