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リボア(2) ケンイシイMIX

リボア(2) ケンイシイMIX

 

BOREDOMS/ワーナーミュージックジャパン

 同じジャケットアートで何枚か出ているボアダムス・ノントップミックス・シリーズ。Vol.1はロンドンのDJジェイムス・ラヴェルチーム。Vol.3はHIPHOP系のDJ KRUSH。このVol.2はケンイシイ作品として楽しめる。メタルブルーアメリカとミックスアップの中間位地の雑味。ざらざらした摩擦抵抗の多いサウンド。剥き出し野生のデジタル化みたいな、凄くツボを分かってるミックス。ぎゃーぎゃーと煩い音がそのままいい音なので、他のナンバリングもレベル高い予感。ジェリートーンズ系のテクノでは無いのでケンイシイの仕事の中で最悪と評されることもあった。気持ちは分かるがBOREDOMSのCDだよ。

 

 

Happiness? (Japanese Edition)



Roger Taylor/TOSHIBA EMI
 ジャケット表の石像が意味不明、裏の本人写真が嘉門達夫に似てなくもない。日本盤にはYOSHIKIとのコラボ曲が2曲入っている。クイーンのドラムvsエックスジャパンのドラムという珍しい企画。これ聞いてみたさに捕獲したが、結果はいかに。ストリングス&ピアノアレンジのヨシキ仕事をロジャーテイラーが、英語の上手なTOSHIっぽく唄っている。「あ、このメロディはエックスじゃん」てハッとするやら笑うやら。ドスドスいってる割に、リバーブ爽快率が高いロックアルバム。この時期、YOSHIKIはKISSのトリビュート盤参加をしたり、少年期のロックスターと邂逅している。しかし、何時出来上がるのかXの新譜。

 

Remixe Sa Dixieme Symphonie

Remixe Sa Dixieme Symphonie

 

PIERRE HENRY/Philips

 ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンの交響曲リミックス。リミックスというかコラージュ再構築で、ビートものではありません。もとが『運命』とか『田園』ですから良い音なのは当たり前。予期せぬ騒音も計算的に詰め込まれ、ぼんやりとした内宇宙モノになっている。今なら珍しくもないだろうが1979年にこれを電子音楽の文脈でやるかよ。聴く人は、どうやって理解したら良いのかわからないままジャズやエレクトロニカとかの概念の上に首を傾げていたかもしてませんね。そりゃ、巨人だわ。ハードディスクレコーディングとか、デジタルエフェクトなんか無い時代、ピエールアンリの頭の中では、すでにこの音が鳴っていた。そして出てきた。

 

 

瞑想の形のサティ

瞑想の形のサティ

高橋悠治、アラン・プラネス/DENON
 いやぁ、サティじゃ眠れないでしょう。演奏者にもよるが、ピアノの音って基本的には打つ音だから注意は余韻よりもアタック音に引っ張られる。それに、落ち着くような印象でいて、どこか不安にさせるようなメロディが多い。リラックスの用でリラックスできない。そこがドラマチックでいいんだよね。美人だけどちょっと怖い様な顔つきしてる女の人みたいな音楽。『犬のためのだらだらした前奏曲』収録。小さな歩幅でかわいく歩いてるのに、急に怖い顔するのやめてくれないか。『冷たい小品(逃げ出したくなる歌)』とか、サスペンス劇場じゃないか…そこが好きなんだが。ラストの3曲が『ジムノペティ』最後にしてくれてありがとう。眠れました。

Feather

Feather

 

ta-ta/東芝EMI

 タータのメンバーはボーカル小谷美紗子、ドラム玉田豊夢(100's)、ベース二宮友和(eastern youth)、ギター田渕ひさ子(ナンバーガール)、キーボード池田貴史(100's)。洋邦楽の全曲カヴァー作品。荒井由実『飛行機雲』はバンドメンバーの演奏風景のビデオクリップも入っている。淡々としてる割に、言葉が重い小谷調のユーミンには息を呑む。洋楽カバーは切ないのと、ファンクなのと。いいメンバー集めたのだから、歌詞カードにもレコーディング風景の写真を良かったのにあっさり具合が残念。だが、後にodanimisako-trioとしてロックフェスのシーンに切込んでいく前哨戦というか、体制を確信した転機だったと思う。

