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de souvenoir

 

遊星ミンツ/Club Lunatica

 謎ポップユニット。CD EXTRAデータ部分にQuickTime型式で入っているプロモーション映像が、廊下ふすまの日本家屋や懐かし風路地裏で、小劇団風の面々がワイワイやっている。「柱の傷はおととしの~」みたいな小学唱歌をすくすく成人させた様な、なんとも健やかなポップス。『オムレツの朝』『マーブルマーブルホリデー』などは、小さな女の子が母の買物について手を引かれながら、大きく口をパクパクやって唄ってるみたいだ。「アメ買って!」とか言いそう。一昔前のムービー圧縮の画質劣化は、デジタル時代の8ミリ画質のようです。へー、平成名物TV三宅裕司のいかすバンド天国に出てたんだ。イカ天見てたけど覚えてない。

 

 

 

Dark Secret

Dark Secret

 

RHAPSODY/ビクターエンタテインメント

 王の中の王、最強豪傑、ラプソディの新章が届きました!ミニアルバムだが、新しい物語の始まりとしての期待は高い。オーケストラ、クワイヤ、ナレーション、もはやヘヴィメタルだかなんだかわからなくなってきましたが、間違いなく地球最強のシンフォニックメタルです。これが、オペラでも映画でもなく、バンド、ラプソディの新譜という製品で、CD一枚千数百円で、買えている事が不思議だ。むしろCDパッケージを最終型に作るからこそ、右左のスピーカーから出る音だけで、ここまで広がるかという、美のバランスが洗練されているのかもしれない。もちろん、生コンサートでの誇らしい技術と熱気も実証済み。再来日はあるのかないのか。

 

 

サウンドギャラリー

サウンドギャラリー

 

ザ蟹/TOKUMA JAPAN

 ピアニスト三柴理とベーシスト塩野道玄のユニット。三柴1stソロ『ピアノにおける業と神髄』の時はアクロバティックな楽曲は封印ぎみだったが、このユニットでは結構リリカルな曲多し。『精霊流し』ニュアンスのついたシンセとピアノの交錯は絶品。『なごり髪』ではベースが唄っている。作曲者自身の編曲『夜歩く』は筋少ファンに届くガッツリしたデジタルロック。筋肉少女帯『仏陀L』1曲目イントロでおなじみピアノ曲の最新版『黎明期第二稿』も収録。内容的には興奮だが、サウンド的には抑えめで落ち着いてイージーリスニングできるインスト盤。打ち込みパートの音源がちょっと硬質すぎる印象。生ピアノに合わせて若干柔らかめでもよかったかも。

 

 

 

commune

commune

 

YUKI/Sony Music

 何故か前奏と間奏にシタールが絡む『ファンキー・フルーツ』を聞いた時に、これはDJでインド民族演奏からつないだらビックリするかもなと閃く。実際J-POP DJで呼ばれた機会に『Indian Vibes Remixes』からのつなぎをやってみたが違和感無さ過ぎで普通過ぎた。その後、この発見を伝えるべく自宅で「ここでこうつなぐのだ」とトーク解説付きで、友人に何度も聴かせた。結論、ポップスのDJは、思入れをしゃべりながらするのが正解。スクラッチしないし。名曲の多いアルバム、その中でも『コミュニケーション』の「誰にもわかるわけないよ、心の中の中は」という言葉には頭を占領されて、聴いてない時も繰り返してました。

 

 

 

強力推出首張民族熱舞CD風爆

Storm of Tanggula Vol. 1 (Tanggula Feng Bao Yi)

唐古拉/中国唱片成都公司出版
 唐古拉とはタンラ山脈のこと。チベットへ行ってショックだったのは、ラサの新市街に鉄筋コンクリの百貨店がいくつも建ってて、店頭ではドイツラヴパレードばりの四つ打ちテクノが爆音で鳴ってた事。成都のテクノバンドのCD『ジンギスカン』入りのを買ってきました。女声は高音民謡歌唱。男性はオウオウオーと勇ましい。31曲書いてあるがトラックは6にしか別れてない。高山病でクラクラしているアタマをラサのパン屋喫茶で休めていたら、店内のテレビがカラオケチャンネルを流していた。「キロロ」の曲が流れて、高校生バイトみたいな娘が「ほぉ~ら~」といい、後は中国語で唄い出した。一瞬何が起こったのかわからなかったが、キロロ凄いと思った。

