創業145年【下総屋茶舗】5代目、茶の匠 金久保俊也が伝える◆美味しくて安心な食と健康の関心を見つめ直す【医食同源ブログ】 -75ページ目

お茶の値段の違いって?

皆様、こんにちは。


おいしくて安心なお茶で、癒しと健康をお届けする【下総屋茶舗】の金久保です。


前回は、8月下旬に地元中学生の職場体験を受け入れたお話をしました。

こいうい機会は、ほとんどお茶の知識のない人に何を伝えたら良いのか?

どうやったら、興味深く楽しい体験になるのか??

ということを考えさせられるので、普段自分にとって当たり前のことを見直す良い勉強になります。

ついでに、いい加減な知識では教えられないので、こちらもあらためて知識を再確認したり、復習するチャンスにもなりました。

生徒さんたちに、感謝です。



さて、その時に、やはり質問も沢山受けました。

当然、まっさきに「値段の違いは何ですか? 」ときました。

それは商品知識としても、接客上必要になるので、お茶の採れる時期や産地、品種などによる違いを説明して、実際に同じ煎茶でも値段(=グレード)の違うお茶を飲ませて、違いを体感してもらいます。



お茶は春から秋にかけて、年に3~4回発芽します。

その新しい芽が若葉に成長した茶葉を摘んで製茶します。

茶樹は寒さに弱いので、冬は休眠して養分を蓄えます。

だから、お茶は温暖な地域が栽培に適しています。


そして、九州南部では4月上旬、本州では4月中旬~5月上旬に新芽が出ます。

晩春から初夏は日差しが柔らかく、芽伸びがゆっくりなので、土壌の養分をじっくり吸い上げながら柔らかな葉が育ちます。

これが一番茶で、特に出始めの柔らかな新芽が「新茶」です。

苦味が少なく、まろやかで、強い甘みとコク、鮮緑の香りがします。

「八十八夜の新茶は長寿の妙薬」と言われるように、うまみ成分のテアニン(アミノ酸の一種)やビタミンC、カテキンなどの栄養素が豊富です。

この新茶の中でも、本当に柔らかな新芽だけを手摘みしたものは、収穫量も少なく、高級品です。


だんだんと芽伸びが進んできてから、鋏みやバリカン(摘採機)で摘むようになると、収穫量も増えるので、価格もこなれてきます。100g1,000円くらいで店頭に出ます。