 

 

 

Scatman's World(海外盤)

Scatman's World(海外盤)

Scatman John/RCA
 エレクトリックのダンスミュージック好きな人は、潜在的にスキャットマンは大好きなはず。だと思うよ。シカッパララルリリゲロロリゲロロって、こりゃ言い換えれば、くちテクノだよ。三味線がないなら口三味線でいいじゃない!機材が無いなら口でデクノでいいじゃない、ハートがリッチならいいじゃない。50何歳かで大ブレーク。歳をとったからって演歌でもブルースでも無い。ダンスミュージックでクラブシーンを震撼させたおっさん!しかも最重要『オリジナルなやり方で』だ!ボーナストラックのスキャットマン(ゲーム・オーヴァー・ジャズ・ヴァージョン)がジャズピアノとの融合でバリカッコエー。これだけでも50円か100円払って聞くべき。

Flip Flop

Flip Flop

 

THE HIGH-LOWS/キティMME

 ハイロウズベスト2枚組。『日曜日よりの使者』をおさえとこうと思って。数々使われているCMソングなのに、歌のイメージがCM影像に食われてないのがさすが。テレビとかチャート無視で、しかも、たくさんの人の耳に残ってる活動を続けてゆけるんだという類い稀なロックのお兄さんたち。前のバンドの曲を一切やらないという姿とか、いちいち神がかっていて、一言一言が大事になりすぎてしまいそうになるけど、つまりは考えずに、単純に次の新曲を待ち望んで熱狂するだけでいいんだよね。そうだよね。西城秀樹の『情熱の嵐』をヒロトが唄ってます。『ベートーベンをぶっとばせ』やたら「ハイロウズー!」言ってると思ったらゲスト三宅伸治。

 

 

恋愛とは何か

恋愛とは何か

 

原作:遠藤周作、朗読:山本學/パルナス
 朗読のパルナスシリーズを地味に収集してます。山本學&遠藤周作タッグの2枚目。フランス文学を例に「愛情」と「情熱」との区別について論ずる。「シラノ・ド・ベルジュラック」のストーリーは、キャラメルボックスのお芝居『アローン・アゲイン』でさわりを知ってたけど、こんなはなしだったのか。引用の上手いまとめ方に加え。この部分の朗読のパワーは読書で得られるもの以上。若い関係において、困難や障害で燃え上がるのは情熱。相手を想う力とチト違う。壁を登るための力。刺激が無くともただ日々の中で在るものが愛だって、なるほどね。遠藤周作が狐狸庵先生となって書くエッセイのような訓示をきっちりまじめにCD音源に残している。

 

 

世界で一番好きだった

SMART PANEL-世界で一番好きだった

クレヨン社/NECアベニュー
 『世界で一番好きだった』という時点で、過去、回想のノスタルジーが全体通して横たわっている。ファンもクレヨン社に対して、そういう懐かしく痛々しいものを望んでいたわけで。声もアイドルのように若々しい訳で無く、ついて来い!というような今風のメッセージとか同世代感を唄う訳で無く。学校の図書室にそんな話しの物語の本があったかなぁという、微妙な、他人事の、でも自分に近いセンチメンタルな郷愁にあふれている。この感じを味わえるクレヨン社が好きだった時期があって、世界で一番好きだった。それは確実に、もう、過去になってしまったけど、ランキングや語りたい思い出とは関係ない、なかなか開けない宝もの入れの缶の中へしまってある。

BREAK SHOT

BREAK SHOT

 

CONSUMERS、FOOD SHOP BOYS、遊佐真昼/CONSUMERS Blythe STUDIO

 原宿箱屋で買った黒ジャケ版。90年代後半のテクノに、ビリヤードのサウンドをのせた爽快な4曲。アイディアの時点で当たりという確信はあった。2003年リリースだが、オリジナルは1998年に完成していたという。虹やアトランティックオーシャンっぽいアルペジオ。ピロロピロロ、ウネウネ、のまさに90年音色テクノにスコーンとブレイクショット音。Rebirth RB-338全開だったり、ミディアムテンポに落したりでリミックス3曲も気持ちいい。スタジオジブリ勤務CONSUMERS氏による、宮崎駿監督との絡みもある日記を楽しく読んでおりました。