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メイプル劣糖の誘惑

メイプル劣糖の誘惑

 

エーツー/オフィスギャフン

 もはや存在がロックど真ん中。茨城のアイドルユニット。新たな人生の方向性を「焼きたてパン屋さん」に定め、いつの日か、すずかけ通り商店街に店舗を持つべく生み落としたコンセプトアルバム。製菓・製パン系歌詞が満載。『初恋ミルフィーユ』のとろ~り路線から『養蜂(YO!-HO!)ラップ』まで、味覚と香りを挑発する。バームクーヘンの野焼きや養蜂農場取材をマジ進行してる、パン屋出店への獣道。パスタ満腹後でもいける乙女の別腹ディスク。えげつないタイトルの曲『ア・リ・ヂ・ゴ・ク』も、あたしが甘いから蟻が集まるというスイーツなかわいいメロディーで「ぷるぷる」言う曲。おばあちゃんちで抹茶と出てくるお茶菓子『ごかぼう』もあるよ!

おバ歌謡

おバ歌謡

神谷勝也&ドン神谷、白木みのる、ローレン中野・和田弘とマヒナスターズ、尾藤イサオ、由美かおる、Gal、タンポポ、俺ら宇宙のパイロット、ベンさいとうとザ・モンスターズ、麻里圭子・ハニーナイツ・ムーンドロップス、草刈正雄、九重祐三子/東芝EMI
 伊集院光のラジオで、たまにオンエアされているバカっぽい洋楽の日本語カバー&歌謡曲がついに1枚のCDに。リアル・ホテルニュー越谷こと『ホテル・カリフォルニア』。タモリ倶楽部でも熱狂的注目を集めた「私としたことが~」で始まる『アローンアゲイン』。『銭ドルソング』はスカパラにカバーしてほしい。ダメ!ダメ!が耳に残る『マグネットジョーに気をつけろ』はいつか武器として使えそうだ。ジャケ絵はみうらじゅん。

ある旅人の歌 星のジプシー

ある旅人の歌 星のジプシー/斉藤竜明

軍曹(斉藤竜明)/冒険堂
 「初対面の女の前で唄うような事はまず無い」というシャイな言葉から、ある感情を共有した旅仲間同士で唄う歌だということは想像できる。「アイムジプシー」と感情震わすのはやっぱりジプシーのみでしょ。陶酔できると言う訳ではないが、この歌が言わんとしている雰囲気を好きな人とは、仲良くなれそうな気がする。この歌をゲラゲラわらってしまう人とは、仲良くなれそうにない。2002年録音なのに昭和40~50年っぽい。ケータイも検索もメールもなく、時刻表とギターケースと文通の気配を感じる。旅人の心に吹く風の唄。銭形金太郎の『フラノの歌』の人。ホリケンとアズマックスがテレビ収録と関係なしに、貧乏さんを誘って花火見に行ったという噂話、ホント好き。

a direction of the ball she hit

a direction of the ball she hit

 

pitcher56/abcdefg*record

 バンドとしてガツガツどうにかなりたい、というよりも音楽好きが作品つくりました的な、力のフニャっちい感じがいい。ウォークマンフレンドリィなギターポップ。ショコラのむかしの曲を思い出しそうな微妙思春期メロディ。英語歌詞で、全体的に夢心地のようなエコーのかかった女性ボーカル。コーラスと1曲男性ボーカルが入ってる。『バナナの涙/うしろゆびさされ組』の英語バージョン『tears of the BANANA』収録。アルバムには未収録だけど『Wの悲劇/薬師丸ひろ子』も英語カバーやっていたりしてて、そのへんの持ち芸化のポップセンスはイカス。焦らなくてもいいから、良いもの出来上がったら、また出して。

 

 

 

 

セレレガンスな愉しみ/流行通信簿

セレレガンスな愉しみ/流行通信簿

きどりっこ/Captain
 初めて見たのは中学か高校の頃。キーボード系雑誌「KEYPLE」の、インディーズ向けソノシート作成特集で『桃色金魚』が載っていた。雑誌から音楽は聴こえてこなかったが、ソノシートの方法や料金のページだけは、穴が開くほど読んだので記憶に残っていた。先日、運命の巡り合わせ、ついにCDを発見!1986年代、ロックイン松戸で10万円で機材をそろえると、このサウンドになるという、時代感ありありのキーボードポップ。ジャケットの写真はまさしくあの頃の元少女だった。眉太!これがつまり最先端。『セレレガンスな愉しみ』c'est l'eleganceとはフランス語でエレガンスです。楽しみでなく愉しみとするところに優雅さがある。

Aya Collette Live!!