静岡で一番茶が本格的に始まる頃は、九州はもう終わっています。

静岡に比べると九州(山間部以外)は暑いので、やや渋みが強く大味です。

このため、静岡に比べ値段も急落します。



本州では6月中旬頃に二番茶が採れます。

一番茶で養分を出した後ということと、日差しが強く、長くなっているので、芽伸びが速く、その分渋みが多い、大味な硬めの茶葉です。

値段も一番茶の半分以下です。



そして、7月下旬~8月上旬に三番茶が採れます。

葉は大きく、硬めで渋みが強く、旨味や甘みはかなり薄くなります。

値段も安く、加工用やペットボトル茶の原料に使われることが多いです。

「番茶」として売られたり、スーパーなどの玄米茶やほうじ茶のベースになります。



その他にも、再生加工前の「荒茶」から選別した「芽茶」や「茎茶」、「粉茶」があります。

値段は中級~普通煎茶くらいで、100g800円~300円くらいが多いです。



煎茶といっても、風味も価値もさまざまなんです。

お茶には規格や基準が無いので、値段が高いから美味しいとは限りません。

その店の仕入れルートや技術、良心にゆだねられているのです。


葬祭業者などが間に入り、高い中間マージンを取られていれば、二番茶などの安い茶葉をブレンドして出す問屋がほとんどです。


それと、農作物なので、味はその年の天候にも左右されることと、工業品と違い、大量流通が旨くて安いということも無いのです。


本当に旨いものは、スーパーや大量流通の業者には回らないんですよ。

そこは、産地事情に詳しい、技術と力のある専門店にアドバンテージがあるんです。



要するに、売る側の言い値なのです。だから、しっかり飲み比べて、信用のあるお店で買ってくださいね。



次週も生徒さんたちからの質問をヒントに、お茶の世界をお伝えいたしますのでお楽しみに~。

中学生の職業体験

皆様、こんにちはヽ(^0^)ノ。


おいしくて安心なお茶で、癒しと健康をお届けする【下総屋茶舗】の金久保です。


秋雨前線に続いて、台風が連続発生して秋を匂わせるような気温になってきましたね。

今の時期、暑くないとお米の生育に影響するんじゃないかな~と思い、地元の稲作農家さんと話をしました。



すると、「今年は大丈夫だよ。去年よりおいしい米が取れるよ。風評被害で売れるかはわからないけど…。」という答えが返ってきました。

昨年は異常な猛暑で籾が厚く、中の玄米が小粒だったんですね。

収穫量も味も、例年の半分以下だったそうですから。

私の地元の埼玉は、「彩のかがやき」という品種が昨年、大不作だったんです。

それに比べれば、今年の天候はまだ良いそうです。


例年、5月初旬の新茶の頃は、地元農家の方達は田植えで忙しいのですが、お茶のできが良い年は、大抵お米もおいしくできている気がします。

逆に、新茶が不作の年は、新米の出来もイマイチな事が多いと感じます。

気候変動などで私達の食糧事情は、簡単に変わったりするんですね。

おいしくて安心なお茶やお米が採れることは、本当にありがたいことです。


で、新米の季節を目前にして、お茶業界を振り返ってみると…、同じ事が言えそうです。

去年より作柄は良くて、おいしいお茶が採れたのに、風評被害で売れないんです(汗)。


そして、そんな状況とは関係なく、今年も地元の中学生が職業体験にやってきました。

「3 Days」というこの事業、今年で10年目くらいでしょうか。

例年、この時期に3日間、3人の中学2年生をお預かりしています。


が、今年は節電の影響などで受け入れ事業所が少なく、4人の生徒さんが勉強に来てくれました。


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みんな明るく素直で、こちらが元気をもらえちゃいます。

今頃は残暑とお盆などのギフトでお茶が出回った後なので、商売は暇な時期です。

だから、十分な接客体験をさせてあげられないのですが、その分、じっくりとお茶の淹れ方や味わい方、様々な種類のお茶を実際に体験してもらいます。



この期間は本当に暇なので、「体験学習セール」をやって接客が多くできるように仕掛けます。

粗品をプレゼントしたり、「中学生とじゃんけん大会」で勝ち抜くと最大15%引き!

