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映画「神童」オリジナル・サウンドトラック

映画「神童」オリジナル・サウンドトラック

ハトリミホ、ミト feat.原田郁子、三浦友理枝、清塚信也、和久井冬麦、他/エピックレコードジャパン
 さそうあきらの原作が素晴らしすぎる。漫画の中で描くある事件からの無音のシーンを迎えると、頭の中の音が消えるのだ。そこまで、読みながらずーっと脳内で音が鳴っていたことを、そこであらためて自覚する。漫画における音表現の革命だった。全般的に漫画原作の映画は圧倒的に時間が足りず、原作ファンが納得しない事が多い。映画『神童』は配役や結末を大きく変えて、別物にしてくれたおかげで二次創作としていい作品になってた。ピアノメインのクラシックと短いBGM多数。プルップルした瑞々しいスキャットの主題歌『リプルソング』はクラムボンがカワイイ仕事をしてる。

途中経過

「SR3サイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者」を観に行ったら、上映後、音楽担当の岩崎太整さんのトークショーがあった。
「対談相手のマキタスポーツさんが今車で向かっています。遅れているようです」というアナウンスに、あれ!あれ!映画の上映が午前の初回なんだけど、マキタさん俺らと明け方3~4時Twitterで洋楽カバーの音楽論やりとりしてたよね。まさか、寝坊じゃ。
みたいな。なぜか、うすーい共犯意識を感じつつ。トークショーあること知らなかったので、なんか、儲かった気分。

ちょっと遅れでスタートして、はじめは笑って聞いてたんだけど、BGMと劇判の区別とか、映画に入り込むほど映画音楽は聞こえなくなる、などの天才ふたりの脳汁トークを、終盤はすごいメモ取りまくって聞いてた。映画の中のメイントラックはもちろんだけど。都合ちょっと店でかかってるだけの演歌もトランスも「既存曲を使ってお金払うよりは」と全部岩崎さんがつくっているという。CDサントラ盤は、映画では尺の都合で短くカットされているMCバトルもフルで収録されてて、そのラップのスキルに驚くばかり。
これは演劇好きの私の見解、もともと、役者は、言葉がなくても、遠くからの視線に対して全身でしゃべることができる。悲しいのか、嬉しいのか、怒っているのか。また、体を縛られ口をガムテープで塞がれて身動きが取れなくても、顔のアップで状況を伝えることができる。演劇のメゾットを習得している人は、いわば強化人間っすよ。役者が、ラップを手に入れたら、そりゃ、表現力たるや強いわなー。






マキタスポーツ。初めて生ライブ見たのは、GO!ヒロミ44'主催の漫談日本一決定戦だったので、今でも売れてきた~とか思うけど、こんなもんじゃない。お茶の間に対しても売れて欲しい。上がれ年収!!






 5月は、海老蔵さんの舞台でも吹いているという先生に、篠笛を教えてもらったり、先生に3万円の笛をすすめられたり、その場は切り抜けて家帰ってから3千円の笛買ったりして過ごしてます。数字譜をさぐるシリーズ、二胡、三味線につづく3つ目の楽器篠笛。入門体験の様子は本編のほうで書いたのだけど、真面目に数字譜と楽器のコントロールの話しで字数いっぱい。大ネタの、先生の雑談みたいなのはおもいきり書けなくて残念。


 いま、調子にのって、大麻と雅楽とジミヘンのはなしをずーっと長く書いて、消した。そんな、ねぇ、物騒な話し。だいたい書き始めると、長くなって、シームレスにひどい話しにつながるので、ブログのレギュラー記事は320文字制限を決めています。ともかく、あれです。大ネタとか確実な話しは、休みの日にわーわーしゃべるのが一番面白いです。



