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noodles/DELICIOUS LABEL
ロイヤルニューシティーの曲に「ヌードルズのヨーコ」というのがあって、7分位のバンドセッションにずーっと「ヌードルズのヨーコー」って繰り返すだけ。水中それは苦しいの名曲「安めぐみの唄」よりも先に出ていて新しいジャンルだと思ってたが、今となってはどうでもいい。ヌードルズ、こんなに良かったっけって思い始めたのは、見た映画でかかっていたのをHAL FROM APOLLO ’69のハルが唄っているのかと聞き間違えてからだ。もし、zoeが他界せず外国人メンバーが加勢した終盤のバンド形態で続いていたら、ハルもこんな英語詞のアルバムを作って、ガレージバンドとして輸出されてたのかもなぁーと、うわの空。→
EVERYBODY JAM!
スキャットマンジョン/BMG
プッチンパポペーェエブリバディープリンプリンーが、井上大輔作品だって御存じでしたか!お客さん。今回はそれが言いたかっただけ。プリンのCMの御老体が懐かしい。後藤次利の『SUSUSU SUPERキレイ』などお茶の間狙い過ぎて、デビュー時の渋味が薄まったのが残念。この2ndでは本気ジャズmixみたいのも無いし。ワゴン中古の救出なら1stの方を。ヒゲがドリフのあれ、ヒゲダンスに似てるので『加トチャンのスキャットマン/Scatman Cha!』ってゆう加藤茶の企画モノも出てたらしい。1996年の「日本ゴールドディスク大賞」を受賞し、その賞金を吃音者支援団体に全額寄付の社会貢献をしているという。まさに滑舌神だ。→
From The 21st

Jeff Mills/Associated Records
宇宙、科学、存在、などの哲学的単語が解説文にちりばめられた、家本AXISロゴマークのオビ付き盤のミニマルテクノ。部分引用で繋げられるDJミックスでなく、トラックをきちんと収録した作品集だと「けっこう大人しいんだなー」という印象。短いドラムレスの曲や、途中までキックの入ってこない曲が多めだからかも。非現実のフワフワが短いフレーズにまとまっているので、長時間プレイの幕開けとか中間に、これが入ったら「キタ、キター!」となるのだろうな。もともとデトロイトのミニマルはストイックな音楽なのだけど、その中でも闇夜からの朝霧というか、ダークさを楽しめる人には情緒的な反復音楽であると思う。→
SOALA

R-9/EPX STUDIO
ミニマルテクノ。いわゆる「ドッチッ、ドッチッ」に「シャンシャンシャン」だが、キックの音が全部違う。「作り込んだ」というより、いじり尽くしたんだなぁと芸歴を感じざるを得ない。沸点の高いベストをさらにブラッシュアップした1ダースが恐ろしい勢いになっている。警報機のようにくり返し、防衛装置のように弾幕が張られ、攻撃システムのようにミドリ色のビームがビガー!あぁ、街が、街がこわれる。と思ったら、地下から城塞都市の装甲がバリバリ地面やぶって出てきた感じ。6面ではキチガイロボットを倒しつつ、9面でこぐまちゃんを助けだせ!11面の水晶のループをくぐり、ステ曲無しの12面クリア。ハードテクノの陶酔感とはこういう事だ。→
”+__..”

座久拓郎/ロッチ
ナノループだ。ゲームボーイのシーケンサーソフト「NANOLOOP」によるアルバム。こういうのはドイツで1枚CD出てるのがあったくらいでしょう。偉いぞ、日本代表!ただのゲーム音ツールやチープテクノとしてでなく、ちゃんと音源シーケンサーとしてオリジナルな制限付き世界観を作ってます。ノイズをいかに重ねるか。タモリの世にも奇妙な物語のテーマっぽい2曲目なーんて書くと、微妙だが、認めます!カッチブーです。ミディアムテンポの曲がいいかんじで、初期ファミコンのベタ塗ビット画面が思い浮かびます。クソゲーだけど、数千円の買物、買ってしまったのだからもう楽しむしか選択肢がないという袋小路少年時代のあの音。ただ、タイトルが読めません。→
ナッツ&ミルク extre