普段、値引きをしない専門店ですから、大変な事です。でも、今年の生徒はじゃんけんが強かった(笑)。


そして、目指すは「プラスワンの接客」と即席「お茶ソムリエ」です。


1日目は清掃から始まり、業務内容の説明や接客の基礎をやります。

それからお茶の勉強です。種類や味の違い、淹れ方の違いなどを覚えてもらいます。

ちゃんとプロとして接客するアイデンティティや心構え、コミュニケーションスキルも教えます。


プロがやる官能検査(テイスティング)の方法で、種類の違うお茶を飲み比べたりもします。

ここで反応を見るのは、私たちにも良い勉強になります。

やはり、若いうちの味覚は甘さと苦さに敏感なんですね。

ほとんどの生徒が、香ばしい香りの「抹茶入玄米茶」や「ほうじ茶」がおいしいと言います。

煎茶は、少し苦味が苦手なようです。


でも、湯冷ましをしてゆっくりと上煎茶を淹れると、まろやかな甘味に驚く子がほとんどです。

「こんなお茶飲んだことない!」や、「やさしい味がする。」、「おかわり!」と楽しい感想を聞くことができて、嬉しいです。

お爺ちゃんやお婆ちゃんと住んでいたり、両親がお茶好きな家庭で育った子は、お茶好きになることが多いですね。

食文化の伝承も家庭の役割が大きいなと感じます。


それと、味覚は経験値とトレーニングなのです。

インスタント食品で育つと、それがその人の尺度の基準になります。

だから、小さいうちから本物の味を教えることや、経験値を増やすことは大切ですね。


さらに、初日にレジ打ちと会計もたくさん練習します。

これは皆、喜んでやります。お客様と店員に役割を分けて、楽しそうにやっています。

お店屋さんゴッコって感じですかね。


合間に実際に接客をして、お客様にお茶を淹れたり、商品補充をしたりします。


2日目は包装実習と電話応対です。

ギフト箱など様々な形状の商品を包装紙で綺麗に包みます。

真剣な表情で取り組んでいます。「よし、合格!」って言うと、とっても嬉しそう。


うちのお客様は常連のお得意様が多いので、優しく生徒達の接客を受け入れ、程よい刺激や優しい言葉をかけてくれます。


午後は本格的に紅茶を入れて楽しみます。クッキー付きですよ。

製法の違いや産地、特徴や良いものの見分け方もしっかり勉強です。


ウーロン茶も台湾の高級品を、聞香杯を使って本式にやります。

でも、ジャスミン茶が人気ですね。


そして、POP作りや秋に向けたお店のディスプレイなど、様々な実務を通して、最終日にはお抹茶を点てていただきます。

上生菓子と宇治の高級な薄茶を表千家流でいただきます。


宿題に「家族においしくお茶を淹れてあげて、感想を聞いてくる」というものもあります。


3日間が終わると皆が自信のある顔つきになって、「少し成長してくれたのかな。」って、ホッとします。

そして、ちょっぴり名残おしい。


こんな「お茶の体験コース」、なぜお客様に提供してないんだろう?

あなたなら、興味がわきますか?

ビタミンC豊富な煎茶で、元気に美肌!

皆様、こんにちは。

美味しいお茶で、癒しと健康をお届けする【下総屋茶舗】の金久保です。


お元気にお過ごしでしょうか?  

連日の猛暑による夏の疲れも少し涼しくなり、ホッとしましたね。



疲れた時に、濃いめのお茶を飲むと「ホッとする」と感じませんか?

それには、ちゃんとした根拠があるんですよ。

お茶の香りは気を鎮め、私たちを癒してくれます。

また、煎茶には、疲労回復効果のあるビタミンCも豊富にふくまれているのです。

お茶の旨みの成分であるテアニン(アミノ酸の一種)は、α波の出現を増やし、リラックス効果があります。

同時に、カフェインは覚醒作用があり、程よくバランスが取れています。



今日は夏バテ対策にも良いと言われる、ビタミンCに注目したいと思います。

ビタミンCはコラーゲンの生成過程で必要な栄養素です

そのため、ビタミンCが欠乏するとコラーゲン繊維の形成が損なわれ、血管壁が脆弱化し、壊血病が起こります。

そのうえ、ビタミンCは抗酸化作用があり、老化や病気の原因物質である活性酸素を除去して、美肌作用にも不可欠なビタミンですね。

免疫力を高めてくれます。

このため、がんをはじめとする生活習慣病の予防に、重要な働きがあると考えられています。



ビタミンCはとても分解されやすく、体内に貯めておくことができない栄養素なので、食品からこまめに摂取しなければなりません。

成人の場合、1日に100mg以上摂取することが推奨されています。


ところが、ビタミンCは熱に弱く、高温で酸化され、壊れやすいのです。

だから、野菜を茹でたり加熱すると、50%以上が分解されてしまうのです。


でも、安心してください。緑茶のビタミンCは熱に強いんです!
その秘密は、タンニンやカテキンと結合していて、壊れにくいからなんです。

熱いお湯で淹れても、お茶の中にはたっぷりビタミンCが活きているんですよ。


ビタミンCはお茶の中でも煎茶にもっとも多く含まれており、上級な煎茶ほど多く含まれています。

その量は、野菜の中でも含有量の多い赤ピーマンの約1.5倍に相当します。

一方、烏龍茶のビタミンC含有量はごくわずかであり、紅茶にはまったく含まれていません。


だから、煎茶を1日4~5杯飲むと、大人が1日に必要とするビタミンCの50%近くを摂れるんですよ。

お茶を飲む習慣は、最も効率の良いビタミンC摂取方法の一つって訳です!



余談ですが…、煙草を1本吸うとビタミンCを約20mg損失するとされています。
200種類以上の有害な毒物が含まれるタバコは、微量な放射線より危険ですよ。


それから、ペットボトル飲料の表示に酸化防止剤(ビタミンC)とありますが、これは天然のビタミンCではなく、石油から化学合成されたL-アスコルビン酸ですからご注意を!



やっぱり、安心・安全で健康に良いのは、安心な茶葉を急須で入れた自分想いのお茶ってことでしょうね。

自分の健康も、大切な家族の健康も、美味しいお茶で守ってくださいね~。