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neo

neo

metrobo/徳間ジャパンコミュニケーションズ
 十把一絡げのピコピコ雑魚ポップは、もうたくさんです。なんて思ってたら、生ギターと生ドラムで、スゲェ宇宙を感じるピコピコッた曲が流れてきた。フロムどこ?大阪とな。こういう未来直結系は地方発進が良い。だいたい東京へ出てくると、下北だの渋谷周辺のピコシーンのしょうもないバンド界隈に融解して、孤高さが無くなってゆく。自分だけのメッセージを送れよ宇宙アンテナで。『ハーモニー』とか空を飛べてる。壮大さがある。『neo』は漫画「錻力プラチク」のネオくんのテーマに勝手に決定!その後、錻力プラチクのサントラ『BLICK IMAGE LIMITED』に参加依頼が来たときにこっそり薄ーく流したのでした。

cluster

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jenny01/ナンバーゼロワンレコード

 中味と合ってるかどうかは別としてジャケ勝ち!レーベル廃盤だったのが、別の販売元から復活してたので、今度は逃さず捕獲。ライブとかでたぶんジャンプとかしてそうな轟音ドライブギターポップに、こそこそっと腹筋使わない女声ボーカル。だけど、ドラムが汗かいて全身でぶっ叩いてるみたいな。無邪気ながら幼稚さをズバッと切り捨ててるタバコっぽさもあり。懸賞で当ったプロモーションビデオをVHSで持ってます。TVKとかでもっと取り上げられてもいいんじゃないかと思います。ジェニーワンの名前でソロ始めたりしてるけど、この初期盤は渋谷系とラウドロックがいい感じに交差しててしかも、カワユイという。パパパコーラスもあるよ。

サッポロ OMOIDE IN MY HEAD 状態

サッポロ OMOIDE IN MY HEAD状態

ナンバーガール/東芝EMI
 空気が閉じ込められてますね、解散メモリアルライブ盤。向井秀徳がつぶやくMCで「嘘っぽく笑う女子がおる」と言われれば、「それ!アタシ」なんて撃ち抜かれたら、慌てて次の日から嘘っぽく笑ってみたりする女子の気持ち。いつもどこからか眺めていた女子が、このバンドの視界に入りたがる。ナンバーガールに撃たれてでも正面のターゲットに立ちたい願望の若者は、猪木にビンタされたい猪木教信者に似ていると思う。「アタシを殴るのにふさわしい相手」って、自己評価高いなアタシ。安売りしなかったアタシのプライドをかけてるファン、出会えてよかったね。ライブが凄いと言われていたバンドの、ライブを見たことがある人の為の2枚目のライブアルバム。

CPU

CPU

Cat-rat/independent*
 ぽろろん叩くピアノの縦糸に、弦楽器の弓を引くような歌声の横糸。ピアノ一台と感じさせない彩り。意味不要な信号・暗号を、計算で含めていってるのなら、なんという危ういっぷり。無意識だったら、なんという才能。日本の宵月の詩が、ウィーンの朝の音楽にのっている「実は対極の融合」。縫製の見当たらない完璧なドレスを不思議に思いつつ、美しさに見とれる気持ちです。文系、理系みたいないい方ならば奇蹟系。一曲でしっとり一つの季節を過ごさせるくらいの名曲ぞろい。『高円寺ペンギンハウス Live CD』『吉祥寺スターパインズカフェ Live DVD』がファンの間で出まわっており、音源化していない代表曲はこれで聴ける。

花降る午後

花降る午後

 

ぱぱぼっくす/ドリーミュージック

 ビブラートじゃ無くて震えてるような声は、明るく唄っても悲しいし、悲しい歌でも明るく聞こえる。よくぞこういう人がいて、歌を唄う運命にのっかってくれたと思う。生まれ持ったものと音楽が合致したナチュラル味。ありがとうと言いたい。誰かの思い出みたいな歌と余韻を膨らますアコースティックサウンド。『花降る午後』などは、歌詞がほんの少しなのに、曲中いっぱいセンチメンタル。昼間てきとうに取り込んだ洗濯物を、夕方、きれいにたたみ直したくなる気持ちになります。ええ、胸いっぱいで冷静に。もうすこしだけそばにいて、っていう言葉も手をつないだりしているよりも、一緒に洗濯物を畳んでるイメージがあるんですが、これはなんだろう。