アロアズフゥ/AROA303
1999年発表の名盤が、旧カセット音源のレアトラックを追加(初CD化)した2枚組で2004年に再発!ジャケも新調とあって、普通に買うつもりでいたら「ブックレット書いてよ、ノーブルママっぽいノリで自由に」とのありがたいオファー。私は90年代のアロアズフゥとの出合いから、熱狂ライブの様子を回想文としてちょっと長めに書き下ろしさせていただきました。ヒストリー資料になったかな?ならねーよ、ウソばっかりじゃん。各曲を解説して、誉めるのはファンのリスナーにお任せします。『ナッツ&ミルク』のCDレビューは、初回発売時の記事を探して読んでみてね。異常なほど大絶賛です。だって、パッケージの完成度としても孤高なのだから。→
リボア(2) ケンイシイMIX
BOREDOMS/ワーナーミュージックジャパン
同じジャケットアートで何枚か出ているボアダムス・ノントップミックス・シリーズ。Vol.1はロンドンのDJジェイムス・ラヴェルチーム。Vol.3はHIPHOP系のDJ KRUSH。このVol.2はケンイシイ作品として楽しめる。メタルブルーアメリカとミックスアップの中間位地の雑味。ざらざらした摩擦抵抗の多いサウンド。剥き出し野生のデジタル化みたいな、凄くツボを分かってるミックス。ぎゃーぎゃーと煩い音がそのままいい音なので、他のナンバリングもレベル高い予感。ジェリートーンズ系のテクノでは無いのでケンイシイの仕事の中で最悪と評されることもあった。気持ちは分かるがBOREDOMSのCDだよ。→
Happiness? (Japanese Edition)
Roger Taylor/TOSHIBA EMI
ジャケット表の石像が意味不明、裏の本人写真が嘉門達夫に似てなくもない。日本盤にはYOSHIKIとのコラボ曲が2曲入っている。クイーンのドラムvsエックスジャパンのドラムという珍しい企画。これ聞いてみたさに捕獲したが、結果はいかに。ストリングス&ピアノアレンジのヨシキ仕事をロジャーテイラーが、英語の上手なTOSHIっぽく唄っている。「あ、このメロディはエックスじゃん」てハッとするやら笑うやら。ドスドスいってる割に、リバーブ爽快率が高いロックアルバム。この時期、YOSHIKIはKISSのトリビュート盤参加をしたり、少年期のロックスターと邂逅している。しかし、何時出来上がるのかXの新譜。→
Remixe Sa Dixieme Symphonie
PIERRE HENRY/Philips
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンの交響曲リミックス。リミックスというかコラージュ再構築で、ビートものではありません。もとが『運命』とか『田園』ですから良い音なのは当たり前。予期せぬ騒音も計算的に詰め込まれ、ぼんやりとした内宇宙モノになっている。今なら珍しくもないだろうが1979年にこれを電子音楽の文脈でやるかよ。聴く人は、どうやって理解したら良いのかわからないままジャズやエレクトロニカとかの概念の上に首を傾げていたかもしてませんね。そりゃ、巨人だわ。ハードディスクレコーディングとか、デジタルエフェクトなんか無い時代、ピエールアンリの頭の中では、すでにこの音が鳴っていた。そして出てきた。→
瞑想の形のサティ

高橋悠治、アラン・プラネス/DENON
いやぁ、サティじゃ眠れないでしょう。演奏者にもよるが、ピアノの音って基本的には打つ音だから注意は余韻よりもアタック音に引っ張られる。それに、落ち着くような印象でいて、どこか不安にさせるようなメロディが多い。リラックスの用でリラックスできない。そこがドラマチックでいいんだよね。美人だけどちょっと怖い様な顔つきしてる女の人みたいな音楽。『犬のためのだらだらした前奏曲』収録。小さな歩幅でかわいく歩いてるのに、急に怖い顔するのやめてくれないか。『冷たい小品(逃げ出したくなる歌)』とか、サスペンス劇場じゃないか…そこが好きなんだが。ラストの3曲が『ジムノペティ』最後にしてくれてありがとう。眠れました。→