『しのゼミ』 -43ページ目

『しのゼミ』

日常で出会った「気付き・笑い・学び」を綴っています

自分の実家にて連休を過ごしていたところ,

突然,ウーーーーというサイレンが鳴った。

窓から外を見てみると,裏山が煙で霞んで見えにくい。

これはひょっとして・・・

火事か?



自分の田舎には,消防署がない。

・・・「ない」と書くと語弊があるので,少ないと言うことにする。

そもそも出火件数が少ない広大な過疎地域。

それをすべてカバーしうる消防署というものは作りにくい。

ので,地区ごとに自前で消防団を組織する。

要は,地元に住む若い衆が,消防団員を兼ねている。

普段は手に職を持つが,いざとなったら消防団員に早変わり。

そんなボランティア精神溢れる互助組織が,地域の消防を下支えしている。

まぁどこの田舎でも似たようなもんだろう。



少し経つと,あちこちからサイレンが集まってくる。

消防車がやってきた!

実際のところ,あの真紅のボディーが勢いよく走りすぎる様子は,血湧き肉躍るというかヒトをして興奮せしめる。

「紅い」跳ね馬であるフェラーリが,なぜあのように人々を魅了するのかの一つの答えなのかもしれん。

そして,シノ実家前のせまい道を時速60kmを越えるスピードで走り抜けていく消防車。

その車体の横には,○○地区消防団の文字がある。

○○はすぐ近くやから,さすがに来るの早いなぁ・・・

△△地区の消防車のすぐ後には,消防の恰好をしたヒトが運転する車が2台続いていく。

消防車出動に遅れたヒトが,自家用車で追いついてきたのか?

それにしても△△なんて遠いところから・・・・・わざわざお疲れさんです。

そんな風にして何台もが通り過ぎていき,

直に十数台の消防車が裏山の麓に集結した。



っで,肝心の火事はというと・・・・・

山麓の田んぼで勢いよく火を燃やしてたのを,誰かが山火事と誤認したらしい。

消防車が勢揃いした頃には,田んぼの火はすでに鎮火。

とんだことになってしまったが・・・・・

誰を責めるわけにもいかず。

そのまま流れ解散になって,消防車群は静かにゆっくりと引き返していく。

近所から集まった野次馬も,みんな笑顔で引き返してくる。


三連休の中日での緊急出動,ホントにお疲れさんでした。


大学駐車場に止めてあった愛車のドアミラーの片方が壊れていた。

駐車中には閉じた状態にしてあったはずだが。

気付くと,運転席側のドアミラーが半開きな状態で動かなくなっている。

車内でいくら開閉ボタンを押しても動かない。

どっかにぶつけたか?

誰かのイタズラか?

単に古いからか?

原因がわからない。



ま,なったものはしょうがない。

無理やり押し広げて固定させれば,ドアミラーの用は成す。

自動で開閉出来ないだけ。

それくらいなら我慢すりゃええやん・・・・・お金もったいないし。

そう思って,壊れたドアミラーはそのまんまにしていた。

そして後日。

気紛れに開閉ボタンを押してみたところ・・・・・

それに反応して,普通に動きはじめたドアミラー。

ウィ~ンという音と共に,以前のように閉まったり開いたりする。

原因も理由も分からずに,自然に直ってしまって・・・・・

なぜだろう?なぜかしら?





はるか昔?のゲーム機器「ニ○テンドー64」。

ケチなシノ家では,もうかれこれ10年近くはこれが実働している。

その本体機器はもうあちこちガタガタのボロボロ。

まるで昭和40年代のテレビ?のような感じ。

どっかの接触が悪いのか,時に電源がつかない。

ちょっとした振動でよく停止する。

そんなトラブルに慣れている子供ら。

機器の調子が悪くっても,あまり文句は聞こえてこない。



「あ~~~」

ゲームに興じていた子供らから,ため息が聞こえる。

どうやらまたゲームが止まったらしい。

「みー!,あんまりごちゃごちゃ動くな」と長男いっ君。

「うん,わかった」と二女みーは珍しく従順だ。

「電源が入らへんわ~」と長女ちーが再起動を試みるがうまくいかない。

「ちょっと貸せ」とお兄ちゃんの登場。

コードの接続部分をズボンの太股あたりに丁寧に擦りつけて汚れ?を取り,

その接続部分にハァーっと息を吹きかけるいっ君。

そーっと,やさしーく,ハァーって。

それからおもむろに再チャレンジすると,

見事成功!