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アヤコレット/カエルレコード
 2004年冬の初期盤。ソフトプラケースにプレスCDが入っていてジャケットは無かった。画像は同梱のポストカードから。ピアノ弾き語りにコントラバスとエレクトリック・ノイズを足し引きして独自の音響空間を創っている。言葉が歌手の口から出る歌でなく、詩人の詩に曲を合わせ、言葉が登り下る空間を構築。高円寺円盤に目的もなく入ったらスピーカーで流れてて、店長に「これなに!?」と尋ねて即買い。希望を見つけた。ラングストン・ヒューズの『宣言』がフェイバリットな映画に出会ってしまった気持ちで泣けた。一生ものディスク。たぶん死ぬまで聴く。これだけ書いてもまだ、この音楽と出会えた歓喜の一部も言い表せない。こみ上げる生きる希望。

Psy-clone ~hide electronic remixes~

Psy-clone ~hide electronic remixes~

 

Serge Souque、Riktam and Bansi、Ian Ion、Tim Healey、Marv Pepler、Frederic Holyszewski/ユニバーサル

 あれー、また死後盤出てるよ。専用Webの試聴Flashがよく出来てて思わずCD買う。リミックスに歌POPは期待してなくて、テクノ加減はどうかなぁと。想像通りのディストーションギターのループがDOUBT、POSE、FROZEN BUGとつづく。半端な声加工する曲が流れを止めるけど、掛けっぱなし良好。Marv Pepler mixの『POSE』6分過ぎ、原曲に無い虹っぽい音がキレイ。売り文句程トランスじゃないけど、シルバー箔印刷のジャケットはかなりトランシー。

 

 

 

KING OF PSYBORG ROCK STAR

SMART PANEL-KING OF PSYBORG ROCK STAR

hide/ユニバーサルミュージック
 あぁー、また死後盤出てるよ。…買ったけど。高校生がギター欲しくなるポップスの事を、個人的に「高校生ロック」というジャンルで呼んでます。16歳はこれ聴いて、ギター買うためのバイトをガンバレ。14歳なら掃除の時間ほうきを構えろ。怪物ギタリストは音楽で衝撃を与えるだけでなく、次の時代のギタリストを誕生させる。それは、男が子どもを産むくらいの偉業だよ。ブックレット解説の「鉄の塊だけど人間味溢れる宮崎駿型ロボットと、見た目人間だけど機械仕掛けの押井守型ロボットがツンドラムを叩いてる、サイボーグロック」って文章がイカス。hideバージョンの『ミスキャスト(エックス)』も聞けて、それで買ってよかったと思った。

THE EXOTIC SOUNDS

SMART PANEL-The Exotic Sounds of Martin Denny

マーティン・デニー/東芝EMI
 マーチンデニーみたいな音楽をやりかった人たちの音楽を楽しんでいるうちに、やっぱり、本物のマーチンデニーを聴くに至った。こんな時に頼りになる高円寺スモールミュージックのラインナップ。手にとったのは盛り沢山ベスト盤。剥き身の源流に触れると「これが元ネタか、これが正体か、粗野で湿気があっていい塩梅」と目からウロコ。例えばタモリが、ジャズ風、ボサノバぎみ、シャンソン的、デスメタルライクな事を、特徴を捉えてすぐに模写できるのは、雰囲気をつかむのがうまいのはもちろん、それらモノマネ対象の本物の音楽に接し、抜群のセンスで分析、吸収しているからであろう。I need 本物。あれもこれも、ルーツを聴いてみたくなった。

Sound Of Garden FOR US

SMART PANEL-Sound Of Garden FOR US

Hakan Lidbo、Justin Robertson、Swinging Mothers、UTRECHT、BOLT、AIR BUREAU feat.The Red、SEYMOUR BITS、mascotte、TARGA、PET、Joystick Experience、MIGNON、CAPRI、Polaroy、Jeans Team、他/Filter Record
 PUNK史のドキュメンタリー映画を見てたら初期Blondieも登場してて、『Heart Of Glass』のPVがめっさキラキラしててCD探してたら、リミックスだけど既に持ってた。欲しいと思ったら入ってたっていうことが結構ある。結局、過去の自分の延長が今の自分なんだろう。