Buff6:過去を生きる親と未来を生きる親 | 家庭を子どものBASEに 佐伯和也公式ブログ

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子どもが思う存分遊ぶ(ゲーム含む)ことで、知的好奇心が育ち、それが勉強にも繋がっていく

BASEのみんなで2024年の目標を立てました。

 

新年の目標は「実現しやすい立て方」と、「実現しにくい立て方」ってのがあるんだよね。

 

僕自身も、これを実践するようになってから、1年の密度がグッと上がったし、1年後に振り返った時に実現していることが増えた。

 

何が違うかと言えば、

 

「未来を見ているから」

 

なんだよね。

 

 

 

「目標なんだから、そりゃ未来見てるでしょ」

 

って思うかもしれへんけど、実は、未来には2つあるんです。

 

 

 

「過去記憶の未来」

 

「未来記憶の未来」

 

っていう2つです。

 

 

 

過去記憶の未来というのは、

 

「過去に起こったことに基づいて、その推測によって作られた未来」

 

です。

 

 

 

「今までがこうだったから、きっとこれから先も同じようになるだろう」

 

っていう未来ね。

 

 

 

過去に起こったことと同じようなことを未来にセットして、そこに向かって時間を進めていく感じ。

 

おそらく一般的な時間の感覚はこっちです。

 

過去⇒現在⇒未来

 

っていう順番で流れていく。

 

 

 

一方で、未来記憶の未来というのは、

 

「未来、どうなったらいいのかを想像して、その想像によって創られた未来」

 

です。

 

 

 

「こうなりたいから、そうなるようにしていこう」

 

っていう未来。

 

 

 

過去に起こったこととほとんど関係なく、理想とする未来を想像して、創造する。

 

その理想の未来に向かって、時間を進めていきます。

 

この時、時間の流れは、

 

未来⇒現在⇒過去

 

に向かって流れていきます。

 

 

 

 

 

過去記憶によって未来を作るということは、

 

「過去から動かない」

 

「過去に戻っていこうとする」

 

っていうことを意味します。

 

 

 

親と子どもで言えば、

 

親 ⇒ 過去

 

子ども ⇒ 未来

 

です。

 

親の方が過去を生きてるからね。

 

 

 

親の言うことが正しく、親が子どもに言うことを聞かせようとするのは、

 

「子どもを過去に引き戻そうとする」

 

っていう関わりなわけです。

 

 

 

子どもをなるべく成長させない、発展させない。

 

旧時代に引き戻し、閉じ込めようとする関わり方。

 

 

 

親が体験してきた過去こそが正しくて、そこから子どもがズレると修正しようとする。

 

「学校に行かなくなると不安」

 

っていうのも、親にとっては学校に行くのが当たり前で、その価値観を依然として持ち続けているからこその感情です。

 

 

 

親が正しい/正しくない

 

子どもが正しい/正しくない

 

っていう話をしてるんじゃないよ。

 

 

 

親の言うことに従わせる

 

親の感情を優先する

 

ってやると、子どもは過去に引き戻される。

 

 

 

逆に、子どもの言うことに耳を傾ける

 

子どもの感情を優先する

 

ってやると、子どもは未来に時間を進めることができて、ついでに親も一緒に未来にいける。

 

 

 

その時、親の古い価値観が、子どもの新しい価値観によってぶっ壊されて、新しく生まれ変わる。

 

例えば、僕らの子ども時代にはYoutubeやTiktokなんて無かったやんか。

 

でも、今の子どもたちは、普通に見るし、動画を撮ってみる子もいれば、編集をしてみる子もいる。

 

そういう子どもを見た時に、

 

「私には関係ない」

 

「私には無理」

 

「若いからできることで、私はもう歳だから無理」

 

「私は興味ない」

 

みたいに思っちゃう。

 

 

 

そりゃあ、興味無いはず。

 

古い価値観で満足してるし、古い価値観で生きてるからね。

 

 

 

もし、親が古い価値観を持ったままであれば、子どもに対する関わり方は、

 

「新しい価値観を否定して、古い価値観に引き戻そうとして、デバフをかける」

 

か、

 

「新しい価値観を否定はしないけど、古い価値観を手放しはせず、不介入を選択する」

 

かのどっちかしかできない。

 

 

 

親が古い価値観を持ったまま・・・

 

過去を生きてる間は、子どもにバフをかけることは、原理的に不可能です。

 

