お茶の流通
皆さま、こんにちは。
「おいしいお茶で癒しと健康をお届けする」下総屋五代目・金久保です。
今週は「お茶の流通」についてです。
普段、皆さんはどこでお茶を買いますか?
スーパーですか? コンビニですか?
デパ地下? それとも専門店?
インターネットでお取り寄せ?
小売のスタイルはいろいろありますね。
お茶は静岡や宇治、狭山、伊勢、九州の福岡、熊本、鹿児島などなど
各地で栽培・生産されています。
そして、多くは産地ブランドとしてパッケージされて出荷されます。
お茶は、野菜や穀物などと違い製茶しないと製品になりません。
栽培技術の他に、この製茶技術が風味の決め手となります。
昔は、すべて手作業の「手もみ」でした。
摘みたての新芽を蒸篭で蒸して、「ほいろ」という
下から炭で加熱し上にトタン、柿渋を塗った和紙を貼った台の上で
90度くらいに加熱乾燥させながら、体重をかけて茶葉の中の水分を
揉み出し、手で細くよりながら乾燥させていくのです。
今はこの技術を元に、マイコン制御の大型製茶機械で製茶します。
しかし、圧力のかけ具合や茶葉の乾燥度合いなど微調整は
熟練の茶師が、この手もみ技術を活かして調整します。
で、この製茶工場の設備投資が莫大なので
数件の生産農家が、共同工場を作って製茶します。
○○製茶とか○○茶農協とかのブランドになります。
それを、産地問屋や仲買人が茶市場などで競り合って入札します。
この段階では、荒茶という半製品のお茶です。
それを、各問屋やメーカーが再製加工します。
粉や茎などを選別し、形を揃えて火入れ乾燥させます。
お茶などの農作物は、品質を一定化させるのに数種類をブレンドします。
これにより、年間を通して安定した価格・品質が保て、味も深みを増します。
栽培技術・製茶技術・再製加工の特に火入れ技術・ブレンド技術のそれぞれの
優劣がお茶の風味。価値を決めます。
そして、これが小売店の名前でパッケージされ店頭に並びます。
ここで、問題なのがブレンドです。悪用する業者がいる訳です。
葬儀業者などが高い中間マージンを取っている場合が多く
こういった流通経路のものは、当然原価が安いし、売りっぱなしなので
高くてマズイ、価格に見合わない品質のお茶が多いのです。
今は、食品表示の基準が厳しくしっかりしていますが
普通でも産地ですでにブレンドされてしまっているので
生産者を全て特定するのは困難です。
なので、私の店では生産者からの荒茶見本を
全てテイスティングして、良いものだけを厳選します。
生産者ごとに仕入れたものを低温倉庫で貯蔵して、売る分だけを再製加工します。
そして、消費地の水質に合うように私がブレンドして自社で真空パックにしています。
これなら、中身がどこの誰が作ったものか明確なのです。
私は、茶業試験場という随一の研究機関にいたので
ブレンドのインチキは、見抜けるのです。ここがプロの専門店の違いですね。
一般の小売店は、問屋まかせだったりするので中身がよくわからないことが多いのです。
しかも、私は産地事情にも詳しいので優良な茶園を良く知っている訳です。
産地情報の精密さと確かな仕入れルート、テイスティング技術による選択眼
味と香りを引き立て、バランスよく深みのある味わいで何杯もおいしく出るブレンド技術
これらが私のプロとしての強みなのです。
この部分は、とても重要です。
「おいしくて安心なお茶で、癒しと健康をお届けします。」という理念の根幹ですからね。
だって、産地や生産者、生産履歴が100%明確っていうことが安心の証しであり
安心こそが癒しの原点だと思うからです。
今回の放射線被害でも、うちのお茶は静岡県の検査でも安全値内で
さらに自主検査をして、安全性を確認しています。
だから、大切な我が子や家族にも安心して飲ませられるんです。
お客様にも胸をはってお勧めできるのです。
産地でブレンドされていろいろ混じっちゃってたら、ちょっと心配でしょ?