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はいはーい、ラップだよー。
Shing02






 5月あと、あれだ、ガンダムUC ep.5ね!待ってたよ。ピカデリーでep.5見てきた!アムロもカミーユも見てきたブライト艦長にあぁ言われたら、お前ら染みるだろ!一方、Facebookとかで、ガンダムネタのってきた人がいたので「UC注目ですよね~」ってあいさつ程度にふったら、「ええそうですね。小説のあの話がどこまで表現されているか、うんぬん」とか、返してきたので、あっぶねー、小説版て!ネタバレこいてんじゃねーよ!そんなこと聞いてねーよ!つって、軽くシベロンブロック。NTDモードだよ。DVDもしくは劇場版ベースで頼むわ。



 東京スカイツリーがオープンしたでしょう。建設中から見てるから、やっとっていう気分。あと、10年もしたらスカイツリーが風景に現れた時のことを回想するのだけど、たとえば宇多田ヒカルが出てきた時に団子三兄弟が流行ってたなーっていう。それみたいに、スカイツリーと合わせて、等身大ガンダムの衝撃も紐付くと思うのね。ていうか、世界に誇るの、スカイツリーじゃなくて、むしろ等身大ガンダムだろ。

$SMART PANEL-等身大ガンダム
 お台場の草っぱらで、ガンダムの頭がこっち向いてカメラアイが光ってスモークが出て、ちびっ子がかき氷食いながら泣き出したり、大人たちが地鳴りのように「おお~!」って歓声をあげた。たぶん、あの体験が、自分の人生の中でのリアルな「三丁目の夕日」なんだと1、2年してから思った。


ounce Circuit Show #5 ROCK SIDE

ounce Circuit Show #5 ROCK SIDE

 

Back Shot Roberts、The Bungalow's、R-city18、re:last、スピンアウトジェニー、stiff、STILL DRIVE、unitvak、他/CJ RECORDS

 ショップ無料配布のプロモーションCDはコスパ悪くて絶滅したと思ってた。少なくとも店頭で買物する人はダウンロードでなく、自分で買ったCDを取り込むかCDプレイヤーで聴く人なんだから、プロモ配布はハズレじゃないって。私が代表でリアクションしておくよ。flawrightというバンドの曲『吉祥寺』だけが飛び抜けてハート鷲掴みされた。吉祥寺駅を降りて南へ、桜の満開の下、あてもなく井の頭公園を手をつないで歩いてた全ての中央線系カップルの集合記憶。

 

 

 

ベリーダンス・メロウ ~フォー・メディテイション~

SMART PANEL-ベリーダンス・スーパースターズ・プレゼンツ ベリーダンス・メロウ ~フォー・メディテイション~

Ahed Qawala、Beats Antique、Galactic Caravan、Issam Houshan、Oojami、Pentaphobe、Raul Ferrand、Transglobal Underground、Zohar、他/USMジャパン
 ベリーダンス・スーパースターズ企画のオムニバス。江古田のイスラエル料理屋にて「掴みどころの無い中東旋律が、最近は随分と整理されて4拍子の気持ちいいリズムになったわ」と思ったらベリーダンス用のアレンジだった。オリエンタルとエレクトロの融合がウージャミの『シターレ』で完璧に体現されている。アラビアン歌唱も宮廷系の優雅な曲調より、トルコ系のジプシー入った様なテンポのいい歌がカッコイイ。

Colours

Colours

 

FARBE/DEKA TRAXXX

 海外のR&Sからもリリースしながら、日本を代表する歌声はどうあるべきか考えて本田みちよの起用だろう。Chizawa Qのインタビューでボーカルついて「元々ファン。日本人でもこんなにきれいな歌声の人がいるのかと思ってました。だからファーブをやる前から歌ってもらいたいと熱望していた」という証言。オーバーロケットの活動が無い時期によくぞみちよさんを起用した!と感謝状を出したい。カッチリとしたテックハウスに薄い京風味付け。『Ropponngi Thing』のサンプリング「やーやーやー」は、ゲームBEAT PLANET MUSICのソング用ループとしても聴いた事がある。サウンド制作で繋がっていた?偶然か。

 

 

 

BUST WASTE HIP

BUST WASTE HIP

 