子どもと関わった瞬間に、親の古い価値観で影響を与えてしまうからね。

 

なので、関わってデバフをかけるか、デバフをかけないように関わらないか・・・

 

2つに1つなわけです。

 

 

 

 

 

そして、ついでに言っておくと、過去に生きるなら勉強なんて要りません。

 

過去に起こったことを知って、その通りにやればいいんだから、暗記で充分です。

 

 

 

未来に生きるなら、過去に起こったことを学ぶのは前提で、

 

「過去を覚えた上で、何を想像し、考えるか?」

 

が重要です。

 

 

 

暗記だけの勉強よりも、まだ分かっていないこと、まだ見えていないことについて考え、仮説を立てていけるようになるような勉強をしていきたい。

 

それが未来のための勉強です。

 

 

 

デバフがかかっていると、過去に引き戻そうとしてるわけなので、未来のための勉強をすることはできません。

 

現状維持をすればいいんだから、最低限の勉強だけで事足りてしまいます。

 

だから、子どもは勉強をしなくなっていくし、進路にも興味が無くなってくるんです。

 

 

 

 

 

話を戻して、「過去記憶の未来」と「未来記憶の未来」の話。

 

子育ては、

 

・デバフをかける(否定的介入)

⇒親が子どもを過去に引き戻そうとして、成長や進歩、発展をさせないようにする

 

・デバフをかけるのをやめる(不介入)

⇒親が古い価値観を持ったままでいるから、なるべく子どもに干渉しないようにする

 

・バフをかける(肯定的介入)

⇒親が古い価値観を手放し、積極的に新しい価値観に書き換えていき、親も成長や進歩、発展していってる

 

っていう3つに分けられます。

 

 

 

要するに、

 

「親は成長してるの?どうなの?」

 

って話です。

 

 

 

「成長」って何なのかと言うと、

 

「自分の才能をより良く活かせるようになり、能力を高めていくこと」

 

を言います。

 

自分の才能の使い方について、理解が深まり、高度に実践できるようになること。

 

 

 

「親が成長している」

 

っていうのは、

 

「親が自分の才能を信じ、理解を深め、より高度に実践できるようになっていっていること」

 

を言います。

 

 

 

自分の才能をより高度に発揮し、能力を向上させていってる。。。

 

それってすなわち、

 

「常に、自分に高いハードルを設定して、それを乗り越えようとがんばっている」

 

ってことを意味します。

 

 

 

実は、そういう時に働く感情って、どっちかっていうとネガティブな感情であることが多い。

 

不安や心配、恐怖、混乱、焦り、自信の無さ・・・

 

そういう感情を感じながら、それでも前に進んでいく。

 

 

 

そして、次第に、高いと思っていたハードルを越えられるようになり、その渦中でも安心して、楽しめるようになったりする。

 

BASEでは、

 

「家庭を子どもの安全基地にしよう」

 

って言ってるけど、なんで安心安全でいられる環境を作るのかと言えば、

 

「それをぶっ壊すため」

 

です。

 

 

 

いきなり何言うてんねん!って思うやろ(笑)

 

安全基地は、ぶっ壊すために作る。

 

 

 

いや、家庭を戦場にしろ、ってことじゃない。

 

家庭が子どもの安全基地になったら、子どもは安全基地から飛び出していく。

 

わざわざ安心安全なフィールドから飛び出していくんよ。

 

 

 

なぜか?

 

「つまらないから」

 

です。

 

 

 

安全基地は、たしかに安心するんやけど、自分に対するハードルが低く、長くそこにいると、自分の才能が信じられなくなり、どんどん腐っていきます。

 

「流れている川は澄んでいる」

 

っていうのの逆で、

 

「水は滞留すると濁る」

 

ってこと。

 

 

 

安全基地は安全基地として置いておいたらいいけど、そこに長く留まり続けると、能力がさび付き、才能が土に埋もれていってしまう。

 

だから、安全基地を作ったら、そこから飛び出していかないといく必要があるわけです。

 

 

 

この時に、子どもには外の世界に飛び出していくことを期待しているのに、親は安全基地でのうのうと過ごしている・・・

 

っていうのはナンセンスです。

 

 

 

そうしちゃいけない、ってことじゃなくて、

 

親が安全基地でぬくぬくしてるなら、

 

子どもも安全基地でぬくぬくします。

 