 

 

 

翔

ジャー・パンファン/パシフィックムーン
 おい、ジャーよ!やればできるじゃんか!二胡演奏はたしかに世界の頂点として凄いけど、アルバム作品として面白いかどうかで、私にとって退屈だった賈鵬芳。これ、いいよ!曲はパシフィックムーンレコードつながりの城之内ミサ。伴奏に次々入って来る楽器から、伸びやかな二胡の引き立て具合まで、一連のジャー・パンファン漢字一文字シリーズでは最高傑作です。中学生からおばあちゃんにまでお勧めできるアジアン・アンサンブル。中華飯店のBGMは十二人の女子坊に任せて、軽く世界を飛んじゃっている。これが二本の糸と馬の尻尾から出てくる音か。翔という一字が現す通り、フワフワとした浮遊でなく、起動も雄々しいくっきりとした飛翔感。

ふたりのイエスタデイ+9

ふたりのイエスタデイ+9

 

Strawberry Switchblade/KOROVA

 スコットランド産のエーツー。トミーフェブラリーのコピーで「やっぱり曲いいよね」と思っているのだったら「本家を聴け」と教えてあげたい。アナタにもチェルシーあげたい。90年初頭のシンセポップ。デジタルドラムなのにポッポポーの木管楽器が北国っぽい。今でも水玉の服着てる人を見ると2人並べばいいのにと思う。ところで、1997年くらいにnanaさんという人がつくっていた「ストロベリー・スウィッチブレイド」なるイラストメインの個人ホームページがあって、ある時、閉鎖しますと片足キックしてる女の子イラストの更新を最後にして消えた。あの人の作品好きだったんですが、どなたか御存じありませんか?

 

 

 

一期一会 Sweets for my SPITZ

一期一会 Sweets for my SPITZ 

 

椎名林檎、羅針盤、松任谷由実、ゲントウキ、中村一義、ぱぱぼっくす、セロファン、LOST IN TIME、奥田民生、つじあやの、POLYSICS、GOING UNDER GROUND、小島麻由美、他/ドリーミュージック

 スピッツ好きだけど一枚も持って無い。ベストを買おうと思ったけど、いつでも買える感じが買わない答え。この人選だったら、スピッツリスペクトで煩いコアファンも納得でしょう。椎名林檎、ぱぱぼっくす、ゲントウキあたりが良かったです。ぱぱぼっくす聞いたのは、ソーファーソングス以来。声が好きで気になってて結局、正体不明のバンドだった。詞曲が良すぎで誰が歌っても良い部分もあるけど、夢のコラボ感も見えてそういうところ気が利いてるよな。

 

 

 

 

 

壇の浦 完全版

壇の浦 完全版 西原鶴真

西原鶴真/independent*
 薩摩琵琶の弾き語り。全身にお経を書き込み、平家の墓場であまたの鬼火を相手に「ベケベンベン!」とやるあれです。耳にお経を書き忘れないように。琵琶の音もかっこよければ、貼った弦の振動をスローモーションで見ているような声の出し方も、楽器と完全一致しています。もちろん平家水軍の物語『壇ノ浦の戦い』も聞き取れつつ「うぃーん、みぉーん」という超周波が発信されていて、イルカやネコがいたら、共鳴して一緒に鳴きそう。「現代に珍しい」でなく「ただいい音!」まどろみながら聞いていると、黄泉の国へ連れていかれる。俳句詠みとのコラボライブを新宿で見たが、この才能をどこで露出したらいいのか、ひとごとながら考えてしまったよ。

国会

国会

談志2REVOLUTION(立川談志)/ULTRA
 ダンシダンシレボリューションの2nd。もう鈴木宗男からのムネオハウスのやりくちはわかったよ…。ネタモノテクノがやってきた手法で、いまさらだよ。立川談志の極めてプライベートで思っちゃったこと全部垂れ流しの動画配信番組「WEW現代の世相講談」を欠かさずチェックしている者としては、特に問題作というオーラはないのだが、談志グッズとして持っておきたい。前作より、談志が唄っているという点で、音楽作品的意味は上がっていると思う。節回しに後からバックトラックをつけてるだけだが。『国会』だけ、なんか音がスゲェと思ったらSEX MACHINEGUNSのパンサーが、ヘヴィメタル魂全開でギター弾いてる。