THE BLUE HEARTS/ワーナーミュージック・ジャパン

 福島の原発が未だ石棺されず、毎日放射能を世界中にまき散らしても、日本国内では関心事から消えるように扱うんだな。ともあれ、大きな地震があって再バブル待ちみたいなムードが一変。『イメージ』で歌われる「原発はいらねぇが新しいハヤリ」にしても、『情熱の薔薇』の「いつまで経っても変わらないそんな物あるだろうか」にしても意味合いが変わって歌は流れる。ブルーハーツに多く見られるカリスマ回路の時限作動。『ナビゲーター』で歌われる「のたれ死んだ所で本当のふるさと。ああそうなのかそういうことなのか」など、これから数年後、生まれた所とは別の土地で、新しい意味を持った歌として聴くのだろうか。

レティクル座妄想

レティクル座妄想

 

筋肉少女帯/MCAビクター

 大槻ケンヂがエマーソン・レイク&パーマーの「タルカス」を聴き「こんな音楽があるんだぁ」と衝撃を受けたのは、小6の時の友人のウラッコ君の家。ストラトキャスターを持つ兄がいたウラッコ君は、のちにデザイナーになり『レティクル座妄想』のジャケットを描いたという宿命が驚愕。毎年3万人以上が自殺する日本には『レティクル座行超特急』が走りまくっている。レティクル座入口ではジム・モリソンが歌って歓迎してくれるが、罪を背負った人間とつまらない人間は途中で列車を降ろされる。殺そうと思わなくても、窮屈な正論の果てに誰かを殺してしまう社会に生きている者として、殺す側の論理に取り込まれないように。つまらない人間にならないように。

 

 

 

Pianism II

Pianism II

 

三柴理/スリーディーシステム

 ベーゼンドルファー1台で録る作品の系譜。1996年「ピアノのなせる業と神髄」。2002年「Pianism」。2009年の本作は、曲への情熱、作家への愛がなせる業と真髄。プログレ激弾き一発録りのテンションの合間には、9歳の頃に作曲した?!小組曲がある。『ペンギン』『大山椒魚』『チンパンジー』『河馬』『ねずみ』の計6分だが、トリッキーな描写や、いわゆるコマネズミの指運など技巧的にも、9歳でこれか!と思わせられる。ブライアン・メイ作曲の『Flash』、キース・エマーソン作曲の『タルカス』を自ら編曲。三柴理編曲の楽譜集「ピアノで弾き倒す華麗なるロッククラシックス」は絶版後、異常なプレミア高値で売買されている。

 

 

 

シューマン:子供の情景/クライスレリアーナ

シューマン:子供の情景/クライスレリアーナ

 

Vladimir Horowitz/ソニーミュージックジャパンインターナショナル

 ホロビッツ知りませんでした!何のジャンルに対しても詳しいわけじゃない。全ては、なんか出会っただけ。シューマンの名演のCDを探していたら、漫画「神童」の中で天才少女うたの人生を変える老ピアニストのロブコウィッツの顔!「実在モデルがいたのね」という無知な私です。上手いだけのCDなら山ほどある。ピアノが楽器として美しく鳴る事と、酒場の調子はずれのピアノが心を打つ事は別。ピアノのポテンシャルを最大に弾き出す演奏家、演奏家のパフォーマンスを頂点に高めるピアノ。心を揺さぶる羽のタッチ、まるで香水の様なトロイメライは聴いたことなかったし、クライスレリアーナは絶品。

 

 

 

 

HOME MADE

HOME MADE

 

PSY・S/ソニーミュージックレコーズ

 初期Different Viewのシティポップスセンス、Signalからのロック魂、HOLIDAYのナチュラルさ。そして本作の後にテクノロジーで奏でる未来のポップスEMOTIONAL ENGINEを作るとは思えない、全編アコースティック楽器でリメイクされた今までの代表曲。バンドブームだ、片や打ち込みだのと流行りだしたザワザワした頃、先駆者の功績からさらりと飛んで見せ、まさかの ホンキートンクピアノとウッドベース展開。元の詞曲の良さを浮き彫りにしてみせた。松任谷由実がANNで『ジェラシー"BLUE"』をかけて、PSY・Sの「歌」の素晴らしさを話した時も、このHOME MADEバージョンだった。