透析量のガイドラインがありますね。
Kt/Vっていうあれの事です。
KT/V=BUNの除去率=前BUN-後BUN/ 前BUNに相関
します。
2017年度のJSDTの統計調査を見ると見事に75歳以上の患者
さんも90歳以上の患者さんも平均で見事に、1.5を確保して
います。
結局の所、40歳代も平均すれば同じです。
4時間・Qb200がまだまだ全国平均なんだなー--と
10年ぶりにデジャヴな瞬間でした。
この10年変わってないなー。
むしろ、70歳以上の患者が増えたにも関わらずです。
(一方70歳未満の患者数はほぼ横ばいです)
当然の結果として、高齢になればアルブミン値が低下してBMIも低下する事になっています。(GNRIが低下=予後不良)
これでいいのか日本透析医学会!
(JSDT統計調査には感謝しています)
80歳以上の患者の消化・吸収能力は低下しています。内科医・外科医からの認識です。
蛋白質摂取を励行しても、むりですよ。
リンの値は高い方がむしろ褒めてあげましょうよ。
リン吸着剤は消化器症状が出るので、高齢者には敢えて出さない方が良い患者もいます。
それより問題なのは、朝から食事が摂れていないので、低カリウムで来院する患者ですね。
透析前カリウムが3.5なんて言う患者はざらにいます。
こうした患者にQb200の4時間透析を行えばカリウムはどうなるか? 2.0に限りなく近づきますね。
透析後低カリウム血症は恐ろしやです。
不整脈による突然死の原因になっているかもしれません。
(日本だけです。透析液組成のカリウム値が2.0なのは)
透析間の体重増加が少ない患者が要注意です。
お昼にお弁当を持参してもらいましょう。
そうでなければ、カリウム内服製剤を飲んでもらいましょう。
カリウムやリンはまだコントロールが内服薬でできます。
(無機リン内服薬もあります)
理学療法士や管理栄養士は、透析中のアミノ酸の喪失はどう認識しているのでしょうか?
分子量が100から250Daと小さな物質ですが、尿素より簡単に抜けてゆきます。
技士さんも忘れていませんか?
栄養士さんは知っていますか?
理学療法士さんは。。。。??????????????
リハビリの主体は体幹と下肢筋力にあると思います。
透析中のアミノ酸喪失を補うためには、骨格筋の30%から40%
を占めるBCAAが分解されて、グルタミンとアラニンを放出して
います。
こうした透析中のアミノ酸代謝の基礎を透析に関与する栄養士さん理学療法士さんはどこまで理解しているのでしょうか?
(生化学での勉強はしていますが、臨床的な意味あいは誰も教えてはくれません)
さて、80歳の自力歩行できる患者さんに基準どおりの蛋白質を摂取させる努力をする事も重要ですが、透析効率を低下させて、アミノ酸喪失量を低下させる事が必要な患者もいると思います。
高齢者は、透析性の骨格筋の分解(異化)によるサルコペニアの可能性を考える必要があります。
リンの吸着材を内服していないのに、リンが正常な患者さん達がまずは候補に挙がりまね。。。!
CRPが正常なのに、低アルブミン血症を呈している患者さんもでしょうね。
高齢者のKt/Vを標準の1.4以上に無理やり合わせているのが今の日本の高齢者透析の現状だと個人的には考えています。(JSDTの統計調査の結果から見てとれます。)
透析条件について知らないままに、指導という名の「仕事している感満載の方」に送る言葉があります。
「床屋の仕事」
「いかにも散髪しました感」を出す昭和の小学生が大嫌いだったあの髪型です。
そろそろ、床屋の仕事の見直しを他の職種と「多くの職種」で共有できる時代を望んでいます。
今年の学会もこの「多職種連携」がテーマに挙がっているのは皆さんはご存じだと思います。。。。。!