西日本大近隣の某病院で病理技師として勤めるノコさん。

その某病院で,昨年まで外勤医師としてお世話になっていた自分。

その話の発端は,ほとんど忘れてしまったような些細なことだった・・・・・

とある日の仕事中に,

「そう言えば,細胞診の免許って・・・」
「いまさらムリですって・・・」
「そんなもん,受けてみんことには・・・」
「そうですね・・・」

というような話の流れ(大幅に略)になって。

そんなひょんなことからノコさんは,細胞診スクリーナーの試験を目指すことになった。





この試験は,秋の暮れのこの時期に毎年一回行われる。

一次と二次があって,簡単に言えば一次はペーパーで二次は検鏡。

このペーパー試験の過去問を見たことがあるが,

細かいところまで突っつくような設問が多くって,

けっこう難しい。

そんな一次を何とか乗り越えると,その約2ヶ月後に二次が待っている。

この二次もけっこう難しい(らしいが,こちらは見たこと無い)。

まぁ試験というモノは,難しそうに作ってあるもんだ。





さて,「やったるで~」「がんばりや~」となったノコさんだが。

それから自分はその某病院に外勤として通うことは無くなった。

なんか火付けるだけ付けておいて,後は野となれ山となれ・・・か。

我ながら無責任やな~と思うけど。

でも,走るのは彼女だ。

自分が走るわけではない。

時々,西日本大にも標本を見に来てくれていたノコさん。

勉強できる環境は用意してあげることはできるけれど。

自分にできるのは,陰ながら応援することだけ。

直に話すことは滅多になくなったので,

まぁ頑張ってるやろな・・・と思いつつ,

それとなくG技師に聞いてみる。

「ノコさん,どう?」

「彼女,けっこう頑張ってるみたいっす」

「G君もがんばりや」





そうして迎えた一次試験。

受験したG君にその手応えを問うと,「なんかメッチャ難しかった」らしい。

まぁ「簡単でした」なんて感想は言わんわなぁ・・・

そうしてしばらくたって,久し振りに自分を訪ねて来てくれたノコさん。

彼女の手には一次試験結果の通知が。

その結果は・・・・・・






なっなんと・・・・・






80点を超えるようなスゴイ成績で見事パス。

これならば,もう何も言うことはない。

二次は難関だ。

検鏡の絶対数が足りないノコさんには,そう簡単にはいかないだろう。

けれども,このまま陰ながら見続けてもよさそうだ。

彼女なら自分なりに頑張って,

いつかは必ずやり遂げるだろう。

そんな気がする。

ガンバレ,ノコさん!