 

 

積極的にデバフをかけてるわけじゃないんやけど、同じ時間・空間を共有している親が安全基地でぬくぬくしてるんだから、もうその態度がデバフになっちゃってるわけね。

 

ただ、勘違いしちゃいけないのは、安全基地を飛び出していくのは、

 

「外の世界にワクワクしているから」

 

でなければならないのね。

 

 

 

外の世界というのは、家にいる人からしたら、想像の世界です。

 

さっき言った「未来記憶」になるわけね。

 

外の世界に出ていく前に、外の世界について想像をしてる。

 

 

 

この時に、親も外の世界に対してワクワクしていたい。

 

んで、外の世界に対してワクワクしてるんだから、親も飛び出していっちゃう。

 

親だって、自分の才能と可能性を信じて、挑戦しちゃう。

 

親もまた「未来記憶」の中に生きてる。

 

 

 

その生き方がもう「バフ」になってるわけです。

 

子どもに何か具体的な関わりをしてあげることよりも、親の生き方、あり方、態度が、バフ/デバフを決めてる。

 

 

 

子どもに、

 

「あなたのことを信じているよ」

 

っていう言葉を言うとするやんか。

 

 

 

これを「過去を生きる親」が言うなら、

 

「あなたは、私の期待通りに行動してくれるよね?」

 

っていう意味になります。

 

ほんで、期待通りに行動をしなかったら、不安になったり、怒ったりする。

 

 

 

一方で、これを「未来を生きる親」が言うなら、

 

「あなたも、自分の才能を発揮し、夢を実現していくことができると信じているよ」

 

っていう意味になります。

 

 

 

今は、何をしたいのかは分からないかもしれない。

 

でも、それはまだ気づいていないだけで、きっとあるし、それが見つかったならば、子どもはそれを実現するために、自分の持ってる才能をいかんなく発揮して、実現できるはずだ・・・

 

そんなことを信じてる。

 

だから、子どもに期待なんて無くて、子どもがどうであっても、不安になったり、イライラしたりしなくなる。

 

 

 

 

 

子どもにバフをかけるなら、親は「未来記憶」で生きている必要があります。

 

「未来記憶」で生きていて初めて、子どもにバフをかけられるようになる。

 

すなわち、

 

「親が子どもの味方となり、子どもの人生の幸せや楽しみのために協力できるようになる」

 

ってこと。

 

 

 

ちなみに、未来記憶で生きててもデバフはかけられるんやけど、その場合って、

 

「自由に理想を設定できるはずの未来に、わざわざ辛く苦しい未来を設定している」

 

っていうドМな感じなので、あんまり無いかなと思います(笑)

 

 

 

なので、親が「未来記憶」に生きるなら、

 

・子どもになるべく干渉せず、信じて見守る「不介入」

 

・子どもと積極的に話し、子どもに勇気づけをしたり、コーチングをしたり、一緒に楽しんだりする「肯定的介入」

 

っていう2つを選択できるようになる。

 

 

 

「過去記憶」に生きたまま、子どもにバフをかけることはできません。

 

せめて、子どもの邪魔をしないように、足を引っ張らないように「不介入」でいることくらい。

 

 

 

でも、せっかくなら子どもの味方でいたいし、子どもには幸せになってもらいたいし、自分も幸せでいたいじゃない?

 

もし、そう思うのであれば、ぜひ「未来記憶で生きる」ってことをやっていきたいんですよね。

 

 

 

 

 

 

 

 

★これまでの記事たち

 

Buff1:子どもにデバフをかけるのをやめて、バフをかける

Buff2:最低限の人生ではなく最大限の人生を生きる

Buff3:「子どもにバフをかける」って、何のこと?

Buff4:「子どもに何かしてあげなきゃ」という思い込み

Buff5:また元の自分の態度に戻ってしまう・・・

 

 

 

 

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・1月23日(火)20:00~21:00

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佐伯和也

神戸大学大学院修了

株式会社チームフローでコーチングを学ぶ

ゲーム歴30年以上

 

ゲームを1日10時間以上やっていたにも関わらず、

勉強にも取り組んできました。

 

そんな僕の育てられ方や、

ゲーマー視点を解説したり、

僕が学んできたアドラー心理学や

コーチングの考え方を使って、

「子どもが自分から勉強を始める親のコミュニケーション」

について発信しています。

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