安全を保証しきれないですからね。
こんな当たり前のことを、きっちり厳格に守るから
145年もお客様に信頼いただけるのだと、肝に銘じています。
ちょっと宣伝臭くなっちゃって、ごめんなさい(汗)
皆さんも信用できる所で、試飲して好みにあっておいしいお茶を見つけてくださいね。
抹茶の魅力
皆さま、こんにちは。
「おいしいお茶で癒しと健康をお届けする」下総屋五代目・金久保です。
今週は「お抹茶の魅力」についてです。
普通皆さんは、抹茶と言ったら何を思い浮かべますか?
茶道のお点前ですか? 赤い毛氈の上に鮮やかな緑のお抹茶と和菓子、紅葉の京都でしょうか?
誰ですか? 抹茶ロールケーキに抹茶ラテに抹茶アイスクリームなんて・・・(笑)
でも、お茶として飲むよりこちらの方がポピュラーですね。
お料理や和菓子、洋菓子、ドリンク類など
本当に日本人はお抹茶が大好きなんですね。
あなたは、何回くらいお抹茶を飲んだことがありますか?
茶道を習ったことがないと、意外と少ないでしょうか?
学校の文化祭の茶道部の席?旅行先ですか?
きっと作法がわからないと言って、敬遠してる人もいるでしょうね。
あまり堅苦しく考えないで、お茶として普通に楽しんでくださいね。
その色は鮮やかな淡い緑。味はほんのり苦みと旨味があり、香りはすっと爽快。
「抹茶」は、日本で数百年以上の歴史をもつ、伝統ある嗜好品なのです。
抹茶が日本の食文化を象徴する重要な一品であることは、だれもが認めるのではないでしょうか。
日本茶としての抹茶の大きな特徴の1つは、粉末状になっていることです。
茶の新芽を摘んで蒸したあと、そのまま乾かし、これを碾いて粉にします。
粉を熱湯に入れれば、茶の湯で出される抹茶になるし、
食材に練り込んだり混ぜたりすれば、抹茶味の食べ物になりますね。
揉んだ茶葉を湯に浸して抽出した成分を飲む煎茶とはちがい
抹茶は粉そのものが味わわれているわけです。
だから、お茶の健康成分を丸ごと摂取できるんですね。
抹茶の歴史は、茶の歴史と共に発展してきました。
今のような抹茶の飲み方は、鎌倉時代の禅僧「栄西」によって始まったとされます。
中国から伝わった当時は、眠気や二日酔いに対する薬だったお茶も、
室町時代に入ると嗜好品として嗜まれるようになってきました
それまでは、人びとは明日を生きるために食べなければなりませんでした。
しかし、室町時代中期になると生活に余裕が生まれ、今の日本料理の原型もできてきました。
生活面でのゆとりが、お茶の広まりをもたらしたのでしょう。
こうした時代背景があり、大名たちが客人を招いて抹茶を立て
会席を催す「茶の湯」がいよいよ盛んになっていきます。
織田信長(1534~1582)は「名物狩り」の実施により茶器を収集し
茶会を催して富と権力を誇示したのは有名ですね。
織田信長や豊臣秀吉に仕えたのが、千利休(1522~1591)です。
茶会は、戦国時代の中で政略上の重要な“結びつき”の手段となっていたようですね。
この離宮の「茶の湯」によって広く抹茶が広まったわけです。
茶の湯の発展とともに、茶葉の栽培法にも大きな進歩がありました。
「覆い下栽培」(おおいしたさいばい)という日本独自の茶の育て方です。
茶摘みの2週間ほど前から茶に覆いを被せ、日の光を遮るのです。
「覆い下栽培は、京都の宇治で生まれた方法です。
寒かった宇治では、霜よけのため藁の傘を茶に被せていました。
そうしてとれたお茶が美味しいと評判になり、栽培法になったと言われています。
なぜ、茶から日の光を奪うことが茶の味をよくするのか。
茶は、あたりを真っ暗にされると、光合成ができなくなり、自分にとっての栄養をつくりづらくなります。
そこで、少ない光で栄養分をたくさんつくろうとして、葉を広げていきます。
さらに、光合成ができない代わりに、地面から次々に栄養分を吸収するようになります。
こうして広がった葉に、うま味のもとになるアミノ酸が多く蓄えられていくのです。
健康増進に良い抹茶の成分には、とても沢山の有効成分があります。
利尿作用や眠気防止効果のあるカフェインや、うまみ成分のアミノ酸。
また、美肌効果が期待できるビタミンCやビタミンB2。動脈硬化の予防に良い葉酸。
抗酸化作用のあるビタミンE。高血圧を抑制するサポニンや抹茶の苦味成分のカテキン。
カテキンには虫歯予防の効能や、抗インフルエンザ作用や口臭の予防にも効果を発揮します。
このほかにも、ポリフェノールやセルロースなどの体にとっても良い成分が沢山入っています。
なので、抹茶は体にとっても良いお茶だといえます。
伝統と歴史ある日本の代表的な健康飲料のお茶
日本人の美的感性を磨き、精神文化も育んできた茶道。
かしこまらなくても大丈夫。
あなたも、もっと気楽に楽しんでみませんか?