某内科先生から電話。


「あの~,先日に病理結果をもらった○○さんの生検なんですけど・・・」

「○○さんって・・・どんなヒトやったっけ・・・」

「胃と十二指腸の生検で両方ともにガンが出てて・・・」

「あぁ,あのヒトか・・・あの胃の組織はこうこうでこうなってて・・・」


患者○○さんの病理報告に関しての問い合わせ。

たとえば臨床像が微妙だったり治療方針が迷うような際に,参考としてよく病理のコメントを求められる。

こんなふうにいきなり聞かれても,簡単な顕微鏡所見であれば,意外にけっこう覚えているもんだ。

最近のものでしかも悪性だったらば,なぜかしら頭の片隅にその顕微鏡像の断片が残っている。




病理検体の受け付け作業をするT技師。

彼には驚くべき才能がある。

それは何かというと・・・・・

ここ数日以内に受け付けた病理検体の「患者さんの名前」をほとんど覚えている。

ちなみに,受け付け検体数は一日30件以上あるので,つまりは30人以上。

まぁけっこうな数と言っていい。

試しに,「△△さんの検体って,いつ頃提出されたっけ?」と彼に聞いてみる。

すると,「△△さんですか?・・・・・確か三日前の大腸の生検材料にあったような気が・・・」

「信じられん・・・よくもまぁ名前まで覚えとるなぁ」

「まぁ,クセで覚えてしまうみたいで・・・」

こんなふうに病理検体の提出日や種類などが素早く分かる。

まさに「短期メモリー機能」付き技師。

こんな彼に任せとけば,病理検体の取り違えなんて起こらんような気にもなってくる。




完全におっさん領域な年齢の主任さん(♂)。

実はもうすぐ「おじいさん領域」になりそうなんだが,服装は小綺麗だしけっこうおしゃれなタイプ。

自分と一回りは年齢が違うはずだが,そんなことを感じさせない若々しさがある。

そんな主任さん,立場柄,職場内の異変を目ざとくキャッチする。

その視点というか感受性というか目の付け所がおもしろい。

実は秘書さんの髪型が変わった(らしい)んだが,それに早速気付いた主任さん。


「おっ・・・いいね,その髪型」。

「えへ・・・ありがとうございます」

「ちょっと前によくかけてたメガネがよく似合うんちゃう?」

「あぁ,あの黒縁の?」

「イヤ,そっちじゃなくってワインレッドみたいな色の・・・」

「あぁ,あっちの方ですか・・・」


秘書さんのメガネの色なんて・・・・・覚えとらんなぁ。

自分にとってはほとんど気にかけたことのない世界。

そんな主任さんの気配りもあってか,秘書さんの機嫌は今日もよい。




このように病理って細かい記憶がよくないと勤まらへんねん・・・って言いたいとこやけど,

多分これって,記憶の良し悪しということではない。

要はこだわりのあることは,なぜかしらけっこう覚えてんねん,人間って。

それが,結局はそのヒトの「人となり」を作っていくことになるわけで。

そやから,良いこだわりを持ちたいもんだ。


週末の午前中に,ちー(小4)とみー(小1)の小学校で家族参観があった。

シノ家は両親そろって出席する。

去年まではちーだけだったので,母だけでこなせたが。

今年からはみーが加わって,二人の子供の参観をこなすには二人の親が必要ということで。

実は,ちーの授業参観は初参加になる自分。



けっこう奥手で引っ込み思案で恥ずかしがりーなちー。

このへんは非常に両親似なので,あれこれコメントはできないが。

なので,授業でもみんなの前で発表できてるかどうかが気になる。

授業が始まると,さっそく「これ,わかるヒト?」って先生から質問が発せられる。

それに対して大半の子らが手を上げるのだが。

ちーの場合は,
手上げようかな~・・・
やっぱやめとこかな~・・・
でも参観やからな~・・・
という葛藤と戦って。

たま~におつき合い程度に手を上げる程度。

勇気出してもっと手上げてくれ~っと応援するが。

8回ほどあった質問のうち,なんとか手を上げたのは2回ほど。

この「8分の2」という微妙な中途半端さというか,
せめて8分の4くらいはあるやろって淡い期待してたというか,
8分の2って8分の1とほとんど同じやんというか,
でも8分の0やないからまだ救いようあるかもというか・・・

ホントもどかしい。



そうこうしてたら,その「8分の2」のうちの一回で,先生に当てられた。

どうやら,普段あまり手を上げない子らを気遣って当てている先生の意図があるようだ。

気のせいか,当てられてる子は,ちーに似た消極的な子らが多いような・・・・・

「それは○○です」と無難に答えるちー。

本人とともに,父親もホッとする。



帰り道。

「今日の発表は上手くできたな,ちー」と話しかけてみる。

「別に難しい問題やなかったし・・・」とちー。

「いつもはもっと発表しとるの?」

「わからん・・・」

「周りの子もみんな手上げてるし,わかったら手上げればええやん」

「う~ん・・・手上げても,先生ちっとも当ててくれへんし」

「もっと自信持って,ピーンって手上げたらええんちゃう?」

「あたし今日筋肉痛やから・・・この腕のへんがメッチャ痛いし・・・ピーンって上がれへんわ・・・・・」

言い訳のレベルもいまいちやし・・・・・ホントもどかしい。