MONTAGE

MONTAGE

 

YEN TOWN BAND/Sony Music

 小林武史の神レベルの作品が『Swallowtail Butterfly~あいのうた』。イントロ25秒のシンセを聴いては戻し、聴いては戻し。サビに被るバイオリンが入るところだけを何度も聴いては巻き戻し。ゆるいギターソロの始まり部分を、また何度も繰り返し聞いた。どの部分を数秒聴いても、とっておきの最良な音が組み合わされている。映画『スワロウテイル』に登場する架空のバンドに、音楽の魔法が降り注いでいる。弓田さんを誘い、築地1丁目の松竹セントラルで本作を観た後、ふたりで日向寺さんのアパートへ引越し前夜を祝いに行って、1996年9月その日は3人で最高に楽しかった。歌詞は最後に何と言っている?

 

 

IN MACK SORMA NO.2

IN MACK SORMA NO.2

SORMA NO.2/digibeat
 はい、点呼取りま~すNo.1の嶋田陽一さん、No.2の嶋田英二郎さん、No.3の山下恭文さん。民族音楽とテクノの融合をやっていたソルマからギタリストSORMA NO.2のリーダー・プロジェクト。全編ディスト-ションギターをザキザキ差し込んだロッカトランス。歪んだ轟音ギター曲のイントロやサビの弾きまくっているとこを集めてサンプリングループで使ってるみたい。電子で鳴らすグルーブマシンのトランステクノに、電気を人力で掻きむしってるエレキギターを絡めて、静電気で髪の毛逆立てている。ストロボフラッシュライトがチカチカ。ブラックライトでTシャツの白いラインがボワー。クラブで一番ディープな時間にメタル魂。→

neo

neo

metrobo/徳間ジャパンコミュニケーションズ
 十把一絡げのピコピコ雑魚ポップは、もうたくさんです。なんて思ってたら、生ギターと生ドラムで、スゲェ宇宙を感じるピコピコッた曲が流れてきた。フロムどこ?大阪とな。こういう未来直結系は地方発進が良い。だいたい東京へ出てくると、下北だの渋谷周辺のピコシーンのしょうもないバンド界隈に融解して、孤高さが無くなってゆく。自分だけのメッセージを送れよ宇宙アンテナで。『ハーモニー』とか空を飛べてる。壮大さがある。『neo』は漫画「錻力プラチク」のネオくんのテーマに勝手に決定!その後、錻力プラチクのサントラ『BLICK IMAGE LIMITED』に参加依頼が来たときにこっそり薄ーく流したのでした。

cluster

cluster

 

jenny01/ナンバーゼロワンレコード

 中味と合ってるかどうかは別としてジャケ勝ち!レーベル廃盤だったのが、別の販売元から復活してたので、今度は逃さず捕獲。ライブとかでたぶんジャンプとかしてそうな轟音ドライブギターポップに、こそこそっと腹筋使わない女声ボーカル。だけど、ドラムが汗かいて全身でぶっ叩いてるみたいな。無邪気ながら幼稚さをズバッと切り捨ててるタバコっぽさもあり。懸賞で当ったプロモーションビデオをVHSで持ってます。TVKとかでもっと取り上げられてもいいんじゃないかと思います。ジェニーワンの名前でソロ始めたりしてるけど、この初期盤は渋谷系とラウドロックがいい感じに交差しててしかも、カワユイという。パパパコーラスもあるよ。

サッポロ OMOIDE IN MY HEAD 状態

サッポロ OMOIDE IN MY HEAD状態

ナンバーガール/東芝EMI
 空気が閉じ込められてますね、解散メモリアルライブ盤。向井秀徳がつぶやくMCで「嘘っぽく笑う女子がおる」と言われれば、「それ!アタシ」なんて撃ち抜かれたら、慌てて次の日から嘘っぽく笑ってみたりする女子の気持ち。いつもどこからか眺めていた女子が、このバンドの視界に入りたがる。ナンバーガールに撃たれてでも正面のターゲットに立ちたい願望の若者は、猪木にビンタされたい猪木教信者に似ていると思う。「アタシを殴るのにふさわしい相手」って、自己評価高いなアタシ。安売りしなかったアタシのプライドをかけてるファン、出会えてよかったね。ライブが凄いと言われていたバンドの、ライブを見たことがある人の為の2枚目のライブアルバム。