お茶の歴史
「おいしいお茶で癒しと健康をお届けする」下総屋五代目・金久保です。
さて、今週も職業体験の中学生達からの質問をベースに、お茶の知識をお伝えしたいと思います。
「お茶って中国から来たんですか?」という質問を受けました。
中学生でも、お茶に関心を持ってくれるのはありがたいですね。
それとも、うちに派遣が決まっていたから、予習したのかな?
答えは「ピンポーン、正解です!」。
チャはツバキ科の永年性常緑樹で、学術名をカメリア・シネンシスといいます。
原型は中国種とアッサム種がありますが、もとは1つだったと言われます。
で、約5000年前の中国の神話に出てくるものが、最古の資料です。
今日の本草学の始祖とされる中国の皇帝「神農」は、山野を駆け巡って野草を嘗めて、毒か薬か、食べた時に体が冷えるか熱をもつか、また、どんな香りや味をつけるのに適するかなどを調べ上げたといわれます。
この事から、神農は医薬の祖とされ、発見した数々の有用な植物を育てる方法を人々に教えたことから、農耕の祖ともいわれます。
そして、時には毒草にあたって苦しみましたが、その時、神農は茶の葉を噛んで解毒したと伝えられています。
古代の書物には、「百草の滋味を嘗(な)め、一日にして七十毒に遇う」(神農は百種類もの草の効用や味見をして、避けるべきものと役に立つものとを人々に分かるようにしたが、一日のうちに七十もの毒に当たった。)と書かれています。
その度に、茶の葉で解毒したという有名な逸話が残っています。
ちなみに、今から約二千年前、漢の時代に『神農本草経』(しんのうほんぞうきょう)という、神農の名を冠した薬物書が成立しました。
これには、植物を中心に動物・鉱物も加えて365種の薬が記載されており、それぞれ、上品(じょうぼん:健康増進に役立つので、常用してよいもの=ケイヒ、ゴマ、ニンジン、ハトムギ、カンゾウ、クコ、ミカン、ハスなど)、下品(げぼん:薬理作用が非常に強く、時として体に害を与えるので、病気の重い時しか服用してはいけないもの=トリカブト、ウツボグサ、モモ、ケイトウなど)、そして、その中間の中品(ちゅうぼん:クズ、クワ、トウキ、ウメ、クチナシなど)の三種類に分類されています。
これが人類と茶の最初の出会いとされているわけです。
もとは漢方薬の一種として飲まれていたわけですね。
ハーブだから自然なことですが・・・。
科学的にも茶に含まれるカテキン類は、植物の毒素に多いアルカロイドと結合しやすく、毒を消す性質があるので、経験的知識とは言え、理にかなった正しいものだったんですね。
さらに、茶には特有の良い香りがあり、飲むと気分爽快になったんですね。
しかも、様々な成分が活力を増進し、疲労回復に役立ったので、全土に広まったわけです。
やがて、国境を越えて東南アジア諸国に広まり、各地の気候風土や文化に融合して、庶民の生活に根付いていったんですね。
そして、日本には飛鳥時代に遣唐使が持ち帰ったようですが、鎌倉時代に栄西という禅僧が中国留学の際に持ち帰り、本格的に広まりました。
こんな歴史のある健康飲料を手軽で、安全に取り入れられる、現代社会ってすばらしいですね。
自然の恵みとご先祖様に感謝です。
秋の夜長はおいしいお茶を友に、読書でも楽しみますか。
え?食欲の秋ですか?(笑)
大丈夫。緑茶はコレステロール解消やダイエットも手伝ってくれますから。
